中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

春日和

2024-01-31 23:21:00 | 山形弦楽四重奏団
 今朝、起きると体がだるい。風邪とかコロナとかそういうのではなくて、毎年、馴染みのある、あの感じ。

 …花粉ですね。

 この冬は、山形もやたらと暖かい。今日などは12℃にも達しました。この時期だと、プラスなら暖かく感じるところなのに2桁とは!…まだ1月なのに。

 そうなると、「まるで、もう冬が終わったみたいな穏やかな気候だな。さて今年も頑張るか!」…と感じるのは人間だけではないのです。

 さて、今日は山形Qのリハーサル。2月には2本の依頼公演があるので、その練習です。

 12日に河北町、25日に大江町。ありがたいことです。

 せっかくなので、山形Qの次回定期のメインを持っていくことにしました。山響首席コンサートマスターの犬伏亜里さんと、ヴィオラの田中知子さんをゲストに加えてのモーツァルト「弦楽五重奏曲第1番」。

 この曲は、すでに大江町のスクールコンサートでも演奏しているので、さらに回数を重ねることになります。

 アンサンブルというものは、同じメンバーでどれだけ演奏会の回数を重ねるかで精度と自由度が決まります。なので、本当にありがたく貴重な機会。今日はあらためて整えました。

 楽しみつつ、良い演奏会になるよう頑張ります。
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立志式

2024-01-30 23:46:00 | 山形交響楽団
 今日の山響は福島県伊達市でのスクールコンサート。

 とはいっても、普通の学校公演とは違い、市内の中学2年生を集めた「立志式」での記念演奏会でした。郡山市の「二分の一成人式」といい、こういう儀式をきちんとやるのが、福島の土地柄なのでしょうか。

 立志式…とは、昔の「元服」ですね。元服は、歴史ドラマでもそうですが、「する」と決めて髪を切ったり剃ったりすれば、もうそれが成人式という、あの儀式です。

 元服が基本的に15歳くらいのことが一般的だったので、数え15歳の満14歳に行うのが「立志式」だと。

 こういう儀式に意味は無い…と感じがちですが、私はそんなことはないと思います。

 一般的に「中2」と言えば、難しい歳ごろです。「中二病」という言葉があるように、不安定な時期なのです。これは、私が塾の講師時代にも実感したことです。昆虫で言うところの「さなぎ」みたいなもので、この時期に変な振動を与えてしまうと、うまく成虫になれなかったりする。

 今日のコンサートは「中学2年だけを集めた」ものだと聞いたので、どうなることかと思いました。

 しかし…心配無用。普通の中学校公演よりもむしろ、大人びて、きちんとしていました。

 それは伊達市の子供達がしっかりしているからということ以上に、きっと、コンサートの前に行われた「立志式」の効果だと思います。

 「これから一人前の大人として扱う」と宣言されると、子供は何歳でも、きちんとしようとするものです。

 「立志式」…もっといろいろな地域でやるべきだと思います。国の、選挙に来てほしいというだけのための「18歳成人」よりも、よっぽど意味がある。福島県は良いことをしていますね。

 音楽を聴いた「さなぎ」が、よい成人になりますように。
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白龍(純米大吟醸)

2024-01-29 21:01:00 | お酒の話(県外)
 ひとつの「ヤマ場」であった今月のスケジュールも無事に終了しつつあるので、とっておきの酒を開栓。

 新潟は阿賀野の銘酒「白龍」です。新潟でも、居酒屋ではあまり目にすることのない酒。…隣県でも、まだまだ知らない酒があるんですね。

 ところで、皆さんは、父の日とか、父の誕生日に何を贈りましたか?

 私自身、よく覚えていません。モノに執着がない父でしたので、何を送っても、喜んでもらえているところが想像できないのです。ありきたりにネクタイとか、買ったことがあったような気もしますが「ありがとう」と言ってそのへんに置きっぱなしだったような記憶があります。

 私もそうなのだと思います。だから、息子も「母の日」などには何か送ってきますが、私に届いたことはない。モノをもらって喜んでいるところが思い浮かばないからでしょう。わかります。実際そうですし。

 その息子が、初めて送ってきたのがこの日本酒です。誕生日でも父の日でもないのですが、新潟に遊びにでも行ったついででしょう。

 ということで「白龍」。純米大吟醸です…そのあたりは、一応わかっているようですね。

 飲んでみると…超淡麗。新潟らしい、上質な天然水のような味わいです。

 酒しか喜ばない人に向けて、一滴も飲めない人が選んだにしては、良い選択かなと。珍しい銘柄なのも◯。…合格点をつけましょう。

 疲れた体に染み渡る、澄み切った味わいを堪能しました。
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ジェルモン

2024-01-26 22:56:00 | 山形交響楽団
 「椿姫」のリハーサルも佳境に入ってきました。

 ストーリーをご存知の方も多いと思いますが、高級娼婦のヴィオレッタと、田舎出のアルフレードという若者が真剣な恋に落ちる悲劇です。

 ここでポイントになるのがアルフレードの父親のジェルモン。「あんたのせいで、息子の評判は落ちて、下の娘の縁談まで壊れてしまう。息子のために別れてくれんか」とヴィオレッタに言いにくるわけです。

 このくだりを聴いて、若い頃は「だから親とか、そういう年寄りは嫌なんだ。世間体などを気にして、真実の恋というものを理解できない。最悪だ」と思いがちです。

 しかし、この歳になると、ジェルモンの気持ちもわかるのです。

 息子は都会の空気に惑わされて、おかしくなっているに違いない。親である自分が諭してやらなければ…。

 …ここには絶対に、母親の影がある。

「あの子が心配だから、アンタからきちんと言ってよ。父親なんだから!」

 こういう場面、我が家にも何度もありました。

 物語では、ジェルモンが非道にも見え、また次の幕では良い人に思えたりするのは、きっとそのせいです。奥さんにキメられているに違いない。ジェルモンと飲みに行きたくなる。

 …おっと。なんだか、違う愚痴を言っているみたいになってきてしまったので、ここまで。


 とにかく、ヴェルディのオペラは、いろんな人がいろんな立場から共感できる深みがあるということです。

 歌手のキャスト陣も、本当に素晴らしい。

 きっと良い公演になると思います。
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バンダ

2024-01-24 23:13:00 | 山形交響楽団
 今週の山響は、日曜の「椿姫」。今日からリハーサルが始まりました。

 今回は演奏会形式なのでピットには入りません。派手なセットはありませんが、その分、ヴェルディの音楽の素晴らしさを感じられるはずです。

 そもそも「椿姫」は、スペクタクルの要素は無く、登場人物の心の内面が重要な作品なので、歌手の小さな芝居だけでも存分に素晴らしさが伝わる作品です。

 ところで、このオペラにも「バンダ」が活躍する場面があります。

 「バンダ」というのは、舞台裏で演奏する別働隊のようなもので、遠くから聞こえている音として、意味を持ちます。

 椿姫の場合は、パーティーの喧騒を離れて外に出た主人公の2人が、初めて惹かれ合う重要な場面。2人がちょっと真剣なやり取りをする会話のバックで、相変わらず社交界のうわべの華やかさが遠く漏れ聞こえているシーン。

 現代の映像なら簡単なことですが、昔の舞台で、アナログでこのような効果を出す工夫は本当にすごい。これに欠かせないのがバンダなわけです。

 今回はそのバンダを、山形東高校の吹奏楽部が演奏してくれます。娘の友達も混じっているらしい。

 今日のリハーサルから参加でしたが、難しい楽譜を、よく演奏していました。

 「椿姫」のような傑作を、地元の学生と一緒に創り上げることができるのは、いろいろな意味で素晴らしい体験です。

 まだまだチケットは残りがあるようなので、お時間おある方はぜひ。きっと良い演奏会になるはずです。
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山形弦楽四重奏団第90回定期演奏会終了

2024-01-23 21:11:00 | 山形弦楽四重奏団
 1月なのに雪もなく「足元のお悪いなか」という定型文が必要のない定期演奏会。そのせいかどうか、月曜にも関わらず、たくさんのお客様、ありがとうございました。こうして「90回」までやってこられたのも、皆様のおかげです。

 さて、クラリネット山響首席の川上氏を迎えてのコンサート。いかがだったでしょうか。今回はクラリネットという楽器の発展に貢献した「ミュラー」という、私も初めて知った作曲家の「クラリネット四重奏」を2曲という、マニアック極まりない選曲となりましたが、結果として、クラリネットの魅力を充分に堪能していただけたのではないかと思っております。

 川上氏の人気もあって、クラリネット関係のお客様もたくさんいらっしゃったことと思いますが、ステージから、いつもながらの常連の皆さまを見るのが、私は好きです。

 失礼かも知れませんが、これこそが、こうして地味な活動を90回も重ねてきた私たちの、唯一の財産だと思えるのです。

 長年やってきて「成果」と言えるようなものは、あったかどうかわかりませんが、でも山形に室内楽の演奏会などあまりなかった頃から、皆さまと一緒に、これまで知らなかったような素敵な作品を、近い距離で一緒に楽しむという、大切な時間を過ごしてきたなと。

 …おっと。感慨深く振り返るのはもう少しだけ先にして、まずは100回目指して頑張りますので、引き続きよろしくお願いします。

 次回は文翔館に戻って、4月26日(金)。山響首席コンサートマスターの犬伏亜里さんと、お馴染みヴィオラの田中知子さんを迎えて、モーツァルト「弦楽五重奏曲1番」をメインに聴いていただきます。

 ぜひ、またご来場ください。ありがとうございました!
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いよいよ明日!

2024-01-21 21:28:00 | 山形弦楽四重奏団
  今日は「雪の降るまち」鶴岡の音楽祭でしたが、予想に反して雨。この時期に雨とは…。例年なら途中の月山道も命の危険を感じるのが当たり前なのですが、山頂以外は雨。楽ではありますが、地球環境に関してはちょっと不安になる。雪の降るまちに雪が降らない。

 しかし、鶴岡の合唱団は中高生を含めてレベルが高く、たくさんのお客様に喜んでもらえたのではないでしょうか。来年は「40回記念」だということで、ぜひ宿泊して冬の鶴岡の味覚を堪能したいと思います。

 ということで、終演後は急いで帰宅。明日の山形Qの「90回定期」に備えます。

 お伝えしている通り、今回はクラリネットの川上氏をゲストに迎えての、ミュラーの「四重奏曲」第1番・第2番。そして、シューベルトの「弦楽三重奏曲」。

 古典のプログラムですが、シューベルトのしっとりとした情感と、クラリネットの妙技を楽しんでいただければと思います。

 19時開演。やまぎん県民ホールスタジオ1で、お待ちしております!
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雪の降るまちへ

2024-01-20 21:00:00 | 山形交響楽団
 さて、今週末の山響は明日の鶴岡音楽祭。

 鶴岡と言えば、合唱が盛んで、去年の夏にも「第九」を演奏しました。

 そこで毎年冬に開催されている音楽祭です。

 鶴岡は有名な「雪の降るまちを」の舞台になったということで、中田喜直さんを招いて演奏会をしたこともありました。指揮台に立ったこともありましたが、痩せていて物静かで、ひたすら実直な印象を受けました。

 お世話になった中田先生の「生誕100年」ということで、彼の作品集と、モーツァルト「プラハ」というプログラムです。指揮は毎年おなじみの工藤俊幸氏。

 本来なら宿泊して、本番前夜の今日は「寒鱈汁」で一杯やっていてもいい頃なのですが、経費削減。とにかく合唱団が上手いので、合わせは当日のみで大丈夫だということで、今日のリハーサルはオーケストラのみ。明日の鶴岡は日帰りです。

 鶴岡は好きなので、終演後に自費で泊まるという選択肢もあるところではありますが、翌日の月曜は我が山形Qの「第90回定期」。急いで山形に帰ります。

 1月からなかなか忙しいスケジュールですが、良い演奏会になるよう頑張ります。
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河北町公演

2024-01-18 21:22:00 | 山形交響楽団
 今週の山響は、まずは明日の河北町特別演奏会。

 名曲コンサートですが、沼尻竜典氏の指揮で「新世界」「フィガロ序曲」、モーツァルト「ピアノ協奏曲20番」。ソリストは牛田智大氏。小さなホールですが、豪華なコンサートです。

 リハーサルは今日のみ。やり慣れているプログラムですから興行的には当然です。しかし沼尻氏の指揮は素晴らしく、私たちの立場からすると、やり慣れている演目だからこそ、得るものは大きい。1日ではもったいない。「新世界」のような曲で、新しい音が出る瞬間があるのは楽しいものです。楽しいと、オーケストラは本気になる。

 その逆もあるので、指揮者という職業は、やり甲斐も大きいでしょうが、本当に恐ろしいものだと思います。…少なくとも私は絶対にやりたくない。

 来る指揮者によっては「自分にもできるのではないか」と思ったりすることもあるのですが、今日は「絶対にやりたくない」「自分にはできない」と思いました。…そういうことです。

 チケットはほぼ完売と聞いていますが、ぜひ、一人でもたくさんの人に聴いていただきたい。きっと良いコンサートになると思います。
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新番組とマエストロ

2024-01-16 22:17:00 | 映画・ドラマ
 今月になって、テレビでも新しいドラマがいろいろと始まりました。個人的に一番期待しているのは、大河ドラマです。紫式部が主人公の平安時代もの。視聴率でどうのこうの言われた「平清盛」もすごく良かったので、楽しみにしているのです。

 そのほか、今期もまたクラシック音楽系のやつがありますね。「さよならマエストロ」。面白そうだと期待するよりも、また「のだめ」のような、これをきっかけにクラシック音楽の名曲が人気を博すようなことになればと思うのです。

 ということで、とりあえず初回をチェック。主人公は引退した指揮者。ヨーロッパで活躍していたのですが、あることをきっかけに辞めて日本に帰る。そこで、潰れかけた地方のアマチュアオーケストラの再生に関わる感じなのでしょうか。

 初めは固辞していたものの、成り行きで指揮をすることになる。すると、それまでダメだったオーケストラの音が変わるのです。

 ドラマによくありがちな展開ですよね。

 指揮者が代わったぐらいで、そんなに簡単に音が変わるわけないだろう。医者が医療ドラマを見てバカにするように、音楽家が見たら吹き出すに違いない…

…と思うかも知れませんが、そんなことはない。指揮者が代わったぐらいで、違うオーケストラのようになることは現実にあります。そういう意味では、指揮者という存在は神の腕を持つ天才外科医よりもすごいのかも知れません。今後の展開を楽しみにすることにします。

 今日の山響は昨日に引き続き、県内の社会科見学に伴う小学生向けのコンサート。

 いつも県内外でやっている(やり飽きている)、お馴染みのプログラムですが、指揮は常任の阪哲朗氏。

 …これが、やはり違う。指揮者が違うと、ここまで変わるものなんだなと、自分たちのことながら驚きます。

 何が違うのか。弾きながら考えていましたが、ひとことで言えば、音楽性よりも、集中力の喚起の仕方なのだと思います。オーケストラは人数が多い。そのみんなの集中力が高まれば、それだけで格段に良い演奏になるのです。

 手前味噌かも知れませんが、山形県は、質の高い社会科見学をしていると思います。
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はたらくおみやげ

2024-01-15 22:13:00 | 山形交響楽団
 今日と明日は、やまぎん県民ホールでの音楽鑑賞教室。

 普段と違うのは、小学生の社会科見学だということ。県が誇る文化施設を見学する一環としてのコンサートです。

 私が子供の頃には、パン工場に行ったのを覚えています。コンベアなどがある所を、上からガラス越しに見て、工場のおじさんから説明を聞き、帰りに「おみやげ」と称して、正規品からはじかれたものをもらって帰る。これが、子供には嬉しいのです。

 そもそも事前に、社会の時間には学校で教育テレビの「はたらくおじさん」をよく見せられました。

 あやつり人形の男の子と犬が主人公(?)ですが、その人形に対して、工場や農家のおじさんが、たどたどしく、そして親切に、製品のできるまでなどを解説してくれる番組です。

 今日も県民ホールで、職員さんが解説などしていました。おそらく、この響きの良いホールの客席の椅子は天童木工が誇る木材と加工技術が使われているとか、オリエンタルカーペットの素晴らしい緞帳とか、そういう説明があって、その一環としてのコンサートだったと思います。

 つまり私たちは「はたらくおじさん」よりは「おみやげ」の役割に近いのかなと。

 「やった!」「ラッキー!」と、喜んでもらえていたら嬉しいのですが…どうですかね。

 明日も、午前午後の2ステージあるので頑張ります。
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バレエとドラクエ

2024-01-12 21:47:00 | 山形交響楽団
 今週末の山響は、バレエ「ドラゴンクエスト」。

 ドラクエとバレエ?

 …合うのか合わないのか、まったく想像もつきませんが、東京などではすでに回数を重ねて、人気もあるシリーズらしい。「ついに山形に初登場!」という宣伝文句になっています。

 まだ、舞台は見ていませんが、昨日からオーケストラのリハーサルは始まっています。

 ドタクエの「Ⅰ〜Ⅵ」の中の名曲を、これでもかとつなぎ合わせた贅沢な構成で、各シリーズをよく知っている人には感涙ものでしょう。

 ぜひ、楽しんでいただければと思います。

 ただ、私の知る限りでは、ドラクエファンとバレエファンは、あまり重ならない。

 吉と出るのか凶と出るのか?

 …新しい出会いになればと思います。明日は舞台稽古。どういうステージになるのか、私も楽しみです。
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まかない

2024-01-10 23:51:00 | 山形交響楽団
 飲食店でアルバイトをした経験がないので、「まかない」というものに憧れます。技術がある人が、気取らずに実用的なものを作ってみたら、絶対にハズレは無い。むしろ正規のメニューよりも美味しいはずだと思うのです。実際、「まかない」だったものが看板メニューになることもよくありますよね。

 山形Qでも、山田耕筰の知られざる弦楽四重奏曲を演奏したアンコールに、「赤とんぼ」の編曲を演奏したら「それが一番良かった。こういうのがもっと聴きたい」とお客さんに言われたことがあります。

 そういうレパートリーは、BGMなど、頼まれた機会に演奏するためのもので、きちんとした定期演奏会のプログラムにのせることはできないのです。オリジナルでもないし。

 しかし、そっちの方が喜ばれることは、よくあります。「まかない」とはちょっと違うかも知れませんが、お客さんが求めているものは「きちんとしたもの」より、「美味しいもの」だということです。

 今日は山響で、毎年恒例になった「山形トヨペット」主催のコンサート。地元の有力企業がこうして、文化に協賛してくれるというのは素晴らしいことだし、本来のあり方だと思います。

 もちろんどこの企業も、お金が余っているわけではない。しかし、建て前としてだけでも、社会貢献をしようとしているか、またそうでないかの違いは大きい。山形トヨペットは、間違いなく良い企業だと思います。だからこそ、やまぎん県民ホールが満席になるのです。

 ということで、普段のコンサートではできないような、名曲の「良いとこどり」のようなプログラムで楽しんでいただきました。名シンフォニーの単一楽章とか、歌曲のオーケストラ版とか。…定期演奏会とは違った楽しみがあったのではないでしょうか。

 こういう機会もまた、オーケストラに親しんでもらえる良い機会になったはずです。これをきっかけに、コンサートに足を運んでくれる人が増えればと思います。

 …山形トヨペットさんに感謝。

 (ちなみに私は日産派ですが、我が家には奥さんが乗っているプリウスがありますので堂々と)。
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今年の抱負

2024-01-09 22:36:00 | 昭和〜平成
 みなさんは年賀状書きましたか?

 世の中では少しずつ、この習慣が消えていく方向に動いているような気がします。

 来たものに対して返事を出さないのは、大変失礼な気がする…というだけで続いているやりとりもありますよね。

 「今年は会いたいね」と、もう20年以上言い続けるだけのやり取り。…無駄といえば、これ以上無駄なものもない。絶滅すべき習慣かもしれません。

 …と、そう思い続けていましたが、やっぱりそうでもない。

 年賀状をやり取りするだけの関係というのも決して無意味ではない。「切れてしまっていない」というだけでも、思ったよりも大きい価値があると思うのです。

 最後の糸。

 毎年、私が一番大切にしているやり取りは、自殺してしまった親友の両親です。中学の時に出逢った友人ですが、もう亡くなって20年以上になりますが、両親はご健在です。

 私の両親も亡くなりましたから、お元気なのを知るだけでも安心します。

 年賀状には、とくに書くこともない。息子が中学生になった時には、「もう子供が、あの頃の僕たちの年齢になりました」などと書いたものですが、他の年は「あいかわらず彼の夢をよく見ます」とか「今年も墓前に缶ビールを供えました」とか。毎年、そんなもんです。

 それでも返事が返ってくるとホッとするのです。ご両親がお元気だったということだけでなく、自分の中でも薄れてしまいそうな大事な記憶が、すこし修復されたような気がする。

 「今年は会いたいね!」という定型文を、それだけに終わらせないで、実現することを今年の目標にしたいと思います。
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コンサート始め

2024-01-08 21:53:00 | 山形交響楽団
 山響の今年最初の公演が終わりました。米沢でのニューイヤー・コンサート。米沢では珍しく(初?)満席のお客様に恵まれて幸先の良いスタートとなりました。ありがとうございます。

 昨日とは打って変わって雪景色の米沢。ようやく冬らしくなりましたね。

 今回はニューイヤーらしく、ウインナー・ワルツなどが中心でしたが、お客様の感動をさらったのは前半のチャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」だったように思います。ソロは外村理紗さん。…本当に若い。

 自分が若かった頃はどうだったか忘れましたが、最近、高校野球や駅伝は当然として、オリンピックやさらにWBCなどのプロスポーツでも、感動するのは「若さ」です。

 その時にしかない若さを惜しげもなく燃やし尽くす姿。「すごい」とか「美しい」を超えて、「かけがえのない」瞬間のような気がする。

 今日のソリスト、外村さんも、本当に若い。たぶん、うちの息子より若いのかなという印象でした。

 それが、溢れる才能ももちろんですが、小さい頃からどれだけの努力を重ねてきたのかと思わされる。

 超絶技巧の凄さに驚嘆するよりも先に、「若いのにすごい苦労して…」という視点で、すでに感動してしまうのです。

 実際、素晴らしい演奏でした。

 …同じステージに立つ同業者ではありますが、野球のルールも知らないのに大谷選手を応援する人と同じような気持ちになってしまうのは年齢のせいでしょうか。

 さて新年ですが、今月もコンサートが目白押しです。一回一回、良いコンサートになるよう頑張ります。今年もよろしくお願いします。
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