サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

写真、嫌い。

2017年05月31日 21時52分15秒 | 今日のサキさん
今日のサキさんです。

いつものように歯をギシギシさせながら、ブツブツ言っています。思いっきり顔をしかめながら。



ブツブツ言いながらも、食事は完食。今日も目は開けてくれませんでしたが。
お腹が膨れて満足なのか、少しだけ穏やかな顔になっています。眉間にはまだシワが残っていますが・・。



そういえば、サキさん、写真撮られるの好きじゃなかったな。きっと今も怒っているかな。
「やめて、勝手に写真撮らんといて」

でも、これは記録だから・・、これからも撮らせてね。
お願いします。

過渡期

2017年05月29日 22時23分10秒 | 若年認知症のつどい
昨日の「アルトひまわり会」5年目に突入です。

ですが、いつもより少ない参加者で、ちょっぴり寂しい会になってしまいました。

固定された参加者、そして皆さん介護度が上がり、なかなか参加しづらくなってきた方もみえます。
看取りを終えられた方も、そして、サキさんのように施設のお世話になっている人も。

新しい人にも、どんどん参加してほしいのですが。

過渡期 なのかもしれません。

ご本人さんも一緒に参加してほしいのですが、当初からの参加者は介護度が進んでいます。認知症と診断されたばかりの方や、介護保険を利用したばかりの人には、すこしきついかも知れません。少なくとも自分の居場所とは感じてもらえないでしょう。介護者の方にとっては、とても参考になったり、励みになったりすると思うのですが・・。

ご本人の交流会と、介護家族の交流会(つどい)と、分けて考えないといけないですね。

そして、どちらの力にもなりたいと、単純に、漠然と考えています。

そして、看取りを終えられた方の、心のケアも。

一気に変わる事はできませんが、まずは各地域の包括さんにお知らせするところから始めます。(もう、チラシは各包括さんに渡っているようですが)まずは、知ってもらうとこらから始めないと。

穏やかな寝顔

2017年05月28日 17時02分03秒 | 今日のサキさん
今日は「アルトひまわり会」があるので、その前にサキさんの面会に行きました。

コンビニで抹茶タルト、ロールケーキ、コーヒーを買ってからサキさんの特養さんへ。


到着した時のサキさんは、ベッドの上でおとなしく目を開けながら音楽を聞いて(?)いました。

おいしそうに抹茶タルトを食べ、コーヒーもストローで上手に飲んでくれました。次にロールケーキをいこうかなと思っていたら、サキさんの目がトロ~~~ン。目を閉じてしまいました。

食事介助の時の目の閉じ方ではなく、穏やかな目の閉じ方です。


そのまま、目を開けませんでした。起こすのも、かわいそうだったので、そのまま寝てもらいました。ロールケーキは私が責任をもって、一人で食べきらせていただきました。

施設の家族会と太鼓の演奏

2017年05月27日 21時53分40秒 | 今日のサキさん
今日は、サキさんの特養さんでの「家族会」が開かれました。

施設からのお願い(夏服への切り替え、それに伴う名前の記入)や、面会時間の変更(午後8時まで~午後7時までに変更)等の説明が行われました。
その後、家族の皆さんから質問や意見を求められましたが、誰も発言する雰囲気がありません。10秒ほどの沈黙の後で、どうしようか迷っていましたが、発言してみました。内容は2つ。

1.異性によるおむつ交換(同性にならないか)
2.汁物の具材の大きさについて(細かすぎて、汁と具の区別がつきにくく、逆に飲みにくくはないのか)

後で、個別に聞いても良かったのですが、せっかく他のご家族の方もみえるので、思い切って(他のご家族さんも興味ありそうな問題を)聞いてみました。

結果は・・・。必ず同性による介助は確約できない。具材の大きさは、様子を見てみる・・ということでした。
その後、私以外に声を発する方は見えず、そのまま終了となりました。

家族会ではありますが、施設からの一方的な話のみで、家族間同士の交流、意見交換はありません。次回の家族会(9月にあるそうです)では、ぜひ他のご家族さんとの交流、少なくとも家族会での発言を促していきたいです。

その後、地域の方との交流会ということで、地域の子供たちによる「太鼓」の演奏がありました。


迫力ある太鼓の音に、皆さん少し興奮気味でした。
サキさんも、歯ぎしりとうめき声で、太鼓のリズムに合わせているようでもありました。

洗濯物が気になったので、いったん帰宅し、夕方、再びサキさんの食事介助に戻りました。

今日は。豚の角煮がメインです。昔のサキさんなら絶対に食べないメニューです。今日も少し食べにくそうにはしていましたが、嫌がることはなく、せっせと噛んでくださいました。
お隣の呑み込みのうまくいきにくい利用者さん。何と、今日はサキさんより早く完食です。スタッフさんの声掛け、働きかけの違いで、こんなに差が出るんだなと、改めて感じました。にこやかに、そして適切に、穏やかな声で声掛けをされていました。本当にあっという間の完食でした。

一人、取り残されたサキさんでしたが、遅ればせながらも完食。終盤からは目も大きく開いてくれました。


やっぱり、目を開けてくれた方が、うれしいです。


昨日のサキさん

2017年05月25日 22時24分07秒 | 介護日記
昨日のサキさんの様子です。

ここのところとほとんど変わらぬ様子です。

目を閉じ、右目は薄く開けながら、周りを確認。

お姉さんのスプーンが近づいてくると、おもむろに口を開けます。近づいてくるもの全てに反応します。私の指にも、しっかり反応します。
お姉さんは、少し大きめの塊のまま、サキさんの口の前へ、そこで一旦停止です。サキさんが自分でスプーンまで口を持ってくるようにさせています。が、サキさん、よく分からずに「お預け」を食った形になってしまいます。

それでも、難なく完食です。この食欲があるうちは、大丈夫そうです。


お姉さんの歯磨きです。私がやろうとすると決して口を開けて協力してくれませんが、お姉さんには多少、協力的なサキさんです。

この日も、イラっとするスタッフさんがみえました。この前の方とはまた別の方ですが、イラっとした内容は全く同じです。この前、施設の方にお伝えしたところなのですが・・・。
「早く、呑み込んで」
「まだ残っとる。よそ見しんでいいで、噛んで噛んで」
「私の事、からかっとるの、早く呑み込んで」

それが出来ないからスタッフの皆さんの適切な介助が必要なんですよ。そんなことも分かってあげられないんですか。一度にたくさん、利用者さんの口に入れるから、ただでさえ呑み込みの悪い利用者さんが吞み込める訳ないじゃないですか。

思わず、口に出しそうになってしまいました。でも、こんな人にうかつに直接しゃべったら、それこそ、夜勤の時にサキさん何をされるか分かったものじゃないです。だから、言えませんでした。もし、言ってたら間違いなく「ケンカ」になっていたかもしれません。(女性のスタッフさんでしたが・・・)

見かねたのか、別の女性のスタッフさんが、しばらくして交代してくださいました。この方は穏やかな方で、ニコニコと、時に利用者さんと一緒に笑いながら、少しずつその方の口に入れていきます。少しずつ、そして楽しく、これがこの方への基本の接し方だと思いました。
その様子を、先ほどのスタッフさんは、見ていません。本当は見て勉強してほしいのですが、その勉強を許すほど特養さんの仕事量は少なくなさそうです。次から次に仕事が舞い込んできます。本当は先輩のスタッフさんの接し方をそばで見習ってほしいのですが・・・。

言いたいことを施設に言いたくても、あまりにひどいスタッフさんを目の当たりにすると、逆に怖くて何も言えなくなります。「何でも言ってください、気付かないところもありますので」と言われますが、それは普通のまともなスタッフさんの場合で、普通じゃない人、およそ介護する資質の無さそうな人には、とても怖くて本音を言えません。

今週の土曜日、施設の家族会があります。そこで一応、言ってみるつもりですが・・。

多くのスタッフさんは、明るく、真面目に、精一杯やって下さっています。本当に一部の方の特異な話しです。

スタッフの皆さん、これからもよろしくお願いいたします。

フォークダンス

2017年05月23日 21時17分06秒 | 私の日記
日曜日に、アマゾンで買った本が届きました。



京都での国際会議でも、若年性の当事者の方が活躍されていた。彼・彼女らとサキさんの違いは何なのか、比較的おだやかに、緩やかに進行しているように見える方と、サキさんのように急激に進行してしまう人との違いは何なのか。とりあえず、今、当事者の皆さんの思いをつづった本を読んでみることから始めようと買ってみました。
(まだ買っただけで、読んでいません。これからです)

国際会議で、華やかなスポットライトを浴びている当事者の方々を見ながら、こんな思いが、ふとこみ上げてきました。
「まるで、お祭りだ(いい意味で)」
でも、そのお祭りになかなか溶け込めていない自分もいる。遠くからそのお祭りを、少しうらやまし気に見ている自分がいた。

ず~~っと昔、中学の頃をふと思い出した。

体育館の中で行われた「フォークダンス
楽しそうにフォークダンスを踊っている、その輪に入らずに(入れずに)、体育館の壁にもたれて、ただ眺めていた。

本当は、輪の中に入って一緒に踊りたいのに、意地を張って踊りには加わらない。踊らないのなら体育館に行かなければいいのに・・・。でも気になって、気になって、壁にもたれながら、ただぼ~~っと見ていた。あこがれのあの子と手をつなげるチャンスだったのに・・・。あ~~~あ。

ダメだ、ダメだ。
やっぱり、見ているだけじゃダメだ。
残り少ない?この人生。最後は思いっきり、サキさんの分まで、二人分、私が関わっていこう。一緒に輪の中に入ってしまおう。何にでも。呼ばれてなくても、こっちから声を掛けちゃおう。

まずは、この2冊の本を、きちんと読み切るところから始めます。

サキさんの面会とあすなろ絆会

2017年05月21日 22時43分33秒 | 今日のサキさん
今日も朝、サキさんのところへ。

コンビニで「かっぱえびせん」とコーヒーを買ってからいきました。今日も良い音をさせて食べてくれるかな・・と期待していたのですが、サキさんはベッドの上で目を閉じています。おそらく寝ていたと思います。


facebookにも書きましたが、身体は自由に動かないし、ベッドの上で誰かがかまってくれるわけでもない。何もすることはない、仮にあったとしても自分一人の力でそれをすることは出来ない。

なら、おとなしく目を閉じて眠ってしまうしかないのでしょう。ごく自然な流れだと思います。施設の方にしても、おとなしくしていてくれれば、自分で訴えることもないので、非常に楽な利用者さんになるんでしょう。

唯一の楽しみは、音楽を聴くことなのでしょうか。スタッフさんも朝、CDを流してくれています。ただ、いつもおんなじ音楽が流れているので、新しい曲と、昔の懐かしい曲を、新しく用意しておくことにしましょう。

1時間近く居ましたが、結局サキさんは目を開けませんでした。(お姉さんなら、きっとすぐに起こしていたかもしれませんが・・・)起こした方が良かったのかな、刺激にもなるし、でもかわいそうだしな。う~~ん、悩む。

第3日曜日である今日は、そのまま各務原に移動です。
5月の「あすなろ絆会」の開催日です。今日は、いつもの「ニッケさん」ではなく、その近くの「集い処笑福さん」で行われました。私は12時少し前に到着。皆さんは、その前に、隣の犬山市にある成田山へお参りに行ってから笑福さんに集まりました。私が着いた時は、すでに皆さん集まり、つどいが始まっていました。

今日も多くの方が集まりました。
在宅介護真っ最中の方
施設(特養や老健)でお世話になっている方
看取りを終えられた方
専門職の方、近くの包括さんの方

皆さん、近況や思いを熱く語ってくださいました。

今年の初めまでは、仲の良くなかった(ごめんなさい)ご夫婦が、最近は手をつないで散歩に行かれているそうです。入院され、そして退院されてから、穏やかになり、手もつなぐようになったそうです。笑顔もたくさん見られました。

また、施設に入所されている方からは、施設のスタッフの方との間で、お互いの思いがすれ違っていたという話もありました。やはり、どんなことも思いを伝えておく必要性を感じられたようです。お互いに良かれと思ってしていたことが、実は相手の望んでいないことだったそうです。やはり何でも感じたことは伝えたほうがいいですね。

昼食後、皆さん各々和気あいあいとした話し合いが進みます。私も久しぶりにいっぱい話した感じです。やっぱり、みんなしゃべりだすと止まりません。皆さん、日ごろのストレス発散になったでしょうか。

最後に、先週の日曜日が「母の日」だったということで、女性に赤い花が配られました。ご夫婦の方はご主人から、女性だけの方には、笑福のスタッフさんから手渡されました。

目にモザイクを入れて・・とリクエストされましたので、気持ち程度のモザイクです。

今日は、カラオケもありました。カラオケ好きの方も大満足だったようです。
「澤井さん、最後に1曲歌って」
と誘われたのですが、時間が無くて結局、歌えませんでした。

Mr.Children「常套句」Music Video(Short ver.)

水曜日と今日のサキさん

2017年05月20日 22時38分51秒 | 今日のサキさん
今週は、いろいろとあって、なかなか更新できませんでした。
水曜日と今日のサキさんの様子を報告します。


5月17日、水曜日のサキさんです。
左目はつぶっていますが、しっかり右目で様子をうかがっています。
「あ、目開いた」って言うと、あわてて目を閉じます。
「しまった、見られた」って感じで。


そして、今日 5月20日のサキさんです。
この時は、施設に着いたばかりの時で、ちゃんと目を開けているのですが、食事になると・・・。
いつもと全く同じ状態になります。右目で様子をうかがいながらの食事。

そして、今日も「バカ」久しぶりに聞いたサキさんの声です。お姉さんは、この前も聞いたようですが。

水曜日も今日も完食。
今日の卵スープ、汁だけ、具だけにうまいこと分けられず、少しむせかけたサキさん。(この時は、思いっきり目を見開いて、必死で耐えているようでした)

食後の座位の練習も行いました。
あんなに姿勢の良かったサキさんですが、背中を起こすと、首が曲がって視線は完全に下に向いてしまいます。

首の筋肉が固まってしまっているのでしょうか。
座位の練習と合わせて、首・肩のマッサージを入念にしてあげましょう。

頑張ろうね、サキさん。

笑い声

2017年05月14日 15時27分27秒 | 今日のサキさん
今日のサキさん、今日はいろんな表情を見せてくれました。

到着した時は、男性のスタッフさんに「オムツ」の交換をしてもらっている最中。
しばらくして交換終了。部屋に入って時のサキさんは、眉間に深いシワを作っていました。やはり、男性スタッフによるおむつの交換は、いい気がしません。きっとサキさんも同じ思いでシワを作っているのでしょう。

でも、その後、すぐに声をあげて笑い出したサキさん。久しぶりに聞くサキさんの笑い声でした。すぐにビデオに録りました。

2017年5月14日のサキさん


賞味期限の迫ってきた「かっぱえびせん」を、二人で食べました。いい音を立てて食べてくれました。その後、コーヒーもストローでチューチュー飲んでくれました。




この後の昼食。今日は最後まで目をしっかり開けて、食べきってくれました。終始、穏やかな表情のままで完食です。

しかし、食事が終盤に差し掛かると、徐々に表情が曇りだしたサキさん。眉間にも少しずつシワが刻まれてきました。
食事が終わると「私が帰ってしまう」というのが分かっているのでしょうか。きっと、察しているのでしょう、とても寂しそうな表情になります。

ゴメンね、サキさん。ずっと一緒におれんくて。
でも、久しぶりの笑い声、笑顔、ありがとうね

回答

2017年05月13日 23時12分46秒 | 今日のサキさん
サキさんの面会(食事介助)に行ってきました。

食事の前に、施設の方から、先日の要望書に対しての回答を頂きました。

Q、サキさんの食事を、すべて普通食にして頂けませんか?
A、申し訳ありませんが、今のまま(家族介助の時だけ普通食)でお願いいたします
  (一人のスタッフが家族のように付きっ切りにお世話できないので)

Q、スタッフさんの利用者さんへの声掛けで、気になるところがありますが
A,会議の時に、話しておきました。これからもいろいろ言ってください。

やっぱり、食事は今のままということになりました。スタッフさんの質・レベルの問題ではなく、「付きっ切りで介助できないから不安だ」ということでした。
今のスタッフさんの、大忙しの食事介助風景を見ているだけに・・・、あまり。それ以上は、その場では言えませんでした。でも、正直、納得できていない自分がいます。どうしましょうか。

今日のサキさんです。

目は大きくあいていました。でも食事になると、目を閉じてしまいます。何故なんでしょうか。本当のところはやっぱり分かりません。

今日は、わかめスープで一度、叫びをあげました。とろみがついていなかったので、スープと細かく刻まれた具材が、同時にのどを通過(スープだけと思っていたところに個体が混じって)したために、むせたのかもしれません。

油断すると、やはり怖いです。

しばらく、このまま様子を見ます。
ひょっとすると、食事介助をもう一日・二日、増やすかも知れません。(会社に無理を言うことになりますが)

話しは変わりますが、今朝左足のふくらはぎがつって目が覚めました。
夜になった今でも、まだ少し痛みます。(昔は、つっても、すぐ直ったのに・・・あ~~あ、やだやだ)

「バカ」

2017年05月12日 21時45分12秒 | 今日のサキさん
遅くなりましたが、水曜日に食事介助へ行ったときのサキさんの様子を報告します。

いつものように、意地を張っているかのように、固く目を閉じているサキさん。右目は、ときどき様子をうかがうように、一瞬だけ開きます。


この日もお姉さんと一緒でした。食事の介助は全てお姉さんにまかせっきりです。(いつもすみません)

この日のサキさん、久しぶりに言葉を発したみたいです。(私は部屋で、サキさんの夏物の服を確認していて、直接聞いていませんが)
発した言葉は「バカ」

一生懸命食事介助しとるのに、やんなってまうわ・・と、お姉さん。

でも久しぶりにサキさんの言葉を聞けて、お姉さんも少しうれしそうでした。私も聞きたかったですが、その日はその一言だけでした。

家に一緒にいた時のサキさん、ときどき言葉を正反対に使っていました。
靴を 履く と 脱ぐ
階段を 上る と 下りる

まったく反対の意味で言ってた時期がありました。

この「バカ」も、同じように反対の意味で使っていてくれてたら・・・本当は
「ありがとう」の気持ちだったかも知れませんね。

八重子のハミング-見てきました

2017年05月09日 20時11分13秒 | 私の日記
日曜日、お姉さんと二人で「八重子のハミング」を見てきました。



認知症の奥さんを、それこそ命がけで介護したご主人の思いが、しっかり伝わってくる映画でした。

主演の升さん、そして八重子を演じた高橋洋子さん、お二人ともとても素晴らしかったです。特に高橋さん、症状の進んでいく八重子さんを、きちんと演じ分けてみえました。

サキさんを見ているような錯覚を覚えるほどでした。

「お父さん、どこに行ってたの」雨の中、ご主人の帰りを待つ八重子さん。
「お父さん、どこ行っとったの、心配しとったがね」、サキさんと重なってしまいます。

映画が始まってから、終わるまで、ずっとウルウルしっぱなしでした。




主演の升さんと、佐々部監督の舞台挨拶もあり、大満足でした。

岐阜から見に来ていた仲間と合流して、楽しいひと時をすごすことが出来ました。

サキさんを施設にお願いしてしまっている私ですが、これからもサキさんのために、出来ることは何でもしていこうと思います。サキさんの為に生きていきます。(そんな大袈裟な)

何で、岐阜県では上映しないのかな。訳の分からん映画、いっぱいやっとるのに・・。

いよいよ「八重子のハミング」

2017年05月06日 21時30分57秒 | 私の日記
今日は、お姉さんと一緒に、サキさんの夕食介助に行きました。




5時過ぎにサキさんの特養に着くと、サキさんは、いつものように車いすでホールにいました。
「今、ちょうど起きられたばかりです」
スタッフさんが言われましたが、私たちの姿を確認すると、サキさん再び目を閉じてしまいました。歯ぎしりはありませんでしたが、目は開けてくれません。そしてそのまま食事です。

サキさんの介助をしながら、いろいろお姉さんと話しました。
その中で>「八重子のハミング」の舞台挨拶があるよ、って言われました。

国際会議や、その後の連休で、うっかりしていた。連休後だと思ってた。

今日からだ、今日から上映が始まっている、そして、明日は名古屋の名演小劇場で舞台挨拶がある。
主演の升毅さんと佐々部清監督が登壇される。楽しみだ。

明日、お姉さんと一緒に見に行ってきます。

八重子のハミング公式サイト

サキさんとの違いは(2)

2017年05月05日 23時55分05秒 | 介護日記
やっぱり考えてしまう。サキさんのように進行の早い人(こういう若年の方のほうが圧倒的に多いと思います)と、割と穏やかに長く過ごせる人たちとの違いは、いったい何なんだろう?

この前のブログで、以下の2つについて書きました。
1.診断時期の差(自覚症状が出てからの経過時間)
2.職場の理解(介護者の職場も含めて)

そして、今回、その続きを書きたいと思います。

3.パートナーの差(一番身近で接している人たち)
若年の当事者の方たちが、サポーターという言葉ではなく、パートナーという言葉を使われていたのが、とても印象的でした。水平の目線で、同じ立ち位置で、お互いに力を合わせながら、手助けしあいながら、同じ目標に向かって歩んでいく仲間=パートナー ということになる。
サキさんにとっての一番身近なパートナーは私。結婚してからずっと二人で力を合わせてやってきた、まぎれもなくパートナーだった。しかし、サキさんが認知症と診断されてからは、パートナーではなく、ヘルパーになっていた。時にはヘルパーでもなく管理人・監督官のような感じにも・・。サキさんをじっと待ってあげることはなく、すぐに手を出し、サキさんの能力を次々に奪ってしまいました。そして、次から次に指図します。
「待っとって」
「おとなしく座っとって」
「わかったで、動かんといて」
「お父さんがやるでいいで」
「(デイサービスの)車来たで、早よしんと間に合わんで」

などなど。とても同じ目線のパートナーとはいえません。上から目線で、サキさんを追い立てまわします
これでは、穏やかに過ごせるはずもありません。

やはり、サキさんの進行を速めた一番の理由は、一番身近にいる人(つまり私)の「余裕のなさ」だったと思います。全てにおいて余裕がないからサキさんを追い詰めてしまいました。
 もし、時間に余裕があれば
 もし、お金に余裕があれば
 もし、気持ちに余裕があれば
 もし、知識があれば
パートナーとして、サキさんのそばに寄り添って、もっと穏やかでゆるやかな時間の流れを作ってあげられたと思います。でも実際には、その余裕を持ちながらサキさんのそばに居ることはできませんでした。

普通に会社勤めの身としては、時間に余裕は持てません。始業の時間には会社にいなければいけません。
お金にも余裕はありませんでした。家のローン、子供たちの教育費用。一番お金の必要な時期でした。会社を辞めてサキさんのそばに寄り添うという選択肢は初めからありません。生きていくために働き続けなくてはなりません。
精神的にも余裕はありませんでした。つどいなどで皆さんの話しでは聞いたことがあっても、それがいざ実際に目の前で起きると、もうパニックです。もちろんそれはサキさんにもすぐに伝わってしまいます。悪循環です。
知識もあるようでなかったと思います。必死で認知症の勉強をしたわけでもなく、ただ本を買って、勉強した気分になっているだけ、認知症の妻の面倒をみている、健気な旦那を装っているだけ。うわべだけだったような気もします。

きちんとした知識を持った「専門職」のパートナーが、早い段階(介護保険を利用するもっと前)からサキさんに寄り添ってくれていたら、もっと違った展開になっていたかもしれません。

介護保険の利用=私達だけではどうにも対処できないところまで来てしまった
ということです。ここまで行ってしまっていては、もう遅いのです。

「アルツハイマー型の認知症です」と診断を受けたその瞬間から、サポートが始まっていれば・・、(サキさんだけでなく介護家族に対するサポートも)サキさんも、きっと今でもサキさんらしく輝いていたかもしれません。

認知症と診断されたその日から、適切なサポートを受けられるような、そんな仕組みを早急に作る必要があると思います。

昨日と今日のサキさん

2017年05月05日 17時59分13秒 | 今日のサキさん
サキさんの面会に行ってきました。昨日の夜と今日の昼の食事介助もしてきました。どちらもソフト(ゼリー)食です。普通食と比べると、あっという間に飲み込んでいます。噛む必要ないですもんね。口に入って、1・2回噛んだらすぐに飲み込んでいます。

昨日の夜のサキさんです。完食し終わった直後です。目は閉じたままでした。


今日のサキさん。着いた時は寝ていました(穏やかに)が、その後、マッサージとオムツの交換を終え、目を開け歯ぎしりをし始めたサキさんです。

その後、昼食になると、再び目を閉じてしまいました。決して眠いわけではないと思うのですが・・。

今日のメニューは、ウナギののったちらし寿司、かしわ餅、端午の節句らしいメニューですが・・ゼリー食では、せっかくのウナギも・・・。

明日の夜は、土曜日だから普通食になります。ゆっくり時間をかけて食べてもらおうと思います。

何か、サキさんに楽しみをあげられるといいのですが。笑顔を見たいです。


帰り際、玄関にツバメ(?)のつがいが仲良く並んでいました。巣も出来たし、子育ても頑張ってね。