人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

歩く

2009-04-20 15:57:17 | Weblog
 今は毎日のようにひたすら歩いている。そもそもが家内の発案に
よる私の減量作戦に端を発している。家内に指摘されるまでもなく、
私はこの冬、かなりメタボ状態であった。

 一説によると多少小太りの方が、癌の罹患率が低いという統計を
拠りどころに間食を続けていた。そのために一時は65キロを超える
ほどに太っていた。

 しかも腹ボテ状態なので風呂に入って我が体をつくづく眺めると
おぞましいほどに見にくい体であった。何とかしなければと心密かに
思ってはいたが、しょせん人間の意志とは脆いものである。

 若い頃には、全く見向きもしなかった甘いものが酒と同じくらい
好きになっていたのだ。自ら率先して買ってくるような意地汚い
人間に成り下がっていた。

 と言うわけで、家内の少し棘のある言葉に、いささかの反発を感じ
ながらも減量作戦に入ってやがて一ヶ月近くになろうとしている。
ストレッチの後に筋トレを二種類、それぞれ三本行っている。これは
心臓がどきどきする位けっこうきつい。

 そして、その後に歩き始める。用事がない時には、ただひたすら
減量のためにのみ歩いている。そして用事があるときは、歩く目的
と用事を済ませる目的が同時進行となる。

 先日などは午前8時40分くらいに家を出て、最初に向かったのは
児島公民館であった。ここで句会があって正午過ぎに終了。そして
近くのうどん屋さんで昼食を済ませ、再び歩き始めた。

 そして小田川沿いに川底を観察しながら友人の家に着き、22日に
倉敷市長に申し入れる事について関係者との打ち合わせを行った。
そして帰りもひたすら歩いて家に向かった。途中、O先生の家に寄って
先生が過去に出版された歴史の本を4冊購入した。丸半日以上家を
空けていたことになる。

 その前は同じ位の時間に家を出て、途中、句会仲間の家に寄り、
長い坂道を越え、先日場所を確認しておいた時計店に寄って子ども達
の天体観測の指導を申し入れた。そこを出て文化連盟の事務局長さん
の家に寄って頼まれている講演での備品についての打ち合わせを行い、
その足で商工会議所へ立ち寄った。但し、ここでは会いたい人は
来客中で話が出来なかったので目で挨拶だけして次のところへ移動。

 児島駅前がきれいに整備されていたので写真を何枚か写して電気店に。
目的のものがなかったので、そのまま家に向かった。トンネルを抜ける
のがいやだったので大回りをして下の町から家に向かった。

 この日は家内がいなかったので夕飯の支度のための買い物をして
家に。途中立ち寄ったのが知人の酒造会社。先日来、一度はお邪魔
したいと思っていたのでアポ無しで尋ねてみた。運良く在宅中だった
ので色んな酒を試飲させて貰った。

 その中にとっておきの酒があった。それは二十年ものの古酒であった。
古酒にふさわしく琥珀色をしていた。日本酒にも焼酎や泡盛と同じように
古酒なるものがあるとは驚きであった。試飲してみると何とも言えず
奥ゆかしい香りと味わいであった。

 車で訪ねていたのでは、こうはいかなかったであろう。歩きの効用
である。午前中一杯かかって昼少し過ぎに家に帰り着いた。

 こうして歩いていると日頃見慣れた景色でも違って見える。自家用車
では絶対に気付かない季節の変化を感じることが出来る。残念ながら
児島にはそれらしき遊歩道がないので車の排気ガスは我慢しなければ
ならない。

 メタボ状態は少しずつだが解消の方向に向かっている。ズボンの
ベルトの穴一つ分、腹は小さくなり体重も2キロほど軽くなった。
何よりも大きな変化は車でなければ行けないと思っていたところが、
実に簡単に歩いていけるようになったことである。歩いて行くことが
苦にならなくなったのである。体だけでなく心にも大きな変化が
現れている。


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