ミンネのかけら  -ムーミン谷へとつづく道-

2020-11-01 09:25:12 | 日記

冨原眞弓 著  岩波書店刊

著者は哲学教授にして、サブタイトルでも分かるようにトーヴェ・ヤンソンの『ムーミン谷のひみつ』『ムーミンのふたつの顔』などの翻訳でも知られる人。
博士論文を仕上げるためにパリのソルボンヌ大学に留学した著者は、そこでさまざまな人と出会う。そして……ヤンソンに出会う。もちろん、人と人のつながりの結果だ。でも……それには人を理解し、共感し、同時に相手にも好意を持ってもらわなければならない。簡単なことではない。
本書は著者のそこに至るまでの、記憶(ミンネ)を綴ったものである。素晴らしい!!静かな語り口といい、ちょっぴりユーモアがあって、久しぶりで上質のエッセイを読んだ。ぜひ読んで欲しい。

 


コメントを投稿