東京-大阪 単身赴任 旅物語

2003年10月1日から2012年9月30日まで経験した単身赴任。帰省旅行の思い出と、お得情報を綴っています。

サンライズ瀬戸・出雲が□□った

2006-07-03 00:13:00 | サンライズ瀬戸・出雲
サンライズ瀬戸・出雲@三ノ宮
復路:7月2日(日)
  →西九条 :関空快速
西九条→尼崎 :阪神西大阪線普通
尼崎 →三宮 :阪神急行高速神戸行
三ノ宮→三島 :サンライズ瀬戸
三島 →新横浜:こだま702号
新横浜→八王子:横浜線普通
運賃:¥12,450

先週は、日曜日の昼下がりに、バスで早々と帰京した。反動で、今週はギリギリまで自宅に居ようと思い、サンライズ瀬戸のノビノビシートで、翌朝、会社に直行することにした。

おかげで、夕方、子供と遊ぶことができたし、夕食後もゆっくりと過ごすことができた。しかし、いつもの悪い習慣で、1時間も昼寝をしてしまったものだから、夜行列車で眠れるかどうか、少しばかり不安があった。

夜行の時には、昼寝をすると寝付きが悪くなり、月曜日に辛い思いをするのは何度も経験済みである。しかし、眠いときは眠い。本能には勝てないのである。

サンライズ瀬戸・出雲は、大阪発24時37分、東京着は7時08分なので、仮に直ぐ眠り、横浜到着まで眠っていたとしても、睡眠時間は6時間程度となる。これでは、ちょっと睡眠時間が足りないので、特急料金が同じで、さほど追加運賃が嵩まない範囲で、西の方から乗るとすると、三ノ宮(24時13分発)が候補に上がる。

サンライズ瀬戸・出雲に乗車する時は、周遊きっぷ京阪神ゾーンと組み合わせる時が多いのだが、今回は、周遊きっぷを使った旅ではないので、金券屋で購入した昼得きっぷを使う。

この昼得きっぷ、正式名称は、昼間特割きっぷ(12枚綴りの回数券)と言うそうなのだが、平日の10時から17時の間、土曜、日曜(24時を越えても終電まではOK)に使うことができる。私鉄との競合が激しいJR西日本ならではの割引回数券であり、大阪を起点とする主要区間のものは金券ショップで、1枚から購入することができる。

もちろん、新幹線は適用不可なのだが、寝台列車含め在来線の列車には全て使うことができ、特に、土曜日の朝や日曜日の夜(深夜)に移動する場合には、うまく活用すると、運賃を下げることができる。
昼特きっぷ 大阪~三ノ宮昼特きっぷ 京都~大阪
今回は、往路の逆で、三宮までは阪神電鉄を使い、三ノ宮→大阪・大阪→京都は、昼得きっぷを使い、そこから先は、普通の乗車券を使い東京へ旅立つことにした。

三宮までは阪神電鉄を使うのは、混雑を回避するためである。日曜日の22時過ぎとは言え、8両編成で運用される新快速は非常に混雑する。また、接続時間の関係で、トロトロ走る阪神電車を使ったとしても、三ノ宮までの所要時間は大して変わらない。

関空快速さて、日曜日の夜、22時15分に自宅を出発。遅い時間帯なのだが、意外にも乗客が多い。4人掛けのボックスシートしか空いていない。

阪神西九条駅車止め


往路と全く逆の経路で、西九条で関空快速を降りて、阪神西大阪線に乗り換える。

阪神西九条駅は難波延伸工事の真最中であり、線路の車止めの向こうは工事用のフェンスで囲まれている。ここから先に線路が延びる日が、そのうちやってくる。

阪神電車@尼崎そして、尼崎で、連絡している高速神戸行きの急行に乗り換える。

予想通り、この時間帯の阪神電車は空いており、JRと大違いである。途中から乗っても、ゆったりと座っていける。

三宮到着。

三ノ宮駅のコンビニ こんな所にあったとは...三ノ宮付近には飲み屋は多いのだが意外にもコンビニが少ない。地図で調べると、ポートライナーの高架下まで行かないと無いことになっていたのだが、実はJR三ノ宮中央口海側、日本旅行の隣にHeart-inがあった。灯台下暗し。ここで、明日の朝食と睡眠薬とを調達する。

改札を抜けて、エスカレータを登り、睡眠薬を飲み干す。この時間帯に、三ノ宮駅1番ホームに立つのは昨年11月以来である。

ホームには、多くの乗客が群れている。なんでも、三ノ宮、灘間で線路に人が立ち入った影響で、上り下りとも10~15分ほどの遅れが発生しているとのこと。ったく、自殺志願なのか、酔っぱらいなのか、置石魔なのかは知らないが、本当に迷惑な話である。

サンライズ 瀬戸・出雲@三ノ宮ところが、件のサンライズ瀬戸・出雲は、ほぼ定刻に三ノ宮に到着した。複々線の外側を走るので、影響が少なかったせいだろうか。

全く偶然とは言え、阪神電車で三宮まで逆行して正解だった。もし、JRを使っていたなら、逆行途中に列車遅延に巻き込まれ、サンライズに乗り遅れた可能性がある。

ともかく、12号車に乗り込み、ノビノビ座席の自分の区画を探し、鞄を置き、クッションをひいて、空気枕を膨らまし、手許灯を消す。

今宵の宿はサンライズ瀬戸のびのびシートである。

サンライズ 瀬戸・出雲@三ノ宮 のびのびシート車両ベッドメイキングが完了した頃に、車掌が検札にやってきた。先述のように大阪→京都の昼得きっぷは、終電まで利用可となっている。しかし、サンライズの後には高槻止まりの終電しかなく、日曜夜(月曜朝)のサンライズ瀬戸・出雲で大阪→京都の昼特切符が使えるかどうか、疑問もあったのだが、実績としてはOKだった。

前回、サンライズ出雲で眠れなかった経緯もあり、直ぐに眠ろうとするのではなく、しばらく俯せになり、夜の車窓を眺めて過ごすことにする。ノビノビシート上段だと、駅を通過する時に、ホームの明かりがモロに入ってくるので、眩しいことこの上ないのだが、一番楽な姿勢で車窓を楽しめるのは、サンライズならではである。

そのうち、睡眠薬が効き出してきたので、尼崎駅通過を見届けて、カーテンを閉め、アイマスクを着用し、眠りに就く準備に入る。

淀川を渡り、程なく大阪到着。何名かが、ここから乗車する。

いつもなら、数分停車の後、直ぐに発車するのであるが、今宵は、やけに停車時間が長いようだ。おそらく、遅れている快速や普通列車との接続を取っているのだろう。

大阪駅を発車したころ、急に気が遠くなる。入眠....


翌朝、恐らく、富士を過ぎてしばらく走った辺りで目が覚める。極めて熟睡したようで、4時間半しか眠っていないが、スッキリとした目覚めである。しかし、これはこれで、よろしくない。どこかで二度寝をしないと、昼間まで持たない。

睡眠薬と併せて補給する水分が、若干不足していた様である。喉が乾いている。枕元にある紙パックのお茶を飲み干し、もう一度眠りに就こうとするが、目覚めが素晴らしく良く、眠れない。トイレに行って、少し早い朝食を摂っていると、沼津に停車し、すぐに発車した。

前回、サンライズ出雲に乗車した時、大阪から、ここまで眠れなかったこと、しかし腹を満たすと眠れたことを思い出した。

食後、再びアイマスクをして、眠ろうとした矢先、ガクンとショックがあって、次の停車駅に止まった。多分、三島だろう。この運転手、ブレーキのかけ方が下手くそである。客車寝台でも、もうすこしスムーズに停車するのに。と、この時は思っていた。

とは言っても、目を閉じていると。ずいぶんと気持ちよくなってきた。

朝の三島駅ホームしかし、サンライズは止まったまま、なかなか発車しない。ぼやーとした頭で、どうせ、東京近辺で何かあって、東海道線がトラブっているのだろう。いつものことだ。今朝は、特に会議など無いので、少々遅れてもいいかな。揺れないのでゆっくり眠れそうだと、暢気に、動かないのをむしろ歓迎していた。

しかし20分、30分と時が経過すると、さずがに気になってくる。カーテンを開けると、ここがたしかに、三島であることが確認できた。駅名票は見えなかったが、何度となく通っている東海道なので、景色を見るとすぐ分かる。

島田行き普通列車携帯でニュースを見るが、特にそれらしいことは報じられてはいない。とりあえず、出社が遅れる旨、携帯から部下にメールを入れておく。

その傍らで、下りの島田行き普通列車が、ごく平凡に運行されているのが見えた。しかし、一方で、あわただしく走っている駅員もいる。あれ、何が起こったの? 一度、外に出てみようとするが、扉は閉じられたままである。あっ、そうか。サンライズ瀬戸・出雲は、沼津を出た後は熱海まで止まらなかったはず。では、なぜ、三島に止まっている? 事故??

しばらくすると、例の3点チャイムとともに、この列車が三島駅で人身事故を起こし停車中であること。運転開始の見込みが発たないので、新幹線への振替輸送も検討中であることが放送された。

レスキュー隊員(ブルシートはサラです)その後、再度、放送があった。9両目付近で作業を行うので、一度パンタグラフを下ろさなければならない。このため、車内の電源が完全に遮断されるので、洗面所の使用は今の間に済ませておくように、とのこと。であった。

窓の外を見ると、駅員、ブルーシートを持ったレスキュー隊員とおぼしき人物や警官(婦警もいた)が、"現場"へ向かっている。写真を撮るのは不謹慎かと思われたが、これも旅の記録として伝えたい。と、報道カメラマンのような心境になり、レリーズする。

駅員これは、完全にグモである。2階建て車両のサンライズは、元々床が低いはず。その下を6両分、引きずられたのだから、さぞかし、悲惨な状態になっていることだろう。よりによって、2階建てのサイランズに飛び込むとは、余程の決意があったのだろうか。

合掌。

小生は、若い頃から旅する機会が多かったものだから、3度、現場に遭遇したことがある。最初は、名古屋駅で新幹線の下から引きずり出された、上半身のみの轢断死体。2度目は、近鉄名古屋線の線路脇で、額から血を流して倒れている老婆。3度目は、名鉄知立付近の踏切に放置されていたシートにくるまれた物体。

どのような事情があったのかは、人、それぞれだろうが、グモると、どんなに悲惨な状態になるか。あのような死に方だけは、絶対、避けたいものである。

今回、偶々乗っていたサンライズがグモったものの、小生は12号車であったので、何も見ずに済んだ。しかし、階下個室の乗客は、さぞかし、いやな思いをしたことだろう。床下からが聞こえたはずである。

"ブレーキのかけ方が下手"と思ったのは、実は精一杯の"急ブレーキ"であった。しかし、急ブレーキにしては、緩やかに感じたのは、運転手の思いやりだったのか??

臨時停車した? 三島駅でサンライズから降りるパンタを下げたので、冷房も止まり、車内は次第に蒸し暑くなってくる。扉は既に開かれているので、ホームに出て待とうとしていた矢先、新幹線振替が可能になったので、急ぐ人は降りるように指示される。

既に、時刻は6時45分。事故から1時間以上経過している。それにしても、偶々、新幹線停車駅の三島だったから良かったようなものの、もし、隣の函南駅で事故に遭遇したら、在来線列車を待って、熱海で乗り換えて、と非常にややこしいことになったはずである。

今朝は、会議の予定は無いので、このままサンライズに乗って行ってゆっくり出社しても良かったのだが、下手をすると三島や熱海で運転中止の可能性がある。そうでなくとも、品川止まりは確定だろうと思い、新幹線乗換口へと向かう。

振替乗車票 ちゃちな紙切れ新幹線改札で振替乗車票を受け取る。新幹線振替は初体験だったのだが、乗車票は、コピーをはさみで切った代物で意外とチャチである。

次のこだまは、7時02分発である。幸いにも三島始発なので、着席はまず大丈夫だろう。

それにしても、まだ、7時にもなっていないのに、新幹線ホームには人がたくさんいる。恐らく、大半は新幹線通勤のサラリーマンと思われるが、平日朝の新幹線三島駅にこれほど多くの乗客がいるとは、全く思いもよらなかった。首都圏の通勤事情は生半可ではない。

こだま702号に振替乗車するできるだけ空いている車両に乗りたかったので、敢えて、15号車を選んだが、それでも、熱海で座席はほぼ埋まり、小田原では立客が出る始末である。乗車して30分程度で新横浜に到着。

ここで、通勤ラッシュの横浜線に乗り換えるが、これもなかなか大変である。事故がなかったら、東京から始発の中央線快速で悠々座って通勤できたはずが、今回ばかりは仕方がない。大きな荷物を抱えて、満員電車に乗ることだけは、絶対避けたかったのだが。

長津田まできて、なんとか席にあり着けた。後、30分とにかく眠ろうとしたのだが、駅毎に混雑は激しくなり、座っていても落ち着いて眠れる状態ではない。

結局、横浜線でも一睡も叶わず、8時30分頃終点八王子に到着。そして、路線バスに乗って9時に出社。三島で1時間半ほどロスタイムがあった割には速かった。いざというときに、頼りになるのは、やはり新幹線である。振替乗車の効果は大きかった。

会社で顔を洗ってさっぱりとはしたが、精神的にも肉体的にも、重苦しい週明けになってしまった。本日は早めに仕事を切り上げて、休養することにしよう。
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