風の雑記帳

平凡でもかけがえのない毎日が過ぎていく。
風景や触れ合い、心の断片を切り貼りして綴ってみる。

筆談用に

2018年04月17日 | ものあれこれ




母が入院して、間もなく一か月になる。
入院している母や周りの様子を見ていると、「音」にとてもとても気を遣う。


母が一番最初に入った部屋は6人部屋で廊下側にお二人のみ、母は、中空き一列を隔てた窓際のベットだった。
当時の母は、点滴の流れの異常を示すアラームと、酸素の吸入の異常を知らせるアラームが体に付いていた。

ただ寝ている分にはいいのだが、食事時、半身を起こして手を曲げたり口を動かしているとアラームが鳴り易かった。
そのアラームの音に、2日目にして同室の方がクレームを出し、母は病室を移動した。


今いる部屋も6人部屋で、全床が埋まっている。
中には介助を得て歩ける方もおられるが、その多くはベットから離れられない状態の人達である。

中には、無意識に唸り声や訴えを繰り返す方、他所の見舞いの家族にまで声をかけたり常に看護士を呼んだりする方もいる。
そういう声に、あからさまに「うるせ~~なぁ。。」という不満の声を聞いたこともある。

母はそういう音には不満も言わず、むしろ自分の体についているアラームの音を気にしながら過ごす毎日。
ただ、耳が遠いので、こちらの言葉を聞き取れなかったりするとどうしても大声で話さざるを得なかった。

そんな時、筆談をすればいいのではないかと閃いた。
声の大きさだけではなく、話の内容によっては他の方にはあまり聞かれたくない話もある。

100円ショップで売っていた小さなホワイトボード。
それを使ってやり取りをすると母にも伝わり易く、他の方にも迷惑が掛からない、これは便利と喜んでいる。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ほぼ満開 | トップ | 心配するな »

コメントを投稿

ものあれこれ」カテゴリの最新記事