人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

予算審議と事業仕分け作業

2009-11-21 06:11:02 | Weblog
 今、新しい政府によって盛んに予算の見直しが行われている。
人の世を動かすには人、物、金の三つが必要だと言われている。

 人は組織だとも言い換えることが出来る。何はともあれ人の世の中
なので、何事に寄らず人を抜きに語ることは出来ない。

 そして物とは資源とでも言い換えることが出来ようか。私達人間社会
は自然という存在に全てを依存して生きてきた。その結果、自然は何と
でもなるものだという思い上がった考え方が芽生え、果ては地球温暖化
という、とんでもないしっぺ返しを受けている。物とは乱開発するもの
でもなければ、乱用すべきものでもない。

 そして、誰が考え出したか知れないが、お金という便利な物がある。
しかし、このお金が人間の必要度を超えて悪いことに使われている。
もともと労働の対価や物と物の売り買いの仲介役でしかなかったお金が
世の中の全てを牛耳るようになってしまった。

 そして一番大切な人間の心まで踏みにじるようになってしまった。
それが昨今の世界の全てである。お金さえあれば何でも出来ると考えて
いるような輩が少なくない。本当にそうだろうか。人間社会は本当に
そのように安っぽいものなのだろうか。

 さて、いま国会では民主党を中心とする政権に代わり、それまで
自民党、公明党時代に作り上げてきた予算案の大幅な見直しが行われて
いる。政権が変わったのだから当然のことであろう。

 何をするにもお金がなければ何も出来ない。従って、民主党が考える
政治を行おうとすれば、まずは予算を見直すのが当然であろう。そして
各省庁の大臣に命じて削減できるものは削減を行った。

 その一つが八ッ場ダムである。削減対象は八ッ場ダムだけではない。
このような無駄だと思われるような事業は少なくない。そして、今盛んに
行われているのが第三者の目から見た予算の無駄遣い排除という事業
仕分け作業である。

 事業仕分け人と各省庁の役人との間で、火花の散るような辛辣な
やりとりが行われている。各省庁の背後にはお金を待ち受けている
色んな団体や人がいる。こうした諸団体も徒党を組んで各省庁の後押し
を行っている。

 しかし、ここで冷静に考えてみたいのは、予算の全ては私達国民が
供出した税金である。何事に寄らず国民の利益を最優先に考えるべき
ではないだろうか。

 そして、最も大切なことは、何事にもこれしか方法はないと言い
切れるようなものはないことである。工夫次第でお金は何倍にも跳ね
返って利益をもたらしてくれる。もう過去のように国家予算を湯水の
ように使う時代は終わった。

 実は、家計は火の車状態なのである。それでも日々の生活は続けて
いかなければならない。だとすれば何をどうすべきかは明らかである。
初めから他人の財布のような安易な考えで予算を使ってきたのが
各省庁であり外郭団体だったのではないか。

 その最たるものが天下りであった。必要もない団体を多種多様に
作り、それらが官庁OBの天下り先になっていた。それは高級官僚
だけのことではない。悪しき習慣は末端の役人にまで及んでいる。
また、一部民間企業でも同じような事が行われている。

 どうしても必要な団体や機関であれば、何故これから日本の将来を
担って立つような若者達が働く場に出来ないのだろうか。いつまでも
私達OBが飯を食うための場所であってはいけない。

 高級官僚達のように有り余る資産を持っていながら、この上、更に
何を求めようと言うのであろうか。

 とにかく道は決して一本ではない。同じ目的に達するにも多くの方法
があり道がある。少ない予算の中でもやりくりをすれば何とでもなる
こともあろう。また、事業仕分け人も単に予算切りをするのではなく
アイディアがあるならば提供してはどうか。予算とは対立の中で作る
ものではなく、共同作業で作り上げるものだと思うのだが。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 錦秋の有馬温泉 | トップ | 錦秋の出雲路 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事