サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

スタッフさんの介助の時も

2018年09月26日 21時16分35秒 | 今日のサキさん
今日もサキさんの食事介助に行ってきました。

豆腐や、けんちん汁などサキさんの好きなものばかりなのですが、なかなか食事ははかどりません。

「大きな口を開けてね」
に、答えてくれたのは、数えるほど。

ほとんどは、おちょぼ口でなかなか口の中に入っていきません。



結局、1/3ほど残してしまいました。

「いっぱい食べられましたか?」
スタッフさんが声をかけた後に、食器をのぞきこみ
「今日は、たくさん食べられましたね」

「え」、「たくさん?」

私たちの食事介助の時だけかな、と思っていましたが、最近は、スタッフさんの介助の時にも食事の量が落ちているんだと気付かされました。

口を大きく開けてくれないサキさん。
私たちだけでなく、普段のスタッフさんの時にも。

何とか、口を開けてくれる方法、おちょぼ口でもうまく口の中に入れる方法を探っていこうと思います。

もっと、勉強しなくては!

予防も必要?

2018年09月23日 20時23分59秒 | 私の日記
認知症予防・・・という言葉、表現に、とても複雑な思いを持っていた。

そもそも、認知症は予防できるものなのか?
私より、はるかに健康に気をつけ、規則正しい生活を送っていたサキさんが認知症になった。

予防しても、努力してもなるものはなる。
他の病気も同じだ。

完全に予防できるものなどない。

たとえば、発症のリスクが20パーセント下がります。
40パーセントリスクが上がります。等々。

100パーセント発症しません。
完全に防ぐことができます・・というものはありません。

認知症に限らず、生活習慣病、がんなどにしても。

タバコをいっぱい吸っても、肺がんにならない人はならないし、吸わなくても、なる人はゼロじゃない。

だから、ことさらに 予防・予防
と言われると、

じゃあ、なった人は、そういった努力をしなかった人なのか?

と、腹も立ってくる。

だけど、それが、少しずつかわってきた。

認知症を発症した人に対しての、思いやりの心さえもち続けてもらえるのなら
努力しても、それでも発症してしまう人もいるんだという事実を分かってもらえるのなら

予防も必要だな

そう思えるようになってきた。

何しろ、私が危なくなってきた。
いろいろと危うい。
少しは努力しないと。

サキさんを最後まで見守っていくためにも。

9月22日、今日のサキさん

2018年09月22日 21時55分03秒 | 今日のサキさん
今日のサキさんです。





色々と書かなければいけないこともあったのですが、なかなか筆が進まず、おまけに仕事も忙しくなってきて・・・)

サキさんは、今日もご覧の表情です。

落着いたら、また、ゆっくりと書いていきます。

寝ずに待っててくれたサキさん

2018年09月14日 22時28分36秒 | サキさんとの記憶
仕事が、とても忙しくなってきた。

中々、定時で上がるのが難しい。

最近は、5時、6時で上がる事が多かったので、少し遅くなるだけで、身体がついていかない状態になる。だったら、帰宅後すぐに寝ればいいのに、それも出来ずダラダラと遅くまで起きてしまうから、余計に次の日がしんどくなる。

若いころは、もっと遅くまで仕事の時もあったし、何とか乗り越えて来られたけど、やっぱり年齢的なものもあるんだろうか。

いや、そればかりではないかも。

以前は、どんなに遅くなっても、サキさんが起きて待っていてくれた

「今日は何時に帰れるか分からないから、先に寝とってね。」と電話をしておいても、サキさんは寝ずに待っていてくれた。すぐにご飯も温めてくれた。サキさんは、いつも
お父さんが遅くまで働いとるのに、私だけ寝る訳にはいかんもん」と、いってくれていた。

ありがたかった。

今は、遅く家に帰っても、真っ暗だ。

ご飯の用意も、お風呂も、選択も、全部、自分でしなくてはいけない。

サキさんが、やっていてくれたことを一人で行う。
サキさんは、私が食事を済ませた後の片づけや洗濯まですべてを済ませてから、私よりも遅く寝るのがつねだった。それなのに、朝は私よりはるかに早くに起きて、朝食や子供たちの用意をしていた。

本当に、できた奥さんだった。

本当に、サキさん、ありがとうね。

元気なころに、もっといっぱい感謝の言葉を言わなければいかんかったね。


薄れていく記憶

2018年09月12日 21時12分11秒 | 今日のサキさん
今日もサキさんの夕食介助に行ってきました。

今日は、お姉さんは仕事で、私一人での介助になりました。

今日の食後のサキさんです。


最近のサキさんの写真は、判で押したように同じ表情、同じ構図。
苦虫をかみつぶしたような・・・、そんな表現がぴったりの写真ばかり撮れてしまいます。

それでも、今のサキさんには、これが精一杯の笑顔なのかもしれません。

いつか、本物の笑顔に会えることを楽しみに、これからも介助を続けていきます。


おちょぼ口で、なかなかご飯が口に入っていかないサキさんを見ていて、ふと思い出しました。
サキさんは、食べっぷりの良い人が好きでした。
大きな口を開けて、おいしそうに食べてくれる人を見ているのが好きだ、そう言っていたのを思い出しました。

サキさんが家を離れてから丸4年。
サキさんの記憶(介護も含めて)が、ぼんやりとしだしてきました。

もちろん、サキさんが元気だったとしても、昔の記憶は少しずつ薄れていくものです。でも会話の中で昔のことを話題にしながら、思い出を再確認することができたと思います。でも、私一人なので、私たちの記憶は次第に・・・。

これからは、意識して以前の記憶を呼び起こす必要がありそうです。サキさんとの記憶を確実に呼び起こし、記録していきたいと思います。

サキさんの耳元に息を

2018年09月09日 20時20分09秒 | 今日のサキさん
反応の乏しくなってきたサキさんだけど、それでもいろいろと返してきてくれる。

好きな食べ物には、少しだけ大きな口を開けてくれる。

薬や、歯磨きの時は、固く口を閉ざす。

肩のツボを押すと、のけぞって反応する。

そして、昨日。
サキさんの耳元に ふっと 息を吹きかけてみた。
サキさん、思わず身震いするような感じで反応していた。

嫌がっているのか、迷惑がっているのか、それとも・・・。

とにかく、思いっきりの反応を返してくれたサキさん。



停電が起こっても、サキさんの事より冷凍庫のアイスの心配が先に立ってしまう、ダメな、自分勝手な私。
それでもやっぱりサキさんの為に、これからもがんばっていくでね。

日頃の備え

2018年09月05日 22時41分45秒 | 今日のサキさん
停電が復旧したのは、夜中の1時30分過ぎ。

とりあえず、真っ暗な不安は消え、そのままうとうと。
朝、着替えて出勤の準備をしていると会社のT君から電話が
「会社、まだ停電したままなので、昼からの出社にします」との連絡が。

さらに、昼過ぎに「まだ復旧せず、夕方5時頃復旧見込みなので、そのまま自宅待機していてください」との連絡が。

結局、会社の停電は復旧することなく、そのままお姉さんを載せてサキさんの特養さんに向かいました。

途中、大きな交差点の信号機が消えたままです。警察の方が交通整理をされていました。さらに、サキさんのところに向かう途中、2か所で通行止め。う回路をすすむことになりました。

1か所は、大きな木が倒れ、もう1か所は電柱が道路をふさいでいました。

今日の昼間、ずうっとテレビを見て、台風の報道を見ていましたが、倒れた電柱を見て、改めて今回の台風のすごさを思い知りました。

今なお停電、断水の続いている皆さん。一刻も早い復旧を祈っています。

昨夜の電気の付いた瞬間の「ほっとした」気持ちは、しばらく忘れないと思います。

サキさんの特養さんでも停電があったみたいですが、大きな混乱はなかったそうです。(昨夜のメニューが一部変更になった程度だそうです)

それにしても、今回の風はすごかったですね。身の危険も感じました。

被害もありました。
カーポートの屋根に、瓦が直撃。屋根の一部と瓦が粉々になって散らかっていました。

アイスクリームも溶けそうに・・・、これは解ける寸前に、私のお腹の中に避難させました。(やむなくです)

日頃の準備の必要性も思い知らされました。

ろうそくはあっても、ライターが無い。
懐中電灯はあっても、電池を入れっぱなしで何年も放置してあったので、さびて明かりがつかない。
お湯が沸かせない(オール電化なので)ので、食べるものがない。すぐに食べられるもののストックが全くなかった。
ケータイの充電器(電池式の)も無し。

やっぱり、日ごろから備えておかないとダメですね。

備えがあれば、心にも余裕が生まれ、少しは楽に身構えられますもんね。

あれ、これって、サキさんを在宅で看ていたときの反省と全く同じだな。

違い・変化を見つけようと

2018年09月02日 22時05分32秒 | 今日のサキさん
昨日、土曜日の夜と、今日の昼間、サキさんのところに行ってきました。


何て書いていいのかよく解らない。

差入れの「さわやかゆじゅ」を飲むときも、食事の時も、お茶を飲む(トロミがついて食べるに近いけど)ときも、ずっと目を閉じたままのサキさん。うまいのか、気に入っているのか、まずいのか、おなかいっぱいなのか、なかなか伝わってこない。

毎日、毎回、同じ様な反応、しぐさのの繰り返し。



同じ様な繰り返しの中に、少しの違い、変化を見つけようとしている。

サキさんの想いを何とか分かりたいけど・・・、理解したいけど・・・、だいぶ難しい。

一生懸命、聞き耳は立てているようなので、せっせと声掛けや、お姉さんとのたわいのない話は続けていこうと思っています。肩から首筋にかけてのマッサージも続けます。(今は、これが一番反応が強いので)