中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

豊かな人生とドラクエ

2018-04-29 22:41:05 | 山形交響楽団
 私は甘いもの、スウィーツに全く興味がありません。スウィーツ好きの人からは「人生の半分損してるね」と言われることがありますが、全くそう思わない。逆に、そういう人の多くが、全く酒を飲まなかったりする。百パーセントお節介だと知りながらも、なんともかわいそうだなとは思います。

 そのように、人の生きがいはリンクしないものです。だからといって、損したとか、そういうことにはならない。

 …しかし。


 さて、今日は山響の「ドラゴンクエストⅥ」のコンサート。ありがたいことにチケットは完売。立ち見のお客さんもいました。

 普段のコンサートとは若干、客層が違う。というより幅広い。年齢層は少しだけ若めですが、クラシックファンよりもはるかに多様な人が集まっている感じがします。それでいて、各自が「ドラクエ愛」という、一つの強固な絆によって結びついている。

 じつに不思議ですが、それだけ、ドラクエというものが、各人の人生に及ぼす影響は大きいのでしょう。性別も世代も違う皆さんが、共通の何かを思い出して感動しているのを舞台から見ると、これは本当にすごいことなのだと実感します。


 ドラクエをやらずにこの歳まで来てしまった私は、人生において何か重大な損失をしてしまったのではないだろうかと、不安になります。


 とにかく、本当にたくさんのお客様、ご来場ありがとうございました。来年は「Ⅺ」だそうです。お楽しみに。

(…やってみようかな。)

 
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ドラクエ・ウィーク

2018-04-28 22:26:39 | 山形交響楽団
 世の中はゴールデン・ウィークに突入でしょうか。

 山響が突入するのは、ドラクエ・ウィークです。


 ということで、明日は山形県民会館あらため「やまぎんホール」にてドラゴンクエストⅥ。

「いやあ、Ⅵって初めて聞きましたけど、ドラクエってたくさんあるんですね!いったい、いくつまであるんですか?」

…などどいう発言ははばかられます。

 それはもはや、ベートーヴェンの「田園」のコンサートで「第6番って書いてありますけど、何番ぐらいまであるんすかね?」と言うに等しい。軽蔑といたわりをこめて「9番までありますよ。ほら第九って年末によくやるじゃないですか」と、マネキンのような笑顔で言われることになる。私も今回初めて知ったので、小声でもらすと、ドラクエは「11番」まであるらしいです。


 そのぐらい「人として」当然の常識とも言える、もはや「古典」のドラクエですが、今回もやはりすでにチケットは完売。さすがとしか言いようがありません。

 マニアの人に聞かれても恥ずかしくないような演奏をすべく頑張ります。


 ちなみに、来週5/3は福島県の白河市にて「ドラクエⅢ」。なんと今年度の山響は、この他にあと三ヶ所でドラクエクエストのコンサートが予定されています。

 ドラクエ三昧の一年になります。
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年度始めの

2018-04-27 21:09:48 | 山形交響楽団
 今週の山響は、まず、今年度のスクールコンサートのリハーサル。

 毎年、年度始めの行事でもありますが、その一年に予定されている小学校・中学校の各3パターンのプログラムの総ざらい。それを、メインとなる3人の指揮者の元で1日ずつ3日間行うわけです。


 いろいろな名曲を、かたっぱしから弾いていく。それはそれで楽しくもあるはずなのですが、なかなかの重労働。一回で何公演分も弾くから当然です。それを、指揮者によって弾きわけなければならない。

 こういう地味な準備が、一年中のスクールコンサートわ支えているわけです。


 ところがやはり少子化の影響で、年々、公演数は減っています。今年度は昨年の3分の2ほど。

 ひとつひとつ、良い公演になるように頑張ります。
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練習日誌

2018-04-23 21:58:48 | 山形弦楽四重奏団
 さて、春休みも終了。

…しかし、休みというものは、あっと言う間に過ぎ去るものです。ということは、人生、休みばかりだったら、あっという間に死んでしまうということですね。

 「終わらなければいいのに」と思うとすぐ終わる。「早く終わんねーかな」と思うとなかなか終わらない。すると…「早く死んでしまいたい」と思った方が長生きできるということか?

 人生の深淵に迫りそうになったところで、閑話休題。


 明日から再び、山響が忙しくなります、ということで、本日はもちろん山形Qのリハーサル。

 まずは5/15の藤島明治ホールでの公演のための練習です。佐藤敏直、そしてラヴェル…

…名曲は何度も体感してこそですね。素晴らしい。必ず、良い演奏会になりますよ!


 ところで、次回7/16の68回定期までは、「山形弦楽四重奏団ブログ」にて私が練習日誌の執筆を担当します。お時間のある方は是非、そちらもお読みいただけると嬉しいです。
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花垣「究極の花垣」

2018-04-22 21:21:09 | お酒の話(県外)
 「究極」!

 と自ら銘打つ酒。これはぜひ味わってみたい。福井の銘酒「花垣」です。山形には、こういうネーミングは少ないですね。控えめなのでしょう。


 さて、「究極の」というだけあって、かなりの高級酒。鑑評会に出すために山田錦を35%まで磨いた大吟醸です。最近、私が日本酒マニアなことが周知の事実となっているようで、みなさんかなりのものを下さる。…恐縮のかぎりです。気を遣いすぎないで頂きたいとは思いつつも、やはり嬉しいものです。

 ところで、鑑評会に出すような気合の入ったものは、それぞれの蔵にあるものですが、この「究極」が違うのは、超限定だということ。写真では分かりづらいでしょうが、瓶ごとにナンバーが入ってます。「限定2650本」中の、これは「No.0467」だと。…これはすごい。マイナンバーなどよりもずっとありがたいものです。


 福井の酒といえば、「黒龍」や「梵」に代表されるように、まろやかでスッキリしていながらも、一本筋の通った深い味わいがあるのが特徴です。富山や石川よりも、高級酒と珍重される銘柄が多いのがうなずけます。すごく平たく言うと、新潟のものよりも濃くて深い。そして山形のものよりも、素材に任せきりにせず手をかけている印象です。


 そして、この「究極花垣」もまさにそうでした。手をかけた酒が持つ「シルキーな」舌触り、しかし米の味の輪郭ははっきりと感じられる。香りは抑えめで、喉を通った後に鼻に抜けるのではない、しっかりとした余韻が残る。強烈な印象が無い代わりに、いつまでも飲んでいたい酒です。


 東北の酒よりもゆっくり流れるような、「究極の」良い時間を堪能しました。
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眼鏡と世代交代

2018-04-21 23:59:06 | 危機管理
 眼鏡を作りにいきました。…老眼鏡ではありません。この年齢になると多いのですが、私はもともとが「ど近眼」なので、今のところ必要には迫られてません。目が悪すぎて得したかも…と初めて思える。

 ではなぜ新調か?

 それは…酔って寝た時に眼鏡を下敷きにして、鼻にかける所がバキッとなったから。…老眼以前の問題ですね。


 思えば、前回眼鏡を新調したのは、幼かった娘に、眼鏡の「つる」をグイッと拡げられて破壊されたからです。

 その前は、息子が幼かった頃に、全く同じようにして「つる」をへし折られたからでした。

 男の子と女の子、そして酔っ払いと、それぞれの破壊の仕方があるものですね。


 ということで、ショッピングモールの眼鏡コーナーへ。しばらく行かないうちに、世の中の眼鏡の流行デザインは、レンズの小さなものになっています。

 スーツがシングルになったりダブルになったり、ジーパンがスリムになったりフレアになったり…それと同じように、眼鏡の世界にも行ったり来たりがある。

…両方置いて欲しいんですけど。

 と、思うのは私だけではないはずなのですが、こればかりは店員にからんでも仕方がない。店員の世代も変わってゆくのです。相手をしてくれるのはもはや「息子がバイトしたらこんな感じか」と思うような若い男の子。めんどくさいこと言わないで、おおらかに従ってあげましょう。


 結果、5000円50分で完成。便利な世の中になったものです。花粉症の季節以外は人前でかけることのない眼鏡なので、いちばん安いものにしましたが、なかなかきちんとしたもの。

 店員さんのサービス含め、なんでも安価で高品質になっていますね。

 これで視界スッキリ。孫に破壊されるまで無事でいてくれますように。
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花の山形めぐり

2018-04-20 21:58:28 | 山形
 米沢は上杉公園の桜です。

 山形に戻ると、近くの桜はほぼ終わり。「今年も見逃したか…」と諦めるのが普通ですが、せっかく時間があるので、いまだ満開の米沢まで足をのばしてみました。

 コンサートのためでなく、楽器を持たずに車で市外に行くというのは新鮮で楽しいものです。考えてみれば、旅行も、映画も、要するに「非日常」を買うようなもの。遊園地も、おばけ屋敷も、そうでしょう。それだけでワクワクする。


 ということで、いつもと違う米沢。晴天のもと、満開の桜が、上杉城址のお堀に映えます。

 充分に堪能した後、山形市に戻る途中に、南陽市の「烏帽子山公園」。こちらも綺麗でした。米沢もそうですが、南陽市と言えば、日頃は市民文化会館にしか行かないので、こんな桜の名所があるということすら知らなかった。

 そして最後は、上山城。県民としては、あえてわざわざ見る気にもならない小さな城ですが(失礼)、それだけに、のどかで人もまばら。シートを広げて飲んでいる集団もほとんどなし。それを加味し、あらためて見てみると、実に広々として美しい場所です。


 期せずして、山形の良さを再確認した1日になりました。
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初夏から春へ

2018-04-19 15:45:44 | 山形弦楽四重奏団
 関東は春真っ盛り…を通り越して、陽射しは早くも初夏の勢いです。

 ということは、昼間のビールが美味しい季節…

…などとやっていると、社会復帰できなくなってしまうので、山形に帰ります。山形では、ろくろく桜も見られませんでした。少しでもまだ残っていると良いのですが。


 さて、山形Qの次回の定期「ハイドン完奏記念」も大切なのですが、その前に告知!

 5/15(火)に藤島町明治ホールにて、山形Qのコンサートを開催します。久しぶりに庄内での公演。張り切っていきます。

 ということで、プログラムのメインは、気合のラヴェル。依頼公演でラヴェルとは、やや強気ですが、山形Qも記念の年。攻めていきたいと思います。

 その他には庄内の作曲家、佐藤敏直の「第一番」、日本民謡など。


 文化財としても貴重な明治ホール。木造の素晴らしい空間ですが、空調が無い。

 そこで、風薫る5月の開催とさせて頂きました。贅沢な春の宵のひと時をお楽しみ下さい。

 
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休暇とゴム段

2018-04-18 22:02:46 | 家族の思い出
 一週間の春休みです!と言っても、気をつけないと、良くて寝たきり老人か、さらには廃人のように過ごしてしまいかねない。

 是非とも、意義のある、記憶に残るものにしたいところです。


 ということで思いたって、所沢の親戚の家に、叔父叔母や従弟妹に会いに行きました。

 親を含めて、血縁は何かと後回しにしてしまいがちです。いつでも会える…と言いながら、実はそうでもないということが、ようやくわかってきました。親族とは本当は、お互いに何の急もない、普通に元気な時に会うからこそ楽しいのです。そういう時間こそ貴重なのです。家族の良い思い出が、何でもない日常にあるのと同じです。…こんなことに気づく歳頃に、私もなりました。


 叔母は、私の母が生前作ってくれたような料理で歓迎してくれました。筍が美味しかった。叔父とも楽しく飲みました(もちろん昼間から)。従弟妹たちとは、いつになっても会うとお互いに歳をとったことを忘れますね。

 従弟の小学二年生の娘には、「ゴム段」の基本を教えてもらいました。「酔った46歳のおぢさんが、生まれて初めてゴム段に挑戦するの図」は、血の繋がりの無い人には決して見せられませんが、それがまた親戚の集まりの良いところでしょう。(…と、温かく容赦して頂きたい。)


 一泊でしたが、楽しい時間でした。
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山形弦楽四重奏団第67回定期演奏会終了

2018-04-14 23:59:29 | 山形弦楽四重奏団
 いつもながらの文翔館議場ホールですが、今回は開演時間が近づくにつれて会場付近に車や人がどんどん増加。

 山形Qも知らぬ間に若年層にブレイクしていたのかと思い、急遽、身だしなみを整えるも、遠くから地鳴りのように聞こえる嬌声。

 おや、私たちとは関係ないのか…

…あたりまえです。

 ジェネレーション?よくわかりませんが、そんな感じの芸能人が来ていたようです。


 それはさておき、ご来場下さったたくさんのお客様、ありがとうございました。もはや、「安定の常連客」の皆様がいるのでやれているような感じです。

 
 ハイドン・武満・メンデルスゾーンというラインナップですが、それなりに楽しんで頂けたのではないでしょうか。

 これにてメンデルスゾーンはずべて終了。そして念願のハイドンも次回にてようやくコンプリートの大団円を迎えます。


 それもこれも、すべて、毎回聴きに来てくださる皆様のおかげです。

 次回の「ハイドンシリーズ完奏記念」は私の担当。これまでの思い出や、次回に向けての意気込みなど、書いてゆきます。「山形Qブログ」の練習日誌の方も担当しますので、よろしくお願いします。


 今回もありがとうございました。次回もよろしくお願いします!
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臥龍梅(純米大吟醸)

2018-04-13 21:15:26 | お酒の話(県外)
 静岡の銘酒「臥龍梅」です。

 ただいま、山形は桜の見頃を迎えています。山響の業務もひと段落したし、本当は昼間から花見酒と行きたいところ。

 ですが、明日の山形Q定期がありますので、本日ももちろん練習。花見は、早朝のウォーキングで河原の桜を見るぐらいです。…残念。

 その代わり、というわけでもありませんが、先日、友人にもらった銘酒でも。

 静岡は一説によると、山形・新潟に次ぐ銘醸地だそうで、飲食店が選ぶランキングではかなりの高評価だとか。その中でも、この「臥龍梅」は随一の呼び声が高い。

 私ももちろん名前は知っていましたが、きちんと飲むのは初めて。それも純米大吟醸。心して開栓。


 静岡の酒は、味が濃くてやや「つんとした」印象がありましたが、この臥龍梅はさすが。しっかりしていながらスッキリ。味わいが深くも透明感がある。

 桜の代わりに、梅を堪能しました。


 明日の夜は、桜の代わりに山形Qがおもてなしいたします。
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春の宵には

2018-04-12 21:16:26 | 雑記
 山響のオーディションも、今日で終了。最近の山響の勢いを反映してか、4パートすべて逸材の獲得に成功。この先が楽しみです。


 ということで、山響はこの後、しばらく春休み。毎年、この時期は一年でもっとも暇な時期です。世の中が新年度で、忙しいためでしょう。

 
 しかし、我が山形Qは違います。オケが暇な時にも、そして忙しい時にも、どっちにしろ、ここぞとばかりに活動する。

 明後日の14日は、いよいよ山形Qの第67回定期演奏会。ようやく桜の季節を迎えた山形ですが、花見の後に是非、お越し頂きたい。


 創立以来、続けてきたハイドンシリーズが、なんとついに次回で大団円。つまり今回は「ラス前」です。そこで満を持して名曲の、作品20−5。

 次に切れ味よく、武満の「ランドスケープ」。これも実演に接する機会はなかなかありません。

 そしてメンデルスゾーンの円熟期の最高傑作「第4番」。ほの暗い、しかし若々しい、まさに「春の嵐」のような作品です。


 いろいろと忙しい折だとは思いますが、是非、たくさんのお客様に聴いて頂きたいラインナップになっております。

 14日、18:45開演。ぜひ、お待ちしております!
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出会いの春

2018-04-10 21:40:46 | 山形交響楽団
 今週の山響は、新入団員のオーディション。

 欠員に加えて、定年退職者の空席を補充するためのものです。全4パート。

 昨日と今日で、すでに2人、若くて優秀プレーヤーが実技審査を通過しました。


 それにしても、最近の受験者のレベルの高さには、本当に驚きます。山響の評価が高まっているのか、あるいは業界の就職の厳しさが増しているのか。

 音楽家を取り巻く環境は、悪くなることはあっても良くなることはない。…複雑な気持ちです。

 それでもこうして、優秀なプレーヤーが、山響で演奏したいと、この恐ろしく過酷なオーディションのためにわざわざ山形に来てくれるのは、やはり嬉しい。


 思えば、私がオーディションのために、生まれて初めて山形を訪れたのが、ちょうど20年前の4月です。

 あの時の自分は26歳。現在の私よりも、すでに今の息子に近い。…いろんな意味でため息が出てしまいます。


 明日・明後日とオーディションは続きます。山響の未来を担う素晴らしい人材が来てくれますように。
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名匠のもとで

2018-04-07 23:59:56 | 山形交響楽団
 オッコ・カム指揮の定期が終わりました。

 さすがの大巨匠、気負うでもなく、流すでもなく、まさに普通に日常的な感じで圧倒的な演奏をしました。聴きに来てくださったお客様からも「山響の歴史に残る名演だった」と言われました。


 お客さんにも正直に言いました。「我々も感動しました」と。

 特に交響曲「第7番」。私個人的には、村川千秋氏の定期の他に、所属していたアマチュアオケでも演奏して、今回が3回目でしたが、初めて「こういう曲だったのか…こんなに良い曲だったのか!」と思いました。

 
 オッコ・カムのすごいところは、べつに「巨匠渾身・炎のシベリウス!」という感じではないのです。まさに、普通に呼吸するように素晴らしい指揮をする。これぞ本物ですね。「一か八か」みたいなところがなく、揺るぎない。しかし同時に、何かが起きてもそれを受け止めて活かすキャパシティがある。

 …あこがれますね。「極める」イコール「より自由になること」。名人とはそういうものです。


 とにかく、良い体験をしました。気持ちの良い新年度のスタートとなりました。ご来場のお客様にも深く感謝。今年度もよろしくお願いします!
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春にまつわる名言

2018-04-06 21:52:26 | 山形
「うわっ、眼が、眼が〜っ!」…(『天空の城ラピュタ』より)


 ということで、今年も花粉症のピークを迎えております。

 もちろん薬で抑えているわけですが、それでもたいそう辛い。「カリオストロの城」のように目玉を取り出し、冷たい水で洗ってもらいたい。

…などとリハーサル中に思うこともしばしば。シベリウスの、もともと見づらい楽譜が、コンタクトのベタつきでもうほとんど見えない。


 そこで追加のもう一錠。

 徐々に空気が清浄になっていくような感覚とともに、痒みとムズムズが収まる。

 よし、これで集中できる!

…と思うのもつかの間。今度は耐え難い眠気。


「起きろっ!寝たら死ぬぞ!」…(『八甲田山』より)

 30小節ぐらいの長い休符で意識が遠のくのを必死にこらえる。


 年々ハードになってゆく春を、今年も迎えております。


「願わくは 花の下にて 春死なむ…」(西行)

 …こんなに辛い春を、あと何回乗り越えられるか、不安にさせられます。


「行く春や 鳥蹄き魚の 目は泪」(松尾芭蕉)

 確かに…涙が止まらないのです。
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