ほぼ命がけ  サメ図鑑

2018-10-31 10:35:49 | 日記

沼口麻子著   講談社刊

これも゛病中 閑有り゛の一冊。
一言で言えば“ユニーク”な本!しかも著者は東海大海洋学部・大学院でサメの生態を研究した暦とした生物学者。
そして、本書の構成もユニークだ。サメのよろず相談(サメに天敵はいるか?等々)、体当たりサメ図鑑(もちろん普通の図鑑と同じように和名・学名・英語名・図・分類・全長・形態の特徴・行動目生態の項目が記載されている。これだけでも十分価値がある)、世界サメ巡礼、フカ掘りサメ講座(まず大抵の人は知らないだろうな)。
それにしても、なんでサメなんだ!現在の肩書きは「シャークジャーナリスト」 多分、世界でたったひとりだろう。しかも、なんと彼女の後継者候補がいるそうだ。沖縄の小学4年生の女の子、中学1年生と小学3年生の男の子。いずれもサメが大好きな子供達らしい。いや、世の中広い。
楽しく読んだ。


古典歳時記

2018-10-30 11:05:55 | 日記

吉海直人著   角川選書

面白かった。本書の成功の一因は、旧暦と新暦の「ズレ」に着目したことだろう。いや、多くの歳時記もこれには触れている。本書ではそれが「太陰太陽暦」に基づいていることを詳細に説明してある。これからいろいろなことが分かるのだが、それは本文を読んで欲しい。
この「ズレ」が分かると、歳時記の本来の意味が分かるし、昔の人の知恵に感心する筈だ。
そして、この知識があると百人一首や源氏物語、枕草子、徒然草をもう一歩深く理解できる。それに、チョット一言、ウンチクを傾けられる楽しみも……。これも、病中 閑有りの一冊。

 

 

 

 

 

 

 


日本人、最期のことば

2018-10-30 10:35:27 | 日記

西村 眞著  飛鳥新社刊

゛病中 閑有り゛ということで入院中に読んだ本を何冊か。
そこで本書。正直言って期待外れだった。特に「日本人、」とタイトルに入れた意図が中途半端。
もちろん前文には、日本人の死生観や欧米人との違いがあることを指摘している。しかし、個々の人物の臨終の言葉なると、それらがどのような背景、思想、人生から生じたのかについての詳細な指摘がされていないように思える。
もう少し著者独自の分析が欲しかった。この程度ならば個々の伝記で十分知られているだけに残念だ。