サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

また、面会自粛に

2021年08月23日 18時22分41秒 | 私の日記
 今週の土曜日に、2週間ぶりのサキさんの面会に行く予定でした。ですが、「やはり」と言うべきか、施設からの案内書類の中に、【面会自粛】の一枚が含まれていました。


 いつまでという文面は入っていないので、当面の間・・・と言う事だと思います。ひと月に2回程度、1回15分、アクリル板越しの直接触れ合えない面会でしたが、それでも直接、顔を見て、反応を見て、サキさんと同じ空気をすえていると感じられるだけでも、とても大切な時間でした。


 案内の中に、岐阜市の独自の緊急事態宣言も含まれていました。これによって、岐阜城への入館や、岐阜市の施設も利用が出来なくなりました。(9月12日まで)

【何か、こういう中止・禁止の対応はやたら早いな・・・個人の感想です】

 市の行事、恒例の行事、伝統の祭りなどは軒並み中止もしくは延期。県境をまたぐ移動の中止・自粛などでとにかく人の流れを減らしましょう・・・と言いつつ、たくさんの取り巻きを引き連れて、大雨の被災地の視察に訪れる知事の姿が新聞に載っていた。それ自体が不要・不急ではありませんか? 無駄に人を集めることにはなりませんか?それこそリモートで済むんじゃありませんか?
 広島・長崎の原爆慰霊祭も、首相はリモートで良かったんじゃないですか?首相一人で行くのならまだしも、それこそ何十人もの取り巻き・SPが取り囲んでいる。これは無駄な人の流れじゃないんですか?
 企業に、テレワーク7割を・・・という、公官庁の皆さん自体は7割のリモートワークをクリアしているんですか?官公庁だとどうしても対面でないとできない事もあるでしょう。窓口業務も対面を続けてもらわないと市民生活に支障をきたすでしょう。でもその気になれば、民間企業に求めるのであれば、まず自身がやって範を示すべきでしょう。自分たちに出来ないものは、いかに声高に叫ぼうが、伝わる訳がありません。

 とりあえず、今の私に出来ることは、買い物の回数を少なくして、じっとおとなしく家にこもることです。でも、どっかで反動が出そうです。

岐阜県も、そして岐阜市は独自で

2021年08月18日 12時09分05秒 | 私の日記
 昨日、岐阜県の新型コロナ感染者数が300人を超えて過去最多になりました。今までの最高が5月の155人なので倍以上です。この先どのように感染者数が推移していくのかわかりませんが、しばらくはこの状況が続くのでしょう。今がピークなのかどうかも定かではありません。ワクチンしか打つ手はなく、このままではワクチンによる新たな差別も生まれかねません。早く何とかならないものですかね。

 そして、岐阜県にも「まん延防止」が適用されることになり。さらに岐阜市独自の「緊急事態宣言」も発出されました。(こういう禁止とか中止とかを含む宣言の発出は異常に早いと感じるのは私だけでしょうか?)
 岐阜市による宣言なので、岐阜市の公共施設の使用、貸し出しも当然のように制限が出されます。8月の第4土曜日に予定されていた若年性認知症本人・家族の交流会「笑っとこぐみ」も中止になりました。施設の利用が出来なくなったためです。9月に予定されていた認知症サポーター養成講座も市役所1階の市民交流スペースで開催予定でしたので、これも中止になりました。その中で少しだけサキさんの事をお話しさせていただく予定だったのですが・・残念です。でも仕方ないですね。

 人流の抑制をしなければならないのは確かだと思いますが、その中でも努力すれば、細心の注意をすれば、何かの手を模索できなかったのかな?と思います。何でもカンでも中止すれば手っ取り早いですけど、もし感染者が出てしまったら大変なこと(責任問題にも)になってしまいますが、それでも何とか開催する道はないのかと頭を悩ませてほしかったです。

 毎年の夏の楽しみだった長良川の花火大会も中止。長良川の鵜飼いも早速中止(まん延防止の期間の)が決まったみたいです。各地の伝統のお祭りも中止、帰省も出来ない、どんどん人と人との繋がりが薄れていきます。リモートやlineとがでの繋がりはあっても、やっぱり生身の繋がりを感じていたいです。

 サキさんの施設からは、まだ何も連絡はありません。どうか今の「2週間に1回、15分間」の面会までなくなりませんように。

じっと動かぬサキさん

2021年08月14日 15時29分45秒 | 今日のサキさん
 3週間ぶりにサキさんの面会に行ってきました。


2週間に1回の頻度で面会を認められていましたが、ワクチン接種の関係で今日の面会になりました。

 いつものように車いすで私たちの前に連れて来られたサキさん。今日も目を閉じてじっとしています。寝ているのか、瞑想中か、表情一つ変えずじっとしたままです。


 お姉さんもいろいろ話し掛けますが、サキさんに動きはありません。でも、私とお姉さんの雑談の途中で、ときおり「ピクっ、ピクっ」と指先、足先をけいれん(?)させるサキさん。しかし、やっぱり表情は全く変わりません。眉間にシワを寄せることも、もごもごと口を動かすこともありません。

 結局、最後までサキさんに動きはありませんでした。声をあげることもありません。そして、あっという間に15分は過ぎてしまいました。

 声を出して意思の疎通を図れないサキさん。自分の動きで感情を表現できないサキさん。やっぱり触れて刺激を与えたいと改めて思いました。会話の成立しない関係なので、直接触れ合うことが思いを、感情を通い合わせる唯一の手段だと思います。
 お姉さんとのたわいない会話はちゃんとサキさんの耳にも届いているとは思いますが、やはり直接サキさんに触れたいです。触りまくりたいです。

 以前のような自由な面会が出来る日が、一日も早くやってきますように。しかし、コロナが終息することは多分ないでしょうから、新たなコロナ禍での面会(しかも直接触れ合える)の方法を模索していただきたいと思います。私も考え提案していきたいと思います。

副反応?

2021年08月12日 11時59分06秒 | 介護の後悔
 今朝は5時過ぎに目が覚めた。昨日は9時過ぎだった。何かとても不規則な生活になりつつある。特にやらなければならないことも決まっていないので自由に時間を過ごしても問題はないのだけれど、やはりちょっとね。気をつけないと。

 そして、朝から頭が痛い。いつもの頭の側面ではなく左側の後頭部が痛い。お昼ご飯を食べたら薬を飲んで少し横になろうと思っています。

 そう言えば、土曜日にワクチンの1回目が終わってから、何かあると「ワクチンの副反応では?」と勘ぐってしまう。昨日からの肩(注射を打った左側)の痛みや、足首少し上の湿疹。

そして今日の頭痛。何でもかんでもワクチンの副反応という言葉が頭をよぎる。でも、きっとワクチンとの因果関係は無いんだろうな。きっかけにはなっているかもしれないけれど。

 サキさんの一番荒れていた頃も、何かあるとすぐに「認知症のせい」と片づけてしまっていた自分がいた。

 初めてのショートステイの利用は何事もなく終わった(実際のサキさんの思いは分からない)けれど、2回目はダメだった。昼の2時ごろショートステイから電話があり「今すぐ、迎えに来て欲しい。暴れられて手の付けようがない」と言われた。会社に断わってすぐに施設に向かった。
 施設に着くと、サキさんは玄関先のホールで男性スタッフさんの襟首をつかみ、今にも背負い投げでもしそうな勢いだった。私は必死でサキさんをなだめるだけで精一杯。サキさんの思いにまでは気が回りませんでした。

 そのまま、かかりつけの精神科医のところに行き、抗精神薬を処方してもらいました。

 サキさんの行動は落ち着きましたが、再び生気を失ったようになってしまいました。そこからはサキさんの行動が激しくなると薬に頼り、落ち着くと薬を減らし、また荒れて薬に頼る。その繰り返しでサキさんの心と身体の両方を追い詰めていってしまいました。

 もう少し、自分に余裕(時間とお金)がありサキさんの思いに寄り添ってあげられていたら、もう少しだけでもサキさんは穏やかに過ごせたのではないかなと思っています。
 ショートステイで暴れた(サキさんには暴れたつもりはないはず。サキさんなりの抵抗だったのだろう)のは、自分の意思に関係なく、見ず知らずの人たちと一緒にされ、知らない部屋でたった一人で寝なければならないという現実を受け入れられなかっただけだと思います。それなのに、それを、サキさんを薬で押さえつけてしまいました。

 何でもかんでも認知症のせいにすると、後の対処は簡単なのだろうけど、実際は認知症がさせたわけではなく一人の人間の思いがそうさせているだけです。もっとサキさんの思いに寄り添ってあげれば良かった。でもその時の私には、その余裕がありませんでした。
 やっぱり、一番大切なのは余裕です。介護者だけでなく、本人にも。時間とお金と心と身体、その全てに余裕が必要だと思います。

 この前のブログで、ワクチン接種の会場は「じいさん、ばあさん」ばっかりだったって書いた事、とても反省しています。人間、誰しも年を取ります。年齢を重ねていきます。それをそのまま自然体で受け止めないといけません。失礼しました。
「お若いですね」は、誉め言葉ではないと、上野千鶴子さんの本に書いてありました。そうですよね。年齢を重ねることを否定している訳ですもんね。
褒める時は、「お若いですね」ではなく、「お元気ですね」ですね。老いを受け止めて元気なお年寄りに私もなりたいです。

最近のこと

2021年08月10日 18時34分32秒 | 私の日記
 先週の土曜日、1回目のワクチン接種に行ってきました。

岐阜市でも60歳~64歳の接種が始まりました。会場の岐阜薬科大学三田洞キャンパスへ。会場に到着し、周りを見渡すと「じいさん、ばあさん」ばっかり。若作りはみんなしているようだが、やっぱり「じいさん、ばあさん」にしか見えない。そうか、私もこんな感じに見えているんだろうな。みんな、同年代だもんな。
 ちょっと、悲しいような。

 そして、日曜日。本当はサキさんの面会に行く予定だったのだけど、ワクチン接種の翌日なので、1週間延期してもらいました。金華山では borderless さん主催の金華山登山もあったのですが、パスしました。熱も全くなく、腕の痛みもほとんどなかったのですが、念のため家でじっとしていました。

 昨日の月曜日、窓を激しくたたく風の音に起こされ、一日中、中途半端に睡眠不足状態。シャッターも締め切ったまま一歩も家からですボーっと過ごす。

 そして今日、運動不足の解消も兼ねて、自転車でハローワークへ行ってきました。
 どうして私が自転車で遠出をするときは風が強いのでしょうか? そう言えば天気予報で「洗濯物はしっかり止めて干すようにしてください」というのを途中の長良橋あたりで思い出した。

昨日の雨のせいで、長良川はだいぶ濁っている。


 夏の日差しは容赦ない。しかし、ハローワークから帰る頃には空に黒い雲が、、、。幸い、土砂降りにはならず、時々ぽつりぽつりとする程度でした。(洗濯もの取り込んどいて良かった)

 いろいろあったオリンピックも終わりました。いろんな思いを皆さん持たれていると思いますが、私の心は震えっぱなしでした。サキさんが家に居たら、間違いなく怒られっぱなしだったと思います。
 中でも、空手の「形」。凄かったです。「かた」は、「型」ではなく「形」。決まったものしか出来ない鋳物のような「型」ではなく、演者の方の思いを込めて表現を変えられる「形」だそうです。
 同じ「スーパーリンペイ」でも、演じる方によって全然違うものに見えてきます。ただただ、すごかったです。メダルに輝いた方ばかりでなく、出場者全員の演武に圧倒されました。

 オリンピック終わったら、今度は甲子園。そしてパラリンピック。まだまだ当分テレビにかじりつきそうである。サキさんにまた言われるな。
「テレビと結婚しや」
「テレビにご飯作ってもらや」