先日、駅前を歩いて本屋でも覗こうかと思っていたら、私の名を呼ぶ声が。
ふと声のした方向を見ると、車の中から女性が手を振っている。おおお、着物姿ではないか……て、まあ浴衣みたいなものではあるが。
近づくと、娘を学童保育に入れていた時分に知り合った保護者であった。おや、懐かしい。
「わかっているわね」
「……はい。お金ですか。今払わなければいけません?」
「そうよ」
私は、黙って財布を広げ、3000円を払った。
実は、学童の保護者仲間とは延々つきあいが続いているのだが、そのなかに医師がいて、病院勤務を辞めて独立したと連絡を受けた。そしてみんなで出資して何かお祝いの品を送ることになったという連絡を受けたのだが、私は賛同したまま、支払っていなかったわけ。
別にすっぽかしたつもりはない。支払い方に、「会って渡す」「振り込む」「夏祭の際に渡す」という選択肢を示されたのだ。わざわざ渡しに行ったり振り込んだり郵送するのもナンだから、夏祭に……と思って早半年(笑)。
もうすぐ祭なのだが、その前につかまったわけである。
ちなみに浴衣姿なのは、特別な理由はなくて、着物の方が涼しいからとのこと。
しかし、思わず「キャバレーのホステスさんにたまったツケを払っているみたいだな」と呟いたのであった。
ちなみに夏祭は、元保護者の有志でフライドポテトの店を出す。こちらも来て手伝うよう、言い渡された。