カニのつぶやき -海で見つけた共生の物語-

2015-02-22 15:12:00 | 日記

小菅丈治著  岩波書店刊

表紙に魅かれた。シオマネキ、と言っても分かる人にしか分からない。磯辺によくいるカニです。図鑑では観ていたけれど、本の表紙に登場したシオマネキは初めて見た。しかし、シオマネキを初めて見たというわけではない。東京でも、潮干狩りに行けばよく見かけたカニだった。今はどうだか知らないけれど……。
著者は生物学者。東京生まれで、鎌倉市の海辺で海の生き物に親しんだのが、研究の動機になったようだ。いいなぁ。初心を忘れず、専門家になったなんて! もうすこし、根性があったならば、同僚になれたかも知れなかった。
もちろん、カニの話ばかりではない。テーマは海の中の共生。しかし、ここでとても大事なことが示されているのだ。生き物には、植物・動物に拘らず共生相手がいる。つまり、パートナーだ。著者は「しかし、ヒトにはない」と著者は指摘するのだ。家畜や栽培植物がある、と言うかも知れない。そうだろうか?これらはヒトが居なくなれば、野生に戻る筈だ。 ヒト以外の生きものの共生関係の歴史は、ヒトなどとは比べられないくらいなのである。
読後感としては、なにか薄ら寒いものを感じてしまった。いや、表紙だけでも見る価値十分です。


日朝古代史 嘘の起源 ーDNAが証明! 日本人と韓国人の祖先は違った!!ー

2015-02-10 09:05:27 | 日記

監修 室谷克美 別冊宝島2283

表紙の見出しを挙げてみる。韓国が隠したい列島と半島の「正史」、「稲作、鉄の精錬は半島から伝わった」は捏造された大ウソ!、新羅の基礎は日本人がつくった、倭王の出自は半島ではない、白村江の戦いのあと百済人は渡来していない、半島南部に倭人の強大な勢力があった。
まっ、読んでみてください。あなたはどう評価するだろうか? 私としては、十分納得できるとは言い難かった。なにか足りない。主旨は間違っていないと思うのだが、説得力に欠けるのである。今のところは、それしか言えない。