脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

きっと…

2012-03-09 19:25:27 | 私の思い 2
空気のように
そこにあることが当たり前で
なくなるととたんに
生きていくことができなくなってしまうもの…


なんて傲慢だったのかと
あらためて思う


それがその時の精一杯だったのだと言えば
それだけのこと。
それだけしか
自分には力がなかったということ。
今だから思えるのだと言われれば
やはりそうなのかもしれないけれど
それでも
もっと寄り添えたのではないかと
激しい後悔と懺悔の思いが押し寄せる。


でも、
それは「乗り越える」ものではなく、
「共に生きる」ものなのだと思う。



混乱の中でも、
夫は夫らしく
いのちを精一杯生ききった。
苦しい呼吸のもとで
最後のはっきりした言葉は
口腔ケアをして下さった看護師さんへの
「ありがとう」という言葉だった。
そんな夫を誇りに思う。



私は、
私自身のいのちを
私らしく生きなければいけないのだと思う。
誰かのためではなく、
私自身のために、
精一杯私らしく……




凍てる土の下でつながるいのちあり水仙の芽は淡き緑に