山クジラの♂♀は、3日に家を出発して秋田県横手市にまず向かった。横手インターを降りる頃は昼食の時間になったので「ふるさと村」へ行って昼食をとることにした。日曜日のこととて、どこも行列ができる騒ぎで、比較的すいていた店に入り、西馬音内ソバの「サラダソバ」というのを食した。ジュンサイも入っていて、それなりに美味しかったが、同じ日に同じ場所に観光に訪れる日本人の悲しさをまず感じた。
「ふるさと村」で昼食を済ませ、私たちはまず横手城に向かう。横手城は鉄筋で再建されたもので、いわゆる城の情緒はなかったが4階の展望台からの眺めは素晴らしかった。横手城の見学のあと、石坂洋二郎文学記念館に行く。石坂洋二郎は、ここ横手で13年間高校教師として生活をしている。その時の経験が『青い山脈』や『若い人』といった青春文学に活かされていることを知った。その日は泥湯温泉の奥山旅館に泊まった。奥山旅館の夕食は、山の中の旅館らしく、鯉こくや鯉のアライなど海から遠い旅館ならではのメニューだった。
4日、私たちはいつものように4時起床。支度を整え駐車場の車のところで、登山靴に履き替え、午前5時出発。まずは高松岳に向かう。子安岳には登らないで、高松岳に向かう。子安岳分岐から1時間半で高松小屋そこからさらに30分ほどかけ、高松岳山頂に立った(トップ写真)。ここまでで登山口から5時間を経過。かなり厳しい登山になったが、登山口に引き返すのも山伏岳を経由するのもほぼ同じと判断し、山伏岳に向かう。途中、眼を慰めてくれるのは山の花々である。
我々はさらに2時間かけて山伏岳の山頂に立った。
山伏岳から2時間近くかけ、川原毛登山口に下山。さらにここから車道を歩いて、泥湯温泉の駐車場に戻って、温泉で汗を流し帰路についた。帰宅したのは午後7時30分。いささか疲れる山旅であった。