人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

地球温暖化防止講演終わる

2007-12-04 09:26:17 | Weblog
 今年の夏の寿大学での講演に引き続き、マリン児島社会福祉協議会
での講演が終わった。ご存じのように地球温暖化問題は危機的な状況
だと言われながらも、社会的な関心は今ひとつと言った状況にある
のではないだろうか。

 一般の人達にとって地球温暖化問題など遠い存在なのか、あるいは
日々の生活に追われて、そんなことに目を向けているような余裕が
ないのか。社会的な関心は今ひとつと言ったように思えてならない。

 しかし、そんな事とは無関係に危機的な状況は日増しに強くなって
いることは間違いない。ある時を境に急速に悪化の方向に進むのでは
ないか、そんな感じがしてならないのである。

 地球温暖化現象の特徴は、大きな振幅を持って変化しているように
見える。ある年は穏やかだったが、ある年はとても激しいときがある。
また、変化にも地域によって大きな偏りが見られるようだ。極地とか
ヒマラヤのような元々厳しい環境の地域に、より大きな影響が現れる
と言うのも特徴のようだ。

 従って、今年は何事もなく過ぎたから来年も大丈夫だという保障は
何もない。いわば一瞬先は闇だと言っても過言ではない。可愛い孫の
顔を見ていると、何も知らないこの子達の生きていく先に厳しい試練
が待ち受けているのかと思うと、何ともやりきれない。

 何とかなるだろうと楽観的な見方をしている人のように果たして
画期的な解決策が見つかるのだろうか。

 私は環境問題を語るとき、人間の持つ果てしない欲望を抜きには
語ることが出来ないと思い、環境とは一見かけ離れたような人間の
生き方や、ものの見方考え方についても話すようにしている。地球
環境を、このように住み難くしてしまったのは私達人間自身である。

 決して他の生き物達がそのようにしたのではない。全ては人間の
関わりの中から生み出されたものばかりである。地球環境の変化は、
人の心の変化の現れだと見る事が出来る。

 私達の飽くなき欲求や欲望は様々なものを作りだし、それらの多くが
生活を豊にしているように見えるが、災いを引き起こしている事は
間違いのない事実である。

 環境ホルモンなどと言われている物質も、その一例ではなかろうか。
ダイオキシンなる猛毒は、元々、自然界にはほとんど存在しなかった。
プラスチック(特に塩化ビニール)という便利なものが発明されてから
急速に増えていった。

 フロンは冷蔵庫などに使われ画期的な発明品として盛んに利用されて
きた。しかし、そのフロンが大気中に大量に放出されるようになって、
オゾンホールと言う予想もしなかったものが地球の両極の上に出来て
きた。

 人間の進化は飽くなき欲望から出発している。しかし、その欲望が
社会の秩序を大きく乱すようになり、環境を大きく変化させ、自らの
生存でさえ脅かすようになってきた。

 旧約聖書のソドムとゴモラの滅亡を引き合いに出すまでもなく、今の
社会は、まさにソドムとゴモラの再現ではないのだろうか。お金と物に
固執し、狂乱の果てにあるものは人類の滅亡なのだろうか。

 このまま進めば、心ある人も狂乱に明け暮れる人も、信仰に厚い人も
無神論者も一様に同じ地獄へ堕ちていくような気がしてならない。

 宇宙船地球号というちっぽけな天体は、まるでタイタニック号の
ように大きく傾き、やがては沈んでいくような気がしてならないので
ある。

 この後、年内には二つの講演が控えている。二つの講演が終われば
今年の区切りとなる。私の話が如何ほどの効果があるのかは未知数で
あるが、このような場を提供してくれたAさんや彼をサポートして
くれた仲間の皆さんに心から感謝申し上げたい。

 この上は、この種の運動が更に大きな環になって広がることを心から
願っている。
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