Takepuのブログ

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お膝元・上海で江沢民の威信低下

2012-05-25 02:58:04 | 時事
中国大陸問題に詳しい台湾紙「旺報」は24日、先日選出された第18回党大会に向けての上海市の常務委員の顔ぶれを見る限り、90年代に絶大な権力を誇った江沢民・前総書記の「上海閥」がもはや「歴史上の名詞」となり、江沢民の影響力がお膝元・上海で急速に低下している、と指摘した。

日本の新聞などでは、18回党大会に向けて上海市代表として、市党委書記の兪正声氏が選ばれ、今秋に予定されている党大会での最高指導部の交代で、政治局常務委員に選ばれるかもしれない、と報じているが、今回の常務委員選出では、江沢民の甥に当たる呉志明が市常務委員にも政法委員会書記にも選ばれなかった、同様に江沢民の息子の江綿恒と関係が深い楊雄・常務副市長が選ばれなかった、ということに注目している。江派的には、楊雄は将来の上海市長も視野に入れていたらしい。

確かに中国共産党の地方幹部には63歳、という年齢制限があると指摘しているが、有望な幹部についてはこの年齢制限は適用されず、実際、楊雄より1ヶ月年上で常務委員に選ばれているものもいるという。

現在の上海市の最高幹部は兪正声・市党委書記、韓正・市長(市党委副書記)、殷一U+7480・市党委副書記
は順調に選出されており、彼らはかつて江沢民が上海市トップから中央へ、総書記へ引き上げようと画策し、政治局常務委員は確実とされていた陳良宇・元上海市党委書記が、北京派の胡錦濤らの画策によって失脚したあとに、上海で出世していったメンバーだ。兪正声あたりはバリバリの太子党だとはいえども、江沢民の影響力は少ないらしい。旺報は韓正にいたっては将来もっと上に行く可能性もある、と指摘している。

兪正声は中央政治局常務委員になるとしたら、年齢的におそらく1期5年で政治局常務委員会を離れることになるが、海外メディアはかつての曽慶紅のような調整役になるのでは、と指摘している。