Takepuのブログ

中国旅行記とか、日ごろ思ったことなどを書きたいと思います

中国の世界遺産計43に

2012-07-05 14:26:54 | 時事
中国からの報道によると、ロシアのサンクトペテルブルクで6月24日に開幕、7月6日に閉幕した第36回世界遺産会議で、登録候補33件を審査した結果、26の新たな遺産が決められ、このうち中国の世界遺産は2つ増えて、計43となった。

世界文化遺産に選ばれたのは、「元朝の上都遺跡」で、内モンゴル自治区シリンゴル盟正藍旗の蓮川草原に位置する。フビライ・ハーンによって建設された都で、大都(現在の北京)に新たな都が建設された後は、夏の都となり、「両都巡幸制」がとられたという。

大航海時代にマルコポーロもその著書で触れた都市であり、西洋では「Xanadu」と呼ばれ、文学や音楽、建築などの芸術方面で影響を与えているという。


もうひとつは、世界自然遺産に選ばれた「澄江化石地」。雲南省玉渓市澄江県で1984年に発見された5億3000年前のカンブリア紀の化石群で、カンブリア紀早期に大量に発生した多細胞生物がもっとも完全な形で保存されているという。

この県に博物館があるようだ。グーグルマップで調べてみると、昆明の南南東約20キロのところにあり、県の中心部から東南東に5、6キロの地点に澄江動物群、国家地質公園と書かれている。

写真はいずれもユネスコの世界遺産のサイトから。中国の世界遺産で行っていないのはあと9と、二桁を切っていたのに、また増えて11になってしまった。この辺に行くのは相当の物好きだろうなあ。世界遺産制覇はますます難しくなっている。というか、上都はともかく、化石はあまり現地に行ってまで見るものなのだろうか。専門家にとっては垂涎の資料なのだとは思うが。世界遺産になったことでまた、観光客誘致に躍起になり、過剰な施設がたくさんできるのだろう。

台湾尖閣抗議船

2012-07-05 11:19:44 | 時事
台湾の釣魚台(尖閣諸島の台湾名)防衛組織(中華保釣協会)の構成員らが4日朝、尖閣諸島周辺海域に迫り、日本の海上保安庁の巡視船が退去を求めた問題。毎日新聞によると、この船は航行中に船首に「中国国旗」を掲げたという。中華人民共和国の国旗「五星紅旗」を掲げた尖閣抗議船を「中華民国」の国旗「青天白日満地紅旗」を掲げた台湾(中華民国)の巡視船や巡視艇が警護するように並走したという。巡視船は「釣魚台は中華民国の領土」とのディスプレーを流したという。

台湾人が乗った抗議船になぜ、五星紅旗を掲げたのか。毎日新聞の記者が勘違いしたのか?

どうやらそうではないらしい。

同日付の朝日新聞は、台湾当局が尖閣諸島問題で日本当局に強く当たっている、との傾向があることを示しているが、その記事の最後に、台湾の釣魚台防衛運動には中国大陸の企業からの資金提供があるという。今回の示威行動には中国国旗を持参したとも書いている。この旗を掲げたと見るのが妥当だろう。
大陸の資金で台湾の保釣運動がもっているということで、台湾の運動の代表者、華人全体の組織、としている「世界華人保釣連盟」の会長でもある黄錫麟氏は、大陸のスポンサーにいい顔をするために、尖閣諸島をバックに五星紅旗を掲げた船の写真か動画を撮り、それをスポンサーに見せようとしたのではないか。

台湾の中央通信によると、黄錫麟会長は台湾帰港後、報道陣に「なぜ中華民国旗(青天白日満地紅旗)を持っていかなかったのか」と尋ねられ、「同行者に準備するよう頼んだが、そいつが持っていくのを忘れた。申し訳ない」と答えたと報じている。
おそらく確信犯だろう。ネットで「全家福號」と画像検索しても、五星紅旗を掲げた船の画像は見当たらない。かえって、異様に青天白日満地紅旗を振っているのを強調しているシーン、いかにも後から画像を修整して旗を付け加えました、というような画像が散見する。

その後、大陸系の華僑向け通信社、中国通信社などを見ると、五星紅旗は尖閣諸島海域に投げ入れたと黄会長が語ったという。

所詮、台湾(中華民国)の主権、領有権を主張するような「愛国」的な行動ではなく、ある意味、程度の低い売名行為に過ぎないのだろう。「一つの中国」とか、「一中一台」とか、「一中各表」など、中国と台湾に関する政治的な原則やスタンスなどまったくお構いなしだ。

台湾での報道もきわめて低調だ。台湾のメディアを眺めてみても、「五星紅旗」を掲げた、と報じたところはなさそうだ。台湾当局の日本への強い口調は攻撃的に報じている。

黄錫麟会長は「我々の船を守ってくれた馬英九総統に感謝する」とも言ったらしいが、大陸の旗を掲げた船を警護してしまった馬英九総統の「中華民国」政府こそ、いい面の皮だろう。馬総統の「大陸追従」「統一派」の面目躍如だろう。

2日、台湾最高検特捜チームが、行政院の林益世前秘書長を収賄容疑で逮捕した、と発表したという。馬総統が重用してきた側近の一人が逮捕されたことで、批判の矛先をかわしたいがための対日強硬姿勢で、世の中の興味を反日に持っていこうとしているのではないか。