2月下旬の平日、有給休暇を取得した日のことです。素面にも関わらず反対方向の電車に乗り込むという失態を犯し、到着は営業時間ギリギリの14時26分。店頭の看板がOPENとなっていることを確認して、ほっと胸をなでおろしながら直ぐに入店。すると店内にお客さんの姿はなく(実際には出口専用引戸側に3人が座っていましたが、カウンターが死角となって見えず)思わず「あれっ、もうお終いですか?」と声を発すると「もうお客さん来ないから閉めようと思ってたところですよ。」と店主さん。危なかったです。その直後に1人が来店して14時31分に閉店となりました。
大豚、大蒜。
麺丼には大蒜。麺の量は小3玉分とのことです。
麺は表面も中心部もほぼ同じ状態の、硬さが先行した普段よりモチモチさは控えめでプリプリさと噛んだ際の反発力が印象的な仕上がりでした。また、口に運ぶと小麦粉の香りが強烈に伝わって来ました。この日は店主さん自ら打った麺が提供される曜日との情報を聞きつけての訪問だったのですが、確かにいつもとの違いを覚えました。
ところが、翌週確認すると店主さんが製麺したものが提供される曜日は、現在は変更となっているそう。恥ずかしい。
サブ丼には野菜と大蒜と豚。大蒜はややしっとりとして、特有の風味は抑制されていました。
脂身が多めですが、それも含めて野性味溢れる仕上がりで、噛み千切るという表現がピッタリの肉質でした。
サシが満遍なく入ることで軟らかさが生まれている豚。
赤身の肉々しさを楽しめる豚。
見た目以上に赤身の存在が勝った、脂が控えめに主張する豚。
歯を入れると抵抗力を感じる弾力強めの豚。全体的にタレの味は控え目な主張具合で、肉本来の味で勝負する荒々しさを備えた豚という印象。実は、券売機では売切れとなっていたのですが、カウンター席に着席後、店主さんからのお誘いを受け豚増しをお願いしたのです。もしかするとお店の理想とする豚はこういったタイプなのかも。
芯が残る茹で加減で、ザックリ切られたキャベツの比率高めの野菜は、麺と絡めて口に運びました。
食べ進めて少し経った段階なので麺から溶け出した小麦粉によって少し濁っていますが、醤油の塩味によるキレと豚出汁と調味料によるコクと液体油のどれもが主張をし過ぎない、バランスが取れた味わいのスッキリとした後味のスープでした。
投稿するのは初めてですが、女性助手さん、生卵のサービスいつもありがとうございました。
今気がつきましたが、黄身の盛り上がり具合と白身のこんもりとした粘度高めの様子からすると、結構良い卵なのかも?
当然麺と絡めて、大蒜もまぶしました。普段生卵を好んで食べることはないのですが、越谷店のラーメンとの相性は抜群で、正式にメニューに登場したら是非注文したいと思っています。
1人になった店内でゆっくりと27分を掛けて完食。その後も、前の週に行われた喜寿の祝いの様子や裏話を、店主さんと女性助手さんの夫婦漫才のような掛け合いで聞かせて頂く幸運にも恵まれ、ついつい長居してしまいました。
いろいろな事情が重なって、もう1枚購入した食券を店主さんの了承を得て持ち帰り、次回使用することに。短い期間ですがお守りとします。