どこにでも神様 -知られざる出雲世界をあるく-

2018-12-17 08:52:39 | 日記

野村 進著   新潮社刊

本書は“知っている人ならば、良く知っている出雲”地方のルポルタージュである。
著者はそのマンネリを避けるため、女子大生五人と同行して、彼女達自身に「出雲」を語らせる方法を採っている。それなりの効果はあったと思う。
ただし、その成り行きで「水木いげるロード」を採り上げたのはどうだろうか? 私には違和感があった。まっ、著者と水木しげるとの親しさ(直接ではないが…)・思い込み(というか、ファン)を考えれば許してもいいけれど……。
しかし、著者が言うように出雲(水木さんは別として)は独特なところだと思う。四半世紀前にも数度行ったのたが、神魂(かもす)神社は特に印象深い。それを確かめるために三度も行ったのだが……。
その頃は訪れる人も少なく、立派な社務所もなかったと記憶しているが、確かに、何者かが「御座(おわ)す」と感じた。それも、全身で感じた。それを「神様」だと断言することは、私には出来ない。二度と同じ体験をしていないし、なにしろ神様にお会いしたことは一度も無いので…。