さくらんぼで大不作を経験した阿部さん。
「会員さんからの支援は、本当にありがたかった。もっといいものを作ってお届けしようという気持ちが強くなった」と、みなさまからのご支援を胸に気持ちを切り替えてこの夏に収穫する桃の手入れを続けてきました。この日、ようやく「あかつき」の収穫期を迎えました。
実は、この桃も鬼門なのです。昨年は長期にわたる曇雨天や豪雨があり、小玉で収量は激減し、ギフト用でさえも一部お届けできない状況でした。一昨年は着果数が少ないうえに、せん孔細菌病が蔓延し、このときもかなりの減収をしていたのです。数年にわたる減収に加えて、今年は大雪の影響が今出始めているのです。園地へ行ってみると、細い枝には補強のために支柱が立てられています。それでも大雪で枝に負担がかかってていたのでしょう。たくさんの実をつけて重みを増した枝が数本折れていました。
「支柱をしていてもダメなんだ、今こうして支柱を立て直しているけど。3本くらい折れてしまったな。100玉ぐらいあるけど仕方ない」と阿部さん。野菜セットの設定分は間に合うか?の問いには「前回の台風は風も雨も弱かったから落果もなかったし、なんとかお届けできるはず」と安堵しましたが「これからまた台風があるから収穫するまでわからないよ」と続きます。
わずかな温暖化は世界の気象を大きく狂わせています。昨年のようにじわじわと続く異常気象もあれば、先日のように進路を大きく変えた台風がやってきたり、ある日突然経験したことのない豪雨や地震、噴火が起きることもあります。今年も北米では高温と干ばつ、中国では1000年に一度と云われる豪雨被害が。
露地栽培の農業のリスクが高まるなか、土壌改善、収獲期の異なる桃を少しずつ増やすなど地道に経営改善を続けています。
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