中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

ラスト・コンクール

2023-03-31 22:35:00 | 子育て奮闘記
 昨日は「ストリングス」、そして明日からは長井市でのコンサート。やたらと忙しい年度末ですが、谷間の今日は、娘のバレエのコンクールを観に仙台へ。

 毎年行われているバレエ・コンクールで、娘が小学生の頃から何度も参加してきました。毎回ヒヤヒヤさせられますが、我が家ではほぼ、春の恒例イベントになっています。

 それも、たぶん今回が最後。もう高校生ですし、来年は受験生です。

 ということで、今日は予選。太白区の「らららホール」もおなじみです。

 最初、バレエのことは何もわからなかった私でしたが、これだけ観戦を続けてきていると、詳しくなってきます。もはや、衣装を見ただけで何を踊るかまで、ほとんどわかる。…人は何歳になっても成長するものです。

 今回の娘の演目は「眠りの森の美女」からオーロラ1幕。

 オーロラ姫の踊りですが、ゆったりした踊りだけに、バランスで見せる難しさがある。ただ見ているだけだと、ゆるい感じなのですが、やっている内容がわかるようになると、なかなか難しくて緊張感がある。基礎が問われるということなのでしょう。

 ヴァイオリンのオーディションなどでもそうですが、一見簡単なものほど、ごまかしが効かない。どの世界でも共通ですね。

 なんとか無事に予選通過。

 明日は山響のリハーサルなので、私は観戦できませんが、最後のコンクールが悔いのない結果に終わるよう、遠くから応援することにします。
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ストリングス

2023-03-29 23:29:00 | 山形交響楽団
 今週の山響は、まず明日の「文翔館ストリング」コンサート。

 今回はバッハの編曲ものを中心に、あとはブルッフ「スウェーデン民謡によるセレナード」、モーツァルト「ディヴェルティメント」。

 先日の「オーケストラの日」から、やたらとバッハづいていますが、バッハの音楽は懐が深い。

 バッハは本来こうあるべきだ、みたいなものを軽々と超えられる。むしろ、超えられないのは奏者の方です。聖書のようなものなので、ああしてはいけない、こうしてはいけないと自縄自縛になってしまうのです。

 それでもやはり素晴らしい。さすがです。モーツァルトよりも、揺るぎない感じがします。

 ブルッフも、初めて知りましたが、素晴らしい曲。こういう純度の高さは弦楽合奏ならではでしょう。

 わずかですが、まだチケットがあるようです。お時間のある方はぜひ!
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取材拒否

2023-03-28 23:42:00 | 雑記
 先日の「オーケストラの日」、午前中の指揮者体験のあと、午後のコンサートのリハーサルの前に時間が空いたので、ゆっくりと昼食。

 前から行ってみたいと思っていた少し離れたそば屋へ行きました。

 開店間もない店内、私が一番のり。

 厨房では、取材なのか、何かの撮影をしていました。

 山形名物「冷たい肉そば」がウリのお店なので、もちろんそれを。

 そばが来て「さて食べようか」と思ったところで、

「失礼します。撮らせていただけませんか?」
 …え?
「わたくし、YouTubeをやってるんですが、このお店を紹介させて頂こうと思って、今日は撮らせていただいてます。お料理の画像を写しても良いでしょうか?」
 …はあ、どうぞどうぞ。
「今日は、どちらからいらしたんですか?」
 …市内ですけど。
「よくいらっしゃるんですか?」
 …初めてです。
「どうぞ召し上がって下さい。もしよろしければ、その様子も少し撮影させて頂けたらありがたいんですが」

 いやいや、それだけは無理。自分でも顔色が変わるのがわかりました。

 私は、麺類を上手にすするのが苦手で、昔からそれを引け目に感じて生きてきました。無理するとツユを飛ばして服を汚すので、それが怖くてモシャモシャしてしまう。実はわりとコンプレックスなのです。

 真面目そうで感じの良い女性だったので、協力したいのはやまやまなのですが、動画を撮られるなど論外。

 …は?それはちょっと。

 と言っただけなのですが、
「申し訳ありません、大変失礼しました!」

 と、下がって行きました。こちらこそ、少し申し訳なかったような気もする。

 いつどこで、どんな撮影をされるかわからない時代です。…麺を上手に食べる練習も必要ですかね。
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幅広く愛されるために

2023-03-27 20:31:00 | 山形交響楽団
 昨日、今年の山響「オーケストラの日」が終了。

 午前中から指揮者体験コーナーなどのイベントもあり、午後はコンサート。楽しんでいただけたのではないかと思います。

 指揮体験コーナーに参加しましたが、弦楽四重奏で演奏するラデツキー行進曲を指揮してもらうというもの。思った以上に希望者が多くて驚きました。

 新しい「やまぎん県民ホール」の大きなステージで、プロの奏者を前に指揮をするというのは、確かに、なかなかできることではない。去年は希望者をさばききれず、せっかく並んだのに時間の関係で充分な対応ができなかったということもあって、今年は体験用四重奏が3チーム編成されたのでした。常任指揮者の阪哲朗氏が付きっきりです。…「オーケストラの日」は全国のオーケストラが各地で開催していますが、ここまでやるのは、なかなか他の都市ではないことだと思います。

 そして午後のコンサートのメインは、やはり、日本のヴァイオリン界のレジェンド、前橋汀子さんのステージ。

 (失礼を承知で)なんと御歳79歳。メンデルスゾーンの協奏曲を弾きました。…終演後、楽器を片付ける楽団員たちは一様に「すごいね…」「…なんで、あんなに弾けるんだろ?」と、ため息混じりに言い合っていました。

 だいぶ古参になってしまった私ですが、その私が、子供の頃に聴いたチャイコフスキーの協奏曲の原体験は前橋汀子さんの演奏です。どれだけ長い間、一線の名手として活躍し続けていることか。

 昨日は、一般の子どもから日本音楽界の大巨匠までが、同じステージで演奏するという奇跡の日になりました。…幅が広すぎです。

 その「橋渡し」として、私たちオーケストラと、この県民ホールが役立てたのを嬉しく思います。
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オーケストラの日2023

2023-03-25 21:02:00 | 山形交響楽団
 今週末の山響は、毎年恒例の「オーケストラの日」。午前中に「オーケストラ探検」のイベント、そして午後4時からコンサートです。

 コンサートも本格的なもので、今年はゲストに前橋汀子さんを招いてのメンデルスゾーンの協奏曲、前半はバッハの管弦楽でたっぷりとお楽しみいただきます。

 午前の「オーケストラ探検」ですが、コロナ前までは楽器体験などを各ブースで楽しんでもらったりなどしていましたが、今年まで規模縮小。実際に楽器を触ってもらうのは自粛で、小編成のアンサンブル演奏を聴いてもらったり、指揮者体験コーナーなどを中心としたイベントになります。

 指揮は、もちろん阪哲朗氏。指揮体験では、阪氏の指導を受けられるかもしれません。

 オーケストラを指揮、というわけにはいかないので、弦楽四重奏で体験していただきます。

 ということで、私も山形Qのメンバーもチームのひとつに駆り出されています。

 新しく素晴らしいホールで、ぜひ、オーケストラを体験していただきたい。お待ちしております。
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朝のバトル

2023-03-24 21:58:00 | 危機管理
 ウサギは怒ると足を踏み鳴らすのをご存知でしょうか。

 気に入らない音が聞こえると「ドン!」とやる。声が出せない分、その音には気合と感情がこもっています。

 我が家のウサギ「ココアちゃん」は、高齢になってきたせいか、最近やたらと怒りっぽい。

 私の花粉症によるくしゃみの発作が本当に気に入らないらしく、お叱りを受けます。

 とくに明け方など、離れた部屋に寝ているのに、ちょっとくしゃみをしただけで、「ドン!」と聞こえてきます。

 …はいはい、すみませんね。

 とは思うものの、止まらないものは仕方がない。

 毎朝、家の端と端でバトルしています。
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春分の日

2023-03-22 23:58:00 | 山形交響楽団
 昨日の山響は「ファンタジック・コンサート」。毎年恒例の、山形市主催によるファミリーコンサートです。

 今回のゲストは保育系ユーチューバー。いろんな「系」があるものです。若い女性2人組でした。

 客席には親子連れがほとんどなのは例年通りですが、いつもと違うのは、そうでない男性もいたこと。…アイドルとしても人気があるようです。

 その女の子たちが「さんぽ」「手のひらを太陽に」「ドレミの歌」などを歌って我々が伴奏するわけですが、さすがに人気がある2人だけあって、客先の子供たち(と一部の成人男性)は盛り上がっていました。

 もちろんその一方で、付き合わされているだけの普通のお父さんたちは、普通に退屈そうにしています。これも例年の微笑ましい風景です。

 前の方に、くしゃみの止まらないお父さんがいました。

 …わかる。今年の花粉はひどいですから。そして、目の前のことに関心がないと特にひどくなる。

 曲の合間、休日のお父さんたちに、懐かしい気持ちでエールを送っておりました。
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ノンアル美酒

2023-03-21 22:35:00 | 山形弦楽四重奏団
 一昨日、山形Qでの新潟マルタケホール公演が終わりました。

 往復6時間以上での日帰り公演はさすがに辛いものがありました。「…もう若くない」を実感します。

 しかし、演奏会は充実したものでした。前回、弦楽三重奏で訪問した時より、ホールの響きが格段に良くなっている。改装したということでしたが、同じホールとは思えないほど。楽しく演奏できました。

 改修後初めての公演ということで、終演後オーナーの方にも感想を求められました。我々としては、素晴らしくなったの一言です。

 ちなみに、オーナーとの懇談は、併設のフレンチレストランで。

 私どもには、本来縁のないような高級レストランでのフルコース。

 …これから運転して山形まで帰らなければいけないのが本当に残念。運転手以外は、シャンパンやワインを飲んでいましたが、あまりの実に羨ましさに少々めまいがします。

 しかし、3時間以上の道のりを代行で帰るわけにはいかないので、ノンアルコールで我慢。

 ところが、良い店には、さすがにそれなりのノンアルコール飲料があるものです。

 まずはシャンパン。これが、本当に美味しかった。結婚式なんかで出てくる安物の本物のシャンパンより、味自体は上。もちろん酔わないので満足感は無いものの、高級シャンパンの味がする。

 次にワイン。白でしたが、これもなかなか。言ってみれば、シャルドネを使った「ぶどうジュース」なのですが、樽の香りなどさせて、いかにも本物っぽい。「この年のブルゴーニュは、度数は低めだけど味はピカイチなんですよ。どうですか?」などと言われたら、「たしかに!本当に美味しいワインですね!」などと言ってしまうと思う。

 ノンアルコールの進化に驚きました。

 そして、主催者様、聴きに来てくれた、たくさんのお客様方に深く感謝します。

 また演奏しに来る機会がありますように。

 …その時にはぜひ、宿泊して本物を!
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明日へ向かって弾け

2023-03-18 23:03:00 | 山形弦楽四重奏団
 昨晩の山響鶴岡定期を終えて、今週末は四重奏。

 山形Qにゲストの山響ヴァイオリンの河村さんを迎えて、明日の新潟「マルタケホール」公演。

 4月の「第87回定期」のプログラムの中からモーツァルトやベートーヴェンを中心に演奏します。

 今日はさらにその前哨戦として、山形駅の駅ビル「エスパル山形」にてミニコンサートをしました。

 「不協和音」の1楽章と東北民謡。週末の買い物に来た方々が足を止めて聴いてくださいました。

 午前午後の2公演。…昨晩のチャイ5の疲れを感じつつ、しかし明日の新潟に向けてそうも言っていられない、せめぎ合いの中で頑張りました。

 終演後はその足で、明日に向けてのリハーサル。

 明日も良い演奏会になるよう頑張ります。
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フレッシュに

2023-03-15 22:24:00 | 山形交響楽団
 今週の山響は金曜日の「庄内定期」。鶴岡公演です。プログラムは、チャイコフスキー「第5番」、小山実稚恵さんをソリストに迎えてラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」。王道のプログラムですね。

 私ぐらいの年齢になると「はあ…チャイ5か。」と思ってしまう。

 いや、もちろん素晴らしい名曲なのですが、曲が要求するテンションが高くて、脂っこい。若い頃にはこれがたまらないのですが、歳を重ねると食べ物の好みも変わったりしますよね。この曲は「カルビ丼大盛り」みたいな感じ。美味しいし、何の不満もないのですが、昔より体がついていかない実感がある。

 ところで今回、ローテーションで私は1stヴァイオリンの最後尾。編成を大きくする場合、賛助のエキストラと並んで演奏することになります。これもまた新鮮。

 今回、私の隣に座るエキストラは、仙台市在住の若いフリーランスの男の子です。オーケストラに慣れているとは言えないものの、実力はあるし、フレッシュで爽やかで気持ちがいい。

 リハーサルが終了した時に「ありがとうございました!明日もよろしくお願いします!」

 すごくよく練習して来ているのがわかるので褒めたら「この曲、一番好きな曲なんです!」。

 …なんとも初々しい。目頭が熱くなる。「…チャイ5か」と思っていた自分を恥じました。老いて胃もたれなどしている場合ではない。

 明後日は良い演奏会になるよう頑張ります。
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転生

2023-03-14 22:18:00 | 山形弦楽四重奏団
 忙しい年度末。県や市など、自治体が作ってくれるコンサートも多くありますが、これもひとつの「公共事業」なので、年度末に集中することがある。

 そんな慌ただしい最中ですが、山形Qも活発に活動しております。今週末は新潟マルタケホールでの公演。山響の新人ヴァイオリン河村さんをゲストに迎えて弦楽四重奏。

 4月定期の前哨戦としての名曲、モーツァルト「不協和音」とベートーヴェン「第4番」を中心としたプログラム。久しぶりに本格的な弦楽四重奏の名曲です。

 昨日が4人での初合わせでしたが、やはり面白い。私としては第2ヴァイオリンにスイッチして、思い出のある名曲に、もう一度新鮮な気持ちで向き合えるのが、本当に楽しい。

 今の経験をそのまま持って、過去に戻って、やり直す感じ。転生もののファンタジーのようです。もちろん実際は過去ではないので、衰えている部分はそのままで、上手くいくことばかりではありませんが、それに近い楽しさは確実にあります。

 …年度末の忙しさを忘れそうになりますが、良い演奏会になるよう頑張ります。
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場外にて

2023-03-13 21:20:00 | 山形交響楽団
 昨日、山響定期が終わりました。二日間の公演でしたが両日ほぼ完売。ありがとうございました。

 最近、ヴァイオリンの席次はローテーションしています。私は今回後ろの方でしたので、編成をしぼった前半のハイドンの「チェロ協奏曲」は『降り番』。お休みさせて頂きました。

 ありがたいことです。かつて、ローテーションでなかった頃は、私は第2ヴァイオリンの最前列で固定だったので、「降り番」などはなく、ひそかに羨ましく思っていたものです。

 待望の「降り番」ではありますが、今回は少し残念。80歳の巨匠、堤剛氏の伴奏はこれからもいつでもできるというものではない。さらに、弾き終えて出てきた楽団員達のテンション。「アンコールのバッハは感動した!」と一様に言っていました。

 堤氏が鳴り止まない拍手に応えて、バッハの無伴奏チェロの中から演奏したようですが、楽団員達は感無量といったところで、「俺も80年練習すればあんな演奏ができるのかな…」などと呟いている者もいました。

 …そこまで言われると、同じステージで聴くことができなかったのが残念。満席なので客席に入ることもできませんでしたし。

 「権利」と「義務」は表裏一体ですね。義務のないところに権利なし。ステージにいる義務がなければ、立ち会う権利もないのです。こうなると、チケットを買ったお客さんよりも立場は下。

 個人的には貴重な機会を流しましたが、休憩の時にも、お客さんたちの満足な感じが伝わって来て良かった。

 今年度最後の定期演奏会を、好評に終えられたことをありがたく思います。

 来年度もどうぞよろしくお願いいたします。
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ブル7

2023-03-09 21:20:00 | 山形交響楽団
 今週の山響は、週末の定期演奏会。ブルックナー 「第7番」と、チェロの巨匠、堤剛氏を迎えてのハイドンの協奏曲。指揮は桂冠指揮者となった飯森範親氏。

 「ブル7」はワーグナーチューバが入ったりすることもあって、予算の都合上もなかなかできない曲ですが、来年度は定期演奏会での登板のない飯森氏。ひとつの節目の演奏会としての大曲です。

 ところで、ブルックナーは本当に不思議な作曲家だと思います。

 どこのワンフレーズを聴いてもすぐに「ブルックナーだ!」とわかる。すごい個性です。

 しかし、ではどの曲かと訊かれると難しい。

 どれも似ている、というか、世界観が同じ過ぎる。それが、コアなファンにはたまらないのでしょう。

 そしてこの世界が、聴いているだけなら心地よいのですが、楽譜を見て演奏するとなると、かなりウンザリさせられる。調性が変わりすぎて、分かりやすく書くことができないからでしょう。書ききれないほどの臨時記号が、老眼にはキツい。

 それでも、憎めないのです。こんなにウジャウジャとしたものを、ひたすら書き続ける。しかも、ひとつの曲がどれも長い。さらにそれを「第1番」(0番?)から「第9番」まで。

 書くだけでも、写経するより、はるかに大変なことです。

 そしてそれが、同じ「ひとつの思い」によって創られている。これはもう祈り以上のものです。さすがに、ここまでやられると、心に響きます。

 きっと神様にも届いているはずだと言ってあげたい。…このあたりが「宗教的な響き」と言われる所以だと思います。

 その思いが、皆さんの心にも届きますように、良い演奏会になるよう頑張ります。
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パトラッシュ視点

2023-03-07 22:31:00 | 山形弦楽四重奏団
 山響が休日の今日は、もちろん山形Q。

 3月19日の新潟マルタケホール公演のためのリハーサルです。

 ゲストに山響新人の河村さんを迎えての、弦楽四重奏。

 久しぶりの弦楽四重奏ということで、名曲を並べたプログラム。モーツァルト「不協和音」とベートーヴェン「第4番」を中心に。

 こうして、名曲をもう一度演奏できるのは嬉しいことです。とくに私としては、慣れた曲に、第二ヴァイオリンで再び新鮮な気持ちで臨めるのは幸せと言っても良い。

 ということで今日はある意味「コソ練」。ゲストが入る前に、男3人でしっかりと曲を思い出しておいて、さすがは老舗の四重奏団という実力を見せるべくの下準備です。

 それにしても、2ndヴァイオリンで読み直す名曲は新鮮で楽しい。

 何度も演奏してわかっているつもりではあっても、やってみるとそうでもないことがよく分かります。

 ひとつの物語でも視点が変われば、同じシーンがまた違う意味を持つこともある。

 たとえば「フランダースの犬」だって、「ネロ」ではなく「パトラッシュ」の立場から語り直せば、出来事は同じでも、また違ったドラマが浮き上がってくるはず。

 これが実は、かなり面白い作業なのです。

 人知れず、楽しんでおります。楽しんでやれば、それはお客さんにもきっと伝わるはず。良い演奏になるよう頑張ります。
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手取川「名流」

2023-03-06 22:02:00 | お酒の話(県外)
 石川県の銘酒「手取川」の大吟醸。もちろん頂き物です。

 石川県は北陸の中心地。仙台にも感じることですが、その地方の「中心地」のプライドがある。

 そのプライドはどのように現れるかというと、「首都に近い感じ」です。今であれば東京っぽさ。昔であれば京都。

 そういうことなのか、石川県の酒は京都の酒に味が似ている。しかもわざわざ「似せている」から旨いと思える酒がない。本来、北陸の酒の方が美味いのに、何とも残念だなあと思っていました。

 しかしそんな中、私の石川県イチオシの酒が「手取川」です。以前、山響の演奏旅行で感動した酒です。…他の石川の酒と全然違う。これこそ「洗練された北陸の酒」という感じ。

 そんなこんなで、頂きました「手取川」。しかも「大吟醸・名流」。

 「○○川」という日本酒は、そのグレードに「本流」とか「○流」というネーミングをつけたがるものだなと思いつつ開栓。

 …素晴らしい透明感。まさに北陸の雪解け水のようです。

 これでこそ「北陸を代表する」と言える。地方都市は、変に都会志向にならない方がずっと良いのです。「小江戸」とか「小京都」とか言われて喜んでいるようでは、未来がない。本当の東京や京都に行きたければ、すぐに行けるんですから。

 「美しい」北陸を堪能しました。ここ数年行っていませんが、また行きたくなりますね。
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