サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

2016年8月31日のサキさん

2016年08月31日 21時58分15秒 | 今日のサキさん
2016年8月31日のサキさん


しきりにブツブツ言っている、今日のサキさん。
何か機嫌が悪そうです。

私の顔を見ても、機嫌は直りません。夕食を食べ始めても、なかなか今日は落ち着きません。

今日の夕食は、うな丼です。普通食の日にうな丼です。サキさん、良かったね。

好物のウナギを食べてもなかなか機嫌は良くなりません。
眉間にシワを寄せながら、食べすすんでいきます。

デザートはぶどうゼリーです。ぶどうの果肉が5粒入っています。結構大きな粒です。ぶどうだから大丈夫だろうと、大きな粒を一つ丸ごとサキさんの口へ。しばらくして
おほ~~ん、ああ~~ん。あ~~
サキさん、むせたみたいです。大きな、本当に大きな声で、せき込んでいます。

サキさんがむせたことより、久々に聞いたサキさんの大声にびっくりです。
少し、かすれた感じもあり、思わず
森進一か」って、突っ込んでしまいました。

夕食を今日も完食し、少し落ち着きを取り戻したサキさん。

サキさん、何かしゃべってよ。愛しとるって言ってもいいんやよ。」これに対しサキさん、すかさず
 バカ
何だ、この鋭い返しは、さすがだな、サキさん。


サキさん、また土曜日に行くでね。待っとってね。
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時々襲ってくる自己嫌悪

2016年08月29日 21時53分48秒 | 私の日記
いつも、いつでも、寝ても覚めても
サキさんの事を思っている・・訳ではない。

サキさんの居ない生活に、一人の(一応、娘は居るが)生活に、なじんでしまっている

その気になりさえすれば、毎日でもサキさんのところに行って、夕食介助はできる。

でも行かない。行けない
水・土の週2回の夕食介助で、いっぱいいっぱいだ。
それも変な義務感めいたもので、動いているだけかも知れない。

そのくせ、仕事がきつくなったりしたり、ピンチになった時だけ、都合よく
「サキさん、力を貸して」
と、都合のよい、虫のよいお願いをする。

本当に自分勝手だな、と自己嫌悪に陥るときが年に数回ある。

周りの目ばっかり気になり、周りの評価ばっかり気になり、一番大切なことがおろそかになる。

私達の好きなバンプオブチキンの歌の中に、こんな歌詞がある。

「ひとりごと」
ねえ、君のために生きたって 僕のためになっちゃうんだ
本当さ 僕が笑いたくて 君を笑わせているだけなんだ
人に良く思われたいだけ 僕は僕を押し付けるだけ
優しくなんかない そうなりたい なり方がわからない

バンプのすべての楽曲を作っている藤原基央君の詩が、痛いほどピタッと来ることがある

時々、こんな気分になる。年に数回、とてつもなく自分が嫌になる時が。
以前なら、サキさんに愚痴って、聞いてもらっていた。でも今は・・ネ。

サキさんも大好きな「花の名」です。

サキさんと私の、とても大切な一曲です。
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絡まる釣り糸

2016年08月28日 22時17分54秒 | 若年認知症のつどい
今日のアルトひまわり会

その中に、レビー小体型認知症の方がみえる。

物忘れなどの記憶障害のほかに、幻視、妄想があるそうだ。
初めは、奥さんの浮気をひどく疑われていたそうだ。

本などで見て、ある程度は知っているつもりだった。
サキさんも一時、部屋の隅に何かがみえる、犬がいるの と言っていたこともある。
だから、何となくわかっているつもりでいた。でも初めてだった。

指先をくるくると動かしているご主人。
釣り糸が絡まって・・・
ず~~っと糸を巻き取る作業を繰り返すご主人。
もちろん、私達には何も見えない
でも、確かに、ご主人には見えている。糸が絡まって、必死で巻き取ろうとしている。

実際に初めてそんな光景を目の当たりにした。
ある種、衝撃だった

これが、毎日続くと思うと・・・、さらに妄想。
否定しないことが、最近はやっと出来るようになったと奥さん。
本当に大変だな、と改めて思いました。

奥さん、あまり無理はされませんように
介護者が倒れたら、それこそ共倒れになってしまいます。
月に1回、このつどいで、思いっきり吐き出して、少しでもリフレッシュしてください。


最後に、今日のサキさんの様子も見てください。
2016年8月28日今日もいい音させてます
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サキさんに刺激ある毎日を

2016年08月28日 17時31分50秒 | 今日のサキさん
2016年度 世界アルツハイマーデー記念講演会
9月22日(木:秋分の日
松本一生先生の講演会です。まだ、席に余裕があるそうなので、ご希望の方は、お早めにお申し込み下さい。



今日は、朝9時ごろサキさんのところに行きました。
今日もベッドの上で、目を閉じています。(CDでいつも聞く曲は流れていました)

サキさんの毎日は、きっと

朝6時:起床(と言っても誰かが起こしに来るわけではなさそうだ。一応決まっているだけなんだろう)
朝7時:朝食
朝10時:おやつ(あるのかな)
昼12時:昼食
昼3時:おやつ
夜6時:夕食
夜7時:もうベッドで横になっているのかな。

毎日の3食の食事時間以外はほとんどをベッドで横になって過ごしているんだろうな。

そして、火・金がお風呂の日。それ以外の日は、足浴をしてくれているそうだ。サキさんはそれに加えて手もお湯につけて洗ってもらっているらしい。ありがとうございます。

後は、随時オムツの交換にみえる。時間で決まっているみたいだ。何時かはわからないが、交換の用意をされて部屋にみえます。濡れたから交換ではなく、時間での交換。致し方ないとは思うのだが、その間は、言葉は悪いがほったらかしである。本人は訴えることが出来ないし・・、時々気にしてもらえるとありがたいのですが・・。

今日は、かっぱえびせんを食べてもらいました。本当にいい音をさせています。コーヒーも紙コップに移し、トロミを加えて飲んでもらいました。

それと、久々のDVD。コードが短く、サキさんの視線まで届きませんでしたが、大好きだった中島みゆきのDVDを聞いてもらいました。

久々すぎて、ポータブルDVDがうまいこと動いてくれません。やっと動き出したと思ったら、いきなりの大音量。サキさんびっくりして、思わず吹き出してしまいました。やっぱり、刺激が必要なんですね

今日は、アルトひまわり会があるので早々にサキさんの部屋を後にしました。
面会に行く前は、やっぱり義務感だけで行ってるような変な感覚に襲われ、帰るときは、何とも言いようのない罪悪感が襲ってきます。こればかりはどうしようもないみたいです。
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アイスも夕食も完食

2016年08月27日 23時20分05秒 | 今日のサキさん
今日のサキさんはとても穏やかで、反応も良かったです。

久々の休日の土曜日。
夕食介助もあるので、午後4時ごろサキさんのところへ到着。
のんびりと部屋で過ごす。久々の笑顔も見せてくれた。

夕食前なのに、抹茶のアイスクリームをほぼ一人で食べてしまいました。(もちろん、私が食べさせたのですが)さらにロールケーキも。ま、夕食までまだ1時間あるで、いいか と気軽に食べさせてしまいました。

そうこうしているうちに夕食の時間になりました。
鮭や、冬瓜とシイタケの煮物、デザートに梨もあります。もう秋ですね。スイカや梨なんかの果物はいいですね。季節も感じられるし、また話題にも出来るし。

アイスクリームを食べたので、今日は完食は無理かな、と思っていましたが、それでもぺろりと完食してくれました。

食欲のない方や、食事を拒否される方、あるいは食べる意欲はあるけれど「呑み込み」がうまくいかない方、様々な方がみえます。サキさんは自分では食べることはできない全介助だけど、介助があれば問題なく口から食べることが出来る。自分の歯もまだ、全部残っています。本当にありがたいことです。

多分、今のサキさんの毎日の中では、食べることだけが「生きていること」を実感できるときではないのかな、と思ったりします。他に楽しみもないし、一日のほとんどをベッドの上で横になって過ごしています。
食べること以外にも、何か楽しみを見つけてあげたいですね

2016年8月27日のサキさんの動画です

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延命治療

2016年08月26日 21時36分38秒 | 介護日記
サキさんは、今、自分の口から普通に食べることが出来る。
ほとんどむせることもない。液体は、少し飲みづらそうだ。でも、それ以外は。

もし、サキさんが肺炎を起こしたら、どうなるんだろう。

入院治療。当然、口からの食事は中止。点滴による水分補給、栄養補給。
口から食べ物を取り込むことが無くなるので、嚥下機能も低下していくのだろう。

その時、私はどういう判断をするのだろうか?
延命治療は?

おそらく私は、何が何でも、延命を模索すると思います。

まだ60歳のサキさん。
まだまだ感情を表現できるサキさん。

まだまだまだ、とても深くは考えられない。が、何としてでも生き続けていてほしい
今の想いはそれだけだ。実際は、判断を迫られるその瞬間まで、きっとわからないと思います。


岐阜県でも、世界アルツハイマーデーの記念講演会を行います。
ぜひ、お越しください。
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優しくなりたい

2016年08月25日 21時44分25秒 | 介護日記
今、笑顔でサキさんの特養に面会に行けるのは、日々のせわしない介護から解放されたからだろうな。

人間はだんだんと記憶が薄れていく。
その中で、嫌な思い出、苦しい思いも、次第に薄れていく。

気が付くと、サキさんと過ごした楽しい思い出しか浮かんでこない。

でも実際には
テレビのリモコンを投げ飛ばしたり
大声で喚き散らしたり(もちろん、私が)
扉を思いっきり蹴飛ばしたり・・・

発狂寸前だった

今なら、きっと笑い飛ばせるようなことにも、一つ一つ目くじらを立てていた。

今なら、もっと優しく介護ができていただろう

こう思えるのは、実際に今、介護をしていないからだろう。
認知症の知識や、理解が進んでも、毎日の時間に追われる介護では、きっと同じことの繰り返し。
今は、介護に追われていたときの辛さを忘れているから、きっとのんきなことが言えるんだろう。

今も、在宅で慌ただしく介護に追われている皆さん。
決して無理はされないでください。
サキさんは、相性が悪くてダメだったけど、ショートステイを上手に利用し、少し離れてゆっくりできる時間を、一人になれる時間を、自由に振る舞える時間を、作ってください。

介護者が生き生きしていないと
介護者が笑顔でいないと
介護者が幸せな気持ちでいないと


きっと、介護される人は、どうしようもない悲しい気持ちになるでしょう。

2年前の荒れていたサキさんは、私のイライラを、そのまま写し取っていたんだと思います。
私がもう少し、穏やかでいられたら・・・。
もう少しゆとり(時間や心に)を持てていたら、もつ努力をしていたら

まず、介護する人が笑顔でいられますように。
笑顔っていいですね。優しくなれますね。
優しくなりたいですね
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いつもより怒ってる?

2016年08月24日 21時25分30秒 | 今日のサキさん
いつにも増してブツブツ言っている。
いつも以上に眉間にシワが深く刻まれている。

今日のサキさんは、とても機嫌が悪そうだ

いつもなら、食べすすむにつれて、少しずつ穏やかに(無表情に)なってくるのだが、今日は最後まで、厳しい表情が続いた。食べながらもブツブツ言うので、ちょっと食べづらそうなサキさん。

何かあったのかな。逆に、何もないから怒っているのかな、イラついているのかな。

食べ終わって、やっとこさ落ち着いたみたいです。


また、土曜日に行くでね。
土曜日は久々に休みやで、のんびり、ゆっくり過ごそうね。
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いつからだろう

2016年08月23日 21時35分18秒 | サキさんとの記憶
いつからだろう?
サキさんと手をつないで歩くようになったのは
いつからだろう?

初めは、いつもサキさんが少し後ろを歩いていた
横になって歩くのだが、すぐサキさんを少し置き去りにしてしまっていた。

サキさんが認知症になった
まだ、手はつないでいない。ゆっくり並んで歩くようには注意していた。

二人で散歩をするようになった
近くを流れる鳥羽川の土手をのんびり歩いた。
まだまだ、手はつないでいなかったな。

サキさんがつまづくようになった。
歩道と車道の境界の縁石で、転んだことがある。サキさん、ひざを擦りむいた。

この後からかな、サキさんと手をつないで歩くようになったのは。
最初はとても恥ずかしかった
家を出てから、しばらくは手をつながない。
家から少し離れて、ご近所の目が無くなったあたりで、手をつなぐ

近所のスーパーでの買い物の最中は、手をつながなかった。やはり、ご近所の目を気にしていた。
でも、スーパーで、サキさんをほっておくと、他の人にぶつかったり、通路をふさいでしまったりで、サキさんを誘導するために、スーパーでも手をつなぐようになった。ご近所の目より、サキさんが他のお客さんの迷惑にならない様に必死だった。

すると次第に、ご近所の目は気にならなくなっていた。
散歩のときも、家を出た瞬間から、手をつないで歩きだす。ご近所さんも
仲がいいね、うらやましいね
と声を掛けてくれる。照れくささも無くなっていた。
そうなの、仲良しなの
サキさんが嬉しそうに答えていた

周りを気にせず、手をつないで歩けるようになるまで、4・5年かかっただろうか。
サキさんの病気や、認知症の事も少しだけ理解ができた気がした。
他人の意見や、忠告も、素直に聞けるようになっていました。

初めから、手をつないで歩けるような本当に優しいお父さんだったら、もう少し、サキさんの病気の進行を抑えられていたのかな。
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紙一重の差

2016年08月21日 18時51分38秒 | 私の日記
今日はサキさんの面会には行きませんでした
お姉さんも誘ってくれたのですが・・、すみません、家でぼ~~っと過ごしました。

何かしたいことがあった訳でも、しなければならないことがあった訳でもありません。ただ、何となくです。サキさん、ごめんなさい。少しだけ夏バテ気味かもしれません。今朝もお腹が下っていました。体調に気を付けましょう。

朝は、買い物とテレビを見て過ごしました。男子の400mリレーは、各局とも何度も繰り返し放送してくれるのでありがたいです。何度見ても興奮してきます。アメリカやカナダに勝っているんです。個人の記録では全く歯が立たなくても、4人一組のリレーになると、一気にチーム戦です。バトンパスの技術、選手の順番、試合の流れ、いろんなものが積み重なって、うまくいっての銀メダル。本当に強かったです。感動しました。

昼は、高校野球の決勝戦。作新学院と北海です。作新学院と言えば、私の年代はすぐに 江川卓 投手が思い浮かびます。初めて甲子園の江川投手のピッチングを見た時の衝撃はすごいものでした。ゆったりと左足を上げ、思いっきり右腕を振りぬいてきます。こんな球、高校生が打てるわけがない、と思わずにいられませんでした。
結果は作新学院の優勝。敗れた北海高校もとても素晴らしいチームでした。連投による疲れが無ければ・・・。

高校野球を見ながら、女子ゴルフもチラチラと見てました。
イ・ボミ選手、バースデー優勝おめでとうございます。全 美貞(ジョン・ミジョン)選手も素晴らしいプレーでした。びっくりするのは二人とも日本語がとてもうまいことです。きっと大変な苦労もあったと思いますが。

朝からず~~とテレビを見ていて、スポーツを見ていて思うのは
紙一重の差で勝負が決まってしまう
事です。女子レスリングで、試合の最後残り数秒で逆転したり、体操の内村選手も最後の最後での逆転勝利。そして絶対女王と呼ばれていた吉田選手がまさかの敗戦を喫したり。
勝つ人、負けた人、みんな紙一重の差です。最後は運のような気もします。みんな勝つために必死の努力を積み重ねてきて、勝つことだけを目標に試合に臨んでいます。でも最後に勝ち残るのは、いつもたった一人、一チームです。

勝った人も、負けてしまった人も、皆さん、お疲れ様でした。
勝った人には、素直におめでとう
負けた人には、(いい試合を、感動を)ありがとう
と、皆さんをたたえたいです。皆さん、素晴らしい演技、勝負をありがとうございました。

最後に一言
イ・ボミ選手、本当に素敵な笑顔だな。可愛らしいな。そして強いな
あんまりほめると、サキさん怒るかな。
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男性、女性それぞれに苦労が

2016年08月20日 22時49分15秒 | 介護日記
毎日、ご主人のひげを剃るのが大変です」と言われた。
ひげなんか剃らんくても、いいじゃないですか、ほっといたらダメなんですか
そんな、近所の人に何て言われるか

ご主人を介護されている奥さんたちには、奥さんなりの苦労があるんだなと、初めて感じた。

奥さんの身だしなみをしっかり整えられたり、お化粧をされたりしているご主人もいる。すごいな~と感心しつつも私にはとてもできない。できなかった。サキさんにお化粧をしてあげてことは一度もない。冗談半分で口紅を塗ってあげたくらいだ。

男性、女性、それぞれに苦労がある。お互いにいろいろと大変だ

それでも世間には、介護は女性、という風潮があるのかな。
私みたいに中途半端に介護をしているものでも、ただ男が介護をしているというだけで、
「男の人なのに大変やね、よう頑張ってみえるね」と言われたこともある。それはそれで、ありがたい励ましの、ねぎらいの言葉なのだが、同じくらいやってみえる女性の介護者には、こんなねぎらいの言葉はかかっているのかな。
女性だから介護するのは当然、当たり前、みたいに見られていないかな。やることは全く同じなのに、苦しみや、苦労は全く同じなのに。

介護されている女性の皆さん、本当にお疲れ様です。ありがとうございます。

さて、今日のサキさん。
仕事を切り上げるのが遅くなり、特養さんに到着した時は6時を少し過ぎていました。
今日は特養さんの系列の別の特養さんで夏祭りがあり、早めの夕食を取られて、丁度皆さんで出発されるところでした。特養のホールには、夏祭りに行かなかった数人が残っているだけです。サキさんも車いすに座って待っていてくれました。サキさんだけ夕食はまだです。私が介助するように取っておいてくれています。

今日もサキさんの好きなものばかりです。マメやら、ヒジキやら。私だったら怒鳴り散らして怒りだしそうなメニューです。
今日も完食しましたが、味噌汁で少しむせました。味噌汁にとろみがついてなかったので、スタッフの方に伝え、次回は味噌汁にもトロミをつけてもらいます。ゆるいトロミを。

今日は一言も発しなかったサキさん。表情も一切変わらず。
ただ、黙々と、淡々と食べてくれます。ありがたいことです。食べることは生きること。
サキさん、これからもゆっくりとよく噛んで食べてね。
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すごい男の歌

2016年08月19日 21時11分39秒 | 介護日記
私たちは、つどいや施設で見かける認知症の方たちの「すごかった頃」を知らない

つどいなどで見かける姿は、もう車いすを利用されていたり、ときおり機嫌を悪くされて大声を出されたり、ただ、ニコニコと微笑まれていたり。若いころの姿を知らない。必死で働いている姿を知らない。家を一人で守り、子育てを頑張っている姿を知らない。きっとみんな頑張っていたはずだ。輝いていたはずだ

今年になって、もう何人もの方が旅立たれた。

その人たちの輝いていたときの姿を、私は知らない。でも思いは馳せることが出来る。皆さん、一生懸命に生きてこられたんだと思います。

ご冥福を祈ります。

三好鉄生 すごい男の唄

車いすに座り、厳しい視線を投げかけられていた方が、この歌がカラオケで歌われると
「ハ、ドンドン」
と、掛け声をかけられたそうだ。きっと、ご本人も「すごい男」だったんだろう。

Sさん、ご冥福を祈ります。

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後悔、仕事を奪ったこと

2016年08月19日 17時43分34秒 | 介護の後悔
認知症になっても、生き生きと今まで通りの生活をされている人は、いっぱいいます。

高齢者の認知症の方も、畑仕事や、裁縫など、長年やってきたものは、結構、体が覚えている。少しくらい間違えても、周りがとやかく言わずに、さらっと流してしまえば、本人にダメージは残りません。

進行が速いと言われる若年の人でも、早くから公表し、周りの適切なサポートを受けている方は、進行が緩やかな気がします。そして何より、その方の「仕事」がきちんとあること、これが大きいと思います。何でもいいんです。これが私の仕事だ、と思えるものがあり、それを続けることが、本人の大きな自信になります。

でも、サキさんの場合は・・・。

家の中でのサキさんの仕事を、私は奪ってしまった、取り上げてしまいました。
台所の仕事、主婦としてのサキさんの職場である台所の仕事。
野菜の皮むき器(ピーラー)を使うたびに指を切っていたサキさん。包丁もだんだん使えなくなってきました。炊飯器の水加減も分からなくなり、研ぐのはサキさん、水の量は私の係になりました。しばらくして、研ぐのも私の仕事のなりました。
洗い物くらいなら出来るよ
サキさんが言ってくれるのですが、断ってしまいました。サキさんが洗うと、どうしても泡のついたまま乾燥機に入れてしまうので・・・。気持ちはわかるのですが、
ありがとうね、でもいいよ、座っとって
私の言い方も、毎日毎日同じ繰り返しの中で、段々ときつい言い方になっていました。
いいから座っといてって、言っとるでしょう、お願いやでじっとしとって
まるで、邪魔者扱いです。サキさんの想いはどうだったでしょう。でも、この時は自分のことで手一杯でした。

洗濯物も、うまいこと干せなくなり、取り込んだ後も、どこに片づけたかわからなくなり、一緒にやるようになり、しばらくして私だけの仕事になりました。

サキさん一人ではできないことが多くなってきました。日々の時間に追われる生活の中では、ゆっくりのんびりやればいいよ、とはならずに、サキさんから仕事を奪う結果になってしまいました。
そのほうが、私一人でやったほうが、早くて楽 だからです。

サキさん一人で出来なくなった時、まだ介護保険は利用していませんでした。この時に、包括さんや、ケアマネさんに相談し、サキさんの仕事へのサポートを頼んでいたら、違った展開になっていたと思います。
買い物のサポート
料理のサポート
洗濯のサポート
そうサポートです。やってもらうのではなく、あくまでもサキさんが行う仕事のサポートです。主体はサキさんです。

でも、今の介護保険制度で出来るのかな。そのころのサキさんは介護認定を受けていたとしたら、おそらく要支援。要介護だとしても、家族のための料理までは認められていない気がします。要介護者本人のための食事提供や、洗濯物の取り込みなどはできても、家族の物はできないはずです。

介護保険がダメなら、それこそお手伝いさん。もしくは若年性認知症の初期の人をサポートして生活を支えるボランティアの皆さん(そんな人いるのかな)に、援助をしてもらえれば、サキさんはまだまだ働けたはずです。自分の仕事だと言えるものを持ち続けられたはずです。

若年性認知症の初期の人の生活を支えるための援助制度。サポート体制。とても重要で大切だと思います

サキさんの仕事を奪ってしまったこと。
サキさんを家の中で、お客さん扱いにしてしまったこと。
サキさんに生きがいを感じさせてあげれなかったこと。

全てを後悔しています
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休み明けの夕食介助

2016年08月17日 21時55分14秒 | 今日のサキさん
今日から通常の仕事が始まりました。
久々(4日間の休みだけなのだが)の仕事はきついです。特に2時から3時。非常に眠い。ダラダラ昼寝をしていた時間帯です。何とか3時の休憩まで乗り切ると、後は勢い。今日は水曜日で、サキさんの食事介助の日なので、5時までの残り2時間、何とかしのぎ切りました。

5時になると、すぐに仕事のきりを付けて、サキさんの特養へ向かいます。
今日のサキさんは、まだベッドにいました。いつものようにしきりにブツブツ言っています。本当に何と言っているのかさっぱりわかりませんが
「サキさん、もうすぐご飯やでね」と、声掛けすると
「ご飯、ご飯」と、答えてくれているように聞こえます。

今日の夕食です。

スイカもあります。タネも残っていましたが、キンキンに冷えておいしそうです。
そして、甘い金時豆。在宅の時には結構お世話になりました。調理の手間がかからなかったので。
メインは、鶏団子と野菜の煮物です。鶏団子はしょうがの風味が利いていて、とてもおいしそうでした。

今日も全て完食。ありがたいことです。途中、一回せき込みましたが、問題はなさそうでした。

食事中は、いつもの淡々としたサキさんです。時折、じ~~っと前の席の利用者さんを見つめています。自己主張をされる利用者さんが気になって仕方ないみたいです
「ちょっと、待っててね」
と、手の回らない利用者さんが気になって仕方ないみたいです。さすがに元介護職のサキさん。様子をうかがっているのでしょうか。自分ならこう介護するのに・・と考えているのでしょうか。

夕食介助は、いつものことだが、非常にお腹がすいてきます。サキさんが食べているのをただ見ているだけ、ただ食べさせるだけというのは・・つらい。土曜日はちょっとだけ味見させてもらおうかな
怒るかな、サキさん。
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面会には行ったけど

2016年08月16日 15時06分09秒 | 今日のサキさん
今日は、差し入れのアイスクリームと一緒に、おじいさん、おばあさんの写真も持っていきました。

サキさんも写真をじっと見つめてくれました。
今日も大好きな抹茶のアイスクリームを食べました。身体には良くないかもしれませんが、心にはいいような気がして。大好きなものを思いっきり食べてもらいました。おいしそうに食べ、催促するように口を開けます。まるでおなかをすかせたヒナのように。ヒナのようにピーピーとうるさくはありません。無言で、静かに、口を開け続けています。

途中、中島みゆきの「誕生」を、CDに合わせて私が口ずさむと、みるみるうちにサキさんの表情が曇っていきます。

感情は豊かに残っているサキさんですが、うまくコントロールできません。まるで感情を押し殺しているかのように淡々と振る舞う時と、突如として感情が噴き出すときと。
今日はひとしきり泣くと、再び無表情なサキさんに戻りました。
お腹が膨れて、少し眠くなったのか、目を閉じるサキさん。

特に予定もなかったのですが、一時間ほどでサキさんの特養を後にしました。もっともっとサキさんのそばにいてあげればよいのですが・・・。明日からまた仕事が始まる、今日までしか休みが無い、と思ったら、何となく・・。

やっぱり、自分のことばっかりだ。ちょっと自己嫌悪。でも無理しても、な。
明日、また夕食介助に行くで、許してね、サキさん。
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