趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

水中写真家 中村征夫さん

2009年07月03日 | テレビ
NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」の
水中写真家 中村征夫さんの回を観ました。

スタジオには中村さんの作品『海中顔面博覧会』が並んでいます。
魚の正面からの顔写真ばかりです。
その表情?の面白さ、といったら思わずクスッと笑いが漏れます。
誰かに似てるよな~なんて。

まさに絶妙なタイミングのショットばかり、
撮影の苦労たるや・・・。

「気配を消すんですよ。」と。

潜水し、魚の近くで20分でも30分でもじっとして
カメラの動きもほんの少しずつ、吐く息も少しずつにして
水中に溶け込むとようやく魚たちが寄ってくるという。
そうして辛抱して撮る写真の素晴らしいこと!

高校を卒業し上京するが
やりたいことが見つからずアルバイトにあけくれていたという。
ある時海辺で水中写真を撮っている人たちを見つけ
眺めるうちに、興味を持ったという。
そこからが、中村さんのすごいところ。
機材を買い、自己流で腕を磨き
ウチに来ないか、声をかけられるまでになったそうです。

自然を慈しみ、自然に謙虚に接する
何よりも海に向かう、仕事に向かう
その姿が、とてもとてもステキです。

63歳にして、体のあちこちにガタがきて、
あとどれくらい撮り続けられるか・・・とぽつり。
長い時間水にもぐっての作業なので
10日に一度針を打ってもらう姿は痛々しいです。
でも、まだ撮れていないものがあるという。
それを撮るために、また海に潜るのさ、と。。