百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

デジタル国家の出現。

2022年08月24日 | 資本と社会の問題
先日観たNHKBSの「資本主義の欲望、メタバースの衝撃」は、非常に衝撃的かつ興味深い番組内容でした。

欲望の資本主義とは、貨幣というマネー、お金の事。

今、世界中の多くの知識人、起業家、社会学者、経済学者が、メタバースの世界(企業)から生まれるデジタル国家の出現を予言しているのです。

メタバース企業へのユーザーをクリエイターとみなし、全員が収益を得られるデジタル国家として発展させると豪語しています。

お金を稼ぐというチャンス、多くのユーザーに等しく行き渡る未来社会、より民主的なデジタル、テクノロジー経済。

モノも夢も金も人間すら、全部がバーチャル世界に存在して生きるというデジタル国家のパラドックス。

貨幣というマネー、お金が、テクノロジーによって、デジタル国家で流通すれば、人類の歴史上初めて国家の通貨に対する競争となるとの事。

バーチャルなデジタル国家は、リアルな中央集権国家にとって大変な脅威となると予測されているのです。

つまり、資本主義の本質を闊歩するのが、虚構世界の中にあるのならば、現実の流通経済は、何か間違っているのではという事になるのでは?

未来予測では、人間の仕事を減らし、その雇用を奪い続けるのが、AIというデジタル経済なのでは?

現実の資本主義経済が偏重され続けて、所得格差、貧富の不平等が拡大するならば、人類は滅亡しかないと言います。

そんな現実世界を救うのが、メタバースの世界というのは、ちょっと理解しがたい難問です。

未来の世界経済、バーチャル企業を牽引する経営者、知識人、賢人たちの姿は、儲かればよいという資本主義の悪しき欲望だけを引き継いで欲しくはない。

仕事の価値観は、何だろう?

現実の仕事を否定するバーチャルなメタバース企業、デジタル経済からの収益は、不信感を生じます。

デジタル国家の貨幣のすべてが、使用期限のあるクーポン券のようなモノならば、現実の世界通貨ドルやユーロ、円を凌ぐ貨幣となるかもしれません、いいえ期待です。

一番興味を惹いたのは、どこのメタバース企業にユーザーとして参加したいかというハードルです。

アメリカ発のメタバース企業か?日本発のメタバース企業か?あるいは中国発ののメタバース企業か?

それらも取捨選択、最終的には集約されて、世界中で2つか、3つか、僅かな巨大なメタバース企業しか残らないだろうとの事。

歴史学者に問いたいものです。

空気も水も土地もバーチャルなデジタル国家の出現、待ち遠しいですか?