サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

このまま続ける

2019年11月30日 22時02分43秒 | 今日のサキさん
水曜日と今日の土曜日と、お姉さんと一緒にサキさんの食事介助に行ってきました。

最近のサキさんは、食べる量、スピードもめっきり落ちて、週に2回の普通食もそろそろ限界かなと思っていました。水曜日の食事介助の様子を見て決断するつもりでいました。

そして水曜日。お姉さんの介助で食事が始まりましたが、また、いつものような展開です。口を閉ざすときも多く、あまりたくさんは食べられませんでした。

そして、出した結論は・・・、

今まで通り、週に2回の普通食を続ける

自分の歯があり、噛むことが出来、飲み込むことも出来るのだから、週に2回だけの家族介助による普通食はサキさんの刺激にもなるし、このまま続ける。週にたったの2回だから、もし全く食べられなかったとしても、他の日に食べられれば何とかなるでしょう。

全然食べられなくなっても何とかなるさ、と、少し開き直ってこれからもサキさんの普通食の介助を続けていきます。

そして、今日のサキさんです。

お姉さんの介助で、ゆっくり食べすすみます。今日はいつもより順調でした。しっかりと目も口も開けて開けてくれました。

完食には程遠い内容ですが、ここ最近と比べればよく食べてくれたと思います。普段のスタッフさんの介助でのトロミ食では、ほぼ完食と言う事なので、栄養的には問題ないと思います。

時折見せる、口をとんがらせてのスプーン拒否は、ちょっと腹も立ちますが、これからも根気強くサキさんの介助を続けていこうと思います。



今日もやっぱりダメでした

2019年11月23日 23時36分57秒 | 今日のサキさん
今日もサキさんは、穏やかに食事を待っていました。息苦しい様子も全くなく、静かに目を閉じ車いすに身を預けていました。私がいつものようにサキさんの顔を拭いたり、髪をといだり、肩や足をマッサージすると少しずつ反応をしてくれます。特に肩、首筋へのマッサージは強烈に反応してくれます。カッチカチに、素人の私でもわかるくらいに凝っています。少しは楽になれたでしょうか。

さて、食事の時間になりました。
「思いっきり口を開けてね、いっぱい食べてね、がんばって食べてね」いろいろ声掛けをしてから食事介助を開始しました。でも・・・・。

今日は、一口目から拒否でした。こんな時は、ほとんど食べてくれないことがほとんどです。本当に、たま~~に口を開けてくれますが、たまにです。続けてという事はありません。


そして、いつもの不機嫌な表情と、苦しそうな呼吸になってきます。食べ物を飲み込む事、息を吸い込む事、うまく区別できなくなってきているのでしょうか。食事が始まる前や、終わってからは、こんな息苦しそうな呼吸ではありません。食事の形態とは関係なさそうな気もしますが、もう少し様子を見ます。


今日の食後のサキさんのトレイです。かに玉は食べたように見えますが、ご飯の上にかかっていますし、私が二口、おいしくいただいてしまいました。ので、サキさんの口にはほとんど入っていません。春雨サラダを数口、鳥の肝のうま煮も数口食べてくれただけです。デザートも全く食べてくれませんでした。食事形態の問題なのか、息苦しさのせいなのか、分かりませんが、今度の水曜日の普通食の時、お姉さんの介助でダメだったら、施設の方に食事形態の見直しを相談してみようと思います。

理想はあっても、食べてくれない事には話になりません。サキさんが少しでも食べてくれるように考えていこうと思います。

そろそろ限界?

2019年11月21日 21時19分22秒 | 今日のサキさん
昨日のサキさん、ホールで食事を待っている間は、何ともないのですが、食べ始めると何だか息苦しそう。

息を止めていた人が、海に潜っていた人が、無呼吸症候群の人が、「ハッ」っと息を吐き出すような感じです。

うまい事噛めずに食べ物が口の中に残りっぱなしになっているためなのか、食事がすすみだすととても苦しそうな感じです。眉間のシワもその影響だったのかもしれません。



お姉さんの介助で食べすすめますが、やはりはかどりません。思い出したかのように口を開けてくれることもあるのですが、いつもの「すすれば」食べれる食べ物に慣れきってしまっているのかもしれません。

もうそろそろ普通食は限界に近付いているのかもしれません。

しっかり考えてみようと思います。

食べられなければ、何にもならないですし。


30歳

2019年11月18日 21時37分26秒 | 今日のサキさん
今日、11月18日は、サキさんの大好きな息子の誕生日。

何と、30歳の大台にのってしまった息子。

30年前の木枯らしの吹き荒れた日でした。




とても身体が弱く、入退院を繰り返していた息子。

アトピー性皮膚炎もひどく、夏場、傘をさして小学校に通ったこともありました。
そして、学習障害。アスペルガー症候群という言葉を初めて知りました。未だに人付き合いが苦手で、場の空気を読むと言う事が全くできない息子。かなりひどい「いじめ」もあったみたいです。

そのすべてを受け入れて、見守り続け、励まし続けてきたサキさん。

サキさん、あなたの息子は、ちゃんと「優しい大人」になりましたよ。人の痛みの分かる人にちゃんとなりましたよ。後は、サキさんみたいな素敵な人と早く巡り合えるといいですね。ちょっと頼りない息子を、優しくリードしてくれる人がいいですね。

また近いうちに、息子と一緒に行くでね。
待っててね。

昨日のサキさんと今日のあすなろ絆会

2019年11月17日 23時02分47秒 | 今日のサキさん
昨日、土曜日のサキさんです。


昨日は、珍しく調子よく口を開けてくれました。特にかぼちゃのサラダは、ほぼ完食。炊き込みご飯(これもお粥なのは解せないけど)も、いつもと比べれば比較にならないくらいによく食べてくれました。

でも、調子の良かったのは、最初のうちだけで、途中からここ最近のいつものサキさんに戻ってしまいました。でも、いつもよりはたくさん食べられたので良しとしましょう。

最近のサキさんは、よく、周りの利用者さんのあげる「うめき声」に反応して声をあげます。同じようにうなったり、叫んだり、つられるのでしょうか。以前は介護職だったサキさん、利用者さんの反応には敏感なのかもしれません。自分が何かしなきゃ、と思って、つい反応するのかもしれませんね。でも、利用者さんのうめき声や絶叫は、よく伝染しますね。不思議ですね。

そして、今日は「あすなろ絆会」恒例の秋の遠足でした。
岐阜県中津川市(恵那市だと思っていた)の博石館に出かけました。


宝石探しや、探した石をキーホルダーやネックレスに加工(といっても接着剤でくっつけるだけ)したり、ピラミッドの地下迷路を探索したりと、楽しい時間を過ごすことができました。

(本当は、みんなの写真も載せたいのですが、許可をもらってないので施設の写真だけです)

皆さん、笑顔で楽しまれていました。

「今日は楽しかったですね」とLINEすると「楽しかったけど、これからお風呂に入れないといけないから、まだひと仕事残っています」と返信がありました。

そうだよね、介護は一日中、24時間待った無しで続くんだよね。

サキさんが施設のお世話になってから、こんな当たり前のことも忘れてしまったんだろうか。いや、忘れてはいないけど、薄れていっているんだろうな。

つらかった記憶は次第に薄れて、楽しかった思い出が残っていく。もし今なら、もっといい介護が出来たかもしれない・・なんて思うのは、大変さの記憶がだいぶ薄れてきた証拠なんだろうな。

さあ皆さん、楽しかった今日の思い出を糧にして、また明日から(いや今からの人もいっぱいいるな)頑張りましょう。

今日も

2019年11月13日 21時40分56秒 | 今日のサキさん
日曜日のサキさん。




お姉さんの介助で、差し入れの「焼きプリン」を完食。おいしそうに、休むことなく口を開けてくれました。飲み込みも問題なさそうです。

そして昼食。プリンを食べた後でしたが、前日の夕食の時(これは普通食)よりは、はるかに口の開け方も良く、たくさんの量を食べてくれました。口を開けてくれる回数が多いということは、食事の形態の問題ではなく、意欲、時間、等の影響なのかもしれません。ただ、ソフト食の方が食べやすいので口を開けてくれる、普通食は口の中に取り込んだ後に食べづらいので口を開けてくれなくなる、という事かもわかりません。もう少し、観察が必要です。

そして、今日、水曜日の夕食介助。今日もお姉さんに介助をお願いしました。


サキさん、明らかに日曜日とは口の開け方が違います。大きく口を開けて食べ物を取り込んでも、その後が続きません。時々、苦しそうに「はあ、はっ」っと息を吐きます。まるで口をふさがれ呼吸を止められていた人が急に息をするように。何か苦しそうです。理由は全く分かりませんが。

結果的には、今日もあまり食べることは出来ませんでした。

スタッフさんの話しでは、普段のソフト食は、完食 だそうです。

普通食が食べづらくなっているのでしょうか。普通食ではほとんど食べていない。2割くらいしか食べられない。でも、スタッフさん介助のソフト食は、ほとんど完食出来ている、と言う事だけは事実です。

そう言えば、月曜日の巡回歯科検診で、サキさん虫歯が見つかったそうです。ひょっとすると、これも普通食が食べづらかった原因の一つかもしれません。

もうしばらく、様子をみてみます。
そして考えます。

今日もダメでした

2019年11月09日 21時32分13秒 | 今日のサキさん
今日もサキさんは食べてくれませんでした。

途中で、里芋を一切れ。

みかんの身は食べずに、汁を少しすすっただけ。

右側からの介助も、正面も、左側も、すべてダメ。

途中で、歌を耳元で口ずさんでも、肩や足をマッサージしても、背中を撫でても、耳たぶを刺激しても、顔を少しゆがめるだけで、食欲にはつながらない。



食事開始から1時間後のサキさんのトレーです。ほとんど減っていません。サキさんの大好きな里芋も、トマトも全くダメ。頑として口を開けようとしてくれません。唇が開いても、その奥で歯でしっかりブロックしています。

帰り際、スタッフさんに伝えました。
「全く食べてくれません」

「特に(食べていないという)報告は無かったので、普段は、食べられていると思いますよ。」とのことでした。

やっぱり、私の介助と解っていて、食べてくれないんだろうか。

わずかに食べてくれた里芋も、飲み込めずに口の中に残ったままでした。

そろそろ普通食は限界なのかな。
もう少し様子を見てみよう。

サキさんの右側から介助してみたけれど

2019年11月06日 21時20分32秒 | 今日のサキさん
今日は、いつもと違って、サキさんの正面やや右側から食事介助をしてみました。いつもは左側で、サキさんの目に入っていないのではないかと、前回の介助で感じたので、位置を変えてみました。

結果は・・・・。

初めは調子よかったのですが、やがて、いつものようにサキさんの口は開かなくなりました。時々、思い出したように口を開けて、ニンジンやおイモを食べてはくれましたが・・。



やっぱり、食事介助の向きだけの問題ではないのかもしれません。でも、まだ左側よりはましな気がしますので、しばらくはサキさんの右側から介助をしてみます。


食後のサキさん。と言っても、ほとんど食事はしていませんが。

サキさん、おなかすいちゃうよ。
今度はいっぱい食べてね。

サキさんの右の黒目が

2019年11月04日 15時41分59秒 | 今日のサキさん
サキさんのところに行ってきました。

ベッドで寝ているサキさん。でも、スヤスヤという感じではなく、10秒おき間隔ぐらいで「ハッハッ」っと少し苦しそうな感じで息を吐き出します。

1時間近く見守っていましたが、あまり変わることなく苦し気な呼吸を繰り返していました。何もなければよいのですが。



そして、サキさんの昼食。

トロミ食です。
いつもと同じように、あまり食べてくれません。目も閉じたままです。時々、思い出したように口を開けてくれますが、あまりはかどりません。

途中、サキさんがうっすらと目を開けた時、ある事に気づきました。

右目の黒目が、まっすぐ前を向かずに右に寄っています



サキさん、顔は前を向いていても、目はいつも右を向いていたのかもしれません。私は、いつもサキさんの左側、あるいは、正面やや左から介助をしていました。私の時より、はるかに食べてくれているお姉さんは、サキさんの正面やや右側から介助をしています。サキさん、私の介助の時はほとんど見えていなかったのかもしれません。

そこで、サキさんの正面やや右に位置を変えて、昼食介助を再開しました。すると、それまでとはうって変わって、口を開けてくれる回数が多くなりました。

完食とはいきませんでしたが、前回の私の介助の時より、はるかにたくさん食べてくれました。スタッフさんも、いつもサキさんの右側から介助していると言ってみえました。

今日はトロミ食だったからたまたま食べてくれたのかもしれません。今度の水曜日の普通食の時にもサキさんの右側から介助してみようと思います。

お姉さんの介助だと

2019年11月02日 22時07分11秒 | 今日のサキさん
仕事を5時で終え、久しぶりのお姉さんと一緒にサキさんの食事介助に行ってきました。

眉間にシワをよせながら食事を待っているサキさん。お姉さんを見ても、私を見ても、眉間のシワが消えることはありません。不機嫌?なまま食事に突入です。


お姉さんは、サキさんの口の中の食べ物のたまり具合を確認しながら、そしてサキさんが口を開けるタイミングを見計りながら、順調にサキさんの口の中に食べ物を入れていきます。

多少、こぼれる量も多いですが、私の介助よりは、はるかにたくさんの量をサキさんに食べてもらえました。サツマイモの天ぷらは、臭いでわかるのか、スプーンが近づくだけで大きな口を開けてくれます。


いつもより、たくさん食べてくれたサキさん。

ありがとうね。

出来たら、私の時にもたくさん食べてね。