サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

映画を観ました

2021年09月30日 17時09分22秒 | 私の日記
 火曜日、おなかの調子も戻ったし、家に閉じこもってばかりいてもいけないと思い、映画を見に行ってきました。


 ジョニー・デップ主演の「MINAMATA」
 映画は水俣病を追って活動していたアメリカの写真家の話しでした。
 ストーリーは史実にのったものなのだろうけど、少し違和感が残りました。

 大学に入ったのが1976年。そして入ったサークルで公害について勉強したりしていました。ちょうど富山出身の子もいて、イタイイタイ病や、水俣病、四日市ぜんそくと当時真っ只中の公害問題に取り組んでいました。と言っても幽霊部員みたいなものでしたし、とてもユル~~いサークルだったので、地味に部室で話し合いをする程度の活動でした。

 そんな、はるか45年も前の記憶を呼び起こしてくれた映画でした。感じるところは人それぞれあるのでしょうが、やはり、ちょっとした違和感は残りました。それが何なのか?、よくわかりません。映画を観終わった後で感想を言い合えるような仲間と一緒に見ていたら少しは違ったのでしょうが・・・。

 閉じこもってばかりいては、と思って出掛けた訳ですが、結局、誰とも言葉を交わすわけではなく、そのまま家に帰りました。気分転換にドライブに出かける時も一緒です。やはり一人っきりで、誰とも話さず、口から言葉を発することは、ほとんどありません。外食時のメニューを伝える時、会計のレジで割引が使えるか確認した時、映画を見に行った時にしゃべったのは、この2回だけでした。

 家の中での「ひとりごと」も、「鼻歌」も、めっきり減ってきました。出来るだけ物音を出さないように家に閉じこもっています。前は、けっこう大きな声で歌ったりしていたのですが・・・。

 まー、そんな事ばかり言っていても仕方ないので、自分の出来る範囲で外に出てみようと思います。ただ出るだけでは家にこもっているのと変わらないので、出来る範囲でいろんな方と関わっていこうと思います。

 最後に、今みたい映画。
「護られなかった者たちへ」
「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」
「燃えよ剣」


 でも、きっとまた一人で、自分の世界にこもって観るだけなんだろうけど。ま、それでも、家でこもってただ時間に追われているだけよりは、少しはいいかな。

 今日もまた何となく一日が過ぎてしまう。ほとんど脳みそを使っていない毎日を過ごしている。ず~~っと、ここ最近ずう~~っと。
 焦る。焦る?、何に? よくわかんない。

治まりました

2021年09月26日 15時53分24秒 | 私の日記
 先週の木曜日の夜から始まった下痢がようやく治まりました。

 火曜日に点滴をしてもらって少し楽になり、金曜日頃にはトイレに行く間隔もいつも通りに戻りました。でも便自体はまだまだ液状でした。そして、今日の朝、ほぼ通常の状態に戻りました。まだ少しゆるめではありますが、ジャーっと勢いよく放たれることは、もうありません。お腹の痛みもなくなりました。

 原因がはっきりしないので少し不安は残りますが、たぶん、もう大丈夫だと思います。
 皆さん、ご心配をお掛けしました。ありがとうございました。身体はすっかり復活です。頭と心はもう少しかかりそうですけど。

 そういえば、サキさんの施設から請求書や領収書の入った郵便が届きました。その中に、施設の敬老会で撮ったサキさんの写真がプリントされた紙が混ざっていました。

 写真越しですが、久しぶりに見るサキさんの顔です。少しだけ笑っているような気もします。楽しく過ごしているでしょうか? 緊急事態宣言もまもなく期限を迎えます。早く面会を復活させて欲しいです。以前のように自由にサキさんの部屋にも行って、食事の介助もしたいです。早く、早く、以前のように・・・。

 この前、優しい看護師さんのことを書きましたが、家にもいました、(優しい)看護師さんの娘。火曜日に連絡すると「明日、休みやで様子見にいったろか」やと。水曜日の昼過ぎにきてくれました。そう言えば娘は消化器系の看護師さんだった。薬の紙を見ながらなんだかんだ小難しいことを(偉そうに)たれていきました。

娘に看護師さんになることをすすめたのはサキさん。女の子も手に職を付けないかんと、力説していました。何はともあれ、身内に看護師さんがいるというのはなかなか心強いものがありました。



 

点滴をお願い

2021年09月21日 17時22分22秒 | 私の日記
 今朝、お医者さんに行ってきました。

 電話で予約を取ろうとすると「熱の出た方には、リモートでの診察になり、その後処方箋を渡します」と言う事で【点滴】は受けられないとのことでした。点滴できないのでは意味がないので、この病院をあきらめ別の病院に電話をしました。

 2回目に電話した病院は、「今日は内視鏡の日なので、内視鏡の合間に先生の手の空いた時間に診てもらうので、時間が掛かりますが、それでもいいですか?」とのことでした。暇なので時間はかかってもいいのでお願いすることにしました。

 その病院は、サキさんが家に居る時には、いつもお世話になっていた病院でした。

 平成25年の1月(今から8年半前)サキさんが風邪をひいた時に診てもらったのもこの病院でした。待合室でソワソワ落ち着かないサキさんを見て、すぐに何かを感じ取って下さり、何かと気づかってくださった看護師さん(多分、院長の奥さんで看護師長さん)。凄いな~と感動したのを思い出しました。

 その時、サキさんは結局、インフルエンザに感染しており、付き添いで行った私もついでに検査をしてもらったら感染していました。その後、二人で寝込んで、サキさんの症状が一気に進んだ、苦い思い出が浮かびました。

 その時からは、院長先生も代替わりし、内視鏡検査を強化して若先生としての独自色を出されています。その時から予約制になったこともあり、少し離れていたのですが、今回久しぶりの受診でした。

 病院の雰囲気は、昔と変わらずとてもよく、院長先生も爽やかな感じで好印象だし、どの看護師さんもテキパキと動かれ、笑顔も忘れずの応対で、本当に好印象でした。

 先生の診断中に「体重が3キロ落ちた」と言う事を伝え忘れたため、血液検査と便の検査で終ろうとしていました。まずい・・・と思い、慌てて看護師さんに「点滴をお願いできますか?」と伝えたら、すぐに先生に確認を取ってくださいました。
 そして、念願(?)の【点滴】。本日の目標達成です。

 点滴中も小まめに様子を確認しに来てくださった看護師さん、本当にありがとうございました。おかげで少し楽になれました。


昨夜のぞうすいです。やっぱり、こんな時は、ぞうすいが一番ですかね。
今夜もぞうすいになりそうです。

下痢が

2021年09月17日 16時20分56秒 | 私の日記
 お腹が痛い。

 昨夜から下痢が止まらない。頭も痛い。微熱もある。

 夕食までは何ともなかったのだが、夜中に急に痛くなってきた。寝る前にトイレに行くと、少し柔かい便が。そして午前2時過ぎ、おなかの痛みで目が覚めた。トイレに駆け込むと、それこそ正に「超特急」。水鉄砲のような勢いで激しく放たれる。それから2時間おきに目が覚めてトイレに走る。

 朝、念のために体温を測ると36.9度。普段は35度の前半なので(下手すると34度台)少し高めだ。頭も痛い。そして何より少しでも食べ物飲み物を口にすると、すぐさまトイレに走らなくてはならなくなる。

 頭痛薬しかなかったので、飲んで床に就いた。朝8時過ぎ。10時、12時と2時間おきにトイレに走る。

 12時過ぎにドラッグストアに行く。下痢止めとポカリスウェット、お粥を買う。常備薬とポカリなどの備蓄の必要性を痛感した。家にあった薬は、頭痛薬以外、全て期限切れでした。

 1人暮らしの不安に襲われた一日でした。

 あ、ちょっとトイレに行ってきます。

誰かもらってください

2021年09月16日 19時06分52秒 | 私の日記
 今日も、相変わらずの「ダラダラ生活」をしています。今日だけじゃない、最近ずっと「ダラダラ」。仕事を辞めて、せっかく自由に使える時間ばかりになったのに、何もせず、何もしようとせず。本当にただ時間だけが過ぎていき、寝る時にも今日は何をしたのか覚えていません。というか、何もしていません、買い物(多くて週に2回程)以外は家に閉じこもっているばかりです。

 せっかくなので本でも読もうと、いろいろと買ってはみるものの、目のせいか文字が読みづらくすぐに目が痛くなってしまいます。ピントが合わないので、メガネをはずし、本を文字通り目の前にくっつけて読んだりします。しかし、裸眼で読むと、目の疲れが尋常ではありません。
 結局、テレビとにらめっこの生活になってしまいます。オリンピック、パラリンピック、大谷君に大相撲とそれなりに私の好きなスポーツ中継はたくさんありますが、結局、その放送時間に合わせた生活になってしまいます。

 まあ、こんな生活が半年以上になってしまいました。(あらら)

 本(マンガ)でも読もうと思い、本棚を見ると何と、同じ本が。

手塚治虫の旧約聖書物語。全3巻が何と2部ずつ。
そうだ、何年か前に、すでに持っていることを忘れてアマゾンで買ってしまったやつだ。そのことすら本棚看るまで忘れていた。3部目を買わずに良かった。

 緊急事態宣言中だけど、若年認知症の本人・家族の交流会が25日に自主的に行われます。公的な機関の方々は立場上参加が難しいので、本当に本人・家族、支援者のおしゃべり会(もちろんマスクで)になります。部屋は借りられないので、公園のベンチに座って、あるいは草の上に座り込んでのおしゃべりになります。あるいは公園の外周をお散歩したり、また芝生でキャッチボール、サッカーも。(本当は、球技はダメみたいです)
 この自主的な交流会で、誰か希望する人がいたら、その方にこの本をもらってもらおうと思います。

 誰かもらってください。

そして25日、晴れますように。

サキさんとワンピース

2021年09月03日 17時21分30秒 | サキさんとの記憶
 仕事を終えて帰宅する。
「ただいま」
「お帰り」夕食中のサキさんと子供たちが迎えてくれる。

その時テレビでは、初めて見る【アニメ】がやっていた。
「これ、面白いのよ」

今から二十数年前の話だ。ちょうど自宅を新築中で慣れない借家住まいの時のこと。
「この子がね、強くてかわいいの。ゴムゴムの~~」と言っておどけるサキさん。

 これが、私と「ワンピース」との出会い。それからは毎週、放送日には(たしか当初は土曜日の7時から放映していたような)早めに帰宅し、家族そろってみんなでテレビでワンピースを見るのが恒例になっていった。

 とても楽しい、家族団らんの思い出だ。

 でも、途中からサキさんは話の流れについてこれなくなっていた。長年の放映で多くなりすぎた登場人物を把握できなくなってきていた。ナミさんや、ゾロ、サンジ、ウソップ、チョッパーといった初期のメンバーはもちろん最後の方まで理解していたけど・・・。
「出てくる子、多すぎるわ。わから~~ん。」
そう言って、ちょっと怒ってた。

認知症と診断される、少し前の話です。


そして、今日、そのワンピースの単行本の100巻が発売されました。

舞台は、ワノ国、鬼ヶ島。巻の最初の登場人物の紹介ページは4ページ。たくさんの登場人物と、パッパッと変わる場面展開でスピーディーに話が進んでいきます。

きっとサキさん、これ見たらまた怒ると思います。
「誰れ、これ。味方なの?敵なの? も~~わからん」