人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

時代のうねり

2018-10-11 05:00:26 | Weblog
 常に時代は海のように大小のうねりを伴いながら変化し続けているもののようです。

 2018年は、天災という面において記録に残るような年になるのではないでしょうか。
振り返って見ますと、今から14年前の2004年も同じような年でした。この年も台風が
繰り返し襲ってきて、日本各地に甚大な被害を残しました。

 気候穏やかだと言われていた瀬戸内海に面するこの地方にも珍しく大きな被害がありました。
瀬戸内海沿岸が広範囲に高潮の被害にあったのです。瀬戸内海に面したところは干拓地が多く、
こうした標高の低いところが海水の浸食によって水没したのです。玉野や児島、水島や対岸の
高松などでした。

 また雨を伴わない激しい風は大量の海水を巻き上げ、台風が過ぎ去ってからは電線などに
塩分が残り、これが原因で絶縁不良となって、電気にとっては最大の被害をもたらしたのです。
水島コンビナートや広島など各地で大規模な停電が発生しました。

 私たち夫婦は、2004年の10月に地球一周の旅に出たのですが、ずっと後になって
インドネシア沖で発生した大地震によって大津波が発生し、インドネシアだけでなく近隣諸国
にも大きな被害をもたらしたことを知りました。船にはずいぶんと遅れて新聞記事が届きました。
私たちは、そのニュースをむさぼるように読みました。

 実は出港間もなくのこと、新潟県の山古志村当たりを震源地とする大地震があり、心配をされた
出身地近くの方は旅行途中でしたが、船を下りてお帰りになったという話を聞きました。

 そして2018年の今年は「晴れの国 岡山」と呼ばれ、気候が穏やかで天災の少ないことが
自慢だった岡山県も自慢の鼻を折られるような天災が起きました。県南から県北に至るまで
広範囲に大雨による洪水被害を受けたのです。私の知人の幾人かも被災者となりました。
被災地の復興は、今もあまり進んでいないようです。

 相次ぐ台風の襲来と、更には2004年と酷似するようにインドネシアで大地震による大津波が
発生しています。また、高槻市周辺で地震が発生し、北海道でも大きな地震がありました。
まさに2018年は2004年と酷似しています。と言いますか、日本にとってはまるで厄年の
ような最悪の年になりそうです。

 天災ばかりでなく人の世も様々な変化を見せています。世界に大きな影響力を及ぼす国と
言えばアメリカです。そのアメリカであり得ないような出来事が生じました。今まで全く
政治には無縁だった人が大統領になりました。この大統領の誕生は少なからぬ影響を世界に
及ぼしています。

 昨今は、意図的に誰かが何かをしようとしている。そんな風にもとれる出来事が続いています。
激動の時代であった幕末から明治維新当時を振り返ってみますと「ええじゃないか、ええじゃないか」と
お伊勢さんのお札をばらまきながら練り歩いたという狂信的な人の群れを思い出します。

 一見、平穏に見えますが、刹那的な生き方しか出来ない人や生きることをはかなんで自ら命を絶つ人、
更には色んな薬物に溺れる人が日本だけでなく世界中で見られます。銃の規制がないアメリカでは
銃の乱射事件が後を絶ちません。そして数々のテロ事件、世界中で狂気が渦巻いています。
もし神がいるとすれば、神は何を考え何をしようとしているのでしょうか。

 一方、幕末の混乱期から明治にかけて偉人と呼ばれるような人が数多く誕生しましたが、
今も同じように意欲に溢れた人が数多く生まれています。従来の組織に従順な人だけではなく、
組織とは関係なく大きく羽ばたいている人達がたくさん見られます。

 実は混乱期も見方によっては新しい秩序が生まれ整っていくための過渡期だとも言えます。
これも波のような時代のうねりだと見たら面白いかも知れません。世の中は一歩たりとも歩みを
止めることなく前へ前へとひたすら進み続けている。自然も人の世もダイナミックにうねりを
伴いながら進化し続けている、そんな気がするのです。
コメント
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