隆慶一郎を読む

2011-05-18 15:41:29 | 日記
『歴史読本』編集部編  新人物往来社刊

隆慶一郎の「ムック版」を見つけた。書籍広告を見た憶えもないが、久しぶりに立ち寄った時代小説のコーナーで見つけた。
私自身は隆慶一郎の小説に関しては「遅れをとった」読者なので、彼の背景については断片的にしか知らなかったので(デビュー当時からのファンはとっくに知っていたのだろうが)、良い本を見つけたと思っている。
寄稿文を寄せた多くの人が、もっと生きて、もっと書いて欲しかったと言っているが、同感である。特に柴田錬三郎の系譜に連なる作者として、早世は惜しまれてならない。しかし、61歳でデビューして66歳で亡くなるまでの六年間に、長編小説五編、短編小説集を一編出したエネルギーは凄いとしか言えない。ちょっと格好良すぎないか。
どんな人が、彼の衣鉢を継ぐのだろうか。正直に言うと、余り期待してはいないのだが。
最近ファンになった人には、よいガイドブックだと思う。