この夏、「震災と里山」について調査にこられた京都大学4年生の大崎さんが、卒業論文を制作するうえで重要となる「里山の生活体験」にやってきました。
そこで、私たちの日常の作業を手伝ってもらうことにしました。今日は干し柿作りとともに、キウイフルーツも収穫しようと思っていたので、早速取り掛かりました。脚立に上り、キウイフルーツをもぎ取っています。
キウイフルーツは、おかげで短時間で収穫することができ、その後、急激にやってきた寒さで一気に葉が枯れてしまったお多福豆の収穫にも取り掛かることができました。
この日は、ちょうど干し柿作りの日と重なっており、地域の方々の作業の様子も見学できました。
手作業で、一個一個素早く剥き取る手際良さに、感心して見ていたようです。この剥いた柿を軒下に吊るし、一ヶ月ほど干すと美味しい干し柿ができます。
そこで、自らも柿のつるし方の体験をしました。
この地方の柿吊るしは、器具は使わず、結び目もつくらず、綿糸一本で一度に20~30個吊す方法です。大崎さんは、一度でマスターし、重力を利用した吊るし方に感心していました。
今年は、柿の大不作で、一日で作業は終了しましたが、おかげで柿むきに来てくれた地域の方々と、作業終了後に囲炉裏を囲んでの交流(お茶っこ飲み)ができ、お年寄りの方々の話を聞くことができました。
短い一日の里山生活体験でしたが、どうでしたか? 気仙の田舎言葉は理解されたでしょうか? 京都や広島の里山と比べて、厳しい北国の寒さでしたが、囲炉裏を囲む暖かさと、地域の人たちの心の暖かさを感じてくれたようでした。