サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

サキさんの為に生きるのだから

2018年10月30日 21時25分34秒 | 介護日記
「死にたい、死にたい」
いつまで生きなあかんの。もう疲れた。」
「はよ死にたい。死んでまいたい。」


ウツや、更年期の症状も重なっていた頃、まだ、介護保険を利用する前の話しです。

いつもは、力なくか細い声で訴えていましたが、その日は、大きな声で気も狂わんばかりに、喚き散らしていました。私は、おろおろするばかりでしたが、意を決して、サキさんを抱きしめて言いました。

「サキさん、もういい。もうがんばらんでもいいで。これからはお父さんが頑張るで。今までのサキさんは、もう今日で死んだんや。サキさんのはオレがもらうで。これからは、私や子供たちのために生きて、生き続けて」

しばらく、サキさんを抱きしめ続けました。

その後、サキさんは「死にたい」と、ぐずることはありませんでした。しっかりと受け止めてくれたんだと思います。


そんなサキさんの命をもらったのだから、私の命もサキさんの為に使わないと。残りの人生、サキさんの為に生きていかないと。さきさんに活かしてもらった私の人生だから、サキさんにしっかり返さないと。

もし今、倒れでもしたらサキさんに合わせる顔がない。

残りの人生をサキさんの為に生きるためにも、まず自分の健康に気をつけないと。


土曜日のサキさんです。

サキさんの笑顔を見るためにも、私がまず明るく健康でないと始まりませんね。色々つらいこともありますが、まず私が明るく笑顔で生きていかないといけませんね。


目を閉じっぱなし

2018年10月27日 22時05分15秒 | 今日のサキさん
今日もサキさんの食事介助に行ってきました。

福井の全研にも行ってみたかったけど、やはり、サキさん優先です。

この前の「ためしてガッテン」でやっていたユマニチュードを思い出しながら、サキさんの正面に座り(これはいつもしてます)、ず~~っと声をかけながらの食事介助でした。

でも、いつものことながら、目を開けてくれないサキさん。視線を合わせようにも目を開けてくれないので、視線の合わせようがありません。さらに、ずっと目を閉じているサキさんのその目は、目ヤニ(たぶん)でくっついてしまっていました。おしぼりでていねいにふき取りますが、サキさん、嫌がって余計に目を閉じてしまいます。

目やには何とか取れましたが、最後まで目を閉じたままの食事となってしまいました。それでも、豆腐ステーキにかかっていた山芋の吸ったやつのおかげで、ご飯がスムーズに入っていきます。



今日も完食出来ました。(機嫌は悪そうなままでしたが)

話は変わりますが、ユマニチュードは、何となくなじめませんでした。

特に、働きながら介護をしている人には、そんな余裕はありません。

目を見て、相手に合わせ、否定せず・・・・、「そんな事、言われんでも分かっとるは」

朝の、あわただしいバタバタした時間に、そんなのんきなことしとれるか?・・・という反発がずっとあった。今でもあります。頭で分かっていても、毎日の介護の中で、疲れて仕事から帰ってきたからだと頭には、そんな余裕が本当に無いのです。

施設の方は、ぜひ、しっかりと勉強してください。
そして、さらに時間に余裕を持って介護できる方も、ぜひ参考にしてみてください。

そして、「そんな悠長なこと、言ってられないよ」という方は、時々でいいです、時間にゆとりのある時だけでいいです。面と向かい合って、たまには、のんびりした時間を持ってください。

私には出来なかった「ゆとりある介護、余裕を持った介護」

もう一度やり直せるなら・・・。

素敵なスタッフさん

2018年10月26日 21時51分50秒 | 介護日記
サキさんのお世話になっている特養さんには、いろんなスタッフさんがみえます。

この前の記事で書いたような「イライラする」スタッフさんは、ほんの一握り。ほとんどのスタッフさんは、利用者さんに誠実に向き合ってみえます。

いつも明るく元気に声をかけまくっているスタッフさん。楽しい雰囲気作りをいつも心がけてみえます。

験豊富なベテランのスタッフさん。いろいろ工夫をされながら利用者さんのために飛び回ってみえます。

いつも真面目に誠実にきちんと処理をされるスタッフさん。でも事務的ではなく笑顔で包み込んでくださいます。

そして本当に素敵なスタッフさんもみえます。
いつも笑顔で、利用者さんの応対でも「否定せず」まず、受け入れ、うなづき同意をしてくださいます。そして、本当に自然な優しい口調の声掛けで、利用者さんをいやしていきます。利用者さんやご家族さんからの信頼も厚いスタッフさんです。そして、いつも笑顔で接してくださる、それだけで最高です。

いつも笑顔で接したいと思いながら、毎日のせわしさから、いつも間にか「鬼の様」な形相で在宅介護をしていた私。そんな私だから、笑顔でいつも接してくださるスタッフさんに出会うと、私まで幸せな気持ちになります。

こんなに素敵なスタッフさんが身近にいるのだから、どうか、良い所を盗んでください。よい所を真似してください。

よいお手本が身近にいるのに、見えないのかな?
何が利用者さんにとって、良い事なのか、考えようとしていないのかな?

経験を積んでも、ただ処理の仕方がうまくなっても、「心が無い」介護では、何にもなりません。横柄な言葉遣い、上からの命令口調、誰を見習ったらそんな風になるのかな。

先輩のいい所を、早く吸収してください。
あなたの周りには、いっぱい良いお手本になる人がいるのですから。

イライラするスタッフさん

2018年10月24日 22時22分15秒 | 今日のサキさん
今日のサキさんは、全くと言っていいほど食事が進みませんでした。

口もなかなか開かず、私とのタイミングも会わず、口の中、左の頬っぺたと歯の間に、いっぱい食べ物が残っていて、それが邪魔しているのか、全くはかどりませんでした。



サキさんの正面から、目を見て(今日のガッテンでもやってたな)声掛けをしながら食事介助をしても、今日は全くダメでした。

おまけに、今日はスタッフさんにもイライラしながらの介助だったので、余計にうまくいかなかったのかもしれません。多くのスタッフさんはちゃんとしてくださるのですが、今日の男性スタッフは・・・。

背面から、声もかけずに、いきなり車いすを動かす。

利用者さんが触っているおしぼりを、強引に交換する。

他の利用者さんを気に掛ける方に「他の人は、気にしんでいいの。自分のご飯を早く食べて」、しかも命令口調。

呑み込みの悪い利用者さんには、「早く飲み込んで」の一点張り。それが出来んから苦しんでいるのに・・・。ちょっと慣れだすと途端に命令口調になってしまうのは、何故だろう。

何か、とてもイライラしていたので、それがサキさんにも伝わってしまったのだろうか。

何度か、思わず叫びそうになってしまいました。
「まだ食べているのに、飲んでいるのに(コップは空っぽですが、本人は飲み続けている)片づけることばかり考えているのですか」

もう少し、ちゃんと教育してくれないかな。

スタッフさんに直接言ってもダメそうなので、今度、しっかり施設の上の方に伝えます。

1人でも変なスタッフさんがいると、他の多くの素敵な、一生懸命なスタッフさんまで変な目で見られてしまいます。

施設から出ると、きれいなお月さまが。

ほんの少しだけ、イライラが薄れた気がしました。

久しぶりの完食でした

2018年10月14日 17時10分02秒 | 今日のサキさん
昨日のサキさんの様子です。

5時前にサキさんのところにつきました。

ホールで車いすに座り、じっとしているサキさん。

「最近、おとなしくなった気がする」と、以前書いたが、私の顔を確認するなり「歯ぎしり、ブツブツ」が始まった。夕食までの約1時間、ずっと続いた。この前、逆にたまたまおとなしかっただけなんだろうか?





そして、夕食。
メインは焼き餃子。

大きなギョウザが3つ。

サキさんの大好きなギョウザだから、何とかギョウザだけでも完食してもらおうと頑張ってみました。

スプーンに少しずつとって、声掛けをしながらサキさんの下唇を押さえて刺激を与えて、口を開けてもらえるようにしました。大きな口を開けてくれた時は、
「ありがとうね、サキさん。うれしいわ」と、ほめまくりました。

そして、時間はかかりましたが(終わった時は、他の利用者さんの食事はすっかり片付いていました)、久しぶりに、本当に久しぶりに完食することができました。

スプーンに載せる量は、少なめに。

スプーンで下唇を押さえてあごを引く。

とりあえず、その2つだけ気をつけて介助しました。

これからもゆっくり時間をかけて食事介助を続けていきます。(週に2回だけですが)


忙しい、ミスも重なる

2018年10月08日 22時19分31秒 | 私の日記
今日は、体育の日でしたが・・・当然のように仕事でした。

家族の会の役員会が昼からあったのですが、とても抜けられる状態ではありませんでした。

工場の人たちは、昨日も出勤。
(私は休みましたが)

世間的には3連休だったそうですが、私たちの会社は、みんなカレンダーの赤色が黒色に見えるみたいです。

もちろん定時にはあがれません。
工場の人たちは、最近は10時過ぎまで頑張っているみたいです。
(私は、頑張っても8時くらいまでですが)

いつまで続くんだろう、この状況が。

忙しくなると、みんなピリピリして機嫌も悪くなってくる。

そんな時に限って、ミスが重なる。

せっかく残業して作ってくれたものが、私の指示ミスで・・・やり直し。

「いい加減にしてよ」
「やめてよ」

そんな工場の人たちの声が、今はダイレクトに響いてくる。

今日だけで、工場の人たちに迷惑をかけるミスが3つも。

イヤになってくる。
単純なミスも増えてきた。

家に帰っても、グチる相手もいない。

何か、やんなってきた。



久しぶり、昼間のサキさん

2018年10月07日 20時46分13秒 | 今日のサキさん
10時半過ぎに、サキさんの特養さんに到着。

サキさんは、ベッドで横になっていた。

寝ているのか、起きているのか、ときおり左手が動くが、目は閉じたまま。



11時半過ぎに車いすへの移乗が行われるまで、ずっと、その状態が続いた。

眉間のシワも目立たず、比較的、穏やかなサキさん。

その間、メニューを確認すると、「サンドウィッチ」と書いてあった。
今日は、普通食じゃなくゼリー食なので、・・・ちょっと期待。


ゼリー食(?)でのサンドウィッチサンドウィッチです。

ちゃんと見た目はサンドでした。小豆のサンドも。(東海地方だけかな、よそには小倉トーストとかないのかな)

ビーフシチュー以外は、順調に食べてくれたサキさんでした。

昨夜の薬から、カプセル薬が増えたサキさん。
「せき込んでいましたので、先生と相談して薬を飲んでもらっています」
とのことでした。

昨夜も今日も、全く「せき」は、無かったけどな。

それにしても、サキさん、絶対にカプセルを噛んでいるな。とっても苦そうな、いやそうな顔をしていた。

カプセルだけは、何とかならないかな。


5年前、通っていたデイサービスで撮ってくれた、ハロウィーン仕様の写真です。

歯ぎしり、ブツブツが無くなってきた

2018年10月03日 21時08分36秒 | 今日のサキさん
今日も仕事を5時で切りあげて、サキさんの食事介助に行ってきました。

ホールで車いすにじっと座っているサキさん。
そう、じっと座って待っているサキさん。

以前の「歯ぎしり」や、「ブツブツ」が、なくなってきた。

私の顔を確認すると始まった「ブツブツ」や「歯ぎしり」。
それが無くなってきた。

食事中も、半分目を閉じながら、以前よりも勢いがなくなってきた。

おとなしくなってきた・・というか、勢い、覇気がなくなってきたような、そんな気がする、最近のサキさん。



写真の表情は、相変わらずのサキさんだけど、色々と変わってきている。


今日、本が届いた。
スリブリさんのブログで紹介されていた「食べられるようになるスプーンテクニック」

さっそく、読んでみます。

少しでも、サキさんの食事介助の助けになるように、しっかり読みます。