第164通常国会の多くの法案の中でも特に重要だと思われる法案は教育
基本法、国民投票法、組織犯罪防止に関わる共謀罪法などではないだろうか。
小泉さんの任期は9月までであり、在任期間中に懸案だった事項を全て片付け
ておこうと言う魂胆がありありと見えるような終末国会の様相だ。自民党
政府は会期を延長してでも、これらの法案を成立させたいと考えているようだ。
(5月30日のニュースによると会期延長はしないと小泉首相発言)
これだけの重要法案を駆け込みで成立させて良いものだろうか。数にもの
を言わせ、ごり押しでも通そうとしているように見える。こんな勝手なこと
を許したのも、元はと言えば先の選挙で小泉自民党政権に多くの票を投じた
国民自身に責任がある。だから今更、文句の言える筋合いのものではない
ように思うのだが。あの時は郵政民営化問題に関して小泉さんの言う方が
正しいから一票を投じたのだと言う人が居るかも知れない。あの時にも何度
か郵政問題だけでは終わらないよと報じられていた。それを聞いていたのか
聞いていなかったのか。このようにして国の方針は意図せぬ方向に曲げられ
ていき、気が付いたときには子供や孫が戦場に立たされていたと言うことに
ならなければ良いのだが。
教育基本法や国民投票法は、いわば憲法改正への布石だと見て取れる。
いわば大阪城(日本国憲法)を攻め落とすときのために、今から外堀だけ
でも埋めておこうという魂胆だ。
また、組織犯罪防止法はみんなが集まって行動を起こそうと相談をした
とすれば、何とでもこじつけて逮捕することが出来るような恐ろしい法案
だ。今はテロ対策のためだときれい事を言っているが、戦前の特高警察と
同じで政治活動をしているものは根こそぎ逮捕することだって出来るよう
な法律だ。法は作ったときの精神とは異なり、時が経てば一人歩きをし始
める。実に恐ろしいことだ。どうか一人でも多くの人が関心をもって、
法案成立阻止に向けた世論を高めたいものだ。
さて、戦後60年、あの戦後の混乱期に人々は何を考えていたのだろう。
戦争が終わってやれやれと思っていたのだろうか。それとも勝っていると
信じ続けていたのに蓋を開けてみると大嘘だったと言うことでがっかり
していたのだろうか。それともアメリカ人が上陸してきたら竹槍で一突き
してやろうと考えていたのだろうか。
戦後を過ごしてきた人に聞いても、あれほどの大事件であったはずなのに
答えは実に曖昧模糊としている。
その曖昧さ加減は未だに尾を引いているような気がしてならない。その
曖昧さ故に、自民党議員は何だかんだと口実を付けては靖国神社に詣でて
いるのではないだろうか。
戦犯と言われた人達は国際裁判で裁かれはしたものの、日本人自らは何ら
戦争についての総括をしていない。先の戦争は正しい戦争だったのか、何故、
多くの国民を犠牲にしなければならなかったのか。何故、多くの他国民を
殺し傷つることになってしまったのか。周辺国に対しては反省はしていると
口では言いながら、誰が戦争に走らせ、その結果がどうだったのか、日本人
自らの反省として国際社会に向けてのアピールもしていない。
戦後はただただ連合軍に身を委ね、日本人としての誇りも文化も投げ捨
てて、アメリカ一辺倒で来てしまったのではないだろうか。そして、その
結果として日本的な伝統までも否定してしまい、アメリカの良いところを
学ばずして悪いところばかりを取り入れてしまった。
そして、今も占領国そのままに国内には米軍基地が散在し、沖縄は基地
の島と化したままである。その上、莫大な赤字財政なのに米軍基地の移転
費用まで押しつけられている。
日中戦争前後から太平洋戦争に至るまでの反省なくして、教育基本法の
議論も憲法の改正もあり得ない。また、隣国の中国や韓国が求めている事
も、そのことではないだろうか。
いさぎよく非は非として認め、是は是として堂々と公表する。ここから
全てが始まるのではないだろうか。日本人は自らを否定する余り、民族と
しての誇りもアイデンティティもなくしてしまったように見える。
それは率直に先の戦争を総括していないからではないだろうか。これでは、
いつまでたっても国際社会から半人前の国としてしか評価されない。大人に
なりきれていない日本、いや日本人がここにいるような気がしてならない。
教育基本法の見直しも、ましてや憲法改正は、この反省なり総括なくして
あり得ないと思うのだが。
基本法、国民投票法、組織犯罪防止に関わる共謀罪法などではないだろうか。
小泉さんの任期は9月までであり、在任期間中に懸案だった事項を全て片付け
ておこうと言う魂胆がありありと見えるような終末国会の様相だ。自民党
政府は会期を延長してでも、これらの法案を成立させたいと考えているようだ。
(5月30日のニュースによると会期延長はしないと小泉首相発言)
これだけの重要法案を駆け込みで成立させて良いものだろうか。数にもの
を言わせ、ごり押しでも通そうとしているように見える。こんな勝手なこと
を許したのも、元はと言えば先の選挙で小泉自民党政権に多くの票を投じた
国民自身に責任がある。だから今更、文句の言える筋合いのものではない
ように思うのだが。あの時は郵政民営化問題に関して小泉さんの言う方が
正しいから一票を投じたのだと言う人が居るかも知れない。あの時にも何度
か郵政問題だけでは終わらないよと報じられていた。それを聞いていたのか
聞いていなかったのか。このようにして国の方針は意図せぬ方向に曲げられ
ていき、気が付いたときには子供や孫が戦場に立たされていたと言うことに
ならなければ良いのだが。
教育基本法や国民投票法は、いわば憲法改正への布石だと見て取れる。
いわば大阪城(日本国憲法)を攻め落とすときのために、今から外堀だけ
でも埋めておこうという魂胆だ。
また、組織犯罪防止法はみんなが集まって行動を起こそうと相談をした
とすれば、何とでもこじつけて逮捕することが出来るような恐ろしい法案
だ。今はテロ対策のためだときれい事を言っているが、戦前の特高警察と
同じで政治活動をしているものは根こそぎ逮捕することだって出来るよう
な法律だ。法は作ったときの精神とは異なり、時が経てば一人歩きをし始
める。実に恐ろしいことだ。どうか一人でも多くの人が関心をもって、
法案成立阻止に向けた世論を高めたいものだ。
さて、戦後60年、あの戦後の混乱期に人々は何を考えていたのだろう。
戦争が終わってやれやれと思っていたのだろうか。それとも勝っていると
信じ続けていたのに蓋を開けてみると大嘘だったと言うことでがっかり
していたのだろうか。それともアメリカ人が上陸してきたら竹槍で一突き
してやろうと考えていたのだろうか。
戦後を過ごしてきた人に聞いても、あれほどの大事件であったはずなのに
答えは実に曖昧模糊としている。
その曖昧さ加減は未だに尾を引いているような気がしてならない。その
曖昧さ故に、自民党議員は何だかんだと口実を付けては靖国神社に詣でて
いるのではないだろうか。
戦犯と言われた人達は国際裁判で裁かれはしたものの、日本人自らは何ら
戦争についての総括をしていない。先の戦争は正しい戦争だったのか、何故、
多くの国民を犠牲にしなければならなかったのか。何故、多くの他国民を
殺し傷つることになってしまったのか。周辺国に対しては反省はしていると
口では言いながら、誰が戦争に走らせ、その結果がどうだったのか、日本人
自らの反省として国際社会に向けてのアピールもしていない。
戦後はただただ連合軍に身を委ね、日本人としての誇りも文化も投げ捨
てて、アメリカ一辺倒で来てしまったのではないだろうか。そして、その
結果として日本的な伝統までも否定してしまい、アメリカの良いところを
学ばずして悪いところばかりを取り入れてしまった。
そして、今も占領国そのままに国内には米軍基地が散在し、沖縄は基地
の島と化したままである。その上、莫大な赤字財政なのに米軍基地の移転
費用まで押しつけられている。
日中戦争前後から太平洋戦争に至るまでの反省なくして、教育基本法の
議論も憲法の改正もあり得ない。また、隣国の中国や韓国が求めている事
も、そのことではないだろうか。
いさぎよく非は非として認め、是は是として堂々と公表する。ここから
全てが始まるのではないだろうか。日本人は自らを否定する余り、民族と
しての誇りもアイデンティティもなくしてしまったように見える。
それは率直に先の戦争を総括していないからではないだろうか。これでは、
いつまでたっても国際社会から半人前の国としてしか評価されない。大人に
なりきれていない日本、いや日本人がここにいるような気がしてならない。
教育基本法の見直しも、ましてや憲法改正は、この反省なり総括なくして
あり得ないと思うのだが。