秀明記(syuumeiki)

着物デザイナーが日々感じたこと、
全国旅(催事)で出会った人たちとのエピソードなど・・・
つれずれなるままに。

「ルルゲさん」

2011年06月11日 09時55分01秒 | 京都非観光迷所案内

 「ルルゲ」、とはなんぞや?ソ連のスパイ?ショッカーの怪人?その実態とは
なんぞや?答えは「竜華菩薩」。りゅうげぼさつさん→るるげさん。

その昔、車折神社で布教中の「竜華樹院日像上人」(日蓮の孫弟子)が、他宗徒
に襲われ、近くの「兜山古墳」に身を隠して難を逃れたそうです。

車折神社から兜山古墳までは直線距離にして、約600メートル以上ありますから、
日像さんはかなりの俊足だったのかも知れませんナ。

古墳の石室に潜んで命拾いした上人さんは、村人の手厚い介護のお礼に石室
の中にあった石棺の蓋にお題目を刻まれたそうです。

今、勝手にそんなコトしたら古墳を管理しているお役所から大目玉をくらうでしょうネ。
(とはいえ、兜山古墳自体が消滅していますけど)

このお題目(日蓮宗です)は「波動(なみゆり)型」といわれて、日像さんにしか書く
ことができなかったそうです。

九死に一生を得た、上人さんのありがたい石塔、ということで、遠く
旅する人や戦に赴く人たちの多くがお参りに来られたそうですョ。

このすぐ近くに「油かけ地蔵」があったんですけど、それはまた後日
紹介させていただきます。(予告するほどのコトでもないんですけどネ)

本日の余談。日蓮宗は宝塔や題目塔婆を造立したが、日蓮宗の石仏
は確認できていないそうです。