goo blog サービス終了のお知らせ 

イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

もうすぐ学校

2006-09-15 04:28:34 | Weblog
 新しい学校の夏の制服


トルコの学校は9月からが新学期です。6月18日から始まった長い長い夏休みもようやく終わり9月18日から新しい学年の始まりです。ただ今年は新一年生は学校に慣れるため、親と離れることに慣れるため、大きい学年の子供たちを怖がらないようになどの理由で9月11日から学校へ行っているようです。日本のように桜咲く四月にぴっかぴかのランドセルを背負って晴れ晴れしい入学式!と言う光景とは全く違う、何だか閑散とした学校です。

 冬の制服、シャツと同色のタイツあり

姪っ子ビルテンも今年は2年生。今までは公立の学校へ行っていましたが、今度は私立の学校へかわることになりました。トルコでは小学校でも留年があるそうなのですが、ビルテンのクラスは総数20人もいないのに3人もが留年すると言うかわいそうな結果に。どうやら問題は担任の先生に。色々あったようです。何しろ1年間で算数の教科書を開いたのはたったの3回!時間割はなくいつも子供たちに「何がいい?」と聞いてから授業を始めたそうです。1年生の子供にですよ。しょっちゅう子供たちの耳を引っ張ったり叩いたりとか、宿題はものすごく出すのに一切チェックしないとかとか…。

 通学用のジャケット
 

まあ、そんなわけで私立の学校へ転入です。学校を変わるといっても本人はケロッとしています。友達と別れるのは悲しくないんでしょうか?…感じていないようです。今までは2部制だったので(トルコの学校は校舎が狭いせいか児童数が多いせいか場所によっては同じ学年でも午前組、午後組の2部制をとっています)ビルテンは朝8時に学校へ行って12時過ぎには帰ってきていましたが、これからは9時から16時まで終日授業になり給食もあるそうです。


 ド派手なかばん。これは学校指定ではありません。

途中転入を認めていないことが建前の学校のようですが、そこはトルコ方式、一緒に転入する子供の父親の知り合いがいるというコネでOKになったそうです。そして年間の授業料もその友達と二人分姉妹割引だそうです。それでも安くはない授業料に全て新調した制服、教科書など物入りな義妹一家の9月です。
学校から帰ってきても家の中で過ごすことの多かったビルテン、新しい学校で友達がいっぱいできるといいなあ。

 
公立の学校の制服。色がこの色であればデザインは様々なものを選べます。襟も取り替えられます。1年前、まだ歯が抜けていたビルテンです。

因みに授業料は年間で5.400YTL(約43万円)昼食費込み、送迎バス代別途月額70YTL(約5,600円)。夏冬制服一式125YTL(約1万円)。その他に教科書代、毎月の購読の雑誌代などがかかるそうです。



いつもありがとうございます。よかったらクリックお願い致します!→    



12 DEV ADAM(オニキ デヴ アダム)

2006-09-01 20:21:36 | Weblog


試合中継をしているトルコのTV局NTVによる大会マーク。
お相撲さんがバスケットボールをしています。かわいくてお気に入り。



日本で開催中のバスケットボール世界選手権、盛り上がっているのでしょうか?
日ごろあまりスポーツニュースなど見ない私もここ数日トルコチームの健闘、しかも日本での活躍に胸を熱くしています。

バスケットのトルコ代表チームのことを12 DEV ADAMと呼びます。DEVとはトルコ語で「巨大な」と言う意味があり「でっかい12人の男たち」と言った感じでしょうか。にわか調べを(?)したところによるとトルコチームは2005年FIBAヨーロッパ選手権(ユーロバスケット2005)では、予選ラウンドで敗退しましたが、次回世界選手権開催国!でもあり、FIBAによる2006年FIBAバスケットボール世界選手権ワイルドカード(FIBA招待枠)チームとして出場を果たしたのだそうです。予選ではギリシャに負けたものの4勝、グループC2位でファイナルラウンド進出を果たしました。5-8位決定試合では残り時間3分でアテネオリンピック4位のリトアニアに12点の差をつけられていたにもかかわらず猛攻撃で同点で終了、延長の末95-84で勝利しました。

トルコのサッカー選手たちはなんとなくむさくるしくて汗臭いイメージがあるのですがこのDEV ADAMたちの爽やかなこと!9月2日のフランス戦では5位をかけて戦います。



下のリンクをクリックすると2001年ユーロバスケット「12 DEV ADAM」のとっても楽しい応援CMが見られます。
歌は前々回のユーロヴィジョントルコ代表のアセナ。

http://www.youtube.com/watch?v=71KFKopOX1w



9月2日の5-6位決定戦で我がトルコチームは健闘むなしくフランスチームに64対56で破れ6位に終わりました。



ところでそのむさくるしいサッカー選手の話題、日本の稲本選手がトルコのサッカーチーム古豪ガラタサライにやって来ました。トルコで初の日本人選手、イズミルの地元紙では「ISTE SAMURAY(これが サムライだ)!」という見出しで稲本選手を紹介していました。ぜひ活躍して欲しいですね。

イズミルの地元紙「YENI ASIR」稲本選手の記事






いつもありがとうございます。DEV ADAM、稲本選手共々応援お願い致します!→    

ババ(お父さん)になったら

2006-08-05 17:31:11 | Weblog
 イブラヒムとアムジャ

前回初登場の3歳の甥っ子イブライム、父親は夫の弟になります。イズミルでの夏休みを終えてイスタンブルにもどったある夜のババ(お父さん)とイブラヒムの会話。


ババ:お前は大きくなったらタバコを吸うか?
イブラヒム:ババになったら吸う!
ババ:でもお前のババは吸わないじゃないか。
イブラヒム:…(しばらく無言)…じゃあ、アムジャ(おじさん)になったら吸う!


アムジャとはトルコ語で「おじさん」のこと。日本で俗に中年以上の男性に対して「おじさん」と呼ぶのと同じような意味もアムジャにはありますが、家族関係の中では、父親の男兄弟のことをアムジャと呼びます。

ちなみに母親の男兄弟のことはダユと呼びます。だから同じ兄弟姉妹の子供たち=姪っ子・甥っ子たちでも夫の兄弟の子供たちは夫のことをアムジャと、姉妹の子供たちはダユと呼ぶのです。いまだに混乱して口にする前に一瞬考えなければいけません。

イブラヒムは、アムジャである夫がタバコを吸っているのを見て自分も吸おうと思ったらしいのです。
つまりイブラヒムがタバコを吸うためには自分の兄弟の子供ができるのを待たなければならないわけです。もちろんイブラヒムはそんなことがわかっているわけではなく、ただ大好きなアムジャが吸っているのを見て吸いたくなったのでしょう。今のところお姉ちゃん二人の末っ子イブラヒム、アムジャになってタバコを吸う日は来るのでしょうか!


ひいおばあちゃんにこわごわ近づいたら、ぶちゅぶちゅにキスされたイブラヒム


あまりにも微笑ましい会話だったのでブログで紹介したくなり、連続イブラヒムネタになりました。




いつもありがとうございます。よかったらクリックお願い致します!→    

ANNENMIN MUTFAGI(アンネミン ムトファウ=お母さんの台所)

2006-07-14 21:30:33 | Weblog
 
TRT「ANNEMIN MUTFAGI」より、スナアンネとジャポンゲリン・ユミコ


トルコにお住まいの皆さんはご存知でしょうか。7月からTRT1で新しく始った「ANNEMIN MUTFAGI」と言う料理番組を。
私は昨日アンネ(義母)の家に行った時に初めてアンネから聞いたところです。どうやら日本人女性がトルコのTRTと言うチャンネル(国営放送)で料理番組に出演していらっしゃるらしいのです。アンネ曰く「彼女、トルコ人が話していることはよくわかっているんだけど、あまりうまく話せないみたいなのよ」とのこと。(これはきっと役柄そのように振舞っていらっしゃるのでは、と後で思いました。)

そして今日さっそく見てみました。7月5日より新しく始ったドラマ形式の料理番組ということで、私はよく知らないのですがSuna Pekuysal(スナ ペクウイサル)と言う有名な女優さんがスナアンネ役、その娘のハリカ(Damla Özenダムラ オゼン)が小姑、そしてお嫁さん役として日本人のユミコ(Chikako Fujimoto)の3人が登場人物です。

前半は3人によるカイナナ(姑)、ギョルムジェ(小姑)、ゲリン(嫁)の関係を面白おかしくドラマ仕立てで見せ、後半は小姑とジャポンゲリン(日本人の嫁)ユミコが料理を作って見せるという構成になっていました。

スナアンネは、トルコの伝統にしばられた、そして息子(ユミコの夫)にベッタリと言う典型的なトルコのアンネ、そんなアンネの嫁イメージには遠いユミコに満足はしていないながらもトルコの伝統やトルコ料理を教えようとしている、そしてユミコ夫婦の家でありながらアンネが実は手綱を握っていると言うところのようです。小姑のハリカは自由を愛しトルコ人から見たら少し嫁き遅れ気味で焦っている娘を演じています。

この番組のスポンサーがEternityというトルコの台所用品メーカー、以前zeynepさんのブログIstanbul'dayim(現在休眠中?再開が待たれます)でも紹介されていた様にこの会社のCMに出演していたと言う日本人がChikako Fujimotoさんのようです。

「ふるまいと話し方が注意を引く」と書かれていたChikako Fujimotoさん、確かに日本人ってトルコ人と一緒に並べるとうなずいて首を振る回数や相槌を撃つ回数が多いようです。でも料理番組部分では彼女の一生懸命さがにじみ出ていて一緒に力が入ってしまいました。微笑ましいジャポンゲリンを演じていらっしゃいます。

TRT番組製作者の話ではゆくゆくは日本のNHKでも放送される可能性があるとのこと、インシャッラー、日本の皆さんもお楽しみに~。

TRT1で平日の午前11:25から。(トルコのことなのでたとえTRTと言えども放送時間が前後にずれる可能性がありますのでご注意を。)

因みにトルコでは既に大活躍の女優高野あゆみさんの「AYUMI ILE OZEL TATLAR(あゆみと特別な味)」と言う料理番組もあります。本放送は既に終了していますが毎朝8:00からCINE5と言うチャンネルで再放送中。毎回ゲストへのインタビューをしながら料理を作ると言う、あゆみさんの才女ぶりが楽しい番組です。




いつもありがとうございます。よかったらクリックお願い致します!→    

あってはならないこと

2006-05-27 06:32:00 | Weblog
 イズミル「共和国広場」の花壇

この記事をブログに書こうかどうか実は迷いました。このブログとは別のところでトルコに住んでいる方だけに読んでもらおうかとも思いました。日本に住んでいる方たちがお読みになってトルコへの誤解が生じたり、よけいな心配をさせてはいけないとも考えましたが、やはり対岸の火事ではないしこんな世の中になってしまったということを読んで頂きたいと思いました。今日はいたましい事件のお話です。

日本にいた時は理由のわからない殺人、誘拐などの事件が世間をにぎわせていました。トルコでも連日のように殺人事件の報道はあります。でもその理由は、恨み、怨恨、復讐、嫉妬、家族の名誉を汚した、強盗など誠に単純なそんなことくらいですぐに発砲?そんなことで遠くからイスタンブルまで殺しに来る?そんなことで実の娘を実の息子に殺させる?と言う事件ばかりでした。だからいいというわけではもちろんありません、あってはならないことに違いはありません。でもこの事件はそんなトルコにあってもう背筋が凍りつくような内容で聞いた時からショック状態。子供がのびのびと(多少甘ったれ度は高いとしても)表で走り回っているトルコが好きだったのに、窓に鉄格子をはめた家に閉じ込めておかなければならなくなってしまったのだろうかと恐ろしく思います。

               ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

ある日あるアパートの上の階に新しい賃貸人が越してきました。その1ケ月後に下の階の住人のドアのベルが鳴ります。ベルを鳴らしたのは上の階に新しく引っ越してきた女性でした。彼女が言うには、「今日は息子の誕生日で学校の友達が来るのだけれど、まだ最近越して来たばかりで友達がそれ程いないのでよかったらお宅の息子にもパーティーに来てもらえないか」。それを聞いた下の住人もなるほどと思い「わかりました」と言って息子をパーティーに送り出します。それからかなりの時間が発ちますが息子が帰って来ないので上の階へ行ってみるのですが、ガンガン音楽の音はするのにドアを開ける気配はありません。そこへ他の住人もやってきてドアをノックしますが開く気配は全くありません。そこで女性は夫に電話をすると同時に警察へも連絡をします。
ドアを壊して中に入るとそこにはただ1台のミュージックセットがあり、窓にはレースのカーテンがかけられているだけで誰もいませんでした。
家の中を見回った末に女性は息子をバスタブの中で見つけます。全ての臓器を抜き取られた状態で。

                ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

トルコのアパートで音楽の音がガンガン鳴っていたら上の階や下の階まで響き渡るんじゃないの?だからこれはただのお話、と思おうかとも思いましたが、実際に臓器マフィアの話はここイズミル地方でも誘拐されて殺された子供のニュースが最近報道されたばかりですしネヴィシェヒルにお住まいのmikiさんのブログトルコ子育て生活でも書かれていたように実際にすぐ近くで起こっている事件なのです。




いつもありがとうございます。よかったらクリックお願い致します!→    

KIKKOMAN

2006-05-19 06:27:43 | Weblog
 KIKKOMAN1ℓ瓶

KIKKOMANと言えば醤油、醤油と言えばKIKKOMAN、ほとんど国際語になっていると言えるほど有名です。
我が家の食事はほとんどトルコ料理で和食が食卓にのぼることは滅多にありませんが、それでもお醤油味が大好きな私はサラダのドレッシングや焼きなすなど日本にもある食材を使ったメニューには、KIKKOMANをたらりと使っています。

3年半前トルコのチョルムにスーツケース一つで嫁入りした私はもちろんお醤油など持って来たわけもなく、ただチョルムでの生活に慣れることに精一杯でお醤油を恋しく思う余裕もありませんでした。ところがある日チョルムでタンサシュと言うエーゲ地方に大きくチェーン展開するマーケットに行った時、KIKKOMANの150ml瓶を発見、その時の喜びは忘れられません。その後はなくなると大きなマーケットへ行っては探せば手に入る様になりました。

そしてイズミルでは1ℓ瓶も手に入ります。今までちびちび使っていたお醤油もこれで心置きなく使える!と思ったのですが、高い!高いのです!前回購入した時点で1ℓ17YTL(約1300円)でした。でも日本で実家暮らしだった私は醤油など自分で買ったこともなかったので日本の醤油価格を知りませんでした。
ところが12月に日本へ帰った時、実家近くのマーケットで醤油の値段を見てびっくり!1ℓ99円!たったの99円です。約13分の1…。ショック!大吟醸とか和紙で包装がしてあるような高級醤油でもせいぜい500mlで600円程度。
今までトルコでKIKKOMANに払っていたお金はなんだったのでしょう。
こちらのKIKKOMAN、ドイツ工場からの輸入品のようです。一体原価はいくらなんだろう。どこで誰のポケットが差額の1600円分くすねているんだろう。それでもやっぱり買わねばならぬKIKKOMANなのです。



 
今日はディヤルバクル在住yokocanさんのブログでごま豆腐が紹介されていたのを見て「むむっ」と思いさっそく作ってみました。貴重品のKIKKOMANでたれも作りましたよー。わさびとお醤油のコンビネーションが絶妙でうっとりしてしまう味です。



いつもありがとうございます。よかったらクリックお願い致します!→    

SALYANGOZ(サルヤンゴズ=かたつむり)

2006-04-29 00:57:43 | Weblog
昨日は週一回のパザルの日でした。冬の野菜から夏の野菜へとパザルの光景もうつりかわっていきます。出始めの頃は1キロ2.5YTL(約200円)だった苺も昨日は1YTL(80円)くらいになり来週はジャム用に大量に仕入れようかと思っています。エーゲの味エンギナル(チョウセンアザミ)も7個で2YTLでした。冬の間高騰していたトマトやキュウリ、ピーマンもようやく少しずつ安くなりました。


このかわいらしい花束のようなものがセミズオトゥです。ヨーグルトであえてサラダとして食べます。もちろん他のレシピも募集中!
因みに今晩はトマト、キュウリ、にんにくと一緒にオリーブ油、塩、レモンで和えました


でも私は夏のパザルよりも冬のパザルが好きです。
なぜなら、夏はナスかズッキーニ、さやいんげんなどの豆類でいつも夕飯のメニューを同じ材料で考えなければいけないような気がするから。それにひきかえ冬はホウレン草、葱、ブロッコリー、カリフラワー、根セロリ、きのこ…と少し数えるだけでも色々なメニューが頭に浮かびます。これからは夕飯に毎日頭を悩ませる季節の到来です。


ももちゃん3号。かわいいでしょ。

そして昨日のパザルでパセリやミント、ルッコラ、ディル、レタスなどの青物を売っている店でパセリとセミズオトゥ(辞書によるとスベリヒユ)を買っている時、ふとパセリの上を見ると小さなかたつむり。思わず手に取り、買ったパセリの袋の中へ。以前もパザルで買った野菜の袋の中に入ったまま冷蔵庫の中で潜んでいたかたつむりが1週間後に現れたことがありました。小学生の頃、「ももちゃん」と名づけてかたつむりを飼っていた過去ありの私、前回もしばらく飼っていたのですが、砂糖大根の葉っぱを入れたら死んでしまいました。その時夫は「かたつむりを飼ってるってあまり人に言わない方がいいよ」と言っていましたが、今日は「また飼うの?今度は死なせるなよ」と前向きなお言葉。ももちゃん3号となりました。




いつもありがとうございます。よかったらクリックお願い致します!→    

BONZAI

2006-04-21 05:09:39 | Weblog
 
鳥の落し物の中から芽が出たと思われる名無しさん、今のところ元気です

夫は大の植物好き。でも夫から花束のプレゼントをもらったのはたったの2回。なぜなら切花はかわいそうだから…。以前も書きましたね。
と言うわけで夫の買う植物は鉢ものになります。そしてご近所のおばちゃんやおじちゃんからもいつの間にか色々な枝をわけてもらって来ては、挿し木をして増やしています。おかげで小さなうちのベランダは「雑草の園」。

 
柘植、緑の葉っぱが出てきました

先日の日本滞在中はそんな植木たちを2ヶ月放ったらかしにして3代目にしてようやく枯れずに育ったベンジャミンも、まだ枯らしてしまうのか?と心配していたのですが、たまに寄って水遣りをしてくれた義妹のおかげでどれも驚くほど色艶よく大きく成長していたのにはびっくりでした。うちにいてしょっちゅうかまっているよりもかえってよかったみたいです。

 
竹、どうやら3つのうちの1つが生き残ったようです

夫もBONZAI(トルコではミニ観葉植物のようなものをBONZAIだと思って売っています)に憧れています。でも盆栽好きの日本の友達に聞いたところ通は種から育てるのであって黒松でも10センチくらいになるまで2・30年かかると聞き「盆栽の粋」を極めることはすぐにギブアップ。
日本の実家の母から「柘植」「竹」「名の知らぬ木の芽」「カニシャボテン」をわけてもらってきました。そしてそれを1つずつ湿らせた脱脂綿でくるみ茶筒の中に入れて密輸入!見事イズミルのバルコン(ベランダ)に植えることが出来ました。
日本の木は、果たしてトルコで育つことが出来るでしょうか?乞う御期待。

 
大好きなカニシャボテン。実家で毎年こぼれる程花を咲かせてくれます。トルコに馴染んでくれるかなあ、枯れていないようなので冬に期待

その他に、大葉、ミツバ、朝顔の種も買って来て昨日ベランダガーデンに植えました。去年友達に送ってもらった大葉を植えたのですが似ても似つかない葉っぱがたくさん出てきたものの、結局大葉らしきものは出ずじまいに終わったという過去あリ。日本の味が食卓にのぼる日はいつ?




いつもありがとうございます。よかったらクリックしてみて下さい!→    

カルメンの白いスカーフ

2006-04-03 20:33:24 | Weblog
 
「カルメンの白いスカーフ 歌姫シミオナートとの40年」 武谷なおみ著 白水社

日本を発つ前に新聞の書評を読んで慌てて購入したこの本、本好きな私の嗅覚は衰えていなかったと嬉しくなったと同時に、久しぶりに夢中で最後まで一気に読み、ページが残り少なくなるのがもったいなくて悲しくなるような本でした。

音楽は好きで自分で楽器を弾くこともコンサートへ足を運ぶこともありましたがオペラについては全く知りませんし、イタリアにさほど興味があった訳でもありませんでした。

作者であるイタリア文学者武谷なおみさんと20世紀最大のディーヴァことメゾソプラノ歌手ジュリエッタ・シミオナートさんの不思議なめぐり合せの物語です。

小学校5年生の武谷なおみさんがある日、TVでシミオナート演じるカルメンを見た瞬間、武谷さんの人生にシミオナートとイタリアが流れ込んだと言います。
そのTVは武谷さんのおばあさんが「ここへ来てテレビの前に座んなさい。五分間だけ我慢して聞いてごらん。今夜の歌手はほんものやから。五分たって嫌やったら、遊びに戻ってよろしい。」と叫んだことがきっかけ。武谷さんのおばあさんは大正元年に初めて故郷を出て東京音楽学校に入学したハイカラさんだといいます。
このおばあさんがその番組を見ていなかったら、またこの出会いは別のものになっていたはずでまさに運命の不思議です。

そのTVで見たシミオナートに魅せられて10歳の少女が片言の英語でイタリアへファンレターを書くのです。そしてシミオナートもイタリア語の短い返事を送り、それ以来40年過ぎた今も続く「イタリアのマンマ」「ちいさな日本の娘」の交流が始りました。

誰もが絶賛する芸術性と美声を持ちながら、ファシスト達の後ろ盾がないばかりに10数年も日の目を見ることが出来なかったシミオナート、惜しまれる時に引退、引退後も後進の指導などで95歳の現在までまさにディーヴァの輝きを失わないシミオナート。
そんなシミオナートの92歳の誕生日に武谷さんが「カーサ・ヴェルディ」でイタリアのマンマに捧げる講演をバースデープレゼントとして行った時、講演後に武谷さんにシミオナートが駆け寄り「今日は発音のミスがひとつもなかった」と囁いたシーンにシミオナートの飾らぬ愛情、そしてそんなシミオナートに愛される武谷さんを祝福したくなりました。

因みにカーサ・ヴェルディと言うのは、かの有名な作曲家ヴェルデイが生前「音楽家の為の老人ホーム」をと言う構想で建てた「憩いの家」。土地の購入から工事費まで全てを自前、その後の運営もオペラの印税でと定められていたそうです。入居者の誇りを重んじて「保護される人」ではなく「客人」と呼ばれるよう遺言されたと言います。
こんなことを読んでいると、ヴェルディにまで興味が沸きさっそくシミオナートが歌う歌曲「運命の力」が入ったCDを探してしまいました。そしてこの曲は高校時代ブラスバンドで演奏した思い出の曲でもあります。ここにもちょっとした巡りあわせがあったのかもしれません。

いつもありがとうございます。よかったらクリックしてみて下さい!→    

Cagla(チャーラ)

2006-03-30 04:58:19 | Weblog
 チョルムのエリクの木

日本の春は梅に始まり桃、辛夷、木蓮、桜…と今頃まさに百花繚乱の季節ですね。私はいつもこの時期、桜が咲くのを楽しみにしながらもあの在原業平が詠んだ「世の中に絶えて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし」の心境で風が吹いたり雨が降ったりすると桜の花びらが散ってはしまわぬかと気が気ではありませんでした。

最初に住んだトルコのチョルムで春を迎えた時、道端で見つけた満開のエリク(すもも)の花にしばらく会わなかった旧友に会ったような懐かしさでとても嬉しかったことを覚えています。外国に住む様になって日本や日本人の良さを再発見する日々ですが、中でも日本人の季節の移り変わりを敏感に感じ、それを楽しむ心はすばらしく、そんな日本人でよかったと思います。日本人がこれ程までに桜を愛する気持ち、あまり季節の移り変わりに胸ときめかすことがない様に見受けられるトルコの人には説明してもわからないだろうなあ、と最初からあきらめてまだ誰にも説明したことがありません。

 街角で春を告げるチャーラ売りの屋台  

 洗って塩をかけてカリカリと齧ります  

そんなトルコで、春の訪れを感じるものにチャーラがあります。チャーラはアーモンドや杏のまだ熟してない若い実のことで、青いうちにそのまま食べます。初めてアンカラの街角で売っていたチャーラを夫が買ってくれた時は、何だか渋いようなすっぱいような味がしただけで、1個すら食べられなかったのですが毎年「あ、チャーラだ!」と言って春を感じながら食べるごとにその青っぽい味やカリカリとした歯ごたえが不思議と美味しく感じられるようになってきました。