中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

有給休暇と最終戦

2024-03-27 21:54:00 | 子育て奮闘記
 今週の山響は今日の、日新製薬プレゼンツの「サンクス・コンサート」。天童にある会社ですが、毎年恒例の演奏会になっています。ありがたいことです。

 しかし、私は個人的な用事のために、お休みを頂きました。いわゆる「有給休暇」ですね。オーケストラの場合は、誰かが休むと代わりの奏者を入れないといけないので、一般の会社のようにはいきませんが、それでも年に数日はこういうことが許される。それなりに「働き方改革」が、なされているのです。

 ということで、仙台へ、娘のバレエコンクールを観に行きました。

 4月から高校3年生になるので、これが最後。NBA全国バレエコンクールの東北大会です。

 会場は仙台音楽コンクールなどで、私もよく知っている日立システムズホール。

 …オーケストラの仕事以外で、こういうところに行くのは少しワクワクした気分になる。

 それもありますが、客席からのコンクール観戦というのは、楽しいものです。

 前にも書いたと思いますが、皆、わずか3分ぐらいの演技のために何ヶ月も練習するのはもちろん、当日も朝早くから白塗りして髪を整えて、メイクして、衣装を着て…。もう一度言いますが、それでたった3分。

 それだけに、集中力と緊張感はかなりのものです。

 微笑ましいちびっ子の小学生部門だったのが、ついこの間のような気がしていましたが、あっという間に「高校生部門」。

 高校生になっても続けている子は限られるので、中学生よりも少ない。今回の高校の部は32人でした。

 こうしてコンクールを観たのは何回目になることでしょうか。しかし、何度観ても緊張しますね。かけてきた時間と労力をよく知っていますので。

 結局、娘は2位。私などは入賞した上に銀メダルももらえてホッとしておりましたが本人は、最後まで1位を獲ることができなかった悔しさで涙を流していました。

 今はただ、「お疲れ様」と言ってやるだけ。苦労もありましたが、今まで、こうして観戦に行くのも楽しい経験でもあり、心に残る家族行事でした。

 また、ひとつの時代が終わったような気がします。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

試験明けと時代性

2024-02-19 22:27:00 | 子育て奮闘記
 昨日まで高校の定期試験だった娘。晴れて開放されたような表情をしています。

 そういう時、今の高校生は何をするか。

 ケータイを思いっきり見ています。ティックトックですね。同世代の子たちが、単純でリズミックな曲で踊っている動画とか。

 …見て何が楽しいのか、本気でさっぱりわからない。それが世代の差というものです。試験中は見るのを我慢していたということですから、さぞ楽しいのでしょう。「それの何が楽しいの?」などと、無駄に溝を広げるような発言は、もちろんしません。

 ふと、自分が高校の頃を思い出してみる。

 試験が終わった日には、もちろん遊びに行きました。

 「ゲームセンター厳禁」という校則があったので、試験が終わった日には、先生たちが近くの駅(新宿周辺など)には見回りに来ていたようです。私は「ゲーセン」などに興味が無いので関係ありませんでしたが、捕まって停学になった奴もいました。

 もう時効だということで、思い出話として言いますが、私はもっぱら雀荘。もしくは居酒屋。どちらも新宿のディープめな地区なので、先生方も来ません。

 道を歩きながら詰襟の学生服を脱いでカバンにしまって歩きました。それは先生対策ではない。今の時代では考えられないことですが、当時は高校生と見ると脅してくるような客引きもいたので、制服の下に派手目なシャツを着ておくのがいつものことでした。すると、私の顔を見て未成年だと思ってくれる人は誰もいない。安心ですね…良いことなのか残念なことなのか。

 ところで、ケータイばかり見ている今の若者を見ると、心配になります。

 悪いところに遊びに行ってほしいわけではもちろんありませんが、こんなことで良いのかなと。

 時代が間違った方向に行っているのか、そう感じるのもまた世代間ギャップの範囲内のことなのか。

 実際のところ最近、自分が時代について行けてない感じもする。ケータイの設定関連のことは娘に頼り切りだし。

 …よくわからなくなってきております。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

洋舞合同公演

2023-08-20 21:38:00 | 子育て奮闘記
 「白鳥湖」は昨日終わりましたが、今日もバレエ。

 …と言っても、私は見るだけです。

 今日は「山形県洋舞協会」の公演を見に行きました。要するに、山形県のダンススクールの合同公演です。娘のバレエ教室も出演するということなので父兄として。場所は山形市民会館。

 11団体、それぞれ15分くらいずつのステージ。そのうち、バレエは5団体。その他は「ダンス」や「フラメンコ」、そしてジャンルにとらわれない「現代舞踊」です。フラメンコ以外は、それぞれに若い子達もいて、「踊り」というものの裾野の広さを感じます。

 昨日の「白鳥湖」もそうだったのかも知れませんが、バレエは足を特殊な感じで酷使する。そもそもトウ・シューズというものが、無理のある設計で、基本的に「痛みに耐えてやる」ものなのです。

 ウチの娘も、夏の間、コンクールやワークショップその他があって、足の甲の痛みが限界に達し「疲労骨折」という診断を受けました。

 しかし、それは珍しいことではない。その世界では「よくあること」のひとつなのです。強度の痛み止めを服用し、足に貼って踊りました。

 それを知っている私たち父兄はハラハラするばかりですが、「そういうもん」らしい。厳しい世界ですね。

 夢の世界ですから、実際は激痛がはしっていても笑顔で踊り切らないといけない。

 舞台に立つ人間として、身につまされるような感じもしながら見ていましたが、無事に終わってホッとしました。クラシックの世界はこれだから大変です。

 なんとか無事に終演。本番までずっと耐えてきたダイエットも解禁。ということで、「打ち上げ」の夕食はハンバーガー専門店に家族で行きました。

 華やかな舞台というものは、観客にはわからない、いろいろな苦労と制約のなかで、初めて実現するものです。…良い経験になったはずです。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

PIBC

2023-07-27 00:19:00 | 子育て奮闘記
 昨日、めぐろパーシモンホールに行ったのはPIBCのためでした。

 PTSDとかCOPDのようなものではなく、バレエのコンクールです。パシフィック・インターナショナル・バレエ・コンペティション。…長い。

 娘も来年は受験生なので、今年のうちに大きなコンクールに出てみたいということで。コンクールもこれが最後かも知れないし、しかも、元実家の近くのホールだし、私も「記念に」見に行ったのでした。

 パーシモンホールは、昔、しょぼくれた公民館のようなものでした。そのホールでは、演奏したことがあります。新年の地域のイベントで、いわゆる「六段」をヴァイオリンで弾きました。…地域の人として。田舎っぽいですよね。東京も昔はそんなもんです。

 この辺りの地名は「八雲」と言います。パーシモンにも新しくなった八雲図書館が併設されていて懐かしかった。怪談で有名な小泉八雲はこの辺りに住んでいたことで、それをペンネームにしたのです。…この地域の人がみんな知ってる豆知識でした。

 さて、さすがに東京のコンクールなのでレベルが高い。仙台のコンクールとは勝手が違うので、娘も緊張していたようでした。残念ながら、もちろん入賞はできず。

 演目は「ライモンダ」。グラズノフ作曲の名作ですが、難しい演目です。踊りきった達成感だけで良しとしましょう。

 それにしても、これだけ優秀な若者たちが、人生をかけて一生懸命踊っているのを自由に観覧する入場券が1000円。安いです。あまり部外者がたくさん入って来るのはよくないでしょうが、コンクールを観るというのも、お得で面白い楽しみだと思います。

 みんなが遊んでいる夏休みに、食べたいものも我慢して、足の痛みにも耐えて出場した全員に拍手を贈りたい。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

17歳

2023-06-30 21:47:00 | 子育て奮闘記
 宮城・福島の演奏旅行を終えて山形に戻って来ると、娘が17歳になっていました。

 …この時期は「さくらんぼコンサート」からの演奏旅行で家にいられないことが多い。元日が誕生日で、親族一同に祝ってもらえる息子と、ずいぶん違ってしまうのがかわいそうでもありますが、今は学校でみんなからプレゼントやら手紙をもらっているようなので、それはそれで。今年は親友からメイク小物をもらったようです。親族は、そういう物は買ってくれませんから。

 それにしても、もう17歳。時の経つのは早いものです。

 私が17歳の頃を思い出してみようと思いましたが、計算すると昭和最後の年でした…はるか昔ですね。

 学校が終わると、隣駅の新宿まで、途中で牛丼を食べたりしながらダラダラ歩いて、終電近くまで麻雀。ライフスタイルも令和の高校生とだいぶ違います。

 17歳といえば、人生の中でも浮ついている頃ですが、今思えば、日本全体もバブルで浮ついていた感じ。危なっかしい活気が満ちていて、大人たちの方がよっぽどハメを外していたように思います。

 これからの日本はどうなるのかわかりません。今後はやはり、私と同じように疲れていってしまうのでしょうか?

 今日は娘の高校は体育祭だったようです。家の中まで、ときどき歓声や嬌声が聞こえていました。昔と同じように、17歳が、少し浮ついて楽しい時期であるのは変わらないようで、何だか安心します。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新社会人

2023-05-06 22:38:00 | 子育て奮闘記
 東京で過ごした今回のゴールデン・ウィークの1番のトピックスは…

 久しぶりに息子に会ったことでしょうか。4月から、ようやく社会人になったばかり。

 田舎の親父としては、「東京の会社で、きちんとやれているのか」心配にはなります。

 とはいえ、仕事の内容を聞いても、正直よくわからない。

 …で、つまり結局、何の会社なの?
 「だから、ITコンサル。」
 …ふーん。まあ、しっかりやりなさい。

 会社の様子も、私のような年代の、しかも普通でない職種の人間が、「一般企業」として思い浮かべるものとは大分ちがうようです。

 同期の新人は300人。リモートで行う業務も研修もあって、内容も時間も、会う人も、全てはプロジェクトによるらしい。

 …あ、そう。…まあとにかく、そこで一生懸命頑張りなさい。

 「そもそも、入った会社にいるのなんか、長くて3年だから。みんなそうだよ。」

 ……。

 もはや、心配のしようも無いということのようです。故郷の老父なんて、まあそんなもんですね。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラスト・コンクール

2023-03-31 22:35:00 | 子育て奮闘記
 昨日は「ストリングス」、そして明日からは長井市でのコンサート。やたらと忙しい年度末ですが、谷間の今日は、娘のバレエのコンクールを観に仙台へ。

 毎年行われているバレエ・コンクールで、娘が小学生の頃から何度も参加してきました。毎回ヒヤヒヤさせられますが、我が家ではほぼ、春の恒例イベントになっています。

 それも、たぶん今回が最後。もう高校生ですし、来年は受験生です。

 ということで、今日は予選。太白区の「らららホール」もおなじみです。

 最初、バレエのことは何もわからなかった私でしたが、これだけ観戦を続けてきていると、詳しくなってきます。もはや、衣装を見ただけで何を踊るかまで、ほとんどわかる。…人は何歳になっても成長するものです。

 今回の娘の演目は「眠りの森の美女」からオーロラ1幕。

 オーロラ姫の踊りですが、ゆったりした踊りだけに、バランスで見せる難しさがある。ただ見ているだけだと、ゆるい感じなのですが、やっている内容がわかるようになると、なかなか難しくて緊張感がある。基礎が問われるということなのでしょう。

 ヴァイオリンのオーディションなどでもそうですが、一見簡単なものほど、ごまかしが効かない。どの世界でも共通ですね。

 なんとか無事に予選通過。

 明日は山響のリハーサルなので、私は観戦できませんが、最後のコンクールが悔いのない結果に終わるよう、遠くから応援することにします。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北京料理「竜馬」

2022-07-04 22:35:00 | 子育て奮闘記
 たまにはグルメ系。

 最近「町中華」という言葉を聞きます。大手の全国チェーンが増える中で、古くから地元に愛されて続いている個人経営のラーメン系の定食屋のことですね。

 長く続いているということは、その味にファンが多いということ。そして「いつ閉店してしまうかもわからない」という危機感から通い続ける常連が後をたたないのが特徴です。…本当に美味しい店が多いですね。

 ということで、私が知る山形市の町中華でのベストワンを、唐突に発表させていただきます。

 馬見ヶ崎川にかかる二口橋付近にある「北京料理『竜馬』」。

 実は昨日、娘を連れて家族3人で行きました。実に久しぶり。前回はまだ息子が食べざかりの頃だったと思うので、6~7年ぶりくらいになるか。

 息子が小学校に上がる前から、よく来ている店です。

 …では、なぜこんなにご無沙汰なのか?

 それはバレエのために、娘が年中ダイエットしているから。

 とにかく「竜馬」の料理は、たぶん高カロリー。だから悪魔的に美味しいのです。

「少しだけなら」「一回だけなら」…一口食べたが最後、そんな歯止めは吹き飛びます。どこかで聞いたことがあるフレーズですが、たぶん薬物なんかよりずっと気持ちいい。

 ところで、先週の旅行中に娘の誕生日。もう16才。「一番の望みは何か」ときいたら、「たまにはハメを外して…竜馬のチャーハンが食べたい」と。

 切実ですね。高校生のダイエットはかなりの苦労を伴うものです。…そして、竜馬のチャーハンはそれほどまでに美味いということです。山形に帰ったら久しぶりに行こう。

 写真があった方が伝わりやすいのかも知れませんが、あまり上手くないので割愛。見た目は地味です。それほどパラパラもしてない。しかし、使っているラードの味のせいなのか、スプーン(レンゲではない)を止めることができない魔力がある。

 これは、野菜炒めや餃子も同じ。分析すると大したことはないのかも知れませんが、相乗効果で抜け出せなくなるヤミツキ感があるのです。唐揚げもヤバい。

 ここでは、いつも「熱燗」を飲みます。銘柄はない。「日本酒(二合)」です。ここでだけは、吟醸だとか純米だとか、酒米だの精米歩合はどうでもいい。ちょっとツンとして、脂をキュッと流してくれる感じが良いのです。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

素顔のままで

2022-05-28 23:03:00 | 子育て奮闘記
 この間テレビで、ロケでマスクをしていた人が、スタジオに戻ってきて、素顔でしゃべっているのを見ました。

 知っていれば、何も感じることはない。しかし、私はそのタレントを知らなかったので衝撃を受ける。

 …え、こんな顔してたんだ。

 日常でもありますね。知り合った人の素顔を知らないままに過ごしていること。最近それが増えてきて不安に思う時がある。

 私たちは、マスクの下を勝手に想像している。目の感じを見て、今まで出会ってきた人の中から、好みの鼻と口を選択してモンタージュのように付け加えて想像しているようです。

 だからこそ、かなりの確率で、マスクを取った顔にちょっとガッカリする。

 しかし、それでも諦めがつかないのか、飲み物なんかを飲んだときに素顔を見て、現実に触れた後も、ふたたびマスクをつけると、さっきの想像上の顔にしか見えない。

 先入観は、そうとう頑固なのです。

 大人でさえこうだから、子供は本当に大変でしょう。健全な人格形成に影響を与えかねない。

 娘の学年の子たちが、みんなでカラオケに行ったようで。なんと、ボックスの中でも、みんなマスクをつけているらしい。

…真面目なんだね。
「は?コロナとかどうでも良いけど、大勢の前でマスク取るとか無理だから」

 おかしな時代に育ってしまいました。早く健全な時代に戻って「あの頃は…」みたいな会話をできるようになることを願います。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

人畜無害

2022-05-13 21:59:00 | 子育て奮闘記
 休日の今日は、雑用を片づけることから。…本番がある時は、何もかもほったらかしなので。

 今日の使命は、息子の年金の免除申請。国は、ウチの息子がもう卒業の年だということを、やたらと正確にご存知なので、国民年金の納付書を束にして送ってきたのです。

 ということで、「卒業の歳だけど、まだしてねえよ」と申し立てに行かないといけない。

 在学証明書など必要書類を揃えて、山形市役所へ。

 なんだか警備がものものしい。あまりにジロジロ見られるので思わず、いつも適当にしている手指消毒をきちんとやる。

 せっかく来たので、地下の食堂で昼食。地下に降りると、そこにも警備員。感染対策にしては目つきが厳しすぎないかと不審に思って、注文した定食が出てくるまでニュースを検索すると、市役所の爆破予告があったらしい。

 …この間もあったイタズラか。振り回される職員の皆さんも大変ですね。不審な人には荷物チェックもしていたらしい。

 食べている間に思い出しましたが、昭和天皇の「大葬の礼」の時、よく呼び止められてヴァイオリンケースを開けさせられたものでした。人相が悪いので、ライフルでも入っていると思われたのでしょう。

 今回、私はまったく声をかけられなかった…ということは怪しくなかったということなのか。こんな貧相なシニアが爆弾を持っているはずがないということか。

 いちいちヴァイオリンケースを開けられた若かりし頃は、本当に心外に思ったものですが、昭和から平成、令和と時代が移り変わり、私も警備員から一顧だにされなくなったかと思うと、それはそれで寂しいような気もする。

 まあ、市役所の食堂でご飯食べてるような、ただの好々爺が、爆弾持ってるわけないか。

 実際持ってないから仕方がないけど。せめてヴァイオリンケース持って来れば良かったかな…などと、食べ終わっておとなしく、食器トレーを返却ワゴンに戻しながら思ったのでした。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

表裏一体

2022-04-25 22:04:00 | 子育て奮闘記
 高校に入学した時に、「自由が広がった!」と感じる一番のポイントは、「寄り道」でしょう。

 私もそうでした。初めて持った電車の定期券のおかげで、学校を出た途端に自由になる感じがする。私の場合、今までは「背伸びした遠出」で行った新宿や渋谷が、経由駅として普通に通学路の一部になる。

 紀伊國屋に行くもよし、センター街に行くもよし、歌舞伎町に行くもよし!…だって通学路なんだから。

 家のすぐ向かいが中学だった私にとっては、突然、世界が広がった感じがしました。

 そういう意味では、娘は高校生でも、中学生の頃の私と変わらない。

「家が近いのって良いと思ったけど、全然楽しくない。みんなは帰りに山形駅で遊んでるのに」

 …山形駅?遊ぶほどの所でもないだろ。ただの駅ビルじゃん。

 しかし山形の子供たちにとっては、そうでもない。夢の「寄り道スポット」なのです。

 …そんな駅ビルどころか、帰り道にコンビニすら通らないというのは、かけがえのないJKライフが充実するためには、たしかに近すぎるかもしれない。

 ところが。

 今日は、自分の発言を反省しておりました。体育着を忘れたらしく、昼休みに着替えに帰って来た。

「あ〜近くて良かった!寄り道したいとか言ってる場合じゃなかった。遠かったら終わってたわ」

 全ての事象において、良い面と悪い面はつねに表裏一体となっているという真実に気づく良い環境だということで。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

祝入学

2022-04-08 22:56:00 | 子育て奮闘記
 今日は娘の高校の入学式。うちの奥さんは仕事だったので、私が参加しました。

 …最寄りのコンビニよりもはるかに近いですから、家にいるのなら行かないわけにはいかない。これが遠かったら熟慮しているところ。東京のように電車を乗り換えて行くような場所だったら、急用を思い出すかもしれない。

 入学式は午後からでした。在校生の始業式と重ならないようにするためなんですね。

 …こういうことも、自宅の窓から見てればわかるのです。

 午後1時半からだというのに、12時過ぎからすでに、和服のお母さんに連れられた新入生が来始めている。

 …なんとも気が早い。まあ、遠くから来る人も多いので、道路の混雑とか駐車場を見つける手間とかを考えてのことでしょう。ご苦労様です…まさに高みの見物。

 娘は友達と早めに待ち合わせて出かけていったので、私は1時ぐらいまで自宅で練習し、さてそろそろ行くか…と窓から見てみると、人影が無くなっている。

 …まさか、時間を間違えたか!「家が近い奴ほど遅刻する」の法則を、入学式の父兄が実践してしまうのか!

 慌てて書類を確認すると…いや、間違ってない。

 しかし、何となく急いで行ってみると、会場の講堂にはすでに満席。「コロナ対策のために1家族1人まで」という注意を守らずに両親が来ている家庭が多いせいでしょう。…仕方なく、職員用のパイプ椅子に着席。

 それにしても、山形の人は気が早い。大切な会だと思うと、30分前には全員揃う。これは、企業のパーティーでもよくある現象です。ウエルカムで30分の演奏を頼まれたりしても、ほとんどの人が開場するとすぐに揃ってしまうので、間が持たない。

 車社会だから早めにという習慣もあるでしょうが、そもそも真面目なのです。

 今日の入学式も私が着いたのは20分前でしたがほとんど最後。壇上には校長以下教職員も、来賓も全て揃って、ただシーンとしている。

 そして、結局いたたまれなくなったのか5分前に開式。…これだから、真面目な人は余計に早めに来るようになる。悪循環だと思うのは私だけのようです。

 式にはもちろん面白い出し物などは無い。私の横に座っていた教職員の人などは、来賓の同窓会長の挨拶の時にイビキをかいてました。

 息子が在学中にも一度も来なかったし、この講堂には、私が入団してわりとすぐの音楽鑑賞教室で一度来ただけだった…などと思い出していました。今年度は久しぶりに、また山響のスクールコンサートが予定されています。きっとその時にはもう、今みたいに背筋を伸ばしている生徒はいないでしょうね…。

 生まれ育った山形で暮らす最後の3年間。良い高校生活になりますように。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ローリスク・ローリターン

2022-04-02 22:22:00 | 子育て奮闘記
 春休み。今日は、毎年恒例の仙台のバレエコンクールを観に行きました。今年は娘が受験のため出場しませんでしたが、たまには父兄でなく、完全な観客として観てみるのも面白い。

 野球ファンの中には、プロ野球より甲子園の方が好きだという人もいるらしい。

 一回しかない舞台に全力を注ぐ姿には、人を感動させる力がある。どんなに一流でも、職業としてお金のためにするプレーには、どこか日常の影がさすものです。それより、たとえ一流でなくとも、この一瞬だけに全てをかける姿に感銘を受ける。

 …これには自戒の念と共に、共感します。職業は生活そのものですから、どうしてもその「におい」がまとわりつく。お客さんがお金を払って見に来る「夢」と相容れない部分もあるでしょう。

 気をつけなければいけませんね。

 さて、そんな生活臭と無縁のステージが、コンクールです。そこに生活は無く、「闘い」のみがある。

 しかも、青春を削って臨む、本気の勝負です。特にバレエは、残酷なほどに見た目も重要ですから、ダイエットのあまり拒食症になってしまう若者がたくさんいる。まさに命懸けの勝負です。

 …そうまでしての出場ですから、自分ちの子供が出てると、親も緊張するもの。だから、一度ぐらい「外野」で観てみたいと思ったのです。

 結論から言うと、充分楽しめましたが、面白さ半分、物足りなさ半分。

 こんな事を言うと怒られそうですが、やはり競馬は馬券を買って見るもの。それも100円とかではつまらない。

 これは娘も同じだったようで、気楽な身分を楽しむはずだったのに、終わるや否や、早くも一月後のコンクールにエントリーすることを決めていました。

 …これからまた散財か。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

因果応報

2022-03-12 23:49:00 | 子育て奮闘記
 娘の高校入試が終わりました。結果はまだ先ですが、とりあえずホッとひと息。

 と思ったところに、息子の大学から、何やら恐ろしげな手紙。開けてみると「単位が足りないので留年が決定しました」と。田舎から東京に出て遊びすぎて、この体たらく。

 すぐさま山形に呼びつけて、勘当を言い渡す…

 …わけにもいきません。

 私自身もオーケストラにかまけて留年し、卒業に5年かかりましたから。

 私たちの頃は同期の人数も多くて、「一浪と書いて『ひとなみ』と読む」と高校では言われたものです。それもあって、浪人してないんだから留年ぐらい許されるはずだみたいな甘えもありました。3年生の時など、一年間でトータル3時間しか授業に出席しなかった。

 …親に迷惑かけたな、と実感する頃には親は亡し。

 罪滅ぼしの気持ちで、学費を納入することにいたしましょう。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

受験シーズン

2022-01-27 21:45:00 | 子育て奮闘記
 いよいよ明日は、娘の高校受験。第一志望ではない私立ではありますが、前哨戦として気合が入りますね。

 受験ごときで人生が決まるわけではない、ということは、その後の長い人生を送ってみればわかることですが、その渦中にいる本人にはわからない。だからこそ、一生懸命になるし、結果がどうであれその後の人生にわずかなプラスにはなる。

 カンニングは論外ですが。

 ところで、今週の山響は、たまたまオーディションが重なりました。昨日はフルート首席。今日は第2ヴァイオリン首席。

 ふたたびコロナで混乱している世の中ではありますが、とりあえず、無事に合格者が決まってホッとしています。

 こうして数々のオーディションを見てくると、本当に「試験」というのもは、巡り合わせなのだと思います。必ずしも実力がそのまま結果に反映されるわけではない。まして、その後の人生となるとなおさら。受かることが100%「良いこと」で、落ちることが100%「悪いこと」だと言えるかどうか。

 ただ、とにかく、何かしらの「転換点」になることは間違いない。それを「あれがあったから今の自分があるのだ」と、肯定的に振り返ることができるかどうかは、その後次第です。

 今回の受験者も、明日の高校の受験生も、「良い結果」となりますように。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする