木谷美咲著 水曜社刊
面白い本である。ただし、食虫植物がどんなものなのか、知らない人には全く興味はないはずである。尾瀬の湿原を散策した人ならば、モウセンゴケ、ムシトリスミレなどで知っていると思うが…。
食虫植物とは、文字どうり虫を栄養源とする植物のことで、私も子供の頃は好きだった。とくに、ハエトリソウは面白い植物だった。餌と言っていいかどうかわからないけれど、ハエを捕まえたは鮫の口のように開いたところに放り込むのを、飽きずに繰り返していた覚えがある。ウツボカズラも同じで、とにかく虫を捕らえる仕掛けがとても巧妙で飽きることはなかった。
しかし、栽培しようとは思わなかった。いや、試したことはある。これが難しいのである。何度も枯らしてしまった経験がある。もっとも、子供だったこともあるし、今のようにいろいろな道具がなかったこともあるが…。
著者は、これに成功したようである。どころか、食べたこともあるそうである。
いるのですねぇ、世の中には。興味がある方はどうぞ。