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大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

柿を食べにきたツキノワグマ

2013年11月18日 | 動物

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今年の「小枝柿」は不作でしたが、例年収穫していない山際の高木の柿の木だけは、どういうわけか、たわわに実がついていた木が数本ありました。いつもなら、これらの柿の実は鳥たちの冬の食料にしていましたが、「今年は大不作なので、高くて取るのが大変だけれども、これらの木からも収穫するようだね」と話し合っていました。

そして先日、柿モギに行ってみると、なんと!柿の実が突如姿を消していました。近づいて幹を見ると、残されていたのは真新しいクマの爪痕です。

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ツキノワグマが、6~7mもある柿の高木に、鋭い爪を立て登り、柿の実を食べていたようです。

これら、山際の柿の木は、これまでもクマが食べに来ていて、以前の黒ずんた爪痕も残っています。昨年は爪痕は見られなかったのですが、今年は畑の畦に植えてある柿の木にまで爪痕がついていました。

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この柿の木の下には、クマがへし折った木の枝が散乱していました。途中で引っかかっている枝もありました。何れもたわわに実っていた枝のようです。


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柿の木畑を囲っていた頑丈な杭も、無残に抜かれていました。また、散策用に付けた竹の手すりもへし折られていました。

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地面を見てみると、クマの糞が、あちこちに残っていました。この糞の内容物は、柿の皮やヘタがほとんどでした。柿の種も残っていました。小枝柿は、種無しなのですが、稀に種を付けるものもあります。種がこれだけ残っているということは、かなりの量の柿の実を食べてたようです。

これまで、山際止まりだったクマの食害は、ほぼ柿の木のある全域に及んでいました。


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これは、最初に発見した、山際にあったクマの糞です。

クマの糞をザルに入れ、川で洗い流し、ザルに残ったものです。こちらの糞は、サルナシの皮や種がほとんどで、実が形のまま排泄され消化不良気味でした。糞の匂いは全くありません。

10月半ばに山を散策しましたが、山栗やサルナシやマタタビなどの木の実の実成りも悪く、シカが頻繁に里に降りてきていたのですが、まさか熊までが、我が家のすぐ裏まで来ていたとは!、冬眠を前に、クマも食糧不足に陥っているようです。

これまで夜半に、犬のヤマトが山に向かって吠えていたことが何度もあり、また、シカが来ていると思っていました。先日の満月の夜に、ヤマトが激しく吠えていたので、真夜中でしたがヤマトを連れて柿畑まで行ってみました。警戒しているシカの鳴き声が聞こえましたが、ヤマトは匂いを嗅いでいるだけでしたので家に戻ってきました。

翌朝、柿畑に行くと、唯一柿の実が残っていた木の幹が、完全にへし折られていました。気仙地方は温暖なので、これからもクマが里山に降りてくる可能性があり心配です。今のところ人家には姿を見せませんが、クマの食料事情が悪化する中、年々人の生活圏に近づいてきている状況です。