夜の東寺

　山形に帰ってきて一番に感じたことは…はあ、人が少なくてホッとする。

　昔から成長していないようです。

　さて、今回の京都で一番良かったのは、東寺。

　京都観光で困るのは、どこも閉まるのが早いこと。だいたい4時半とか5時。まだ飲み屋も開いてなかったりする。

　そんな中で、東寺の夜間ライトアップは嬉しい。飲んだ後に歴史的建造物を鑑賞できるとは、贅沢きわまりないことです。

　しかも、今回は日中の暑さもあって、落ち着いた夜にほろ酔いで歩けるのは、幸せこの上ない。風もなく、池の水も鏡のようで、夜空に聳える五重塔が、水の底にもあるようで、ふとよろけて吸い込まれそうになります。

　最も歴史の古い東寺。平安京ができた頃からこの場所にあって、ここに空海も居合わせたのか…と思うと、しばらくボーッとしてしまうような、想像を超える時の流れがあります。

　現在はそこら中、韓国語が聞こえる。…でも、それもまた、悪いことではないと思います。空海もきっと共感するはず。

　外国人に囲まれっぱなしの3日間でしたが、みんなぜひ、日本が好きになって帰って欲しい。

　私たちも、良い旅でした。