A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

45歳、普通であればそろそろ落ち着いた生活を送りたくなる歳であるが・・・

2008-01-25 | CONCORD
Cal Collins in San Francisco

ジャケットに綺麗な風景のスナップ写真が並ぶ。サンフランシスコの街のワンショットだ。元々変化のとんだ町並み、写真を撮る場所には困らない街だ。
普段何気なく通り過ぎている街も季節によって、そして年月を経ることによって微妙に変化している。きっとその変化のひとつひとつに何か新たな発見があるのだと思うが。
最近は道すがらの周りの風景に目をやることも少ない。頭の中は急激な変化に対応するためフル回転しているのに、せっかく人間が持っている五感を敏感に働かせる機会が少なくなっている。
生活環境をたまには変えて心身ともにリフレッシュしたいものだ。

長く生まれ育った町に長く生活していると、それなりの生活パターンに慣れてしまう。外から受ける影響も少なく、マイペースな生活と自分のスタイルを自ずと築き上げていくようになる。

このジャケットの写真の左上でギターを弾いているのが「カルコリンズ」。
しばらく前までは、この顔が世界中に知られることはなかった。シンシナティーの町で自分のスタイルでギターを弾いていた。当然彼の顔を知っているのはその周辺に住むファンだけであった。
1976年の末ベニーグッドマンと一緒にプレーをしたばかりに長年住み慣れたシンシナティーを離れ、遠く離れたサンフランシスコでプレーをすることになる。コンコルドの本拠地である。
そして、実はその頃早くも日本にも来ている。Concord Supper Bandの一員として。
あっという間に全国区、いやワールドワイドで名を売るようになった。
グッドマンの出会いからまだ2年も経っていない。
40歳を過ぎた遅咲きの新人の劇的なデビューだ。
彼にとっては周りの景色も生活のリズムも、すべてが変化してしまった2年間であったであろう。

モダンギターの祖チャーリークリスチャンがそれまでリズム楽器であったギターをあたかもサックスのようにプレーした。このコリンズは、ギターをピアノのようにプレーするという。影響を受けたミュージシャンはもちろんギタープレーヤー含めてたくさんいる。が、強いて言えば、アートテイタム、ジョージシアリング、ナットキングコールなど「ピアノ」からだそうだ。後は、シンシナティーの街で過ごしながら独学で。

リーダーアルバムとしてはこれが2枚目。ドラムが前作のジェイクハナから新鋭のジェフハミルトンに替わっているが、ギターがリードするトリオの演奏はコリンズペース。
マイルスの曲をハードバップ調にやったかと思えば、グッドマンとの出会いの時を思わせるようなスインギーなプレーも。バラードのローラは自分のお気に入りの曲でもあるのでより訴えかけるものがある。

何の解説や予備知識がなければ聞き流してしまいそうなギタートリオ、色々事情を知るとそのプレーに重みを感じることはあるのだが・・。
きっと、日頃五感が磨かれている人はコリンズのギターの素晴らしさをもっと感じることができるのであろう。

1. Blue Haze
2. How Long Has This Been Going On
3. Laura
4. Sometimes I’m Happy
5. Miles’ Theme
6. Blue Prelude
7. Exactly Like You
8. Deep In A Dream
9. So What

Cal Collis (g)
Monty Budwig (b)
Jeff Hamilton (ds)

Recorded At Coasts Ecorders, San Francisco in 1978

Originally released on Concord CJ-71

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1 コメント

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ライブを聞いたコト、あります。。 (子猫商事かなりや)
2009-11-17 14:30:59
始めまして、、
このアルバム。CD化されてないですよね。。
CD化して欲しいですね・・。
コンコード以外のレーベルからのCD(リーダー作)を見たコト、ありますが、、買い逃がしました。。

日本に来た時に、、握手。してもらいましたよ・・
地方の、、素朴で、気さくな人と。ゆ~印象がありました。。
中学生程度の英語で、、「あなたの演奏が好きです。」と言ったら、、とても喜んでくれましたが、、向こうの言ってるコトは分かりませんでした。。
でも今は、、すでに故人となったみたいですね。。

演奏は、、カントリーの影響もあると思います。。
音色が明るいのは、、もしかしたら、、jazzのギタリストがよく使うフラット弦ではなくて、、ラウンド弦なのかな??と思いますが、、真相は分かりません。。

達人のよ~なプレーヤーではないかもしれませんが、、
引っかかるよ~なピッキングと、、リラックスした味のある演奏が大好きです。。

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