ダメなときほど運はたまる
だれでも「運のいい人」に
なれる50のヒント
萩本欣一
廣済堂新書
よく本屋で見かけていたのだが、
話が上手すぎるようで、いぶか
しくて、読む気がしなかったが、
先日、なんとなく読んで見る気に
なった。
そして、その勢いで
負けるが勝ち、勝ち、勝ち!
「運のいい人」になる絶対法則
萩本欣一
廣済堂新書
も、買って読んでしまった。
彼の本を読んで、そううまくいくかは
保障できないが、彼の生きてきた様を
知り得て、多いに学ぶことがあった。
この本を読む前に、ビートたけしの本を
いくつか読んだが、個人的には、欣ちゃ
んの生き方の方に好感を感ずる。
ビートたけしの「荒っぽい生き方は、残
念ながら、どこも真似る気はしない。
欣ちゃんの生き方に好感が持てるのは、
「惜福の工夫」があるからだ。
二人の芸能人の著書を読むことになって
いろいろと思うことがあった。
「思うことその1」
二人とも赤貧、極貧を幼少時に経験して
いることである。
たけしの方は、生まれ落ちてからの赤貧。
彼の住んでいる地域は、そのまわりから
恐れられて(ニューヨークのハーレムで
はないが)住んでいる人以外は寄りつか
ないところ。
欣ちゃんは、小学校低学年は、裕福の家庭
だったが、父親が破産して、小4からは、
貧乏生活が始まる。
叶う夢には「あきらめられない」理由が
ある。
と、欣ちゃんは書いたが、たけしや欣ちゃ
んが、芸能人として、成功したのは、あま
りの貧乏から這い上がるための、切実な理
由があったようだ。
「思うことその2」
たけしや欣ちゃんの兄弟が、それぞれに、
その赤貧・極貧に打ち倒されることなく、
這い上がっていったことである。そのこと
について、感嘆するものがあった。
「思うことその3」
たけしと欣ちゃんの母親は、似るところは
全くないが、それなりに、賢い人だったと
思うことだ。その賢さが、子供たちが、
貧乏から這い上がる力を育てたように思う。
高見盛が出演したCMで
この惑星の住民は、誰もが勝利者になれる
わけではない。
ただ、この惑星には、愛されるという勝ち
方もある。
というのがあったが、
たけしと欣ちゃんの母親は、愛するという
勝ち方をしたのかもしれない。
人が死んだあとに残るものは、集めたもの
ではなく、与えたものである。
という諺あったが、たけしと欣ちゃんの母
親は貧乏にあっても、与えることができた
のだろう。
「思うことその4」
たけしと欣ちゃんの結婚についてである。
両方の奥さんは、彼等が売れていない当時
から、いつの日か、世に出る人であるとい
うことを感じ取っていたことである。
そして、彼女たちは、自分の才能より、彼等
の才能に人生を賭けることにした。この人を
見る力にびっくりしてしまう。
「思うこと5」
彼等の才能も時代が味方したということだ。
違う時代だったら、このように成功したかは、
分からない。
それにしても、時代を味方にして、自分の
才能を頼りに、赤貧・極貧の境遇から這い
上がっていく。見事としか言いようがない。
その他
うらやましかったこと。
欣ちゃんの子育ての話が出てきた。
彼の子どもたちの育て方を知って、見事
と感嘆した。
あまりにも、親が芸能人で有名になったり
すると、えてして、子どもは悲惨な人生に
なったりする。
親の七光が、災いとならないような自律した
人間に育て上げたことである。
以上。
思いついたことを書いたが、
欣ちゃんの2冊の本が、今の時代にどれだけ
参考になるのかは、分からないが、このよう
な生き方をした人間がいるということは、何
か学べるものがあるはずだと、思っている。
ぜひ、多くの若者に読んでもらえたらと思っ
た。