中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

大団円

2009-12-31 15:05:15 | 雑記
 半月ぐらい前、山形に遊びに来た大学オケの頃からの友人を連れて温泉につかっていると、
「そう言えば、〇〇(これもオケで一緒だった)がリストラで会社クビになったらしいよ。」
「えっ!マジで?」(いつになく大きな声を出してしまった。)

 …一般企業も大変なんですね。その少し前に、例の「事業仕分け」の反対メールを、その人にもお願いしたばかりだったのに。オーケストラ業界より大変な所はたくさんあるんです。何だか申し訳ない。

 ということで昨日、久しぶりに何人かで集まって「励ます会」をしたのでした。結局飲み会…でも気持ちを切り替えてフレッシュに新年を迎えるのにはこれが一番ですから。

 年の瀬の上野は活気があります。人があふれ返るアメ横を横目に居酒屋へ。

 新卒で入社して依頼、生活の全てを捧げて尽くしてきた会社に裏切られ、職を失い路頭に迷い、茫然自失で涙を流す男を前に、集まった者達はかける言葉も見つからず、ただただ共に涙にくれるばかり…
という事はまったくなく、楽しく飲みました。本人も独身の自由人のせいかケロッとしていて、なんだか自分の方が「こんな所で飲んでばかりいて良いのか?」と思わされるほど。

 本当に久しぶりに顔を合わせた人もいて、みんな仕事も境遇もそれぞれでしたが、とにかくみんなオーケストラで楽器を続けてるのに驚きました。仕事や家庭も忙しいだろうに、頭が下がります。


 それぞれに大変な事もありますが、来年も皆様にとって良い年でありますように。
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家族写真

2009-12-30 17:44:25 | 危機管理
 朝起きるとなんだか体の節々が疲れている。おかしいな、昨夜は飲んで暴れたりしなかったはずなのに…(冗談ですよ。いつもおとなしく、たしなんでます)。

 昨日は娘の七五三の写真を撮りに、新宿の伊勢丹の中のスタジオに行ったのでした。なんでも奥さんの母親が、振り袖を子供用に作り直してくれたそうで、張り切って家族写真を撮る事になったのです。どちらの家も、女の子の孫は家の娘が初めてなので、何かとイベントになります。

 本人だけで、何も兄やら両親は写らなくてもいいんじないかとは思いましたが、考えてみればこんな機会ももうこの先無いかなと。娘はどんどん生意気になるだろうし、兄貴はむさ苦しくなり、両親はメキメキ老けこんでていく…おおお、恐ろしい!今が一番良いかも知れない。

 ということで、家族写真を。しかしその前に女性達はヘアメイクや着付があるので、暇な私と息子でバドミントンをしていたのでした。冬でも外で遊べるのが東京の良い所ではありますが、お父さんはちょっと疲れたよ…。

 
 さてさて、師走の新宿はやっぱり人が多い。人混みにまごつきながらも、何とか到着。着いて見てみると他にも振り袖の女の子がいるし、中には一緒に写真に写るために犬を抱いて待ってる人も…。さすが大手のスタジオ。

 しかしプロのカメラマンはやっぱりすごい。暗い部屋でおじさんに取り囲まれて表情が硬い娘に、アンパンマンやらキティちゃんやらの人形を面白く動かしてみせたりして、ちゃんと良い表情でカメラを向くように誘導するんです。

 感心して見ているうちに、「それでは御家族の皆さんも入って下さい。」と呼ばれました。

 山形Qのチラシなどでご存知かも知れませんが、私は写真を撮られるのが苦手です。カメラを向けられるとなんだか居心地が悪くて、つい迷惑そうな顔をしてしまうのです。しかし今日の写真は、死んだ後まで残る可能性が高い…頑張らなくては。


 「みんないい感じですよー。あっ、お父さーん…表情が硬いです。もうちょっと頑張って下さい!」

 …やっぱりね。バドミントンより写真疲れかな。
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御利益

2009-12-29 14:49:22 | 雑記
 東京に帰って来ました。東京の空気は、透明感とキレがないけど穏やかです。ちょっと臭めの普通酒みたいな吸い心地ですが馴染みの味で、ガッカリしつつもホッとするのはやはり故郷だからでしょう。

 実家近くの「碑文谷八幡」に、とりあえず今年も乗り切れた事を感謝して参拝。毎年初詣もしてるので、やはり年末にはお礼をしないと。大過無く過ごせたのは御利益のお陰かも知れませんから。

 ここの神社の境内で缶蹴りなんかしてたのは、自分が今の息子ぐらいの歳だっけんだな…などとしみじみ。喉が渇くと、写真手前の井戸水を、仲間と争うように飲んだものです。

 この井戸の水には「命のお水」という名前がついていました。私が付けたわけではなくて、「命のお水」と書かれた札が下げてあったのです。札と一緒に錆びた鉄製のコップがぶら下がってました。

 我々がそのコップを使わずに交代で水をジャージャー出して、犬のように飲んでいると、近所のおじいさんに
「有難いお水を無駄にするんじゃないっ!」
と怒鳴られたものです。そしておじいさんは、我々を追い払った後で、そのコップに水を汲んで、本殿の方にお辞儀をしてから、大事そうに頂いてました。毎日の日課にしていたようです。

 しかし…その数年後、その井戸は保健所の検査に引っ掛かって、「人が飲んではいけない」ことになったのです。今まで「飲むと長生きする」と言ってポリタンクで汲みに来てたお年寄りもいたのに…。

 「人が飲んではいけない」水を飲んでても、私達近隣住民が何事もなく健康だったのは、神様の御利益だったのかも知れません。
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スパークリング

2009-12-28 14:41:40 | お酒の話(県外)
 先日、山形Qで長井にて依頼演奏をした時に頂いたスパークリングワインです。なんだか高級感あふれる感じです。ドイツの物ですから、シャンパンと呼んではいけないんでしたよね。クリスマスのあたりまでとっておこう、と温存していたものを、この間パーティーに持参して楽しく飲みました。

 ロゼですが、琥珀色に近い感じ。味わってみると、さすがドイツ。ドイツワインのような甘みを感じます。

 使用しているブドウはドイツの代表的な銘柄である「〇〇種」で、きめが細かく芳醇な甘みと、しっとりとたおやかな香りが特長です。スパークリング特有の弾けるような爽やかさと、まろやかな口当たりが絶妙のバランスで…

 …すみません。わたくし日本酒専攻なもので、ワインの、しかもスパークリングの知識は全く無く、いい加減な事を申しました。 自信が無いと、かえってけばけばしく飾りたてるような修飾語が多くなるものですね。ハッタリとはこういうものです。

 とにかく、美味しくいただきました。


 さて今年の、演奏に関するスケジュールは昨日で全て終了。今年もいろんな所で多くの方にお世話になりました。来年も充実した演奏活動ができるように頑張ります。
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ありがとうございました

2009-12-27 08:39:02 | 音楽
 協力して下さった皆様のおかげで、国の「事業仕分け」に対して文化庁に寄せられたメールの数は12万ほどだったようです。音楽が「必要だ」と感じる人がこれだけたくさんいることを、嬉しく思います。日本はまだまだ大丈夫ですね。音楽家が路頭に迷わなくて済みそうだということではなくて、きちんと良識を持った人達がたくさんいることがわかって、安心しました。

 結果、子供たちのための「本物の舞台芸術体験事業」は来年も従来どおり行われる見通しのようです。これについても、「予算が満額出そうだ」ということよりも、今まで遠くまで出かけていって小さな学校の体育館で演奏してきたことが「無駄なこと」ではなくて、「意義のあること」だったと感じて応援してくれた人がたくさんいて、それが認められたことを本当にうれしく思います。

 
 しかし、「やったー!勝った!ばんざーい!」というわけにはいきません。同じ数だけの子供達に音楽を聴かせるにしても、移動やら何やらで、無駄な経費が出ている所もあるのは事実なのです。それを無くせば今まで通りの予算で、もっと多くの子供達に聴かせてあげられるでしょうから「従来どおりで良かった」ということだけではダメでしょう。「予算がついたからとにかく使い切る」というような姿勢では、本当に必要なものが残らなくなってしまいます。

 「重点支援」(助成金)については削減されることが確実なようですから、我々の中でも、本当に必要な事に効率的にお金を使っていくように、考え直さなければいけないでしょう。国の「事業仕分け」は乱暴でしたが、実際に「ムダをなくす」さらには、重要なものとそうでないものを見極めることが必要だということは確かです。

 せっかく応援してくれている方々に、もっと応えられるようにするために頑張らなくてはいけません。

 まずはとにかく、ありがとうございました。
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子育てコンサート

2009-12-25 14:04:44 | 山形交響楽団
 久しぶりに気持ち良く晴れました。波はちょっと荒いような気がしますが、冬の日本海にしては穏やかな方なのかな?

 山響の「子育てコンサート」で温海まで来ています。ここも合併して鶴岡市になったんですね。せっかく来たし、天気が良いので本番前に海岸まで来てみました。海に近づくとやっぱり波音がゴーゴーいってます。

 コンサートの内容は予想通り、「おかあさんといっしょ」を生で実演する感じ。手間ひまと経費がかかりますが、こういう所にお金を使うのは良いことだと思います。物心つかないうちからコンサートに行けるんですから。こういうのが本当の「子育て支援」です。


 おっと危ない!…いや、一人だけいたサーファーがひっくり返ったので…。寒い中よく頑張るね。私などはタバコ一本吸ったら、もう寒くなってしまいました。あっ、またひっくり返った。…尊敬します。

 ひ弱な私は、さっさとホールへ帰ります…。
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クリスマス

2009-12-24 08:28:27 | 雑記
 さて、山響の仕事も年内は今日を入れて、あと3日。今日リハーサルで、明日、明後日の「子育て応援コンサート」でしめくくりです。「子育て~」は、ファミリーコンサートのもうちょっと対象年齢が低い感じのコンサートなのだと思います(まだよくわかってない)。でも応援されるのは親なわけですから、親が対象なのか…。「あかあさんといっしょ」が、実は朝の忙しい時や、夕食作りで母親がバタバタして子供と「いっしょ」にいられない時に放送されるのと同じようなものですかね。日曜の早朝に「仮面ライダー」が登場してくれて一番喜んでるのは、世の中のお父さん達です。子供を育ててるのは親なわけですから、「子供のため」と「親のため」は表裏一体のものですね。


 ところで今日はいわずと知れた「クリスマス・イブ」。イエス様がお生まれになったことに思いをはせる夜です(本来は)。しかしいつも思うのですが、父ヨセフさんが忘れられすぎてるような気がするのです。イエス様が神の子だからヨセフ氏とは血のつながりが無いせいなのかも知れませんが、立場がなさ過ぎる。

 「貧乏だったからいけない」と言われればそれまでですが、馬小屋で出産にも立ち会ってるわけだし、大工をして頑張って神の子やら聖母やらを養っていったんですから。もっと感謝されてしかるべきだと思うのです。お父さんだって頑張ってるんです。


 今夜はヨセフさんに乾杯します。
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そのうちわかるよ

2009-12-22 22:46:53 | ヴァイオリン
 尾花沢でのリハーサルを終えて帰宅すると、家には誰もいない。…そうか、今日はクリスマスパーティーに出かけてるんだっけ。今日はどこのパーティーだったかな?この間もあったみたいだけど…私も忘年会やら何やらで夜に家を空けることがあったから、お互い様ということか。

 そういえば今朝は息子がパーティーを嫌がってました。不思議に思いましたが訳を聞くと、なるほど。「ヴァイオリンを弾かされるから」です。


 「ヴァイオリンを習ってる」と言うと決まって、「じゃあ今度何か弾いてよ。そうだ!クリスマスだからクリスマスの曲がいいなぁ。うわぁ、なんか格調高いパーティーになりそうじゃない?」みたいに気軽に言われることがよくあるものです。私にも経験がありますが、子供の頃はこれが本当にイヤでした。

 だいたいこういう事を言ってくるのは、ヴァイオリンなんか実物を見たこともないような人が多いんです。「親にやらされている」子供にとって、人前でヴァイオリンを弾くのがどれほどプレッシャーがかかることなのか、まったく理解してくれない。しかもそういう人に限って、頑張って弾いてもすぐに飽きてしまって、終わりまでちゃんと聴いてなかったりする。

 こういう時、親に救いを求めても絶対にムダです。
「せっかくなんだから、何か弾いてあげなさいよ。人に聴いてもらうのも良い勉強になるんだから」
こんな事言って見物してるだけで、他の大人に「すごいわねぇ」なんて言われて得意げになったりしてるんですから。

 もちろん、真剣に聴いてくれて本心で喜んでもらうと、自分も嬉しい気持ちにはなるんですけどね。先生の前で舌打ちなんかされながら弾くのより、やっぱり楽しいんです。(私の先生は若い頃はめちゃめちゃ恐くて、連続で間違えるとよく「チッ!」とやられたものです)。


「今日の夜弾くのやだなぁ…」とグダグダしている息子に、思わず言ってしまいました。
「弾いてあげなさい…せっかくなんだから。」


 
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麓井(純吟雄町)

2009-12-21 22:50:45 | お酒の話し(山形県)
 「お疲れさまっ」の後は危険をかえりみずに日本酒レビュー。「懲りてない」せいもありますが、せっかく山形に住んでいるのに、今まで県産酒をあまりよくわかっていなかったので。あれこれ語る前にとりあえず片っ端から行きますよっ。

 酒田の銘酒「麓井(ふもとい)」です。マイナーな蔵ですが、この蔵は「生酛造り」にこだわってます。「生酛造り」とは、自然にある菌で酒を発酵させる手法で手間ひまがかかるために、最近は一般的でなくなった日本酒の製法です。長くかかる上にヘンな雑菌が入るとだめで、要するにコストに見合わない、時代遅れのやり方なわけです。

 「自然にある菌」とは主に乳酸菌のことです(多分)。化学的な事はよくわからないので、あまり触れないでおきますが、そんなことを聞いたような…(発酵だからね。乳酸菌でしょきっと)。「生酛造り」という名前は前から知ってました。普通のよりも濃厚な味わいになると。だから淡麗派な私は遠ざけてました。実際、以前に飲んだのは、べっとりするばかりでしたし。

 しかし…さすが山形。認識が変わりました。「コクがある」というのは、こういうのを言うんですね。臭みのことじゃないんです。上質な乳製品にあるような、まったりした「旨み」ってありますよね。あれです。初めて本当の「コク」というものがわかった気がします。きちんとした吟醸酒、しかも酒米は雄町だけに、もちろん後味はすっきり。堪能しました。

 やっぱり、いい酒は「作品」という感じがします。有名で表面的なものよりも、地味でもしっかりした美意識が感じられるものが良いと思うのですが。

 
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冬道

2009-12-20 11:03:35 | 山形交響楽団
 只今、大雪の中を酒田に向けて移動中です。

 昨日は山響定期の1日目。雪の中たくさんのお客様に来て頂きました。シベリウスびよりなのかも知れませんが、やはり移動は大変です。米沢など遠くから聴きに来て下さった方々には、本当に感謝しています。

 ポーランド人の指揮者ドヴォジンスキ氏の棒は、丁寧で解りやすく、気持ち良く演奏できた感じがして、今日も嫌な疲れは全くありません。リハーサルでも「Soft」「Relax」「Control」この三つの単語が多かったように感じます。若いながら、楽員の気持ちがわかる良い指揮者だと思います。

 今日の希望ホールも楽しみです。無事にたどり着ければ。
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雪の日本海

2009-12-19 09:44:19 | 危機管理
 これは霞城公園のお堀ですが、すっかり冬らしくなりました。雪景色はきれいで良いものですが、家でのんびりしてられればの話。車がスムーズに動かないのでどこに行くのにも時間がかかります。

 さて今日は山響の定期演奏会…でもあるのですが、家の奥さんの誕生日。演奏会の当日ではお祝いらしい事も何もできないので、希望を聞いてみたところ「たまには映画を観に行きたい」と。平日で子供達が学校やら保育園に行ってる間の方が気兼ねなくて良いということで、昨日の午前中、リハーサルの前に行って来ました。何を観たいのかと聞いてみると「ゼロの焦点」…サスペンスが好きなんです。

 サスペンスとは言っても「ゼロの~」は松本清張なので、期待できるかなとは思ってました。映画は原作がしっかりしてないと、後に何も残らないですから。映画を観終わって「時間のムダだった」と思う事ほど嫌な気分はありません。

 期待通り、かなり楽しめました。中谷美紀をはじめとする役者さんたちの演技もかなり良いと思いました。広末涼子は「おくりびと」の時の方が良いかな…これは好みの問題でしょうけど。原作の力もあって、自分の中の「観に行って良かった部門」にランクされました。


 しかし…昨日の午前中は自分の体調にやや問題が。酒が残ってます。だから忘年会も早めに抜けようと思ってたのに…。電車、じゃなくて機関車に乗って外を見てるシーン(特に速いスピードで流れる線路の映像)は、酔いました。あわてて目をそらす感じ。
 それと、人が殺されるシーンで突然大きな音が出るたびに、頭痛が…。刺された人と共に、もだえました。

 それにしても雪の日本海は、松本清張に本当によく合います。

 
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忘年会

2009-12-18 19:14:34 | 山形交響楽団
 今年のビンゴの景品は貯金箱。自慢じゃないけど貯金箱で貯金をした事がありません。何でだろう…性に合わないんでしょうね。無目的では続かないし、欲しい物が買えるまで貯め続ける粘りも無いんです。今すぐ買える範囲の物で満足してしまうのが駄目なんでしょうね。けど来年は心を入れ替えて貯金してみるか…。

 さて、昨日の山響の忘年会にはファンクラブからも大勢の参加があって、賑やかな会になりました。楽しみにして来てくれる人が多いので、元気づけられます。

 結局例によって最後まで飲み続けてしまい、6時半から始まったのに気がつけば1時半…。懲りないというか学習能力が無い。案の定、今朝はぐったり。「忘年」という言葉が良くないですよね。二日酔いもまたきれいさっぱり忘れちゃいますから。

 来年は心を入れ替えて…おっと、無理なマニフェストはかかげないでおこう。
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平気ではありませんが

2009-12-17 07:36:24 | 山形弦楽四重奏団
 「人間のできることはきわめて制限されていて、外部の原因の力によって無限に凌駕される。したがってわれわれは、われわれの外にある事物をわれわれの使用に適合させる絶対的な力を持っていない。だがたとえわれわれの利益への考慮の要求するものと反するような出来事に遭遇しても、われわれは自分の義務を果たしたこと、われわれの力はそれを避けうるところまで至りえなかったこと、われわれは単に全自然の一部分であってその秩序に従わなければならぬこと、そうしたことを意識する限り、平気でそれに耐えるであろう。」  (スピノザ 「エチカ」より)


 毎回、山形Qの演奏会の日程を決めて、会場である文翔館議場ホールの抽選に出かけて予約を取るのは、私の役目です。それは日頃の行いが良いから抽選に強い、という理由ではなくて、単純に家が文翔館に近いからなのですが、この「日程を決める」というのがなかなか難しい。

 もちろん「集客が見込めそうな日時」にすれば良いわけですが、その予想は難しい。ゴールデンウィークとお盆と年末年始、あと年度末年度始を避けた土日祝日…のあたりがベストかなと考えていますが、それが最善なのかどうなのかも、実はよくわかりません。あまり日取りが良すぎると、この間のように地元有名人(?)の大きなコンサートにぶつかってしまって、逆に集客できない場合もありますからね。2月の大雪の日の方が入りが良かったりすると、考え込んでしまいます。

 それ以上に悩まされるのが、山響のスケジュールが決まるのが遅いことです。スケジュールが確定するのは前月の1日。その先はどうなるのか、大体しか(本当にだいたい)わからない。これではその他の演奏活動の予定などたてられるわけがない。ホールの抽選は半年前なんですよ。

 だからいつも見切り発車の「ギャンブル」なんです。「ここは多分、山響は入らないだろう。入らないはずだ…多分。入らないといいなぁ。」という願いのもとに、ホールを予約しているのです。せっかく抽選に当たっても、「お客さんは入りますように。そしてスケジュールは入りませんように。」…なんとも心細い。

 神の御加護か日頃の行いか、今までは山響の日程とは重なることなくきたのですが…残念。第35回定期を予定していた来年の4月の第3土曜日は、どうやら山響のスケジュールが入る模様。3人そろって休むわけにもいかないので、ホールはキャンセルしないと…。「いつかはこういう時が来るだろう」とは思っていましたが、やはりショックはでかい。また決めて取り直さないと。


 ということで次々回(来年の4月を考えています)は、多分平日の開催になります。まあ、何がどう作用するかは結局のところよくわからないので、広報などできることを頑張るしかないということですね。
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片付けます

2009-12-16 06:51:17 | 雑記
 「今度、ぼくにきみの舞踏靴を送って下さい。かかとが履きつぶされたようなのがいいです。そして、そこに《これは私自身の一部です》と書き添えて下さったら、ぼくはもう何も言うことはありません。ただ、毎夜胸に抱きしめて眠るということだけはお約束したいと思います。」  (ゲーテがクリスティーヌに送った手紙より)

 
 この文だけを見るとかなり重症のフェチかと思ってしまいますが、結局ゲーテはクリスティーヌと結婚することになるわけで、きっともうその頃はきたないバレーシューズは「もやせるゴミ」として捨てたんじゃないでしょうか?フェチと言うよりは激情型じゃないかと思います。今そこにいない相手を、より身近に感じるためのツールとしての「靴」だったのでしょう。

 すべて記念品とか想い出の品は、そういう要素がありますね。写真や手紙はもちろんですが、昔もらった何ということもない物(コップとか消しゴムにいたるまで)でも、そのもの自体は貴重でもなんでもないのですが、「あいつどうしてるかな?」と思うと、また元の場所に大切にそっとしまったりします。

 こういう気持ちは心地の良いものですが、対象となるモノの範囲を広げすぎると大変なことになります。もう絶対に使わないもの、絶対に不必要なものでも、とにかく「捨てられない」。カセットテープとかMDとか、二度と聴かないだろうと思っても、「あの時にあの人にもらったやつだ」とか思い出すと、とりあえず「何も今捨てなくても…」と保存。過去の手帳もどんどんたまっていくし。知らない間に誰かかが捨てておいてくれれば、何事も無く片付くのかもしれませんが。

 
 このままでは部屋が片付かない。毎回毎回、探し物に時間がかかることにうんざりしてきたので、今年の年末は大掃除でもするかなと、思ってみたりもしつつ…。

 

 
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習慣と覚醒

2009-12-15 11:54:19 | ヴァイオリン
 「ある百姓の女が、子牛をその生まれ落ちた時からなでたりかかえたりすることを覚え、ずっとそれを続けているうち、ついにそれが習慣となって、子牛が大きな雄牛になってからもなお抱いて歩いたという話があるが、はじめてこの話を作り上げた人は、習慣の力を非常によくわきまえていたのだと思われる。」  (モンテーニュ 「随想録」より)

 これは喩え話であって作り話でしょうが、トレーニングとはだいたいこういう要素を持っています。ほんの少しずつ負荷を増していく事で、筋肉が強くなっていくわけですね。もちろん牛を小脇にかかえて歩くのは無理でしょうが。

 これは、何も筋力系のものに限った事ではなくて楽器の練習、特にエチュードなんかにも、そういう面がありますね。「手に習慣をつけていく」ということで、難しいパッセージが無意識に弾けるようになっていくわけです。

 レッスンで生徒が難しいエチュードを弾いている時に、
「今、完全に他の事考えながら弾いてるな…」
と感じることがあります。ためしにパッと止めて、
「今の所、もう一度弾いてみて!」
と言ってみると、どこだかわからない。自分も昔よくありました。知らないうちに似たような場所に戻っててエンドレスになり「いつまでやってんの…?」と言われたり、先生の不自然な視線を感じて我に返ると、違うバリエーションのエチュードになってたり…。

 こういう時の頭の中は、寝入る直前の感じに近いですね。今日学校であった事や昨日見たテレビのシーンなんかを、ぼんやり再生してる。相当難しいエチュードでもこういう事があるわけですから、考えてみればすごい事です。無意識に弾けるんですから、確かに習慣の力は強力です。

 しかし、この「無意識」がくせものです。無意識で弾いてる演奏は、良い演奏ではありません。演奏してる意識が無いのですから当然でもありますが、音楽になってないんです。「無意識な手くせ」をつける練習の怖い所は、本番で「音楽をしよう」と思った時に、手がいつものように動いてくれなくなることです。いつもと違う事をしようとするのですから当然です。


 さてさて、昨日はまた山形Qの練習。難しいプログラムですが、少しずつ慣れてきた部分も増えてきました。つまり、ここからが肝心です。お互い安心して、リラックスして弾けるようにしつつも、無意識でなく「覚醒した」状態で音楽を創れると良いです。どんどん楽しくなる時期にもなりうるはずです。心がけが大事かな。


 「音楽は夢に似ている。と同時に、夢とは反対のもの、一段とたしかな覚醒の状態にも似ている。」   (三島由紀夫 「金閣寺」より)
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