中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

懐かしい春

2010-02-28 22:50:50 | 雑記
 まだ周りが雪に覆われてるのに、ちゃっかり花粉を飛ばしている生意気なやつ…。

 ずいぶん春らしくなってきました。まだ春の「ムワっと」した感じがないので、とにかく爽やかで気持ちが良いです…スギの花粉が無ければ。そして、ようやく花粉が無くなったと思った頃には、もう暑くなってる。気持ち良い春を楽しむことはできないのか…。

 と諦めておりましたが、しかし!今年の私は違います。漢方って素晴らしい!

 先月に早々と発症した時に調合してもらった薬を飲み続けています。すると、暖かくなってきても全然つらくならない。自分が花粉症であることを忘れていられるほど。耳鼻科でもらう薬を飲んでもここまで効いたことはありません。だいたい薬がきれている明け方に、くしゃみを連発して目が覚めるのが普通の春の目覚め方でしたが、そういうことはまったくなし。たいして信じてなかったのに、さすが中国四千年。あなどれません。

 このままの調子でこの季節を乗り切ることができたら、14~15年ぶりに穏やかな春を過ごせます。感動的です。

 アレルギーというものは、そうでない人にはその辛さがわからないものですね。
「神経質は困るな…」とか「ふうん、見かけによらずデリケートなんだね」とか思われるのが常でございます。私も花粉症になる前はそうでしたし、今でさえも他のアレルギーに関してはそんな気持ちになることがあるぐらいですから、仕方のないことです。どこまでも個人的に、宿命のように背負っていかなければならないものなのです。

 しかしまさかその宿命から解放される時が来るとは…。まだピークはこれからですから調子にのってはいけませんが、イイ感じです。


 しかし、何が入ってるんだろう?あんまり気持ちの悪い物じゃないと良いけど…。まあ、いいか。とにかく効いてるんだから。
 
 そう言えば、体に寄生虫がいるとアレルギーがなくなるらしいけど、まさか…

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鯉川(純吟生)

2010-02-27 08:12:30 | お酒の話し(山形県)
 先日の山形Qの庄内公演で、佐藤敏直氏の息子さんに頂いたものです。佐藤敏直作品を演奏する度に駆けつけて下さっています。そして何と毎回「鯉川」を…。本当に感謝しております。念のために申し上げておきますが、鯉川欲しさに佐藤敏直作品を弾いているわけではありませんよ。しかし今回も「期待していなかった」と言えば嘘になりますが。

 さてさて、今回は純米吟醸の「しぼりたて生酒」。やはりこの時期は新酒の生が旬です。火入れしていない分、味が若々しくてフレッシュです。酒飲みの体内リズムは旧暦に近いかも知れません。この時期に「新年」を感じますから。謹賀新年。

 この酒は山形の酒米「出羽燦々」を50%まで磨いた純米吟醸です。ご存知の通り「吟醸」というのは60%以下、「大吟醸」は50%以下になるまで米を磨いたものです。ですから、50%と言えば、「大吟醸」と表示することが許されています。

 以上は法律的なことですがそれ以外にも、「純米大吟醸」と「純米吟醸」は創ろうとしている味のコンセプトが違います。これは私の感想ですが、大吟醸は磨くことにより「キメの細かい柔らかな味と香りを実現する」、吟醸はムダを削り落とすことで「米が持つ旨みの輪郭を、よりはっきりさせる」という意図があるのが本来だと思うのです。だから価格帯は違いますが、「どちらの方が酒として上である」ということは言えないのです。

 そういう意味でこの「鯉川」の酒は、純米吟醸の最高級品であると思います。とにかく「澄んだ」味。出羽燦々の、芯がしっかりしてキリッとした特性を磨き上げた、「キレ重視」の仕上がりになっています。


 いやいや…どうも日本酒の話だと特に真剣になってしまいます(音楽以上に)。とにかく堪能しました。

 (らびお氏と違い、私の場合、四合ビンだと「1回」でなくなってしまうのが辛いところ)
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パストラーレ

2010-02-26 23:28:41 | 音楽
 今日までの三日間は、4月1日の「パストラーレ室内合奏団」のためのリハーサルを集中してやっていました。曲目は前半が弦楽四重奏でベートーヴェンのOp.18-3。後半はシューベルトの八重奏曲です。この「パストラーレ室内合奏団」は、ほぼ山響の団員で構成されたアンサンブルです。演奏会は実は二回目で、前回はベートーヴェンの七重奏を弾きました。ついこの間のことだと思っていましたが、ちょっと手帳を調べたら、2006年の事でした。月日が経つのは本当に速いものです。結構ショック。

 ところで、私は今回はすべて第2ヴァイオリンを担当します。ここしばらくは、山形Qでは第1ヴァイオリンを担当しているので、室内楽での第2ヴァイオリンは久しぶりです。「さぞかし新鮮だろうな」と思っていましたが、実際に合奏してみると、そんな感じはまったくなし。考えてみれば、以前は「第1だから」とか「第2だから」とか、勝手に自分で構えすぎていたような気がします。役割の違いはもちろんありますが、楽しさもプレッシャーも、完全に同等です。特にベートーヴェンのOp.18-3は役割的にも、違いはほとんどありません。

 しかし、山形Qとはメンバーがまったく重なっていないことは、やはり新鮮です。特に四重奏曲は山形Qでも演奏した事がある曲ですから、面白い。比較するとそれぞれの人の個性が、本当によくわかります。普段一緒に演奏する機会が多すぎて、もうよくわからなくなってきている山形Qのメンバーそれぞれの個性も、あらためてよくわかりました。たまには他流試合も良いものですね。


 さてシューベルト。1時間の大曲ですから大変なことは大変なのですが、弾いているとそれほど長大な感じがしないのが不思議です。ブルックナーの交響曲なんかと時間的に大差ないというのが信じられません。全曲を通じて「優しさ」がある曲だからでしょうか?易しくはないんですが。味わい深い曲です。

 しかし、七重奏曲の時も感じましたが、管楽器群とのアンサンブルはやはり難しいです。音の性質がまったく違うので、演奏する人の生理的なものもずいぶん違います。人種の違いのようなものを感じます。4月1日までに、その溝がうめられるかがポイントになりそうです。

 とにかく滅多に弾く事ができない曲なので、貴重な機会。楽しみたいと思います。
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孫増殖

2010-02-25 22:04:17 | 危機管理
 本日は少々疲れてしまいましたので、休みます。

 ちなみに、今年から孫が増えました。メルちゃんの隣に寝かされているのは「ポポちゃん」です。お察しのとおり、メルちゃんの妹らしいです。

 二人とも娘と同じく、ぬいぐるみと共に寝ています。お気に入りのワンワンやらパンダと。

 しかし、一番左に寝ているのは何だか不明です。家電のコーナーでもらったものらしいですが、何度聞いても忘れてしまうので正体不明です。

 とりあえず、おやすみなさい。
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暗闇のまりも

2010-02-24 08:36:36 | ヴァイオリン
 「まりも」って、どう数えるんでしょうかね?「1匹」じゃないでしょうし、「1玉」でしょうか。シンプルに「1個」か、それっぽく「1株」か。
そしてともかくその「1かたまり」に、一つの命があるんでしょうか?それとも大勢集まった「集団」なのか?
不思議ですよね…「まりも」。

 いや、なぜ「まりも」なのかと言うと…いるんです。時々。楽器の中に…。

 何気なくヴァイオリンのF字孔から中のラベルを見たりした時に、視界の端を高速で闇から闇に移動する、黒い球状の影…。
「気のせいかな?」と放置しておくと忘れた頃に、一回り大きく成長した姿を見せます。


 まあ、要するにホコリの玉ですね。弦楽器をやっていれば誰でも知っている、アレです。いわゆる「わたボコリ」よりも、はるかに密度が高くて「筋肉質」な感じの、完全な球体に固まったホコリです。恐ろしく敏捷に転がります。F字孔から楽器の中に入ってしまったホコリは、必ずこういう形でまとまるんです。

 これが見つかると、何だか自分が非常に衛生管理にずぼらなような気がして、恥ずかしくなるものです。来客中に部屋の中で大きな「わたボコリ」を見つけてしまったような感じでしょうか。

 しかしこの「楽器まりも」は仕方がないんです。洋服のいわゆる「たもとくそ」のようなもので、使用しているかぎり清潔不潔にかかわらず、たまっていくものです。

 何かの小説の中に「人間というものは、いくら高潔でいるつもりでも生きているかぎり、社会のシステムの中にからめとられてしまって、そのしがらみが体にまとわりついてしまい、自由ではいられなくなるものだ。それは、《たもとくそ》のようなもので、いくら嫌っても注意していても、いつの間にかどこからともなく忍び込んで、体にまとわりついてしまうものだ。」というような文章がありました。そんなものかも知れません。


 だからこの「楽器まりも」も見つけ次第、人に見られる前に必死に取ろうとあせらなくて良いんです。堂々と、楽器屋に調整に出す時にでも取ってもらえば済むことです。

 ただし、「どこまで大きくなるかな?」などと、積極的に育てようとしてはいけません。音色が曇りますから。
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旧暦初市

2010-02-23 09:17:46 | 山形
 いつもの演奏会場である文翔館の前が、今朝はにぎやかです。「初市」なんですね。演奏会の本番の日は、やっぱり自分が緊張しているせいか、この建物がなんだか少し威圧的に見えたりしますが、こういうイベントの時や子供達と遊びに来てる時なんかは、優雅で少し華奢に見えます。

 初市は1月10日にもありましたが、今日のは旧暦の方の初市です。西暦でもやりつつ、昔のもしっかり残す…正月は何度あっても良いものでしょうからね。

 この間、山響の団員で中国出身の方と舞台袖で話していたら、中国は旧暦の正月が本当の正月で、その祝いは相当盛大なものらしいです。特に「親戚一同が勢ぞろいして、15日間にわたって宴会をし続ける」という話には感銘を受けました。…暦が移り変わったというだけの理由で半月もぶっ通しで飲みつづけるとは!スケールが違います。

 でも、そんな事して16日目によく社会復帰できるもんですね。自分だったら「元の世界」に戻って来られないと思います。


 ちなみに、中国でも西暦の正月は正月で祝うそうです。タフですね…。
(そっちの方は15日間じゃないようです。当たり前か。)
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山形Q練習35-vol.6

2010-02-22 21:11:51 | 山形弦楽四重奏団
 さあ、庄内公演も終わったので、いよいよ4月20日の第35回定期に向けての練習開始です。しかし、二ヶ月以内で仕上げるのが困難なプログラムである、ということを本日実感いたしました。毎回ハードルが高くなってます。まだまだ挑戦ですな。

 さて、とりあえずハイドン。「とりあえずビール」みたいな感じで軽くこなせる内容じゃなくなってきてます。作品74-2…「皇帝」とか「五度」とかの作品76のように「練れてる」感じではなくて「意欲作」みたいなところがあって、なかなか難しい。

 そしてまた楽譜の表記も、原典に即したヘンレ版だからでもありますが、あちこち統一されてないので、そのあたりの打ち合わせに手間取ります。強弱やスラーのかかり方など、まだまだ決めきれない所も残りました。思いつきで決めてしまうと後悔することも多いので、「保留」にしておくことも大切です。「先送り」ではありませんよ。「熟成」です。これができるのが常設カルテットの良さの一つなんです。

 そして尾崎宗吉。CDが無いので合わせてみてやっと、どんな曲なのかわかります。
「おお…こんな響きがするのか!」…新鮮です。しかし、実は誰かがボロッと間違えてる場合があるので、もう一度弾いた時に「さっきと全然違う」ということもありますから注意が必要です。こんな所に「どソロ」が!…と脅えるのはまだ早い。誰かがオチてる場合もあります。

 
 ここで、らびお氏が所用のために早退。残る三人で、残るもう一曲を軽く見ておくことに。

 …全然通らない。さすがベートーヴェンOp.127。やっぱり後期は違います。
なれなれしく挨拶したら、いきなりぶちのめされた感じ。

 一から勉強し直して参ります…。
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庄内賛歌

2010-02-21 09:45:31 | 山形弦楽四重奏団
 良い眺めです…。鯉川の純米吟醸(大吟醸と言ってもいい50%)の生と、楯野川の純米大吟醸(40%!)。どちらも山形が誇る酒米の出羽燦々をしっかり磨いた、庄内の芸術的な…

 …おっと、見とれてる場合ではありませんでした。とにかく昨日は山形Qの記念すべき庄内公演のvol.1となりました。「くろき脳神経クリニック」内の「ジョンダーノ・ホール」の響きは、噂以上に素晴らしくて、弦楽四重奏にぴったりでした。響くのはもちろんですが、ステージと客席の距離感と言うか、響きの伝わり方が、遠すぎず近すぎず、近いのに硬くないところが素晴らしいです。60人ほどのお客様でしたが窮屈になることもなく、弾く方にとっても、聴く方にとっても素敵な空間でした。しかし、これだけの施設をよくも作ったものです。


 ところで考えてみれば、例えばハイドンの業績はハイドン一人だけのものではなくて、エステルハージ候のものでもあるし、ベートーヴェンの中期の弦楽四重奏の素晴らしさは、ラズモフスキー伯の功績でもあるはずです。音楽の歴史は、音楽を心から愛好する名士達が創り上げている部分も大きいと思います。

 話がやや大袈裟になりましたが、この庄内公演の機会を与えて下さった、黒木夫妻に深く感謝しています。そして、その活動に共感して足を運んで下さった多くの方々にも。

 そしてもちろん、駆けつけて下さった佐藤敏直氏の息子さん(鯉川を下さいました)、楯の川酒造の社長夫妻(楯野川を下さいました)、ありがとうございました。


 いや…しかしどっちの酒も「お土産です」って感じで、ポンとくれるようなレベルの酒じゃない。庄内って素晴らしい…(いつまでも見とれてないで冷蔵庫に入れとかないと)。
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山形Q庄内公演終了

2010-02-20 22:07:48 | 山形弦楽四重奏団
 気持ち良く打ち上がって只今、帰途につきました。庄内の冬の名物「どんがら汁」をはじめ、山形牛のしゃぶしゃぶなど、堪能いたしました。

 さて、今日の「ジョンダーノホール」演奏会は悪天候にもかかわらず、満員のお客様に囲まれて、なごやかに終わりました。

 しかし酒田のお客さんは、やっぱり温かい。プログラムノート代わりにプレトークをした時から感じました。好意的です。

 この演奏会が続きますように。本日はだいぶ頂いてしまいましたので、このへんで失礼します。
(お酒のお土産まで頂きました。そのレポートはまた後日)。
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山形Q練習35-vol.5

2010-02-19 20:22:29 | 山形弦楽四重奏団
 練習会場の公民館の窓の外の景色です(この間の)。今日はもう少し雪が少なかったのですが、せっかく撮ったので。

 さてさて、山形Qの庄内公演がいよいよ明日にせまっています。ということで今日、東京から戻って来たばかりの、らびお氏と委員長に休む暇も与えずに練習を敢行。
さあ、もうちょっと頑張って!(他人事)

 練習と言っても、本番は明日なので細かい事は無しに、最終チェック。実際のプログラム順に、ほぼ全通しです。それを各自持参の録音機(カセットでもMDでもない最近のやつ!)でそれぞれ録音します。この段階での録音は、自分が今ひとつ自信が持てない部分が、全体の中でどうなっているのか(どのぐらい目立たずに紛れられているか)を聴いて、「案外大丈夫じゃん」と自信を取り戻したり、「やっぱりここだけは本番前にもう一回さらわなきゃな…」とシュンとなったりするぐらいの意味しかありません。

 ただ今それを再生しながらこれを書いております。重箱の隅をつつくような聴き方をすればいろいろありますが、今回はなかなかの仕上がりか。

 …うわっ、今の音は誰がハズしたんだ?

 明日はうまくいくでしょう!
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休暇中

2010-02-18 08:27:23 | クァルテット
 「困った時の神頼み」と言いますが、そのぶん、平和で満たされている時は感謝の気持ちがわいてくるものです。ということで、近所の神社にお参りに行くと、あれ?賽銭箱の上に何か置いてある。
近づいてよく見てみると…なんと「鬼ころし」ワンパック。いいですね。こういうのは、切実な「神頼み」をしてる人の仕業ではないでしょう。酒好きな人の、リラックスした感謝の気持ちが表れていて、最高に共感できます。「まあ神様も一杯やってよ」みたいな。

 ふと手に入った三日間の休日ですが、別に特別なことをするでもなく、たまっている楽譜達を練習しているだけで、あっという間に過ぎていきます。とりあえずはもう明後日にせまった山形Qの庄内演奏会の曲。それと3月に東京のサロンコンサートで弾く曲。さらに4月1日に「パストラーレ室内合奏団」で演奏するシューベルトの八重奏。そして山形Q第35回定期のベートーヴェンOp.127や尾崎宗吉「小弦楽四重奏曲」などなど…。練習には時間がかかるタイプなので、全然時間が足りない。

 合間の「一休み」には、尾崎宗吉について書かれた本などを読みます。全然知らなかった作曲家なので、調べておかないと「プログラムノート」を書くときにバタバタしてしまいますから、こういう精神的に余裕がある時に少しずつ。

 尾崎宗吉は、おおざっぱに言うと、戦時中の短い期間に活躍して、戦地で若くして病死した不遇の作曲家です。享年わずか30歳。その才能が早くから多くの人に認められて、作曲家としての将来が約束されていたのもかかわらず、医者にさえ行ければ簡単に治るような病気で命を落としてしまう…。尾崎宗吉のことはあらためて書きますが、とにかく戦争という時代に生まれてしまった不幸について考えてしまいます。

 などしているうちに、あっという間に日が暮れます。「さてと、今日の夕食は…」などと思っていると、なんと娘が「かっぱ寿司」に行きたいと騒いでる。
「あそこはビールしかないからダメなのっ!」
…泣き出した。仕方ない…今日は休肝日にするか。

 到着するなり大喜びでタッチパネルを触って、注文しまくる娘と息子。もう息子は私よりもはるかにタッチパネルを使いこなしてます。勝手に新幹線に持ってこさせてる。
「今何注文したの?」
「かいろうてんまき」
「は?何だその不気味な名前のメニューは?」
海老の天ぷらが入った海苔巻きが、新幹線で運ばれてきました。


 こんな豊かな時代に生まれ育ったことを、感謝しなければいけませんね。
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おりばん

2010-02-17 07:53:25 | 山形交響楽団
 山響の皆様は昨日から、横浜の「みなとみらい」に行ってらっしゃいます。神奈川フィルとの合同コンサートのためです。私は、ここ山形より皆様のご健勝とご活躍を、お祈りしております。

 別に「ずる休み」でも「病欠」でも「自宅謹慎」でもございません。「降り番(おりばん)」なのです。合同コンサートなので、全員が行く必要は無いということです。

 なんと新鮮な響き…山響の弦楽器奏者には、他のオーケストラでは当たり前のこの「降り番」というものがほとんどありませんから、何だか体が慣れなくて不思議な感じがしてしまいます。何となく、ふらふらと外出するのがためらわれるような…。
ふと時計を見て「そろそろリハが始まった頃か…」などと思ったりしてしまいます。

 しかし、せっかく天から授かった「降り番」。横浜にいる皆さんには申し訳ないですが、ゆっくり休ませて頂きます。

 

 
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山形Q練習35-vol.4

2010-02-16 08:37:31 | 山形弦楽四重奏団
 出羽桜の吟醸酒「桜花」です。ところで、山形の酒でもっとも有名なのは何でしょうか?ブランド先行の「十四代」を除けば、やはり出羽桜か初孫でしょう。この二つの酒蔵が優れているのは、居酒屋で「ちょっと美味い酒が飲みたいな…でも銘柄にはこだわらないし、高いのは困る」という時にすごくぴったりの商品を出しているところです。そういうスタンダードな、飲み飽きない酒が、出羽桜ではこの「桜花」だし、初孫では「生」です。「冷酒くださーい」と言って出てくる酒としては、全国でもトップクラスの味だと思います。

 純米ではないものの、精米歩合は50%。「大吟醸」を名のることもできるグレードです。派手に「大吟醸」と謳って高級品として出さずに、普通にそっけなく「冷酒です」みたいな感じで、じつは大吟醸の質…こういう、手を抜かずにしかも飾り気が無いところが、山形らしくて大好きです。


 いやいや、練習日誌でした。どうも酒の話だと長くなってしまいます。この「桜花」は昨日の練習で、バレンタインデーのプレゼントとして、だちゅ女史に頂いたものです。さすが紅一点、気遣いも素晴らしい。もちろん、あとの二人にはチョコレートを。毎年お気遣いありがとうございます。今年は、前回の練習を休んだお詫びのためか、例年よりもお金がかかっているような感じが…。

 さて練習の方は…今回も「四重奏団の音」になるまでに少し時間がかかりました。本番が近いので、それぞれがベストを尽くそうとしているせいもあります。他のメンバーに迷惑をかけたくないし、自分の持てる力を最大限に発揮したい。これは当たり前の気持ちではあるのですが、それで「自分」一人の音に全ての関心が行ってしまうと、うまくいかないのです。また逆に、気を遣うばかりでもうまくいきません。

 四重奏は二人三脚…じゃなかった、四人五脚(?…あってますよね)みたいなものです。独りで全力疾走してもだめなのは当然として、「ついていこう」というのもだめなのです。「自分の足なのか人の足なのかわからない」みたいな状態で気持ちよく走れると良いのですが。
(あくまでも喩えです。この四人で「四人五脚」をしてるところはあまり想像したくない)

 
 土曜日の本番まで、もうひと頑張り。
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大岡裁き

2010-02-15 08:42:40 | 雑記
 「大岡越前」という時代劇がありますが、派手な斬り合いもないし、刺青も入ってないので、子供の頃「地味でつまらないな」と思っていました。
「あれが昔の裁判だったのだ」と大人に聞かされましたが、「三方一両損」みたいな、とんち話みたいなのが裁判だったのかと思うと「昔はやっぱり好い加減だったんだ」ぐらいにしか思いませんでした。「さすが三権分立がなされていない、原始的な世の中の話だ」とまでは、子供だったので思いませんでしたが。

 その後大学では、縁あって法学部に入りました(結局、法律とは縁が無かったことが現在証明されているわけですが)。入学した当初は六法全書を見て、これで世の中の「確かな基準」というものがはっきりわかるのだ、と思いました。しかし講義に出てみると(1年生の初めだけですが)、むしろ六法全書には確かな事は何も書かれていなくて、どうともとれるような複雑で曖昧な断片が無秩序に散らばっているばかりだということがわかりました。裁判というものは、結局それらを「うまいことアレして」つまり、裁判官がその場の流れで何となく(失礼)アレンジして解決策を決めてるだけなんです。そしてまた、その判決の難解であやふやなところは、買わされた「判例集」をチラ見しただけでわかります。逆に、大岡越前の素晴らしさがよくわかりました。

「さて法律が信奉されているのは、それらが正しいからではなくて、それらが法律であるからだ。これが法律の権威の不可思議な基礎で、ほかに基礎はないのである。このことは法律のためにもっけの幸いである。法律はしばしば愚者によって作られ、よりしばしば平等を憎み公平を欠く人々によって作られる。だがいずれにせよ、空にして心定まらぬ作者《人間》によってつくられたものであることにかわりはない。」  (モンテーニュ 「随想録」より)


 さて、近所を歩いていたら裁判所の裏に、何やら報道陣が集まっていました。見てみるとこれから「裁判員裁判」の裁判員達が入廷するところのようでした。私は裁判員制度には反対ですし、やってみたいとも思いません。裁判員に選ばれた方々は大変だと思いますが、「大岡裁き」のような、みんなが納得できるような判決が見つかるように、陰ながら祈っております。
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原風景

2010-02-14 23:04:25 | 山形交響楽団
 冬の最上川。立川の辺りですが、夕方のせいもあって、ちょっと寂しくて寒々とした感じです。まさに「おしん」が伊東四朗と別れて船に乗せられていったシーンが思い出される風景です。川とそれを取り囲む山々は、「おしん」の時代設定の頃とあまり変わらないんでしょうね。いや、芭蕉の頃から変わってないのかも知れません。とにかく、実際は知らなくても「原風景」みたいなものを感じさせる何かがある景色です。

 
 さて、二日間にわたる山響のモーツァルトシリーズもなんとか終わりました。昨日の山形テルサに引き続き、今日は庄内町の余目にある響ホールで演奏してきました。両日ともたくさんのお客様に来て頂き、感謝しています。また、協奏曲のソロを見事に務めた八木氏には、惜しみない拍手をおくりたいと思います。

 しかし今回のプログラムは弦楽器の負担が大きかった。帰り道、車窓に映る冬の最上川を「今週はおしんのようによく働いた…」と、感慨深く眺めておりました。そしてその後、委員長の運転する車の助手席で、深い眠りに落ちました。(申し訳ない)

 
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