サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

1日1200円若年認知症加算

2018年03月25日 17時50分44秒 | 今日のサキさん
昨日のサキさんです。


昼に、特養さんでの家族会が開かれ、その後、皆さん集まって「いも煮」を楽しみました。

元気な利用者さんは、ねぎを切ったり、ごぼうのささがき(ピーラーで)を用意したり、煮えるまでの間は、皆さんで歌ったり、リハビリ体操をしたりして、出来上がりを待ちました。

上の写真のように、目を閉じて寝ていたサキさんでしただ、イモの匂いにひかれるように目を開けてくれました。スタッフの方が、サキさんの分と私の分の2つをお椀に芋煮を用意してくださいました。

2つとも、しっかりサキさんのお腹の中に消えていきました。大好きな里芋をおいしそうに食べてくれました。口を開けての催促も頻繁にありました。

それから3時間後、サキさんの夕食です。2杯もいも煮を食べたサキさんですが・・・時間は少しかかりましたがしっかり完食出来ました。

普通食のご飯がお粥さんなのが、やっぱり気になります。今度しっかりと要望してみます。

家族会の中で、質問をしてみました。
「若年性認知症加算の中身を教えてください。1日で1200円(介護家族の負担は1割の120円)、月に36000円(1割の3600円は自己負担)もかかっているので」

「担当者がついて、できるだけ要望に添える介護をするための加算です。が、なかなか要望通りには・・・」という回答でした。この加算で、実際に私も負担しているのだから、もっともっと要望を突き付けていこうと思っています。

1.普通食の時のご飯は、お粥ではなく、普通のご飯にしてほしいこと。
2.家族の介助無しでも、普通食を提供してほしいこと。
3.トイレ・お風呂の介助は、できるだけ同性に行って欲しいこと。(それこそ、若年の問題だから)

遠慮することなく、しっかりと要望を伝えるようにします。


夕食前のサキさん。昼間の写真と、ほとんど変わりません。それでも、これからもサキさんの写真を撮り続けていきます。(たまに私の写真も)

私の眉間のシワ

2018年03月24日 11時12分06秒 | 私の日記
朝、鏡を見て驚いた。

眉間のシワが・・・とても深く



刻まれている。

思わず、写真をとったら
何と、不機嫌そうな、怒ったような

きっと長年のイライラが・・・。

サキさんを家でみてた時も、すごかったけど。

深く刻まれたこの溝は

ちょっとやそっとでは消えそうにありません。

私が、普段、笑顔を忘れている証拠かもしれません。

まず、私が意識して笑顔をつくらないと・・(反省)

今日は、サキさんの特養さんで「家族会」が行われます。
笑顔を作って、行ってきます。

思いっきり「すっぱい」顔

2018年03月21日 21時52分30秒 | 今日のサキさん
今日は5時前にサキさんのとこに到着。

夕食まで1時間だったけど、お姉さんの差し入れのどら焼きを食べてもらいました。(お姉さんは、やめとこうかと言われたのですが、サキさんならいけそうな気がして、甘いあんこを食べてもらいました)



ちょっとお腹のふくれたサキさんですが、しっかりと夕食も完食してくれました。

時折、ブツブツ言ったり、部屋では突然「ワッハッハ」と笑い声をあげたり(顔は、ちっとも笑っていませんけど)のサキさんでした。食事中も口を開けて催促したり、精一杯、自分の意志を表そうとしていたサキさんでした。

デザートのパイナップルを食べると、何とも言えない、思いっきりの「すっぱい」顔をつくるサキさんです。


今日も、いろんな表情を見せてくれました。

今度の土曜日には、この特養さんの「家族会」が開かれます。サキさんの食事のこと(水・土の食事介助の時も、ご飯はお粥)や、若年性認知症の加算のこと、等々、聞いてみようと思います。

特に加算については、分からないことがいっぱいあります。以前、あるデイサービスからは、認知症加算をとっているにもかかわらず、「認知症を勉強している職員が少ないので、認知症専門のデイサービスを紹介する」と言われたこともあります。何のための加算なのか(そのうちの1割は私たちが負担している)聞いてみようと思います。

今度の土曜日は、家族会もあるから、昼から行くでね、サキさん、待っとってね。

お知らせ

2018年03月20日 22時28分54秒 | 介護日記
3月31日(土)に
若年性認知症座談会が行われます。


家族の会・岐阜県支部代表の小森さん
あすなろ絆会の内藤さん
(チラシでは勤務先が表記されていますが、私の認識では、内藤さんはもちろん若年性認知症サロン「あすなろ絆会」の代表として参加してくれると思います。)

それに、役所の方や岐阜県認知症支援コーディネーターの坂池さんもパネリストとして参加されます。

その末席に、介護家族として、私も参加させていただくことになりました。

できれば、単なるイベントで終わらずに、新たな出発点、岐阜の若年性認知症の転換点になるような形に持っていけたら最高なのですが・・・。

大垣市情報工房 スインクホールで行われます。
お近くの方は、ぜひご参加ください。



悔いは残る

2018年03月19日 21時45分23秒 | 若年認知症のつどい
昨日は、「あすなろ絆会」の日でした。

最初のあいさつの中で、ご主人を見送られた方が
「皆さんの話しを聞いていると、よくやってみえるなと感心します。それに比べると私は後悔ばっかりで、あの時ああすればよかった、こうしとけばよかったと悔やむことばかりです」と言われました。

はたから見ていると、身体の大きなご主人を、健気に、そして明るく、本当によくみておられた奥さんでした。

「そんなこと無いよ、よくやってこられたよ」そんな声があちこちから飛び交いました。

そして、去年の暮れに、ご主人を見送った奥さん。
「診断から、たったの4年半で亡くなってしまった。あっという間過ぎて。入院させたことで、一気に進んでしまった。あの時の判断が間違っていたのでは・・・」と、涙ぐまれた。

とても気丈に振る舞われていただけに、皆の涙を誘っていた。

あっという間の出来事だったんだろうけど、本当に一生懸命、頑張ってみえた。毎日、面会に行っては、ギュッとハグされていたみたいだ。小っちゃな体だけど、どっしりと構えてご主人に寄り添っていた頃の姿が、とても印象に残っている。

100点満点の介護なんてない。100点満点の人生なんてない。何をしたって、どんな選択をしたって、悔いは残る。別の道を選択していたらどんな結果になっていたんだろう?と、勝手に比べてしまう。同時に2つの道を進むことはできないのに。

どう頑張ってみたって、悔いは残るのだから、との時々の判断を信じるしかない。思いを信じるしかない。

道は一つじゃないけど、実際に選べる道は一つしかない。やり直している時間の余裕はない。今の選択がベストと信じて進んでいきましょう。

そして、もし、その時がきたら・・・、大いに悔やみましょう。後悔しましょう。そして泣きましょう。それを後から続く人たちのために、記録に残していきましょう。


昨日も、いろいろお話ができました。とても楽しい時間を過ごすことが出来ました。

「しまった、話すのに必死で、1曲しか歌えなかった」

歯磨き頑張ろうね

2018年03月17日 22時29分56秒 | 今日のサキさん
今日もお姉さんとサキさんの食事介助に行ってきました。

相変わらず、目を閉じて不機嫌そうなサキさん。


今日は、とっても気持ちのいい快晴だったけど、きっとどこにも行かず、ずっとベッドの上にいたんだろうな。少ないスタッフさんでまわしてみえるので、外出なんかは無理なんだろうな。(ずっと前から決まっているイベントなら出来るんだろうけど)

すぐ横の桜が咲いたら、見に行こうか。

でも、これからの土日は、いろんな用事で埋まってるな。ゆっくりできるとしたら、来週の土曜日くらいしかないけど・・咲いてるかな、桜。


相変わらず、左足はよく動きます。運動になっていいか。お姉さんは食事介助中に動かされるので、やりにくそうだけど。後は、口とまぶた。良く動きます。まぶたをギュッと閉じるのも、運動の一環なのかもしれません。

今日も完食。
食後の口の中には、鶏肉がいっぱい歯の隙間に残っていました。

少し強引なお姉さんの歯磨きが始まります。
歯を食いしばって必死に抵抗するサキさん。
最近あんまり歯磨きに協力的じゃないサキさんです。それでも時間をかけ歯磨き終了。口の中に蓄えられていたたくさんの鶏肉が出てきました。

サキさん、少し痛かったかもしれないけど、きれいになって良かったね。

虫歯になったら、大変だからね。
これからも歯磨き、頑張ろうね。

あて名書き

2018年03月17日 10時49分45秒 | 私の日記
今日は、会社に休みをもらい、一日中、家族の会の用事に没頭する(つもり)。

会員の皆さんの中から、会員番号の若い方(古くからの会員の方)に、アンケートを送らせてもらいます。
そのためのあて名書きをしていました。

パソコンで入力しても良かったのですが、あえて手書きにしました。

ていねいに、心を込めて書いたので、かなり時間がかかりました。(間違えたら大変なので、細心の注意を払って)


久しぶりの作業で、けっこう疲れました。
そんなにきれいな字じゃないけど、何とか読めると思います。

サキさんも字がきれいでした。
整った字で、優しい感じの字体でした。

そんなサキさんの文字が乱れてきました。
診断を受ける少し前の話しです。

漢字は覚えていたのですが、形が乱れてきました。

あんなにきれいな文字を書いていたサキさんが・・・。

どんな思いだったのでしょうか?

やがて、形はもっと乱れ(空間認識力の衰え)て、しだいに書けなくなっていきました。

きれいな文字をかけていた人だけに、余計にショックだったと思います。


たまには、手書きもしないといけませんね。

それでは、今から郵便局に行ってきます。

99.8cm

2018年03月15日 21時24分31秒 | 私の日記
今日、会社で健康診断が行われた。

去年まで、3年連続で「メタボ」に引っ掛かり、要再検査。

今年は、頑張ろう・・・と思っていました、ほんのちょっとの間だけ。

ダイエットに失敗(飽きる)と、炭酸とアイスクリームと、糖質・脂質たっぷりの食事と、カップ麺と・・という具合で、結果は既に分かっていた・・のかも。

体重は、少しだけ減っていた。

しかし、問題の腹囲は、何と
99.8cm
やばい、もうすぐ三桁の大台になってしまう。

体重が減って、おなかが出る。筋肉が落ちて脂肪が増えた証拠だ。

さらに、血圧測定で
最高が160台

測り直してもらうと2度目は
何と170台

きっと、今年も再検査だろう。

食事に気をつけ、運動(座ってばかりいないように)を頑張ろう。
冗談じゃなく、頑張ろう。
笑い事じゃなく、頑張ろう。

サイレンのようによく響く

2018年03月14日 22時05分07秒 | 今日のサキさん
今日もサキさんの夕食介助に行ってきました。

温かいおしぼりで、サキさんの手の甲をしっかり拭いてきました。おでこをくっつけたり、背中に手を回したり、首筋のマッサージをしたり、私なりのスキンシップに励んできました。


今日のサキさんも、ほとんどは、こんな感じの表情でした。

食事中、1回だけ、大きな叫び声をあげました。
突然でした。サイレンのようにホールに響き渡る、よく通る声です。周りの利用者さんもびっくりしてみえました。

原因は分かりませんでした。何かにむせたのかな? 今日はカレーだから、そんなに刺激的なものはなかったはずだけど・・・、カレーの辛みが刺激になってたのかな?

とにかく、今日も完食。

たまに、大きく目も見開いてくれた。すぐ閉じちゃうけど。

また、土曜日に行くでね。

夕暮れ時はさびしそう

2018年03月12日 22時06分54秒 | 私の日記
食事介助を終えて、帰り支度を始めると、そわそわブツブツを始めるサキさん。

そんなサキさんを見ていたら、不意に、この曲が頭に浮かんできた。


今から40年も前の歌だけど、頭の中をグルグル回っている。

「笑ってくれよ、うふふとね。そんなにふくれちゃイヤだよ」
「そ~か君は、笑うのが下手になっちゃったんだね」
「あんまり僕を困らせないで、そろそろ笑ってくれよ」

何か、ぴったりだな。

サキさん、そろそろ笑ってくれないかな。

N.S.P 「夕暮れ時はさびしそう」

この1週間のサキさん

2018年03月11日 21時36分57秒 | 今日のサキさん
最近のサキさんの様子を写真で、お伝えします。

3/3(土)のサキさん


3/7(水)のサキさん


3/10(土)のサキさん


そして今日のサキさん


表情はほとんど変わりません。ブツブツはあるものの、単語を発することはありません。淡々と過ごしています。それでもすっぱいもの(昨日の酢味噌和えやイチゴ)には、顔をしかめて反応してくれます。

手の甲の皮がむけていたサキさん。もともと、肌の弱い人(乾燥肌)だからな。今日は何もしてあげられなかったけど次回には、クリームを塗ってあげようかな。

今週は、風邪をひくし(それでもサキさんの食事介助にはマスクをして行きました)下痢はするし(昨日の夜)、大変でした。気力も充実せずに、このブログもなかなか更新できずにいました。

あまり、代わり映えのしない内容になるかもしれませんが、これからもサキさんの様子を中心に、書いていくつもりです。

思い付き

2018年03月01日 23時33分01秒 | 私の日記
いろいろと考えをめぐらすというのは、あまり得意ではない。というより、すぐに頭が混乱して、全く別の考えが出てきたりもする。

先日も、認知症の人の車の運転を、いかにうまくやめさせようかと悩んでいる方がみえた。認知症だから、事故を起こしてからでは遅いので、何とか運転をやめさせたい。しかも、本人を傷つけないようにスムーズにやめさせるにはどうしたらいいのか? いつもそこが議論の中心になる。

確かに大きな事故を起こしてからでは手遅れなのだが・・、その危険は、何も認知症の方に限った問題ではない。若年の方の中には、何の問題もなく車の運転をされている方もみえる。(車に傷をつけることもなく)そういう方からも、認知症だからと一律に、車を取り上げるのはどうなんだろう、とついつい考えてします。

でも、やっぱり車の運転は・・・。自分一人の問題では済まされないから・・、他人を巻き込んでしまうから・・、やっぱり危険なんだろうな。早く、自動運転が実用化されて、認知症の人をうまくサポートしてくれるといいな。

と、こんな風に、正反対の結論が頭の中を駆け巡ってしまいます。


そんなわけで、ここからは考えを巡らせたわけではない、ただの思い付きを書いていきます。

家族の会の会員の皆さんの笑顔の写真を集めた「カレンダー」を作りたい。

介護の標語を集めた「日めくり」を作りたい。一日に一つの標語。あるいは介護の心得、あるいは介護の川柳。

田舎でいいので、広大な土地を提供してもらい「認知症タウン」みたいなものを作りたい。ショートステイをいっぱい集めたようなもの。農場や牧場もあって、自給自足。でも、住み慣れた町からは離れることになっちゃうな。

認知症と闘ってきた、多くの先人たちのを集めたい。自分の言葉で語れるうちに、その声を集めたい。思いを聞いてみたい。認知症とともに歩んできた、その思い、喜び、悲しみ、怒り、絶望、別れ、等々、かき集めてみたい。

もっと、いろいろと思いつくんだけど、所詮、思い付きなので、あっという間に記憶の外に消えていってします。それでも残ってくれた思い付きは、できれば実現させてみたいと思っています。

まずは、お金のかからないところから・・。