田原総一朗氏の講演会「日本経済とその行方」に参加して、面白い話をいろいろ聞きました。
・日本は不景気だと思われているが、実は景気は悪くない
・輸出産業は好景気
・単品で売る時代は終わった、これからはパッケージで売る時代
・スマートコミュニティ構想
・日本人は仲間作りが下手
・文化産業の輸出
・日本は国際化ができていない
などなど…
1時間の講演会だったのですが、息つく暇もないほど次から次へと話が続き、気がついたら、私のノートは9ページにも及んでいました。
1990年代は日本は国際競争力第1位、GDP世界第3位という輝かしい過去があったはずなのに、2010年は何と国際競争力第27位まで落ち込んでしまったようです。何でこんなことになるのか?
理由はいろいろありますが、田原氏曰く、日本は商売が下手すぎるとのこと。
最高の技術の商品があるのに売れない。新幹線、ドコモのIモード、NHKのハイビジョン、シャープの液晶、原発技術、これらは売り方が下手なために、海外に持っていっても他国との競争に負けて売れない。
この話って、どこかで聞いたことあるなぁと思ってたら、わが社で良く聞く話でした。
「うちには他社には真似できない、いい原料がある」 というのは、製品開発や営業に携わっている人から良く聞くコトバ。
でもお客さんは、技術的に優れた商品を選ぶとは限らないのです。
技術が良くても売れない、そこには売るための知恵が必要な時代になったのです。
単品で売るのではなく、パッケージで売る!ここにヒントが隠されているような気がしました。
それから日本は仲間作りが下手だという話も、「耳が痛い!」と思いながらも納得。
これからの時代、多国籍のグローバル企業が躍進するのは間違いないようです。他国の人間と仲間にならないと勝てない時代であることを実感しました。
ビジネスは外へ外へと動いているのに、日本人は外へ出たがらず、内へ籠りがちな人が増えているのは事実なようです。(外務省の役人ですら海外駐在をいやがるらしいです。何で外務省にいるのか?)
日本は商売が下手、仲間作りが下手、国際化が出来ていない、等々、日本の抱える問題がかなり深刻であることを聞かされたのですが、最後に、「この変革期に度胸を持ってチャンスを掴めば、日本にはいくらでもチャンスがあります!」と前向きな話で締めくくられました。
同感!チャンスはいくらでもあるはず、日本がんばれー!
ところで田原氏はテレビと同じトーンの話し方で、テレビと同じ淡いグレーのスーツ姿でした。ボキャブラリーの多さと、落ち着いたしゃべり方の中に込められたエネルギーと深い洞察力に、「ほぉー」と感心しました。