朝礼の話題

見たり読んだりして、感じたことを朝礼で話しています。この頃は仕事の話は少なくなりました。

「人生の科学」を読む

2012-04-19 00:36:49 | 21世紀
「無意識」があなたの一生を決める
2012/04/19
 デイヴィッド・ブルックス著「人生の科学」と言う本を見つけ読んでいます。
 成功の秘訣を書いた本を沢山買い、ジェームス・スキナーの「お金の科学」のテープ勉強をして来ました。現役を引退し見直すと、「こういう勉強しろ。こういう技術を身に付けろ。意思決定のコツはこれだ。人間関係の極意はこうだ」という勉強でした。勉強の目的は、富や名声、いわゆる世俗的成功であり、引退した私にはあまり有効ではないノウハウだったと思うことしきりです。
 自分なりに勉強の目標をしっかり立てねばと、思案していますと、「人生の科学」に出会うことが出来ました。
 この本のはじめにの文章には次のように書かれてあります。
 「私達が日々、意識的に考えていることは、私達の「人となり」にはあまり関係がないと言うことである。「人となり」を決める上で大事なのは、意識の下のレベルの心だ。
 意識の下のレベルの思考といっても、それは、脳が未発達だった頃の原始的な思考の名残という訳ではない。理性で抑えるべきものでもない。あるいは、かって言われたような抑圧された性的衝動が押し込まれた暗い洞窟などでもない。心の中で、私達が自分で意識している部分は、実はほんのわずかしかなく、大部分は意識の下にある。そして、思考や意思決定の多くも、この意識下の心でなされている。幸福な人生を送れるかどうかも、多くは意識下の心のはたらきで決まるのである。
 バージニア大学のティモシー・D・ウイルソンは、自著『自分を知り、自分を変えるーー適応的無意識の心理学』の中で、人間の脳は同時に、1,100万個の情報を扱えると書いている。どれほど多く見積もったとしても、私達が意識しているのは、そのうち、せいぜい40個ほどだという。
 「全ての情報処理は無意識で行われている」「思考の多くは意識の下で行われていること、そうした無意識の思考が物事の判断や性格の形成に大きく影響している」
 意識の世界では、理性的な分析というものが重要な役割を果たすが、無意識の世界においては、直観や感情が重要な役割を果たすことになる。
 意識の世界では、「個」の力が重要だが、無意識の世界においては、眼に見えない人の繋がりが重要になる。意識は、地位・名誉・富を欲しがるが、無意識は、人との調和や絆を求めるのだ。必死に目標に向っていくとき人はあまり、自分を顧みなくなる。無意識の姿が表に現れるのは、そういう時だ。
 この本は「無意識」を意識させ活用させる、高度のノウハウを語っています。