今日という一日

書くことが大好き!日々の気づきを楽しく書いていきます。

アラスカへの旅-最終章アラスカ鉄道1

2009-10-29 23:13:08 | アラスカ

             

『巴投げ5段チーム無事下山』、と涼子さんが記帳してくれたかどうかは分からないが、登り始めた時に記帳した登山者リストに下山の記録を書き込み、登山終了!何事もなく無事で良かった!ここまで来たら、ようやく安心して、「お疲れさま」の笑みが浮かんだ。

普通の旅行であれば、今夜はホテルで山歩きの疲れをゆっくり癒すところなのだが、地球探検隊は、どこまでも探検隊らしさを貫くのが流儀。当然これでは終わらないのである。

今夜のもう一つのイベントはコレ!

          

アラスカ鉄道に乗って、4時間かけてアンカレッジまで行き、そのまま空港に直行して、深夜のフライトでシアトル経由で成田まで帰るのである。

朝から始まったノンストップのアクティビティはまだまだ続くのであった。


アラスカへの旅-トレッキング4

2009-10-28 01:26:54 | アラスカ

山の上から見下ろした氷河のフィールドです。壮大且つ神秘的で、人間も熊も立ち入ることの出来ない異次元空間です。

          

氷河ってこんな事になっていたんですね。そもそも氷河が山にあるっていう感覚からして欠如していたので、これを見てようやく、合点が行きました。

テレビで見る北極圏の氷河は全部海に面しているので、海にあるものだとばかり思っていたのですが、実はこういうことだったようです。

          

しかも氷河は蒼くて、深い割れ目が縦横無尽に走っていました。氷河は透明な氷ではなく、青い砂糖菓子のような色合いなのです。砂糖菓子に青い絵の具をたらしたら、表面は薄く、割れ目の奥は、奥に行けば行くほど濃くなっていくような感じ。あの割れ目の奥には一体何があるのか?氷河期時代のマンモスか、それともXファイルに出てくる宇宙人の化石?

          


アラスカへの旅-トレッキング3

2009-10-27 01:53:23 | アラスカ

幾多の困難をくぐり抜けて来た登山隊、ついに登頂に成功!のポーズ 

        

普通の日本人ですが、かなりイケてますよね、私達! 

トレッキング初挑戦でアラスカの山に登ったっていう人は、かなり珍しい部類に入ると思うのですが(普通は尾瀬ぐらいから始めますよね)、いきなりでかい事をやり遂げてしまうと、人間がでかくなったような錯覚に陥りますね。ゆっくりでも、休み休みでも、歩き続ければ山頂に到達できたように、人生も山歩きと一緒で、続けていれば、きっと到達できるんですよね。そう信じよう!

氷河と岩ばかりの山だと思っていたのですが、氷河の荒々しさとは対照的に、山頂近くにはこんなにきれいな高山植物が一面に咲き乱れていました。

          

          

          

雨のしずくが葉っぱを縁取って、宝石の様な輝きを放っている植物を発見。

き・れ・い!


アラスカへの旅 - トレッキング2

2009-10-21 22:38:52 | アラスカ

歩き始めたら、年号が書かれた立て看板が50メートル置きぐらいに現れた。地球温暖化で氷河がどんどん溶けていることを示す看板。氷河は確実に溶けて、どんどん後退しているようです。

       警告その1  1926年      警告その2 1951年

           

       警告その3  1961年  

      

どうしてこんな中途半端な年号の刻みになっているのかは分かりませんが、当時はここまで氷河だったようです。これを見ると、アンチ民主党のあなたも、CO2の排出25%削減をやらなきゃっていう気になりますよね。やばいやばい。

平坦な道はすぐに終わってしまい、この後はひたすら登山道の岩をよじ登って行く事になり、写真を撮る余裕も、景色を眺める余裕も、熊の気配を感じる余裕も、全ての余裕が奪われ、ひたすら足元の岩を見て、みんなに遅れないようにゼーゼー言いながら登った。

「もうだめ」と何度も思って、何度も立ち止まったが、「ゆっくりでいいからね」、「休みながらでいいからね」と声を掛けてもらって、何とか足を動かした。熊よけのために、声を出して『しりとり』をしながら登ったが、アラスカまで来て、動かない足を動かしつつ、頭の中では次に順番が来た時に言う、日本の都道府県名を考えた。何やってんだ?

景色も見ずにひたすら足元だけを見て無心になって進んだおかげで、なんとか頂上近くに到着!

ヤッター!

         

まだ続きます!


アラスカへの旅 - トレッキング1

2009-10-18 23:55:47 | アラスカ

8月13日(金)曇り

窓の外は、雨が降りそうで降らない空模様。今日は寒くなるのか暑くなるのか、どっちなんだか良く分からない。山登り初心者の私は、何を着ればいいのか良くわからず、一度着てはみたものの、やっぱりこれじゃ寒いような気がして、また着替えた。これでいいのだろうか?

水を持って、山頂で食べるマフィンをコンビニで買って、雨具を入れて準備OK。

この日のために買った、ピンクのお気に入りのトレッキングシューズが初お目見え。ようやく出番が来ました。

さて今日は何をするのか、往復7.4マイル(約12キロ)のHarding Ice Field Trekking (4-8hours) をやるのです。昨日までは海から見ていたキナイフィヨルドの氷河を、今日は山の上から見ることになり、これで完成形。

http://www.nps.gov/kefj/planyourvisit/harding_icefield_trail.htm (harding icefiled のHP)

http://www.nps.gov/kefj/planyourvisit/upload/HItrail.pdf  (地図pdf)

山頂から見る氷河の壮大な景色はどんな感じなんだろうと、気持ちはとっくに山頂まで飛んで行ってしまい、ワクワクドキドキ。熊に遭遇する可能性が大であることも、1000メートル級の山歩きなんて初めてやることも、更には12キロ歩くなんてことも、すっかり忘れて、軽やかなステップで歩き始めたのでした。

          

          

     (指差しているところが、スワード。私達はスワードから少し北の登山口入り口にいます)


アラスカへの旅 - キャンプを終えて2

2009-10-17 21:44:06 | アラスカ

船はそのままスワードを目指し、見覚えのある港が見えてきた。

ここを出たのは2日前の朝。たったの2日間だったのだが、行く前と帰ってきた時とでは何かが違うのを感じた。

一言で言うと、凱旋帰国みたいな感じ?たかだか2日間なのですが、私にとっては全てが初体験。テントで寝るのも、寝袋で寝るのも、シーカヤックで26キロ遠征なんてのも、私の今までの人生にはあり得なかった事で、それをやり遂げた自信で、大手を振って帰ってきたのでした。(心の中でね)

ずっと一緒にいたブレッドとGと、とうとうお別れ。本当にナイスガイで、私達を楽しませようという心配りが常に行き届いていて、よく働く人たちだった。心からのありがとうを言って、チップを渡して、"I hope I can be back here and see you again" と言って別れた。本当にもう一回ここで会えたら嬉しいな。

          

夕食は、私達の泊まったホテルが経営しているレストランに行った。スワードでは一番人気のあるレストランらしい。というか、他に何もないって言った方が、正しいのかもしれないけど。

          

ジャーン、カリブーのハンバーガーです。あの凛々しい野生動物のカリブーをアラスカの人は食べてしまうのです。最初は抵抗があったけど、カネゴンがあまりに幸せそうな顔をして、「美味しい」、と言って毎回食べているのを見て、その笑顔にやられてしまい、挑戦してみることに。肉は固く引き締まっていて、くせのないポークとビーフの中間みたいな味で美味でした。それにしても、カネゴンの美味しいものを食べている時のあの笑顔と、「おいしーい」という、本当に美味しいんだろうなと思わせるあの言葉。懐かしいなぁ。

          

食事が終わっても、まだまだ明るいので、部屋に集まって、みんなで酒盛りの続きを行い、合宿のような夜に。アメリカ版ハプニングTVをみんなで見て、あまりのバカバカしさに、笑い転げたり、呆れたりしながら、宴会の夜は延々と続くかのように思えたのですが、実は明日は、新たなチャレンジをする日であり、長い長い1日になり、私の中では最も過酷な1日になるとは、バカ騒ぎをしている私には知る由もなかったのでした。

まだ続きます!


アラスカへの旅-キャンプを終えて1

2009-10-17 15:37:20 | アラスカ

3日間を過ごしたキャンプ場と氷河に別れを告げて、迎えの船に乗り、一路スワードに向けて出発した。

船は私の気持ちなんかお構いなしに、あっという間に氷河と私の距離を、引き裂いていく。あっという間に小さくなっていく氷河を見ながら、「いつかまたここに来ることがあるのだろうか?」と思った。あるかもしれないし、ないかもしれない。自分が強く望めば、また来ることができるかもしれない。でも同じ条件を再現することは不可能。旅行も一期一会、今この瞬間、この時間はもう二度とない事を感じながら、氷河に「さようなら」をした。

ところで、キャンプもやって、シーカヤックで氷河にも行って、あざらしや白頭鷲も見たが、唯一やり残していることがある。それは、

との遭遇!

巴投げ5段チームに付いていてる、最強の女神は最後まで私達を見捨てず、ラストに鯨との遭遇というエンディングを残しておいてくれたのです!

          

残念ながら証明する写真はこれ一つ。これが鯨だと証明できるのは、一緒に船に乗っていた人だけなんだけど、正真正銘くじらです。信じるか信じないかはあなた次第。

1回だけ、鯨が船の目の前でジャンプしたのです。これ、ホント!その時私達はどうしていたかというと、「あーーー!」と言って指差して、口をあんぐり開けていただけ。よし、次は絶対写真撮るぞと思っていたのですが、2回目はありませんでした。だからこんな写真になっちゃった。

この1回のチャンスにシャッターを切れるかどうかが、プロと素人の違いなのでしょうね。写真集で見るような、見事な鯨のジャンプ姿は、生半可な苦労で撮れるものではないことを実感。

船を止めて、声を押し殺して、鯨の出現を待っている時の時間はロマンがありました。

神出鬼没の鯨が、海のどこから現れるのか、じっと海面を見つめて気配を察知しようとしたんだけど、結局は鯨に弄ばれて、ゲームはジ・エンド。簡単にはお目にかかれないから、人々は鯨に夢中になるんでしょうね。

お姿の全ては拝見できなかったけど、その悠然たる存在感と、大きさは十分感じることができました。次なるゲームを期待しています。


アラスカへの旅 - シーカヤックキャンプ3日-2

2009-10-15 00:18:44 | アラスカ

隣のボーイズチームのテントは、気がついたときには、跡形もなくなっていた。

テントがあった場所に残っているのは、荷物を詰めた防水加工の色鮮やかなバックと、さっきまでそこで寝ていたであろう、タローさんとカネゴンとナッツ。

昨日のキャンプファイアーの夜に、みんなの強い希望で、明日の朝は最後の氷河アタックをやってもらえることになった。その条件として、朝7時までに荷物をバックに詰めて、テントも片付けて、朝食を済ませたらすぐに出航できるようにしておくことを約束させられた。

彼らはこの雨の中、お約束通り、シーカヤックで出航する気、満々なのである。

行っても氷河見れるのかなぁ。雨降っているし、寒そう。どうしよう……

          

「アラスカは危険と隣合わせなので、迷ったら無理をせず、無事生還すること」 という言葉が思い出された。

無理するのはやめよう!

ということで、チームのみんながカヤックで出航していく中、私はお留守番をする事に決めた。

「行ってらっしゃーい!」と見送る時は、昨日までチーム全員が共有できたことを、共有できない寂しさがあったけど、直感で、『やりたくない』、と思ったことは極力やらないようにしようと思っているので、今回はパス!

ブレッドと二人で、おしゃべりをしながら、朝食の後片付けを手伝った。食器を海で洗う、テーブルをたたむ、荷物を運ぶ、椅子をまとめて運ぶ。ブレッドの指示で、二人でのんびり、ゆっくり、時間を気にすることなく、片付ける時間を楽しんだ。

使ったものや、散らかったものが、きれいに片付いていくのは、ゲームをやっているようで楽しい。

いつもは人に指示をする立場なのだが、久しぶりに、「あれやって、これやって」、と言われて、「はーい」、と言いながら、「これでいい?」、「GOOD JOB !」、なんて言われると、嬉しくって新鮮な気分

無人島に二人だけ気分を味わっていたら、ブレッドが海の右の方を指差して、「彼らが帰ってきたよ」、と言った。裸眼では見つけることができず、双眼鏡を使って見たが、やっぱりそれらしきものが見つからない。「ブレッドの勘違いじゃないの」、と思って海岸沿いをお散歩しながらトイレに向かって、帰ってきたら、カヤック4隻が海の右側に見えた。一体ブレッドの視力はどうなっているんだ?

みんなが満足した表情で帰ってきた。無事で良かった!悪天候だったが、天気のいい時とは別の、荒々しい、少し恐怖を感じるほどの、切立った迫力ある氷河を見ることができたようだ。

          

          

                              (ナッツのアルバムより)


アラスカへの旅 - シーカヤックキャンプ3日 - 1

2009-10-14 22:58:57 | アラスカ

8月13日(木)キャンプ3日目

テントの屋根を叩く小さな音

パチパチ、プツプツ、テンテン、

音が大きくなったり、小さくなったり

何の音?海の音?氷がはじける音?

もしかして 雨?

夢うつつの状態から、だんだん目が覚めて

あー、これは雨の音だと気づいた

テントのドアを開けると一面真っ白な世界

氷河はどこにも見えない

昨日までの2日間の晴天がうそのよう

お願い、もう1回姿を現して …

          

               (低い雲の下から、一瞬顔を覗かせた氷河)


アラスカへの旅 - シーカヤックキャンプ2日-7

2009-10-13 00:27:37 | アラスカ

そぼ降る小雨の中、小さな篝火のようなキャンプファイアーが作られた。

          

こんな小さな火でも、火がある景色って、空気全体を暖かく穏やかに包んでくれる優しさがある。海の大きさ、氷河の雄大さに比べて、小さな火が、健気にパチパチ小さな音を立てて、頑張っている姿が愛おしくて、温かい気持ちになった。

          

今日のデザートはチョコレートムースのタルト、キュウイとチョコレート添え。簡単なデザートだけど、キャンプ場でこれが出てきたら、高感度一気に急上昇。26キロ強行軍の疲れもこれでバッチリ取れます。

          

火に見守られながら、少しずつ夜が更けていった。

涼子さんが 星野道夫の「旅をする木」から『もうひとつの時間』の一節を読んで聞かせてくれた。

 「いつか、ある人にこんなことを聞かれたことがあるんだ。たとえば、こんな星空や泣けてくるような夕陽を一人で見ていたとするだろう。もし愛する人がいたら、その美しさやその時の気持ちをどんなふうに伝えるかって?」

 「写真を撮るか、もし絵がうまかったらキャンバスに描いて見せるか、いややっぱり言葉で伝えたらいいのかな」

 「その人はこう言ったんだ。自分が変わってゆく事だって… その夕陽を見て、感動して、自分が変わってゆくことだと思うって」

自然の中に包まれながら、ぼんやりと考えた。

自分の人生が、幸せで恵まれていること

アラスカにやってきて、ここでキャンプができる私達は、本当に恵まれているということ

お金では買えない、自由、空気、時間、仲間 がここにはある

幸せな時間、贅沢な時間

ここに来ることができたことに感謝

私は私で良かった

いろいろあったけど、この人生で良かった … 

と素直に思ったキャンプファイアーの夜