人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

チリ大地震

2010-03-01 04:46:21 | Weblog
 すさまじいばかりの火山の炸裂、そして巨大地震が次々に発生し大地が
裂け海に沈んでいく。そのすさまじさは圧巻であった。そして巨大地震と
地殻変動による大津波は、ヒマラヤ山脈まで飲み込んで行く。まさにこの
世の終わりを思わせるようなシーンである。

 これは「2012」という題名の近未来を描いた映画の一シーンである。
ここのところ大地震が相次いでいる。インドネシア、中国、サモア、ハイチ
そして今回のチリである。

 地震大国日本としては決して他人事とは思えない。日本でも阪神淡路
大地震以来、久しく巨大地震は発生していない。阪神淡路の時は直下型の
地震であった。しかも都市部であったため人的被害も大きかった。

 今回のチリの場合は首都サンチャゴから300キロ離れた場所が震源地
であったため地震の規模の割には被害も少なかった。それでも多くの方々
が亡くなられ貴重な建物や施設の倒壊が相次いだ。

 私も5年前チリの首都やこの周辺を旅したことがあって、他人事では
ない思いがしている。あの人口密集地である首都サンチャゴ直下での地震
であったなら、この程度の被害ではなかったであろう。

 日本の首都は言うまでもなく東京である。とてつもなく人口密集地で
ある。直下型地震や東海地震の影響が懸念される。プレート直下型の地震
はそれぞれの周期を持って発生している。

 大陸の地下に海からのプレートが潜り込むとき、両プレートの間には
大きな摩擦が生じる。実はヒマラヤ山脈もチリの背後にあるアンデス山脈
も大陸と海側プレートが衝突して生じたものである。いわばプレートの
しわとでも言うべきものであろう。

 これだけ大きな地殻変動をもたらすだけに、そのエネルギーは膨大な
ものであって、このエネルギーが蓄積され一挙に解放された時、想像を
絶するような大地震となる。地殻に溜まったひずみが一挙に解放される
時に吐き出されるエネルギーである。

 人間の力では、とうてい作り出すことの出来ない巨大エネルギーである。
日本列島には幾つかの力が加わっている。そのエネルギーが未だ解放され
ていない。その力は相当なものであろう事が想像される。

 今後、東海、東南海、南海地震が懸念される。これらは過去にも大災害
をもたらしたものである。また、巨大地震は連動して発生することも考え
られている。

 その規模と範囲は日本列島を覆い尽くすほどのものである。建物などの
倒壊だけでなく、人的被害も膨大なものになるのではなかろうか。よほど
心を決めておかなければ咄嗟の事態に対応できない。

 しかも、その発生時期は切迫している。今回のチリ大地震は1960年
以来だと言うから今年で50年目である。こうした地震は確かなる周期で
襲ってくる。出来るだけの備えと心構えをしておきたいものである。

 今回の地震は前回と同じように津波となって日本列島を襲った。過大な
予測だという批判もあるようだが、地震の規模や発生地点からしてあの
程度の避難勧告や指示は仕方なかったであろう。気象庁の責任ではない。

 現に、海には甚大な被害が広がっている。解放された巨大なエネルギー
がうねりとなって押し寄せた。こうしてみると地球も意外と小さい。

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