教育支援協会・ネイチャーキッズの子たちを迎えて
馬旅キャンプがはじまりました。
9日間、馬と一緒にキャンプをしながら旅をする、
という目標達成にむけて様々な活動に挑戦します。
38度なんていうとんでもない暑さの中から抜け出して
十勝帯広空港についたら、そこは24度。
「空港の中、別にクーラーを入れてる訳じゃないんだよ」というと
みんな驚きました。
ホントかなあ、と空港の玄関を出たり入ったりして、その涼しさを確認するところから
北海道の旅が始まりました。
今日からの滞在場所、大樹町に向けて
だーれもいない畑の真ん中を車で移動していきます。
すると突然車が止まり、「みなさん、降りてください」と言うではありませんか。
「ここからまっすぐいけばたどり着くから、あとはみんな走っていってね」
ようするに、マラソンだって。何言ってるのか、よくわかりませんね。
でも、そう言われてしまうとなんだかウキウキして来るものでもあります。
準備運動をした後は、一斉にスタートします。
別に競争をする訳でもないし、足が速いとか遅いとかが重要でもありません。
まずは体の中の空気を入れ替えて、飛行機の中に閉じ込められていた体をほぐすこと、
いろんな人がいていいということ、
これから幾重にもやってくるであろう課題や困難を前向きに捉えて解決していくこと、
そんなことが出来るようになることを祈って、こんなことをやってます。
いや、これ意外と面白いのです。
なんと、5キロもの道を走ったり、歩いたりするのですが
見たこともない風景がどんどんと目に飛び込んでくるので
全然飽きないんですね。
しかも、途中で雨が降ってきました。
「雨具どうする」「濡れちゃう、どうしよう」とかいいながら、
それをどうにかしながら足を運んでいくのです。
お陰で、みんな無事に完歩完走することが出来ました。
意外と、みんな体力があります。
すぐにシャワーを浴び、濡れた服を洗濯し、靴を乾かした後は
もうその辺で遊んでいたら、当然、腹が減りますね。
ということで、晩ご飯はチャンチャン焼きです。
薪ストーブで焼いて作ります。
外で食べようと思ったのですが、さすがに雨の中は難しいので
部屋の中で食べました。
自分の食べられる分だけよそって食べます。
食べる前に、自分のおなかに手を当てて、
どれぐらい食べられるかをイメージしたあとに
取りにいきます。
質素ながらもぜいたくな夕食。
おいしく頂きました。
で、子どもたちは、周りにいる初めて会う子たちと
何となく一緒になって遊んでいました。
人見知りの子も、そうでない子も、まあ、なんだかんだ言って
声を掛け合って遊んでいますが、
「ところで、君、名前なんていうの?」とふと気がつきます。
オトナだと、まずは自己紹介から・・・なんていうのが通常なのですが、
子どもは、その逆なんですね。
本能的に、体が遊ぶことを欲しているので、
名前とか、どこから来たとか、そんなこと関係なしにまずは群れて遊びます。
で、その遊びが高度になってきて、チームワークが必要になると
名前で呼び合う方が面白く遊べるので、名前とか言語が必要になる、のでしょうね。
ぼくたちは、そんな頃合いを見計らって
自己紹介タイムを作りました。
順番に座布団を移動して、全員と話をします。
ここまで一緒に遊んでいるので、ある程度はおしゃべりできます。
でも、こうやって改めて向かい合うと、ちょっと照れくさいよね。
そんなのも楽しんで、夜を過ごします。
さあ、北海道での生活が始まりました。
馬と一緒に、旅をしながらキャンプをする、という壮大な目標を達成するには、
まずは「よくたべよくねてよく出そう」という生活の基本、
そしてチームが必要です。
そんな心と体の準備を、
大樹町でしっかり積み上げていきます。