マダラカマドウマ(カマドウマ科)
マダラカマドウマの名前は、古い家のカマド(竈)の周辺でよく見られ、顔がウマ(馬)に似ていて、まだら模様があることから名づけられたそうです。
古い木造建築の母家は隙間だらけで風通しが良く、時々昆虫たちの居場所にもなっています。薄暗くて湿り気あるところを好むマダラカマドウマは、台所や洗面所等によく現れる昆虫でこの地方では「便所コオロギ」と言って忌み嫌っています。便所コオロギ!の呼び名を聞いたときには、不潔で害のある生き物なのかと思い、触れませんでしたが、外トイレによく現れたことからの呼び名で、無害な生き物ということがわかりました。
成虫でも翅がなく、発達した長い後脚を使って跳躍をして、移動します。口付近には一対のあごひげがあり、体長の3倍もある長い触覚で周辺を探っているそうです。
雑食性でなんでも食べ、木のウロや洞穴などに生息しています。
コノシタウマ(カマドウマ科)
コノシタウマは、背中に淡褐色の太い条が有り、側面には黒褐色の条が走っていて艶のある体色をしています。バッタやコオロギの仲間ですが不完全変態で、やはり成虫でも翅はありません。
コノシタ(この葉の下)に生息するカマドウマで、森の中に住んでいます。
寒くなり動きが鈍くなったせいか、コノシタウマが数秒間、手のひらに乗ってくれました。
トゲのある長い脚や後ろ腿のジャンプ力で移動するカマドウマ科の生き物たちは、嫌われ者のようですが雑食性で木の葉や虫の死骸などを食べてくれ、自然の中の掃除屋さんとも言える大切な存在です。害虫の汚名を取り払っていきたいものです。
気温が5℃ぐらいになると成虫越冬するようですので、野外での越冬が虫たちにとっても自然でしょうね。