中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

陰ながら

2017-04-30 22:23:33 | 音楽
 このゴールデンウィークは、山響も山形Qもお休み。さて、どう過ごしましょうか?


 の前に、今日は山形Qメンバーのチェロ、茂木氏のリサイタル。力になりたいのですが、重い物も持てないし花も添えられないので、ひっそりと聴きに行きました。

 会場の七日町「瑳蔵」ホールはすでにほぼ満席。我が事のように安心しつつ、残り少ない席に着席。


 前半は邦人作品のみ。しっとりと。後半はベートーヴェンのソナタ。しっかりと。


 こじんまりとした、雰囲気の良いコンサートでした。忙しいスケジュールの中、まずは惜しみない拍手を贈りたい。

 明日から、しばしの休暇。くつろぎましょう。
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今日もどこかで

2017-04-29 21:14:50 | 山形交響楽団
 今日は山響の「ドラゴンクエスト」コンサート。ここ数年、恒例になってきてます。毎年好評いただいていますが、チケットは今年も早々に完売。ドラクエ人気の凄さには、毎回驚いてます。


 さて、今回は「Ⅳ」。ドラクエに無知な私には何の感慨もなく、ただ「よく何作も違った雰囲気でありつつも、前作通りの期待を裏切らない音楽が作れるものだ」と感心するばかりですが、思い入れの深いファンにとっては、それぞれが「掛け替えのない」ものだということがよくわかりました。

 客席から伝わってくる熱気と集中力、それと「思い出している感じ」。心はここにありながらも、「あの時」のゲームの世界に浸っている。

 これは、物語が非常に良くできているからでしょう。知らない私にさえ、それが伝わってきます。魅力あるキャラクター達と一緒に過ごした日々を思い出している。それだけ多くの人に感動を与えたのですね。


 指揮の大井氏もかなりのドラクエ「フリーク」のようで、その思い入れは指揮によっても伝わってきますし、リハーサルで語った様々な場面の話も、予備知識の無い私のような者には面白かった。


 しかし…物語に対する感動を、その物語を知らない人に伝えるのは至難の技です。どんなに好意的に聞いても、「ふーん」となってしまう。

 実験してみましょう。

 私が幼少の頃に見たテレビアニメで、もっとも好きだったのは「デビルマン」でした。

 元は「悪魔」の一族だったデビルマンが人間世界に潜伏するうちに、人の心の「触れ合い」に感化され、本来の使命を忘れて逆に悪魔族から人間を守るようになってしまったというのがストーリーの軸です。

 しかし私が涙したのは「ララ」というキャラクターです。女の「妖獣」なのですがこれも人間の姿で潜伏する中で、デビルマンに一途な恋をしてしまう。しかしすでに人間の女性に好意を持っていたデビルマンからは疎まれウザがられ…それでも天然的なキャラクターで追いかけ回すのです。

 10話ぐらい出て、準レギュラー的「なごみキャラ」として、なくてはならない立ち位置になったところで、新たな敵の妖獣からデビルマンをかばって死んでしまう。それもわりとあっさりと焼死。

 ララがすっかり気に入っていた私には、あまりにもショック。泣きそうになりました。なくてはならないポジションになっていたから、きっと終わるまでに生き返ってくれるに違いないと思っていたのに、そのまんま。終わりの歌「今日もどこかでデビルマン」になってしまったときには、しばらく立ち上がれなかった。いやだ…ララが死んだなんて!


 …どうですか?デビルマンを知らない人には、伝わらないでしょう。


 ドラゴンクエストをやらなかったことが、少し悔やまれるような気がした一日でした。

 来年度もあるようなので、みなさんと一緒に楽しみにしたいと思います。

 
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麓井「雄町」

2017-04-28 09:03:47 | お酒の話し(山形県)
 最近、こればっかり。すっかりハマっています。

 酒田の北、旧八幡町のあたりの銘酒「麓井」(ふもとい)。まさに鳥海山の麓にある蔵です。


 もちろん以前から好きな蔵でしたが、今年、おしゃれなラベルにリニューアル。「X.O.」とか書いてあってもおかしくないような、シックないでたちになっていて驚きました。

「ちょっと見ないうちに、すっかりあか抜けちゃって…」

 親戚のおじさんのような気持ちで、久しぶりに購入。飲んでみると…すばらしい。

 この蔵は「生酛(きもと)づくり」のせいか、年によって出来不出来があるような気がしていましたが、この新酒は本当に素晴らしい。米は雄町で50%。雄町は力強いぶんクセが出やすく、山田錦には敵わないと思っていましたが、わかっていなかった。山田錦よりも甘さが抑えられて、より深みが出てます。そこに、新酒特有の爽やかさが相まって、まさに調和の霊感(…すみませんヴィヴァルディ)。


 ようやく花粉もピークを過ぎた今、気持ち良く鳥海山の春を堪能しております。
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シーズンオン

2017-04-27 08:55:18 | 山形交響楽団
 山形Qの定期が終わってから昨日までの三日間は、山響の今年度のスクールコンサートのリハーサル。年間のプログラムは、小学校用と中学校用各3パターンなので、6セット。毎年、曲目に若干の入れ替えがあり、指揮者もいろいろな人を登用するようになったので、年度当初にきっちりとリハーサルをします。

 3日間に分けてやるわけではない。今年、登板回数が多いだろうと予想される3人の指揮者が、それぞれ1日ずつリハーサルをやるわけです。


 やり慣れているとはいえ毎日、レパートリーの曲を何公演ぶんも弾くわけですから、なかなかハードな作業になります。

 比較される指揮者も大変です。本番以上に、オーケストラとの今後の関係に影響する。ヘタすると呼ばれなくなるかも知れないので真剣です。それぞれの「持ち味」で勝負することになります。


 たとえば、「手際の良さ」。これは大切です。短い時間の中でアンサンブルをわかりやすく整える。テクニックと頭の良さが必要です。

 あるいは「楽譜の理解」。譜面に書いてあることを、どのようにやるのかを統一してゆく。研究者肌の人に多いタイプ。

 そして、「音楽づくり」。表現のレンジを上げるポイントを設定する。要するに起伏をつけるわけです。テクニックよりもリーダシップみたいなものが必要になります。


 どの要素も指揮者に必要なものですが短時間内だと、「これだけは」というポイントが性格によって絞られるものです。私個人的には、今回の3人は上記のように感じました。さらに個人的な好みを言えば、やはり手際の良い人が好きです。


 …さて、本当に大変なのは、このリハーサルの内容を来月以降の本番まで覚えていられるかということなのですが。


 ということで来月から、今シーズンが本格的にスタートします。
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山形弦楽四重奏団第63回定期演奏会終了

2017-04-24 21:49:48 | 山形弦楽四重奏団
 満開の桜に囲まれた晴天の中、山形Qの定期が昨日、無事終了しました。花見の後の宴会を断って、コンサートに足を運んで下さった、たくさんのお客さんの皆様に深く感謝します。


 最近、山響でも定期演奏会の後に、楽団員が出口に並んで、お客さんの「お見送り」をやってますが、山形Qではそれ以前からやっております。お客様に対する礼儀…という意味もありますが、演奏会直後の反応を直に感じられる興味深い機会です。

 昨日もたくさんの方が声をかけてくれました。
「いや〜素晴らしかったです」
「大変結構な演奏でした」
…などなど、キャラクターによって表現の仕方が違うのも面白い。

 中でも昨日目立ったのは、
「黛敏郎の曲が特に良かった」
「2曲め面白かったです」
「あの雅楽みたいなの感動しました」
などなど。

 弾いている私たちにも難解な黛敏郎の作品が、思いの外好評だったのは驚きました。ひきつけでも起こされたらどうしようかと心配する必要はなかった。山形のお客さんの「キャパの広さ」と、黛作品の力でしょう。


 アンコールにハイドンの「ひばり」の1楽章を演奏しました。すると、これも帰りぎわに、上品な女性の方が、
「私、あなたの『ひばり』が聴きたかったの。弾いてくれて嬉しかった」
と声をかけてくれました。…こういうのはグッと来ますね。冥利につきるというやつです。


 山形Qのお客さんは、常連の方が多くて、それも本当に弦楽四重奏が好きな方々で固まってきてる印象です。とてもやり甲斐があります。また次回以降も、喜んでもらうべく精進します。


 ということで次回。夏のコンサートは7月15日(土)。メンデルスゾーン「5番」そしてシューベルト「5番」、あとはもちろんハイドンシリーズ「作品77-2」。

 大好きなメンデルスゾーンなので、私の担当です。山形Qブログの練習日誌も私が書きますので、良かったらご覧ください。次回もさらに良い演奏会になるよう頑張ります。ありがとうございました!
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花見のあとは

2017-04-22 21:12:51 | 山形弦楽四重奏団
 いよいよ明日は、山形Qの「第63回定期」。


 今日は米沢で山響の「ユアタウン・コンサート」でしたが、会場の上杉公園は桜の名所。城址のお堀に立ち並ぶ桜が綺麗でした。

 そのせいで、会場付近は大混雑。そこらじゅうが渋滞で、各駐車場も満車。我々も、本番前に車で食事に出たら、会場になかなかたどり着けない。ホールの駐車場も付近の駐車場も満車だらけ。諦めて帰ろうかと思いました。

 そんな中で、諦めて帰らずに聴きに来てくれたお客様には、感謝しております。


 明日も花見日和だとは思いますが、その後にでも是非、文翔館ホールにお立ち寄り下さって、春の宵のひと時を、カルテットの響きでお楽しみ頂けたらとお待ちしております。
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春のかほり

2017-04-21 07:30:51 | 山形
 ♪「春〜は名のみ〜の 風〜の寒さや〜」

…けっこう寒いです。そして風が強すぎる。歌のように、のんびりした気分になれない。


 しかし、春は名のみではない。外に出た瞬間から、全身にくまなく吹き付けられる花粉…。

 まいったまいった、もうおじさん降参。…しつこい子供のように、なかなか勘弁してくれないのが春なのです。


 それでも…
  
満開の桜は、やはり美しい。自宅近くの桜の名所「護国神社」です。

 一昨日の嵐のような強風で「今年の桜は見る前に終わったか…」と覚悟しましたが、連日の寒さが幸いしたのかまだまだ健在。

 これだけ悩まされても、満開の桜を見ると「いい季節だな…」と思ってしまう。悪女に貢いでしまう男は、こういう気持ちなのでしょうか。


 西行も言いました。
「願わくは花のもとにて春死なむ…」

 そう考えると、マゾヒスティックな「かほり」ただよう春なのでした。
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あなたの街とモーツァルト

2017-04-19 21:34:08 | 山形交響楽団
 今週の山響は、土曜日米沢での「ユアタウン・コンサート」。岩村力氏の指揮で、プログラムはモーツァルト「40番」をメインに、ソプラノの小林沙羅さんを迎えてアリアや小品など。基本的にモーツァルトを中心とした構成です。


 モーツァルトと言えば。おかげさまで山響のモーツァルト交響曲全集のCDの売れ行きが素晴らしいらしい。これは一部古楽器を使っているためにマニアの購買意欲が高まったからではなく、山響を応援して下さる皆様の気持ちでしょう。ありがたいことです。


 さて今週のモーツァルト。岩村氏の解釈はオーソドックスですが、それが我々にとっては新鮮でもあります。

 やはり10年の歳月をかけて培ってきたからでしょう。飯森監督の指揮でなくとも、「山響のモーツァルト」の良さは感じていただけるはずです。むしろ、新しい広がりがあると言ってもいい。


 土曜日、米沢「伝国の杜」ホールにて14時開演。お時間のある方は是非!
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感謝そして御冥福を

2017-04-17 22:38:48 | 家族の思い出
 子供の頃、母親がピアノ教師や作曲の仕事か忙しかったために、毎週末、弟と一緒に従兄弟の家に預けられていました。

 
 従兄弟(いとこ)と言っても、普通とは違います。父方のでもあり、母方のでもある。

…どういうことかわかりますか?

 私の父の兄と、私の母の姉が夫婦だということです。これが、かなりレアな事だというのは、だいぶ大きくなってから知りました。


 そのせいもあってか、その家の3人の従兄弟とは、本当に仲が良かった。まさに従兄弟よりも兄弟に近い。週末は5人兄弟のようでした。

 伯母さんが作るカレーやハンバーグ、ハムカツ(昭和ですね)などは、私にとって第2の「おふくろの味」とも言えるものです。今でもハムカツを食べると懐かしい気分になる。


 その伯母が、先週亡くなりました。今日が告別式だということでしたが、残念ながら出席できず。

 
 遠くからですが、ご冥福を祈っています。
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先行発売

2017-04-14 07:41:31 | 山形交響楽団
 今週の山響は今年度最初の定期。昨年はベートーヴェン全曲でしたが、今年はブラームス中心のラインナップです。


 初回は飯森監督の指揮で、モーツァルト「ジュピター」がメイン。チェロの新倉瞳さんをソリストに迎えての、ドヴォルザーク「チェロ協奏曲」など。

…ブラームスは?

 いえいえ、まずは今まで10年間やって来た「アマデウスの旅」の集大成であるモーツァルトを聴いていただいてからです。


 おっと、そう言えばちょうどこの春、その10年間でレコーディングした山響の「モーツァルト交響曲全集」のCDがようやく完成。発売となります。なんという偶然でしょう。なんというグッドタイミングでしょう。

…白々しくはありますが、少しでも多くの人に聴いてもらいたい気持ちに嘘はありません。


 本当にモーツァルトが作曲したのかわからないような細かいものも含めて、50曲以上。それをすべてレコーディングしてきた苦労は、思い出しても涙なしには語れない。その10年間で楽団員が流した血と汗と涙をすべて集めると、蔵王の御釜の水量に匹敵するとの見方もあります。


 明日・明後日の定期演奏会会場で、先行発売をするとのこと。資料的な価値も高いと思います。興味のある方は是非!
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作「奏乃智」

2017-04-13 22:52:54 | お酒の話(県外)
 ワイドショーで、春の駅弁フェアの様子を取り上げていました。我が山形が誇る米沢の「牛肉どまんなか」は、常に上位の人気を保っているようで、なんだか嬉しくなる。

 春らしい駅弁もありました。たけのこ飯。こごみの天ぷらなども入って、なかなか良い感じ。しかし、一緒にテレビを見ていた息子は「絶対やだ」と言っていた。まあ、若者向けではありませんね。…私も若者ではないことを思い知る。


 実際、駅弁フェアに来ているお客さんは、やはり年輩が多い。レポーターがマイクを向けると、
「家に体が不自由なおばあちゃんがいるが、旅行に連れて行ってやることはできない。せめて駅弁で、旅行気分を味あわせてあげたい」
と言ってました。

 いい話です。味覚は脳をストレートに刺激しますから、むしろ時空を超えた旅行が寝室にいながら可能。想像力を駆使した旅行は、テレビを見るよりずっと楽しいはずです。


 ということで、前置きが長くなりつつも、三重県の銘酒「作」(ざく)。中級クラスの「かなでのとも」です。行きつけの酒屋にありました。

 極上の白ワインのような、上品な甘みと酸味。実に爽やかで春らしい。生ガキなどと合わせたら最高でしょう。


 その時…演奏旅行で津を訪れた時のことがよみがえりました。

 松坂牛のホルモンの店で、ボラれたこと…。
「お会計です」
「はい…えっ⁈」

 納得いかないまま、仕方なく払うしかないよそ者。

ああ…自宅で飲んだ方が良かった。


 自宅にいながらにして、三重の銘酒を安心して堪能しました。…ホッ。
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強化週間

2017-04-11 07:30:54 | 山形弦楽四重奏団
 昨日まで四日間連続での山形Q、集中強化リハーサル。


 四日間もやると、いろいろ強化されます。

 メンバー間の、絆とか溝とか。愛とか憎しみとか。

…いやいや、そういうことではなく、四人の「基礎体力」のようなものです。

 練習前に4人で公民館周りを20周走るので足腰が強化され、茂木氏はもっと重いものを持ち上げることができるようになり、今井嬢はこれまで以上にぴょこぴょこと走れるようになる。

…もちろん嘘です。そういう体力ではありません。

 アンサンブルの上で、「なじんでくる」→「揃ってくる」→「一緒に動けるようになる」という流れがスムーズになるということです。だいたいこれが、あらゆる「合宿」というものの効能でしょう。


 この感覚を失わないようにしつつ、さらに個人練習を重ねて本番に備えます。
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心を込めて仕込中

2017-04-10 07:47:58 | 山形弦楽四重奏団
 山形Qの「第63回定期」まで、あと2週間を切りました。春休みを終えて、ただいま集中リハーサルの日々です。


 今回のメインは「ブラ1」。山響の今年度の定期がブラームスシリーズなのを意識しての選曲でもあります。

 交響曲に比べると、あまり知られていない弦楽四重奏曲ですが、「ブラームスらしさ」そのもの。「ブラームスの刺身」と言っても良いほどです。あと2週間で立派な「活き造り」ができるよう、修行中です。


 前菜はもちろんハイドンシリーズ。作品64−4。名曲「ひばり」と同じ曲集だけあって、健康的な伸びやかさが心地よい曲です。山菜料理のような、春の香りが出せればと思います。


 そして今回のコース中、アクセントとなる一品は、黛敏郎「弦楽四重奏のためのプレリュード」。こちらは「和」のテイストをとことんまで追究した、非常に野趣に富んだ一皿となっております。

 もちろん現代曲ですが、「前衛的」というよりは、日本古来の「文楽」や「雅楽」(日本人として恥ずべきことですが、この辺りにはまったく無知なのでイメージにすぎません)へのオマージュのようです。

 「曲」という概念にとらわれない、「音を用いた芸術」としてお楽しみいただきたい。10分ぐらいです(念のため)。


 以上、今回のメニューの御案内でした。今日もこれから「心を込めて仕込中」に入ります。お客様のお越しを心よりお待ちしております。
 
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案内人

2017-04-08 21:37:16 | 旅の空
 何のCMだったか忘れましたが、
「北海道は、でっかいど〜!」
というのがありました。もうだいぶ昔ですね。

 その頃は「ふ〜ん」と冷ややかに聞いてましたが、実際、何度来てみても毎回このフレーズを思い出して「…たしかに。」と心で深くうなずく。

 新千歳空港から札幌へ向かう電車からの景色。東京のようにビルが建ち並ぶでもなく、東北のように山に囲まれるでもなく、白樺の林がどこまでも広がっている。日本では北海道にしかない景色です。まだ雪が多く残っていました。


 さて今回の家族旅行ですが、なぜ札幌に行ったのか?

…カニが食べたいから。

 ではなかったはずですが、子供たちの大好物なので、ほぼ結果的に「かにツアー」になってしまった。

 市場のいけすに、うじゃうじゃとひしめく巨大なタラバガニは壮観です。しかし本来、あんなに大きい無脊椎動物の群れを見たら、普通は気味が悪いはず。恐怖を感じてもおかしくないところなのに、子供から大人まで「うわ〜すごい☆」と逆にテンションが上がるというのは、われわれ日本人がDNAレベルまで深い所からカニを愛しているということです。

 いや、日本人だけではない。今回の旅行でも、中国人観光客の多さには驚きました。しっかりとカニも「爆買い」、そして市場の食堂で「爆食い」してました。


 話がそれましたが、本来の目的は、札幌の街だったのです。

…うまくいけば、息子ももうあと一年で山形を離れて新生活。山形と東京と数回行った仙台しか知らないのでは、世界が狭すぎるというものです。一応、大阪は修学旅行で行ったらしいので、都市としてはあと札幌ぐらい見せておこうかなと。

 私自身が好きだということもあります。大都会でありながら、どこもかしこも広々として、東京のようにゴミゴミしていない。

 「山形よりも、もっと都会で暮らしたい」

などと生意気な口をきくものの、生まれながらの山形っ子に東京が耐えられるとは思えない。「おすすめの街」として、札幌を見学に行ったわけです。


 北海道大学から時計台、大通公園など、基本的なスポットをめぐって、奥さんと娘が歩き疲れたところで、男二人「すすきの」を散策。

…変なことは教えてません。いやむしろ、高校の帰り道に新宿の歌舞伎町を通って過ごした私の「先人の知恵」を授けたのでした。


 それにしても良いところです。寒さにさえ強ければ暮らしやすいでしょう。食べ物は相変わらず美味しいし。

 
 良い旅行でした。ともかく、こういう演奏旅行で行っている地区に、楽器を持たずに行くのは新鮮で楽しい。

 初めて北海道を堪能した気がします。
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陽だまりの旅

2017-04-06 17:00:29 | 旅の空
 唐突ですが、二泊三日の家族旅行に出ていました。これから帰途につくところです。


 ここ何年も限界まで忙しい山響ですが、唯一、スケジュールに余裕があるのが4月。…新年度、入社やら転勤やらで世の中が慌ただしい時期、演奏会の需要もないのです。

 考えてみれば、この時期に暇だというのは、まっとうな職業ではありえない。そんな裏街道に射し込んだ「陽だまり」とも言えるのが、この4月なのです。


 我が家は今年、「結婚20周年」。

…スイートテン・ダイヤモンドとか買ってもらったことないんだから、海外旅行ぐらい連れてってよねっ。

という、かねてからのプレッシャーのもと、覚悟は決めていたのです。へそくりを含む全財産を投入して「破産上等!ドキドキ春のヨーロッパめぐり」かなと。


 しかし、長期休暇のはずだったところに、山響のオーディション・ラッシュがブチ当たったのでした。

 残念…。三日間じゃ海外は無理だから、近場で「超安心!まったりしっとり寒河江市の旅」なんかどうでしょう?

…などというプランが可決されるはずもなく、北海道旅行と相成ったのでございます。


 二泊三日なので、札幌のみ。地味ですが、無理のない行程でのんびりと。


 そろそろ飛行機の時間なので、旅の記述はまた明日にでも。
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